■スポンサードリンク
天使の爪
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
天使の爪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上巻の登場人物に加え、下巻ではより多くの人物が登場します。あまりの多さに、 混乱しかねない程です。それでも、読みたくなる。力作です。とても太い骨が ある作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前作を知らなくても読めるように留意されていますが、できれば「天使の牙」と併読することをお薦めします。そのほうが、この作品の圧倒的な迫力とせつなさ、主人公の孤独をより深く味わえるでしょう。 ひとを愛するということは、そのひとのなにを愛することなのか。心とはなにか。脳の別名でしかないのか。心と身体は別個のモノなのか。哲学的な問いかけを背後に隠しながら、物語はあくまでも、壮絶なアクションの連発で進んでゆきます。大沢在昌の大衆作家としての矜持が最高に輝いている傑作です。 アスカの宿敵となる、殺し屋《狼》の造形がすばらしい。くわしくは興を削ぐので書きませんが、総ページ数が上下巻で1000を超える巨編の、もうひとりの主役です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大沢作品を久しぶりに読んだ。 天使の牙同様一気に読み終えてしまった。 SVRとCIAを巻き込んだ駆け引き、アスカの心の葛藤、古芳の苦悩、ハンと古芳の戦い...。 超一級の娯楽作品です。 更なる続編を読みたくなりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
藤沢周平と同じく、やはりこの年まで知らなかったなぁ、が、この大沢在昌です。いや、もちろん新宿鮫の名は知っていましたよ。でも何故だか手に取るつもりがなかった。 それがごく偶然に、ブックオフで、新宿鮫の3だっか、4だったかを手に取って、いやぁ、驚いた。 面白いやないか。これは。 非情で無頼だけど馳星周のやり切れなさとは違う。ハードボイルドと言えばそうだけど、北方謙三の様な、いかにもなカッコつけではなく。 東京と言う都会にいま住むことができて、はじめて伝わる臨場感が肌にしみる。 で、まぁ、一瞬にして新宿鮫シリーズの全てを読み終わって、困った時に出合ったのが、前作の「天使の牙」だったわけです。 でもって、てっきりあれでしまいかと思っていたらなんとなんと続編があると、教えられ、慌てて手に入れたのが、この「爪」でした。。。 なんで「爪」なんやろ。読み終わっても(ま、どうでもええけど)そのわけはわからんですが。 好みから言うと、前作かな。ミッションインポッシブル2で、あまりに変装が多用されてへきへきしたのとちょっとまぁ、似てて、ちょっと肝心な部分が安直かなぁ、と言う気がしないでもない。 とは言え、よかったです。 映画化されそうですね(前作の映画化はまずかったねぇ、キャスティングが)。 それも楽しみです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
肉体と脳が入れ替わる そしてその相手は刑事に終われる奴の情婦 飛鳥刑事はその苦悩の中 元相方の刑事とどうかかわって行くのか 架空の中のこことではあるが 人の心理を衝く大作長編恋愛ストーリー | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新宿鮫シリーズと佐久間公シリーズを読んだ後、これはあまりに漫画っぽい。ご都合主義のストーリーも随所に展開されており、書籍で言えば、シドニー・シェルダン的。ミステリーのハーレクィーン。 仁王はとても魅力のある面白いキャラ。明日香もアスカもとても良い人なんでしょうが、ヒロインとしての抜群の魅力は感じません。今後美しい仮面をつけたアスカを期待したいと思います。大沢さんは男性を描くのがお上手です。 この小説では、脇役の仁王の幼馴染みが余りに哀れです。また、全ての主たる筋書きを書いたと言える芦田課長が単に正義の強力な味方なのか(そうなんでしょうけど)、自分勝手な人なのか、あそこまで強烈な人なので、もう少し芦田を読みたかった、と思いました。 