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あやめ横丁の人々
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あやめ横丁の人々の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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東京新聞、中日新聞、西日本新聞、北海道新聞、河北新報、神戸新聞に、'02年4月〜'03年1月にかけて連載されたものだというが、私は文庫本で何度も読み返してる。著者あとがきでファンタジーだと書いておられるが、ストーリーも登場人物の描写もピカ一の楽しく心満たされる作品 宇江佐真理ファンの一人として、長く読み継がれて行ってほしい名作 | ||||
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直木賞受賞作家が、これだけ時代考証が出鱈目な物語を書いて良いのか、腹が立つ。 まず、江戸時代の江戸には掛け布団が存在せず、敷布団だけ。貸本屋は江戸時代には店舗を持たず、行商のみ。「月命日」が何度も出てくるが、江戸時代に「月命日」という言葉はない。年に一度の、故人の死んだ月日と同じ月日を「祥月命日」と呼び、毎月の亡くなられた日を「命日」と呼ぶ。「月命日」は昭和時代の、それも、おそらく太平洋戦争以降の造語。 物語の舞台の、あやめ横町のような場所の屋根が瓦葺きのわけがないのに、瓦葺きになっている等、惨憺たるもの。 「凄い」は江戸時代は「ぞっとする」「気味が悪い」という意味なのに「素晴らしい」的な良い意味で使っているし、「庶民」は「庶子(非嫡出子・婚外子・非認知子)の子孫一党・分家」という差別的な意味だが、「一般大衆」の意味で使っている。「大変」は現代と違って「すさまじい凶事」の意味で使うが、現代と同じ使い方。 「檄」とは「自分の主義主張を述べて、同格の同盟者などに同意を求め、決起行動を促す文書」のことだが、これも誤用している。 町奉行所の月番は民事訴訟に関してで、刑事事件捜査は年中無休。月番など存在しないのに、あたかも、あったかのように書いている。 山田浅右衛門が仕えたのは吉宗の頃からだが、家康の頃から仕えていると書いているなど、出鱈目も甚だしい。 その他、時代考証間違いの言葉を列挙していくと、袋小路(有島武郎の造語)、文句・居場所(樋口一葉の造語)、居心地・無駄(国木田独歩の造語)、甲高い(谷崎潤一郎の造語)、必死・説明・厄介・確認・呆然(坪内逍遙の造語)、緊張・展望(森鴎外の造語)、冷静・事務的(徳富蘆花の造語)、理由(山縣有朋の造語)、視界・説教・苦手(夏目漱石の造語)、原因(西周の造語)、心配(河竹黙阿弥の造語)、警護(萩原乙彦の造語)、到底(『新聞雑誌』の造語)、貧乏籤を引く(矢田挿雲の造語)、頑張る(サトウハチローの造語)、移動・興味(井上哲次郎の造語)、普段(若松賤子の造語)、効果(藤林忠良の造語)、駄目(尾崎紅葉の造語)、本格的(勝本清一郎の造語)、興奮(小栗風葉の造語)、馬車(福沢諭吉の造語)、飯場(松原岩五郎の造語)、素っ頓狂(井上友一郎の造語)、反芻(高木卓の造語)、衝撃(里見弴の造語)、突飛(柳川春葉の造語)などなど、いやになるほどある。 | ||||
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何年も前に図書館で借り読んだのですが、宇江佐さんが亡くなりとても面白く読んだ事を思い出し、手元に置きたくて購入しました。 やはり買ってよかったです。 先日、この作家さんの最後の作品でうめ婆行状記を読んだのですが、違う作家の小説を読んでいるような気がしました。なんか違うのです。 だんだんと変わっていたのでしょうか。 上手く表現できないのですが、軽い時代小説になったような。ちょっと残念感がありました。 まだ読んでいない作品があるので少しずつ 挑戦したいとおもっています。 あやめ横丁は、一番油の乗った時期に書かれた小説だと思っています。 | ||||
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分厚いですが、一気の読めました。 この横丁の設定はすごく面白い。 どこか異次元を作っていて、不思議な横丁。 人を殺めてしまった人の人生はどうなるのか。 最後には虚しい気持ちが残った。 | ||||
