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自転しながら公転する
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自転しながら公転するの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全122件 61~80 4/7ページ
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一人の女性の恋愛が描かれている本書。どこにでもありそうな物語なのだが、登場人物の輪郭がしっかりしているからか、読みやすくかつハラハラしながら見守るように読み終えた。 タイトルの意味でいえば、自分というコントロールできるものを自転とし、他者や環境というコントロールできないものを公転としているのかなと思った。 人間は、自分の意志だけではどうにもならないことも多いが、結局は大きく踏み出した自分の意志がなければなにも変わらない。 どこにでもいる少し意志薄弱な女性が、大きく一歩踏み出す時に、同時に周りが公転していくダイナミズムがとても心地よかった。 全編通して素晴らしかったのだが、プロローグをあえて一番に推したい。 このプロローグのおかげで、常にそれが気になり、結果物語を読み進めるが、これは駄目になるかもしれないという不安定な予感が常にしていた。 これは、ちょっとしたトリックのような気もするが、この不安定感がこの物語にいい意味でスパイスとなっていた気がする。 エピローグはいらないという意見もあるだろうが、ある種の現実的な完結としてよかった。 まだまだ多くの作品を残してほしかった作家である。 | ||||
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山本文緒さんが亡くなられた・・・。 この方の作品の真骨頂は、追い詰められた主人公がもがきながら必死に這い上がろうとするところをさらにどん底に突き落とす設定。その描写があまりにもリアルでゾッとします。 今回も後半のボランティアのあたりで、胸がギューッとするというか、おなかのあたりがぞっとするというか、もうここでKindleを閉じようか何回か迷いました。 本を閉じようかと思わせるほどの迫力。ああ、これが山本文緒さんの小説だ、ああ、こういう感じだ、と思いながら。 主人公は30代。選択肢があるからこそ悩み多い世代を選んだのでしょうか。でも、設定になんとなくズレ感というか違和感があり、ご自身との年齢差を埋められなかったのかなと少しだけ残念に感じました。 だからこそ次の作品はご自身と同じ世代を主人公にしたもがき苦しみを書いてほしかった。 でも、もう読めない。もう二度と読めない。 「恋愛中毒」の主人公の誓いを読んでから、自分を一番に愛せるよう、流されないよう、一生懸命気をつけて今日まで生き延びてきました。 ここらへんでもう一回、羅針盤を示してほしかった。 今までありがとうございました。 どうか、どうか安らかに。 | ||||
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読みやすく面白かったです。 主人公はとても可愛らしくモテます。 どこでも男性から好意的に見られています。 なので「いつもあの子ばっかりズルイ」という私生活を送っている人は主人公のことがむかつくと思いました。 反対に女の人に嫉妬されることが多い人にはアルアルがつまった話なのかな。 ただ、ボランティアの場面で、一緒にボランティアをする男性と女性がその場にいない主人公の話をしますが、男性と女性の会話が逆の方がその後の展開がより素敵になると思いました。 ボランティアのシーンだけは気に入らなかったです。 今年の本屋大賞の作品を4冊読みました。「犬のいた季節」「自転しながら公転する」「お探しものは図書室まで」「逆ソクラテス」の順にオススメです。 読みごたえがあり読みやすいので、あまり本が好きでない人が「読んだ」と充実感を得られ、読書習慣をつけるきっかけになりそうです。 ちなみに男性が読んでもつまらないと思います。 | ||||
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情報番組で上がっていた本をAmazonですぐに買うことが出来、あっという間に読んでしまいました。 この本の中にのめりこんでしまいました。 | ||||
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エピローグに出て来るマキシマリスト。ミニマリストの反対語ですね。 自分の好きなものに囲まれる生活の幸せ。 著者の山本女史は同学年なので、小説に漂う空気感がとても共感出来ます。 小説中の主人公の行動に、かつての自分の友人の買物依存症OLを思い出しました。 気に入ったブランドの新しい洋服やカバンや靴を買い漁って、買った途端に満足して、一度も袖を通さないままネットオークションで処分… 結局彼女は借金で首が回らなくなって水商売に転職しましたが、友人関係は破たんしました。 | ||||