悪の主役、君国は少しかっこ悪すぎですね。彼は最後、ハーレクィーンしていました。 それでも大沢さんの本は安心で読んでしまいます。買って損はないということです。そこがすごいところです。本当は星は3つ半です。これが漫画なら星5。きっと天使の爪も買ってしまうでしょう・・・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「天使の牙」の続編。「天使の牙」は、間もなく映画公開予定である。前作ではコトの起こりである、脳移植による人格移植と、そこに至る原因となった事件の解決や、脳移植を行われた本人の精神的葛藤が描かれた大作で、この「天使の牙」はその後、主人公はどうなったのか? という読者の質問に答えるものである。 前作の事件から4年余りの時間が過ぎ、その間に主人公の脳移植手術を行った執刀医は行方不明となっていた。主人公の変身前からの恋人や、元の上司、現在の上司、と主人公の秘密を知らない周囲の人間達。難しい問題は山積で、何一つ解決することはできないように思えるが、任務の上で悲惨な目に合ったことも、主人公の職務意識には変化をもたらさない。先日読んだ「秋に墓標を」に比べると、前作でのハードボイルドぶりが記憶に新しいこともあって、安心して読むことができる。前作を読んでいない方は、是非そちらを読んでから取り組んでほしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「天使の牙」の続編。当初は近未来SF的な気分で読んでいて、さらにサスペンスやアクションが絶妙に描かれたものだと思っていた。映画化され、まあそれなりに話題にもなった。「牙」ではラストが気持ちよく、続編を書いて欲しいとほのかに期待だけかけていたのだが、やはり続編「天使の爪」が産み出された。 脳移植をうけ外見が変わったアスカが仁王との関係に苦悩する。ハードアクションでありながらもそんなラブストーリーが随所に盛り込まれ全体のイメージをハードボイルドからソフトにしている。男女間の心の葛藤もまた読みどころ。「牙」読者にはアフターバーナーなんて言葉も織り込まれているのでさらに入りこみやすいかも。 メインとなってくるもうひとりの移植者「ヴォールク」。悲しい過去を背負いながらも、まさにソルジャーであり、武装警官をことごとく殺戮していく(ふがいないんだな、これが)。アスカとは共鳴していくという部分がまた性なのか宿命なのか。また警察とのやるとりは大沢氏の「新宿鮫」でも取り上げられるキャリアとノンキャリアの見えない確執。これがアスカの行動をはばむ原因のひとつで、新宿鮫と同じく体質への皮肉だ。全体としては新宿鮫は「静」、天使の爪は「動」のイメージ。読者層としてはそこが分かれ目かもしれないがどちらにせよ深い内容であることには違いない。ロシアにCIA警視庁に麻取と複雑、個人レベルではない関わり方が結構深いのだ。 下巻で暴走し始める「ヴォールク」の狂気。愛すべき主人公アスカ。さながらサスペンスアクションinラブストーリーの大沢作品は新宿鮫の鮫島に匹敵するシリーズ化必至のキャラクターを育てている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作品は、1995年に刊行され、評判を呼んだ秀逸なハードボイルド「天使の牙」の続編である 男勝りの性格で決して美人ではない保安二課の刑事・河野明日香は、日本全土を席巻する麻薬組織「クライン」の元締め・君国の愛人で美貌を持つ神崎はつみを警察への護送する途中、「クライン」に襲われる。多数の銃弾を撃ち込まれたものの脳は生きている明日香、そして、ただ一発の銃弾が脳を撃ち抜き、体は生きているはつみ。保安二課長・芦田警視の計略により明日香の脳がはつみに移植され、君国をおびき出す囮としての特殊任務をおびた「アスカ」が誕生し、明日香の婚約者であり元同僚の仁王とともに「クライン」と戦う。 「アスカ」の誕生から4年余りが過ぎ、神崎アスカは関東信越厚生局麻薬取締部麻薬取締官!として働くようになる。「アスカ」が「河野明日香」であることは警察の特秘事項となり、美貌を手に入れたものの著しく戦闘能力の落ちたアスカは、閑職に回される。