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時間のある時どっぷり浸ることができる。作家御本人がファンタジーとおっしゃるとおり。でも何だかありそうな気のするお話しのなりゆきであり、物語を読んだという満足感を味わえた。 | ||||
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夏目漱石の坊ちゃんを彷彿させる短気で涙もろい旗本の三男坊の成長の物語です。思いがけないアクシデントで、あやめ横丁に匿われる事になった慎之介は岡っ引の権蔵、女房のおたつ、一人娘の伊呂波や、あやめ横丁の訳ありの住人に助けられながら、大人のいい男へと成長していきます。伊呂波はポンポンと小気味よくいいたい事を言う口の悪い娘ですが、その実、優しく靭く義父や母や周りの人々に対するおもいやりあふれる娘で、つらい体験が彼女をボンボンの慎之介よりずっと大人な女にしています。あやめ横丁の人々はそれぞれが大変な体験をしたことで相手を思いやることのできる人間になれたのだと思います。あやめ横丁の名のいわれはネタバレになるので書きませんが、思いがけないところにありました。いい意味でエンターテイメント性が高く楽しんで一気に読める作品です。 | ||||
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紀藤慎之介は旗本の三男坊。笠原家の跡取り娘 七緒の婿にと、とんとん拍子に整った祝言の席でこともあろうか花嫁を略奪された。手に手を取って逃げていく相手の男に逆上し斬ってしまった慎之介。その直後自害した七緒。笠原家は閉門、やがて断絶へ。残された父親が慎之介に刺客を放ち家臣らも路頭に迷うと逆恨みし浪人を雇い慎之介を亡き者にと躍起になる。慎之介は町屋に身を隠すことに。転々と居を変え最後に辿り着いたのがあやめ横丁。深く幅広の堀に囲まれたここには何ともいわくありげな人々が住まっていた。世話になる岡っ引きの権蔵の娘、お侠な伊呂波に素町人の暮らしを教えてもらいながら、いつ帰れるのか、はたまた三男坊の自分に帰る場所があるのかと思い煩いながらも手習い所の先生をし子供らと親しみ、横丁に住む人々と交わっていくと次第に横丁の様子が分ってくる。昼と夜で人格が変わる貸本屋のお駒。にぎりめし一つで母親を殺めた新吉。兄弟子のいじめに耐えられず包丁を振り回し板場を血の海にした幸助。首斬り浅右衛門の弟子の文之進。どうにもここは花のあやめではなく人を殺めた者が送られてくるところらしい。そしてついに最強の追手が迫り横丁の人々の手を借りながらあやめ稲荷の抜け穴へ・・・。 | ||||
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『あやめ横丁の人々』とは何ともきれいな表題ですが 実際のあやめ横丁とはあやめ=花のあやめではなくて 他人をあやめるという意味のあやめです。 主人公で旗本の三男坊・慎之介は自らの祝言の席で花嫁の間夫に 花嫁をさらわれ逆上した挙句、間夫を斬り殺してしまい、 慎之介の妻になるはずだった娘はショックのあまり自害してしまいます。 一人娘であった為、お家存続ができなくなった娘の家は親・家臣共々 慎之介を恨み復讐を企てるのですがそこで助け舟として『あやめ横丁』に かくまわれることになりお話が進んでいきます。 あやめ横丁の人々は今でいう犯罪人の集まりなのですが みんな心に傷を抱えた上での犯行で根は優しくていい人ばかりです。 慎之介が身を寄せた家の娘、伊呂波には初めから反発された様な物言いを されるのですが徐々にお互いに好意を確認し合う仲に…。 皆さんがおっしゃる様に私もラストはあまり感心できませんでした。 慎之介の長男が病死、次男は養子、後継ぎは当然、慎之介になり 少し安易な感が否めなかったです。 慎之介はお家に戻り妻を娶りめでたしめでたしかもしれませんが それに引き替え伊呂波の人生はあまりにも悲しすぎました。 | ||||
