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デルタの羊
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デルタの羊の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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前半読みづらいところもありましたが、後半にかけて一気に楽しんで読めました。 | ||||
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日本のアニメ業界が苦境に立っているのは既知のことですが、そんな中で苦闘する業界人やアニオタ達の群像劇を描いた小説です。 前半は何となく胡散臭い雰囲気があって読み進めるのが辛いんですが、後半になると次第に歯車が噛み合い始め、予想外の展開もあって引き込まれます。現在進行形のコロナ禍の影響も描かれていますが、ちょと中途半端なのが残念かな。 東京から都落ちした主人公達が、次第に息を吹き返して、下町ロケット風に走り始める感触は、良質のアニメに通じるものもあって、上手い構成だと思います。外資に翻弄されるアニメ業界の描写も現実に起こっているのであろうと想像できますので、業界の事情の一端がわかる面もあって良いと思います。 アニメ業界が舞台のエンタメ小説、という以上の物ではありませんが、お勧めです。 | ||||
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本編そのものは、入れ子の構造、叙述トリック、個性的なキャラクター、作者はアニメ関係者かと思うような詳細な描写、などなど読み応えがあり面白いです。登場人物たちがさまざまな苦難を乗り越え、憧れの作品をアニメ化に漕ぎ着ける熱い物語です。なので、「お話」としては星5評価とします。 ただ、これは、作品のレビューに加えて良いものかどうか迷うものですが、とにかくジェンダー観が古いです。 母、同僚、恋人、あらゆる立場の女性の登場人物全てが、男性キャラをサポートするための都合の良いシステムでしかなく、アニメーターとして、チームとして切磋琢磨したり、熱い思想をぶつけ合う「同志」にはなり得ないのがこの物語です。 作中、男性声優が女性声優を四股かけてたことがバレて炎上するんですが、それについて、ネームドキャラが、四股かけてた男性声優を非難するようなセリフは殆どありませんが、その男性声優に騙され、四股かけられてた女性声優に対しては、ちらりとですが皮肉めいた言葉が投げかけられています。 スキャンダルで炎上した四股男性声優は最終的に「善人」「被害者」めいた描写とともにカムバックさえしますが、四股かけられていた女性声優のその後は特に描かれません。 男性の不貞行為は甲斐性だが、された女は尻軽なだけ、という、男尊女卑としか言いようのない価値観が、そこら中に満遍なく散りばめられています。これはもう、この作家さんの不治の病なんでしょう。また、こういった作者の古い固定観念が作品そのものの価値を左右するかというと、それはそれ、これはこれ、と分ける必要はあると思います。 ただ、このような昭和なジェンダー観で、「これが今の、最新のアニメ事情!」と謳い、コロナ事情なども絡めて「令和以降」の未来を描いてしまうと、食い合わせが悪いなあ、と思います。 作中、ネームドのアニメーターの女性は一人しかいないんですが、主人公やその盟友の男性キャラより格下の、「動画」の立場から一つも昇進しません。 現実には、動画より格上の、原画、作画監督、キャラクターデザインで活躍する女性アニメーターは何十年も前からいるので、これは作者の「女は男より格上の役職に就いてはいけない」という、無意識レベルでの差別意識の成せる業でしょう。 ここまで根深い男尊女卑を抱えて離さない作者さんであるのなら、昭和のアニメスタジオ事情を徹底的に調べて「昭和のリアルなアニメスタジオ」の話を描いてくれたほうが、全体として違和感なく読めたかなあ、と思います。 もしくは、女性の登場人物を1人も出さないくらいにしないと、「現代」「令和以降」の物語として読むには、「古臭さ」がノイズになり、読書体験にいくばくかの不快感を残す形になりました。 もしも映像化などの企画があるのなら、昭和なジェンダー観に基づいたノイズをうまいこと消してくれる脚本家さんにお願いして、物語の本筋に集中できるようにしてほしいな、と思います。 | ||||
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思うにこの作品は同著者「騙し絵の牙」の続編のような気がしてならない。真に力ある者は、組織を離れ てもいずれ復活すると。 前半は脆弱なアニメ業界の内幕を描いたお仕事小説。人間関係の相関図やアニメ業界の組織・業務の流れ それに会社間の支配関係など複雑すぎる描写。おまけに二人の主人公が章を交互に登場し、劇中劇の様な錯 覚を受ける。シンプルなストーリーでないと全体図が把握しきれない。第4章までは★★の評価にした。 本作品において第4章まではほんの序章で、第5章から「転」が動き出す。アニメを愛する者達の復活劇が 蠢動する。終盤プレゼンテーションのシーンは、今までの悠長なリズムから覚醒したかのようなビートの効 いた筆致で、高揚感と爽快感を味わえるクライマックスだった。 (蛇足) アニメ業界において「鬼滅の刃」の超ヒット現象は、例外中の例外なのでしょうか?(アニメ初心者より) | ||||