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東京で働いていた32歳の与野都(みやこ)は、重い更年期障害を患う母のそばにいるため茨城の実家に戻る。近在のモールにあるアウトレット店で働き始めたところ、回転寿司店の30歳の職人・寛一と出会った。寛一とおみやでは、まるで『金色夜叉』ではないか、と思いつつも、二人はつきあいだすのだが……。 --------------------------- 学歴も職歴もない寛一に、都は魅かれる部分と肯んじない部分の二つを感じています。恋愛であればうたかたの日々で良くても、いざ結婚となれば相手を見極めたい気持ちが頭をもたげてくるもの。その気持ちを、安定を狙った女の打算ととるのか、自覚ある大人の計画ととらえるのか。明確には割り切れない思いをかかえる三十代女性の都の気持ちがいたく心に沿います。 この物語には「事情はひとそれぞれ」という言葉が幾度か登場します。まさにその通り。事情はひとそれぞれ。であるにもかかわらず、この物語は万人に等しく訪れる、恋愛についての優柔と不断の時が描かれます。そこに私を含めて多くの読者が苦笑いとともに大いに共感するのは無理からぬことでしょう。 山本文緒という直木賞作家のことを、私は実は知りませんでした。今回、Amazonで400超のレビューがついていて、その内の5つ星と4つ星をつけるレビューがあわせて80%以上もあることに興味を惹かれて手に取った次第です。恋愛小説だという予備知識すら持ち合わせていませんでした。それでも、この小説を手にした後悔は微塵もありません。なかなか爽やかな読後感を得ることができました。 --------------------------- ある恋愛小説をひとつ思い出しました。 ◆山田 詠美『 無銭優雅 』(幻冬舎) :主人公は斎藤慈雨、女45歳。独身。小さな生花店を友人と共同経営。同い年で予備校講師の栄と恋愛中。でもその恋愛は、運命の出会いでもなければ、どちらかが白血病で余命わずかというようなものでもありません。六本木で夜景を望む高級レストランで美味に舌鼓を打つということもなければ、泥沼の不倫の果てに命を絶って永遠の愛を誓うということもないのです。そんな波乱は微塵もなく、ゆっくり、まったりと二人の日々は過ぎる、という物語です。 だからこそ、「生涯、もうこの人以外の男はいらないな、と思った」(187頁)という慈雨の言葉が胸にしみます。「生涯、この人以外の男は考えられない」じゃなくて、「この人以外の男はいらないな」なのです。齢(よわい)を重ねてたどり着いた恋愛の真理みたいなものが感じられます。40代の二人だからこその落ち着きがひしひしと伝わる言葉です。 . | ||||
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誰にでも起こりうる仕事、恋愛、家族への不安や悩みがすごく共感できました。 色々な悩みを考える中でで幸せとな何か?幸せになりたいと強く思う気持ちはすごく分かります。 そんな悩みは本当に好きな人と一緒にいられれば乗り越えていけるものなのかもしれないですね。 「幸せにならなきゃって思い詰めると、ちょっとの不幸が許せなくなる。少しくらい不幸でいい。思い通りにはならないものよ」。とても印象に残った言葉です。 | ||||
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面白かったです。と、いうより読みやすかったかな。 最近映像化頻度が高い流行りの少女マンガのような恋人などが死ぬ、君の〜とか私の〜みたいなものとは違いリアルでした。 ただ、女性目線ばかりなのは気になりますし、表現というか描写やストーリーや人物などの設定がどうしても古臭く感じてしまいます。 特に男の登場人物は歳も近い事もあり、いつの時代の男よ?(笑 と思う箇所が多すぎるて... でも山本文緒好きなら単行本で読んで損はないかと。 後絶対エピローグいりません。まだ読まれてない方はあえてエピローグ読まない方がいいかも。 | ||||
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読後感がすがすがしい。 プロローグを読んでいたので物語後半でまんまと裏切られるわけなんですけど・・・。 登場人物もそれぞれ個性的で独特の価値感を持っていて興味深いです。 ナチュラルなセリフ回しで臨場感も伝ってきます。 結婚感の違いについても深く考えさせられました・・・。 | ||||
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ちょっと不幸なくらいが人生ちょうどいい、という考えの主人公。地方都市の洋服店で働く30代前半の女性ですが、人生経験がそこそこ豊富かと思いきや、とてもナイーブな考えを見せる時があったり。学歴や経済面で格下の男性との恋愛や結婚、病を患った親との関係、セクハラ被害、結婚を期に生き方が分かれた友人たち…同じ世代の女性として共感できるような出来事が描かれています。 | ||||
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プロローグとエピローグ不要論もありますが、 両方あってこそ、「自転しながら公転する」がじわじわきます。 個人的には、生理痛からのリカバリーの描写があるある過ぎた。 主人公にはなかなか感情移入しづらいですが、 主人公の友人たちがそのあたりを補ってくれてます。 | ||||
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幸せの価値観は人それぞれ違う…というのを改めて感じました。また、この30代は人生の岐路というか自分だけの思いで突っ走れないというか、でも、それを受け入れてこそ大人、、でもそれは本当に難しいことです。自分に置き換えて一気に読んでしまいました。 | ||||