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命を狙われ、急展開で訳がわからぬ「横丁」に軟禁?状態となった慎之介。 ふらっと横町内を出歩くことはできても、横丁から外へは出られない。 数日、数ヶ月と暮らしていくうちに、この奇妙な横丁に暮らす人々の裏の事情が見えてくる・・・ その慎之介の横丁生活の10編の話から成り立った物語。 話としては面白いです。江戸の人たちの暮らしぶりや言葉遣い、服装なんかもイメージが膨らんできます。 ただ読み終わってみると、最後の『六段目』がいただけない(他の人も書いていましたが)。 「やっつけ仕事」「適当にまとめてケリをつけた大団円」といった感じで、読み終わってもどこかスッキリしません。 宇江佐さんにしては、話しのまとめ方がつたなくて、 「ほろ苦いところもあるけど、一応めでたしめでたし、よかったね」 と、カプセルに詰めて横のまま無理に飲み込んで終わった感があり。残念でした。 | ||||
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あやめ横丁を当然知らない読者と連れてこられた主人公の視点が重なって、次々と横丁の謎が露見していく・・ それらは楽しんで読めた。 しかし、、最後の六段目は、時間経過の表現と辻褄合わせ、強制的な終止符。小説家ならもう少し丁寧に扱えばいい物を、非常にぞんざいな締め方。 毎回残念に思う。 | ||||
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命を狙われ、あやめ横丁から出てはいけないといわれた慎之介。 だが、慎之介ばかりではない。ここで暮らす人たちもまた、あやめ 横丁から出ては暮らしていけない事情を抱えていた。ひとりひとりの 事情が明らかになるにつれ、やりきれない気持ちになるのは慎之介 ばかりではない。私も同じ気持ちになった。特に太吉の身の上に 起こったできごとは、読んでいてつらかった。幼い心に、どれほど 深い傷を負ったことか・・・。 つらいできごとを味わい、心に傷を負った者たちだから、人を思い やる気持ちも強いのだろう。あやめ横丁の人たちはみなやさしい。 居心地がいいあやめ横丁だが、やがてそこを出て行かなければ ならない慎之介・・・。知り合った伊呂波やあやめ横丁の人たちの 行く末は?ラストはほろ苦く、ほろっときた。心温まる作品だった。 | ||||
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主人公があやめ横丁で暮らすようになってからの住人との係わり合い、それにより成長していくさまはいかにも宇江佐真理の小説という感じだが、 そもそも婚約者の密夫を斬ったくだりからのストーリー展開が不自然。 婚約者の自害により相手の家に跡を取るものがいなくなり、絶家となるなどとはありえない話。 武家ならばなおさら養子を取って跡を継がせるはずで、相手の家の家臣も浪人になるわけがない。 むしろ娘を失った相手方の親の私怨というものに絞ったほうが自然だったと思う。 | ||||
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読み進むにつれ、頭の中にあやめ横丁の地図が構築されて行く。 物語が箱庭の中で展開されているような楽しさを味わえた。 市井を描く宇江佐小説の中でも秀逸の一作。 | ||||
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宇江佐 真理さんの作品をちらほら読んでいますが やはり、市井ものがいい。 この作品はご本人も言われていましたが、 すこしファンタジックな設定ではあります。が、 その、「救い」こそが粋だと思いました。 これは、ぜひ読んでほしい作品です。 あと、できれば横丁の人々の姿をもっともっと見ていたかったです。 だから、4つにしました。 最後に、「いろは」のおきゃんなところにぐっときました。 | ||||
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「あめふりのにわっとり」「ほめきざかり」「ぼっとり新造」「半夏生」「雷の病」「あさがら婆」「そっと申せばぎゃっと申す」「おっこちきる」「あとみよそわか」「六段目」の10編の短編が連なり、ひとつの長編となっている。 慎之介と権蔵・おたつとその娘・伊呂波とのふれあいを中心に、あやめ横丁の人々の物語が悲しくも、それでいて温かく連なっていく。伊呂波との恋の行方は?そして、「あやめ横丁」に込められた思い。 「六段目」が、物語を最後に引締め、筆者の上手さを感じさせる。出す作品毎にますますその筆運びに磨きがかかる。おすすめの本であり、おすすめの作者である。 これから『深尾くれない』(新潮社)を読むのが楽しみ。 | ||||
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