しかし、ある事件をきっかけに元婚約者・仁王こと古芳との最強のコンビが復活し、狼と呼ばれたロシアからの殺し屋と、その裏に潜む巨大な組織と戦うことになる。 この殺し屋は、ある理由から「アスカ」に強い関心を抱いており・・・ 「天使の牙」同様、ハードなアクションが展開される本作は、スピード感にあふれ、秀逸なハードボイルド小説となっている。「脳移植」という(現時点では)非現実的なところに拒否反応を覚える方もいるだろう。かくゆう私も同様の理由で前作「天使の牙」を読むのを後回しにしていたが、ひとたび読み始めてしまう'''全く気にならず、むしろ作品の面白さを格段に増している。 是非お勧めの一冊である。 ただし、前作を読まずに本作品を読むと登場人物の背景の把握が十分に行えず、アスカや仁王の感じる葛藤を十分に理解することができないため、本作品を十分に堪能できないと思う。前作も一級のハードボイルドであり、読んで損のない一冊である。まず前作を読んでから本作を手に取ることをお勧めする。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作は前作の魅力であったスピード感や展開の速さ大胆さが無くなっていました、その分設定や心理描写が緻密に描かれていますが 自分は一気に読みきってしまった前作の方が楽しめました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前作「天使の牙」で、脳移植という非現実的な設定を、見事な一級エンター テイメントに仕上げた筆力に脱帽したものですが、やはり今作でもそのエン ターテイナー振りを遺憾なく発揮されております。 期待に応えるところは応える、期待を裏切るところは裏切る、そういった 読者のツボを心得たベテラン作家ならではの、こなれた作業的なところも 見え隠れしますが、主人公アスカの魅力爆発、非常に大沢先生らしい娯楽 小説に仕上がっています。 CIAやSVRを絡ませて事態を複雑化させても、話が分かり易いのも流石です。 アレクサンドル・ハンは、新宿鮫シリーズの「毒猿」を超えるキリングマシ ーンとして、強烈な印象を残したのではないでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作品は、1995年に刊行され、評判を呼んだ秀逸なハードボイルド「天使の牙」の続編である。 脳死状態のはつみに明日香の脳が移植され、君国をおびき出す特殊任務をおびた「アスカ」が誕生し、明日香の婚約者であり元同僚の仁王・古芳と共に戦う(天使の牙)。4年後、麻薬取締官となり閑職に就いているアスカだったが、ロシアから流出した偽札に絡む事件をきっかけに仁王との最強のコンビが復活する。 (以下のパラグラフで上巻のネタがでます。未読の方ご注意ください。) 下巻では、手術を受けロシアから送り込まれた工作員ハン、アスカに脳移植を施したコワルスキー。KGBの遺産の回収と「脳移植の技術」の確保のため、アスカはロシアとCIAの駆け引きに巻き込まれる。 「河野明日香だった頃、あたしち?体力に自身がありました。でも神崎アスカとなった今、体ではなく頭で戦わなくてはならないと思っています。」「あたしは、犯罪を食い止めるため、手術によって生かされた。ハンは、犯罪をおかすために、手術によって生み出された。だからこそハンを許すことはできない。」アスカは自分の状況を受け入れ、はつみと明日香が融合したより強い自我を確立していく。本能のままに動き、制御を失った殺戮機械として戦い続けるハンをアスカは止めることができるのか? 「天使の牙」同様、ハードなアクションが展開される本作は、スピード感にあふれ、一流のハードボイルド小説となっており、後半のSVRとCIAを巻き込んでの戦闘シーンは作者の面目躍如といったところか?「脳移植」に拒否反応を覚える方もいるだろう。しかし本作品ではむしろここにフォーカスをあて、核兵器にも匹敵する兵器として位置づけている。一方「脳移植」をうけたアスカと彼女を取り巻く人々の苦悩と葛藤、成長が描かれており、作品に奥行きを与えている。 「続編に名作なし」本作品にこの言葉は当てはまらない。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!