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うだつの上がらないアラサー女性の恋愛、仕事、親との関係を描いており、一つの映画を見ているように爽快で楽しめました! プロローグとエピローグの仕掛けも大好きです。絶対に裏をかかれます笑 また、この小説から、中年女性の更年期障害に対する認識を新たにするとともに、人を学歴で判断することの、何というか勿体なさを感じました。 山本文緒さんの小説は、恋愛中毒に続いて2作目ですが、他の小説も読んでみようと思います。 | ||||
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初めてこの作者の著書を読みました。自分の今の境遇と重なる部分があり、Kindleで付箋をつけた箇所がいくつも。幸せとは、結婚、仕事、人生のこれからを悩む20代のうちに読めて良かった。 | ||||
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期待せず、表紙の写真が好みで買ってみたら意外にテンポよく一気に読みました。 恋愛だけじゃなく、仕事のことも親のことも考えないといけない世代。 仕事しながら家事育児に忙殺している身でもすんなり入ってくる内容。 プロローグ、エピローグは私はこれで良かったと思いました。 この作家さんの本、そんなに読んだことないですが他の作品にも興味が出た次第です。 | ||||
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いやいやいや、プロローグもエピローグもあっていいでしょ というかあった方が良いし、あったからこそ長い小説を飽きずに読めました。プロローグと「金色夜叉」のお陰で「読者は結末を知っている上で読んでいる。という不思議な気持ちになり、ラストのカタルシスに繋がったと思う。 プロローグとエピローグない方が良いって言ってる人は2流ですよ | ||||
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主人公の30代アパレル女性 都と 年下元ヤンキー寿司屋 貫一 の 出会ってからの数年を描いた直木賞小説 この小説は主人公の都や登場人物たちが常に何かに悩んでいたように思う。そのどれもが絶望するようなものではないが確かにツラいよね、というようなことでそれって、現実の私たちの生活もそうだよね、と思った。 都は普通な人に特有の冷たさを持っているように思える。ダメ男彼氏には母性をもった彼女しかないように思う(友達のそよかはその感じがある)のだが、都は普通の人なので少し問題が発生すると、怒ったり泣いたり悩んだりしてしまうのである(そのくせに彼氏にビンタされたことは意外と根に持たない) この小説は確かによかったが、次は起承転結で伏線回収されまくりなスカッと壮快な小説が読みたいな、と思った。 | ||||
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このプロローグとエピローグを書き下ろしするとは…。 恐れ入りました。途中でヤキモキしましたが、 エピローグまで読み進めて吹っ飛びました。 ありがとうございました。 | ||||
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久しぶりの山本文緒。一気に読めた。さすが。読みやすい。情景も文章なのにとても思い描きやすい目が進む。また楽しみにしてます | ||||
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【梗概】 どこにでもいるようなふわふわしたアラサーの女の子。昔から服が好きで自分の好きなブランドのショップでバイトから正社員、店長まで上り詰めるのだが、親の介護問題で店舗をやめ田舎に帰り、近くのアウトレットでパートとして働き出すのだが…。 その主人公のダメダメぶり、身勝手が「こりゃあいくら何でも…」と途中で怒りさえこみあげてくるようなシーンが何度もあり,そのたびに何となく解決していき,なんだかなあ~と思っていて,最後に決定的なハピーエンドかと思いきや…。とにかく読み続けなければならない本です。 【ネタバレ】 森ガールと呼ばれるような服を好むアラサーの女の子。その服を着るのにはある意味があったのだが。ショップの店長まで経験したが親の介護問題という名目で退職し実家に帰る。その実家近くのアウトレットでパートとして働きだし,近くの回転すしの板前さんと付き合い始める。そこまで至るのにもいろいろグダグダあるのだが。その板前さんは店が閉店したとの事で「無職だ~」とあっけらかんとしているが,中卒との事で,主人公はこの先本当にやっていけるのだろうか…と不安になる。 結局この二人の生き方というかやり取りに,友人や会社関係の人たち,両方の親などが色々関わって来て,途中でセクハラとかも出てきて,いったいどうなるのだ~とひやひやしながら読み続けるのだが,最後は落ち着くところに落ち着いてよかったなぁ…と思っていたら…。 何でこんな展開になるのだとイライラしながらまた読み始める。そして本当に最後の最後で…。 この本の面白い所が,プロローグとエピローグが,主人公ではなく主人公の娘の語りの内容になっている事。もうひとつ,主人公が自分の境遇を二人の女友達(同級生)に相談したところ,二人が全く正反対の答えを導き出したところ。その一人の答えが,もう心にズーンと来る重たい答えで主人公は鬱になるのでは…と心配したくらい。 とにかく,面白いので読んでみて下さい。 | ||||
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