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虚ろ舟 泣きの銀次 参之章
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虚ろ舟 泣きの銀次 参之章の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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宇江佐真理さんのファンでしたが、銀次シリーズにはそれほどの思い入れが無く、この本は初見でした。宇江佐さんの作品にしては江戸情緒というよりもやや暗い不穏な空気が底に流れている作品で、長女の祝言という慶事もあるものの銀次本人が虚ろ舟と呼ばれる未確認飛行物体?を目撃したり、次女の想い人に殺人の嫌疑がかかり探索する羽目になります。その他に長年の付き合いの人が倒れたり亡くなったり、老いや時代の変わり目を強く感じる場面が多いです。宇江佐さんご自身のこの頃の心境だったのかなとも思われます。これが銀次シリーズの完結編とは少し寂しい気もしますが、こんな捕物話もあっていいと思います。 | ||||
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色々な方が評を書かれていますが、私はUFOが出てきても、悲しい結末であってもこの物語の根底には宇江佐ワールドが脈々と流れていると感じました。人情味あふれる登場人物たちが展開する物語はとても心揺さぶられました。 | ||||
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銀次は江戸橋の本船町で小間物屋「坂本屋」を営む傍ら北町奉行所の臨時廻り同心の表勘兵衛の小者として仕えていた。長女の祝言の日、披露宴の最中も仕事熱心な勘兵衛と銀次は人形屋の「みや田」の三歳の倅が庭の池にはまって溺れ死んだ件に不審を抱き話に熱が入る。翌朝昨夜はあまり眠れないまま暗いうちに起き店の前の掃除をしていたら、だわだわと重い響きをさせて鈍いみかん色に瞬く空を飛ぶ乗り物が銀次の頭上を通り過ぎた。暫らく呆けたように佇んでいた銀次、夢か幻かと自分を疑い何事もなかったように取り調べに行くと「みや田」の後妻に疑惑が。そののち銀次が見た謎の空飛ぶ乗り物が読売の紙面を賑わせ、奉行所のお調べで勘兵衛から依頼が。読売の「はやり屋」を訊き込んでいくうち店の若い者達の世話を焼く事に。しかしその内の一人が自殺に見せて殺されているのが見つかり・・・。次女のお次が恋仲の絵描きの和平となかなか添えない事に銀次が和平に意見したが埒が明かず、「しばらく家に来ねえように」と言ったことから和平がお抱え藩邸を出て行く方知れずに。そして若い娘をつけ回し危害を加えるという事件が多発し、また、一方で勘兵衛が卒中で倒れたとの知らせが。気の休まる時のない銀次。 | ||||
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彼女の作品には外れは無い、函館在住なのに江戸の雰囲気満載で人情を描かせたらピカイチだ。 | ||||
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ストーリーはあるけど、ドラマがない。 殺人はあるけど、推理はない。 感情は一応あるが、緊迫は一切ない。 ところで、宇江佐真理の「おきゃがれ」と山本一力の「がってんだ」は、どうにかならないものか。 | ||||
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大店の息子でありながら勘当された者たち。彼らは読売り(瓦版)で生計をたてていたのだが、 銀次の口利きで何人かが家に帰ることを決心した。だが、思いがけない悲劇が起こる。彼らを 待たせすぎたことが原因だと、銀次は後悔するが・・・。泣きの銀次シリーズ3。 親子、兄弟、男と女。人と人との関わり方はいろいろあるが、そこには楽しいことばかりが あるわけではない。悲しみや苦しみに満ちているときもある。厳しい現実、そして人生。 それに立ち向かうだけの勇気や度胸があるのか?いや、勇気や度胸を持たなければならない のだ。そうしなければ、おのれでおのれを潰してしまうかもしれない・・・。銀次の娘お次も、 それを強く感じただろう。このシリーズ3では、シリーズ2からさらに年月がたっている。 銀次も50歳になろうとしている。けれど、人生の悲哀はいつの世も無くなることはない。 岡っ引きとして、夫として、そして父親として、銀次は泣く。その人間味あふれる姿は、読み手の 心を強く揺さぶる。銀次には、これからもまだまだ活躍してほしい。余韻が残る、しっとりとした 味わいのある作品だった。 | ||||
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う〜ん、いったいどうしたのだろう。これまで読んだ宇江佐真里さんの作品のなかで、一番つまらなかった。つまらないというより、作者が銀次と読者に意地悪をしているのではないか、と思ったほど。 物語は、銀次の娘お次と絵師和平の恋を軸に、ふたつの殺人事件とUFO(虚ろ船)がからむのであるが、謎解きとしては平凡かつマナー違反だし、人情話としては人情のない結末 救いのない結末なのである。 だから、読みおわって、なんのカタルシスもない。なんか、泣きの銀二と一緒に、涙も出ない砂漠に取り残された気分。 「泣きの銀次」に共感する涙もろい読者を茫然自失させる虚無的な結末は、作者の意地悪なのか、新境地なのか。タイトルになっている「虚ろ船」も、ストーリーとはほとんど関係なく、なぜ登場するのかも疑問なのだが、虚無的結末のシンボルなのかと考えてしまう。作中の謎よりも、むしろ作者の意図が謎として残る、後味のわるい作品である。 | ||||
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この作品を読む前に、レビューや他の書評などの評価が低かったので、覚悟して(笑)読みました。 読み終わった感想はというと、悪くはありません。 泣きの銀次の前作2つに比べれば、できは良くないかもしれませんが、それなりに違和感は感じませんでした。 銀次も50才近くになり、悔やんでも悔やみきれない出来事、人生の悲哀など感じる晩年になったということでしょう。 やりきれない結末ということもいえますが、人生にはこういうこともあるでしょう。 「泣きの銀次」の全3巻とも、表紙が余り趣味が良くない気がしますが、皆さんはどうでしょうか。 | ||||
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以下の理由で、従来の宇江佐ファンは、とまどうかもしれません。 (1)UFO騒ぎがテーマの芯に組み込まれていること。 (2)話の展開が、これまでになく悲劇的なこと。 江戸時代のUFO騒ぎは、実際にあったらしく、瓦版などの資料が残っているそうです。 しかし、それを時代小説の中に組み込んで、スーパーナチュラルな意味合いを持たせている点については、時代小説ファンとして、違和感を覚えます。 また、悲劇的な終わり方も、快いとは言えませんでした。 紆余曲折はあっても、宇江佐真理ならば、最後はハッピーエンドでおさめてくれる、と思っていましたのに。 作家が嗜好や作風を変えるのは、よくあることです。当然、作家の自由です。 読者としては、今後もついていくのか、態度を決めた方がよいかもしれません。 | ||||
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