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なにより原作となっている「アルカディアの翼」が読んでみたくなりました。 アニメについては詳しくなくても、登場人物に魅力があり、胸が熱くなりました! そして、自分の仕事に前向きになれます。 | ||||
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「罪の声」や「歪んだ波紋」のイメージから、日本アニメ界を舞台にした社会派サスペンスかと思っていたら、全く違いました。 SF小説のアニメ化を巡るソフトメーカー社員やアニメーターたちの奮闘を通じて、アニメ業界の問題点や過酷さ、そして素晴らしさが伝えられる物語。 アニメ業界の構造に詳しくなく序盤はやや読みにくさがありましたが、キャラクターたちに惹き込まれ、段々と応援したくなる気持ちにさせられました。 一方、良い人が多い分物語にスリリングさは求められないけど、素直にアニメづくりの大変さや楽しさを感じられました。 | ||||
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今のアニメ制作の現場を描く青春?小説です。 多くの努力が積み重ねがあってこそ、1本のアニメが誕生します。 デジタルとグローバルの荒波は、この世界にも大きな影響があるようです。 | ||||
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この本は好き嫌いが分かれるように思いました。 ストーリーを楽しみたい人は、ちょっと残念な思いをするのかな。 ですが、何か面白いフレーズや、いいね!と思えるフレーズに出会いたいと思って読むなら なかなか楽しめます。 特に、著者が関西の方(もっと特定するなら、大阪-神戸エリアで育った方)なので、著者と 同時代に、当時の関西の感性を共有する読者にはたまらないフレーズがいくつもありました。 それも含めて、MANZAIのように楽しいフレーズをあげるなら、 たとえば、 ・そのうち本気出しますから。今までの俺との温度差で風邪を引けばいい! ・「たまには実家に帰ってこい」で「さだまさしの『案山子』を聴くと泣けてくる」 ・東京砂漠 ・人のシャープを妬むのも大概にせぇよ(たぶん、大阪市阿倍野区に本社があった 電機メーカーのシャープを掛けている) 関西人にとってのあるある極めつめは、 ・いつまで昭和を引きずるんだ。阪神のクリーンナップは、バース、掛布、岡田じゃ ないんだぜ。ついでにバックスクリーン三連発を食らった巨人の槇原も。 あと、素敵なフレーズも見つかります。 ・名優の芝居は日常の言動に少しだけ非日常を入れている ・現在と過去が不愉快だったとしても、未来は何とでも描けるぜ ・なぜピンチがチャンスか分かるか?裏側に答えがあるからだ ・自由は責任でできている。責任は強さの表れで、強さは優しさの中にのみ存在する ・人生のスタートラインは、自分の本当の役割を見つけたときに引かれる ・「好き」や「あこがれ」という独自通貨を肌で感じた ・一を聞いて十を知るには、多くの引き出しが必要だ 塩田さんの言葉の感性を味わうためだけであったとしても、十分に楽しめて、元が取れる 本です! | ||||
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とある作品のアニメ化に人生を懸ける人たちの話。 冒頭からいくつかのどんでん返しを経るとともに、伏線もしっかり回収しながら、アニメ業界の悲喜こもごもを描き切る。 アニメ業界のことを相当勉強して描かれていますし、登場人物のキャラたちも相変わらず凄まじい。 賢者(登場人物)との会話についても笑えます(たまにネット検索しないと分からない''専門用語''もありますが)。 序盤は確かにスロースターターかもしれないが、中盤以降は一気に読ませますし、緊張感が最後まで持続します。 今までの作品のファンの方も十分に鑑賞に堪えるでしょう。個人的にはとても良い作品でした。 | ||||
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面白いです! が、アニメーター、制作、スタジオ関係者、委員会各社Pなどからすると、1フェーズ前の業界トレンドをデフォルメしていると違和感を抱きます。 そのためフィクションとしてはとてもオススメですが、この小説でアニメ業界の現状&未来が分かるみたいな宣伝や口コミを丸々鵜呑みにするのは辞めたほうが良いです。 アニメ会社の新卒面接でSHIROBAKOに憧れてアニメ業界を志望しましたと言うと高い確率で落とさせる的なアレです。もちろん本作はSHIROBAKOとは全然ちがう内容ですが。。。 とはいえ、夢にかける熱を呼び起こしてくれるような魅力ある小説だと思います。 | ||||
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ストーリーも、意外性ある構成も、全部面白かった!! アニメ業界の大変さが伝わるし、アニメ愛も伝わってくる。 最後のアニメシーンは、文章なのに絵が見えた。 良い作品でした(≧∀≦) | ||||
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