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烏に単は似合わない
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烏に単は似合わないの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.04pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全297件 281~297 15/15ページ
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| 文庫の帯、解説のさわりの「予想を裏切る」という文句にクラっときて購入。 確かに結末は最初の雰囲気と違うものでしたが、残念ながら私にとっては嬉しい裏切りではありませんでした。 なんといっても、物語に入り込めない。 地の文の視点が目まぐるしく入れ替わり、わけがわからなくなります。やたら『美しいと思った』という言葉が書いてありますが、誰が何を美しいと感じているのか不明で、少なくとも私は美しいとは思わない(そう思える描写が見当たらない)。きっと作者の頭の中では美しいシーンが広がっているのでしょうけど…。なので、とても遠くの出来事を見ているような、置いてけぼりな感じがしてしまいました。 また、最後は謎解きのような格好になっていますが、『謎』ではなくただ書いてなかった部分を急に得意げに披露されただけのような気がしてなりませんでした。後で考えてみて、「伏線、あったんだ…」と愕然としたというか。『どんでん返し』と言うには卑怯な感じがします。 若宮に関しては、最後になって唐突に現れたにもかかわらず読者が知らないことをあげつらい、約280ページにわたって物語を繰り広げてきた登場人物たちを叩きのめすため、嫌悪感を持たれる方もいたのではないでしょうか。 私は姫君たちにイライラしていたので、若宮の発する言葉がごもっとものように思えてしまい、ちょっと興味を持ちました。 残念ながら面白い物語とは思えず、読みにくい本でしたが、なんだかんだと途中で放り出さず最後までたどり着いたため、星2つとします。 | ||||
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| 私には理解不能でした。 後半は「はい~?」の連続でした。 特にあせびさん。 『天然のKY女』なのか『計算ずくの無邪気』なのか、どういうタイプにしても中途半端で…。 大どんでん返しの謎解きではなかったです。 | ||||
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| 世界設定や小道具選びは、とてもワクワクさせるもので、導かれる世界にときめかずにいられない。作者が見せようとする景色に、読者が進んで見たくなる構成だと感じた。 だからこそ、どんでん返しの仕方に裏切られた。よい裏切り方ではなかった。 そもそも主人公は誰だったのか。あせびか、若宮か。後から来た若宮が、あっさり全てを持っていった感が強すぎて、あせびに視点を寄せていた読者はおいてけぼりを食わされた。 そして何より、素直に好感をもてない若宮の台詞の数々。個人的好みではあるが、彼がこんなに俺様じゃなければ、もっと印象は変わったのでは、と惜しい。 それでも、面白くなかったわけではない。作者の物語を作る上でのセンスは否定できないし、話を盛り上げる力も充分感じた。弱冠二十歳、であれば、伸び代に期待したい。 | ||||
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| 同じ意見が多いですが松本清張賞はないなーと思いました。 ただのファンタジー作品で作者は弱冠20歳!だったら才能ある作家がデビューして将来楽しみ、と暖かく受け止めたと思う。 審査員の人に問いたい、作者が若い女性でなければこれほど評価しましたか、と。 出版会社の意向がものすごく出ている選考だと思わされる。 以下、ネタばれです。 探偵役の若宮にこれほど共感できないのも珍しいくらい、彼の性格は悪く皇子としての品性を疑う言動にどん引きした。 将来のお后になるべく集まった大貴族の子女に対してあんな礼を失した対応はたとえ皇子でもありえず人望のかけらもない皇位継承者など将来すぐに失脚させられるだろうと。ファンタジーだからなんでもありだし異世界だからと言われればそれまでだが。 どこの国の歴史を見ても王たちは貴族との関係に気を遣い十分すぎる配慮を行っているのがほとんどで、独裁を行う支配者はいずれ滅ぼされている。若宮が低脳で馬鹿皇子というならわかりますけど恐ろしいほど頭の切れるという間逆設定のキャラ。 きりがないくらいつっこみどころ満載なラスト50ページ。 作者が若く本も沢山読んできたのはわかります。 でもこれからは生きた人間も学んだほうがいいと思う。人にもまれた経験があればこういう台詞は出ないってわかるはず。 あり得ない言動が多すぎて最後にがっかり。 個人的には浜木綿のキャラは嫌いじゃない。でもいくら落ちぶれたって一時は先の日嗣の皇子の后となるべく育てられた元大貴族の姫があんな下品な喋り方しないでしょ。百歩譲ってそれでもいいけど公私で使い分けるってどうして思わない、5歳の子供だってそうしてますよ。 せめて最後の50ページを書き直してくれないかなぁ。 それ以前のページだってつっこむところは沢山あるけれどまだ目を瞑れると思うので。 もう○○賞って信用しませんから。 これって作者のせいというより偏に出版社と選考委員の作家先生のせいじゃないの。 どう考えてもコバルト大賞ノベル大賞なんかの作品でしょ。 そっちだったらこういうのもありで済ませられた。 文庫の帯に書かれたあなたの予想をきっと裏切る― これだけは本当だった。 | ||||
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| 最初は帯につられて購入。読みはじめてから、ここのレビューを拝見し、ビックリしました。 確かに、登場人物の言葉遣いが所々現代風で、違和感を覚える箇所もありました。しかし、艶やかな世界観、烏と人、という設定など、魅力的な点もたくさんあり、古典的にまとめられるより読みやすかったです。 最後の一気に畳み掛けるように真実が明らかになっていく場面では、なるほど! と思う部分もある面、なぜいきなりそういう展開になるのか不思議にも思いました。きっかけがあるにはあるみたいですが、急すぎて… 読みやすいので、いろんな方におすすめできると思います。 | ||||
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| 帯の煽りに騙された。石田衣良「センスと筆力、申し分なし」 北村薫「作者の筆は若々しく冒険に満ちている」 ゴラァ!お二方、本当にそう思っているのか?この作品が 本当に賞にふさわしいか? そんなコメント、帯にのっけてあなたがたの名前は地に 落ちないのか? 石田衣良はほっといて(もはや救いようがない)、 北村薫先生~、好きな作家なのに、こんな帯に名前出しちゃって(涙)。 きっと「冒険うんぬん・・・」というのは、この作品のトンデモ展開に 対して、ひねっていってるんですよね。 確かにこりゃあ、ダイボウケンだ~。 読み始めて、「なんだか読みづらい文章だなあ。何を言いたいのか さっぱりわからない」 「最後のほうまできたけど、相変わらず文章の読みづらさは 続いてイライラする」 「読んでて、これっぽっちも登場人物に共感できない。 陳腐でうすっぺら。狂気の表現も読んでて、とってつけたよう」 「わー。最後は若宮が名探偵よろしく、語りだしたよ。 でも、君、今までの存在感が薄くて、読者ポカーンだよ?」 「読後感は最悪。読むんじゃなかった・・・。嫌な気分だ」 で、帯を再び見て。「これが松本清張賞?清張先生に対する冒涜だ」 と怒りがこみあげましたね。 ホント、帯の煽りもムカつく。真っ赤な嘘をつかないでください。 こんなにレベルが低くて、よく恥ずかしくもなく、受賞!とか書ける もんだ。 ラストが特にひどい。無理やりすぎる。あせびさんも気持ち悪く なっちゃって。 読者を驚かせる展開に持っていきたかったんだろうけど、 やり方が裏切りだね。 ろくに読者にわからせもせず、自分だけがやりたいように する。 これがプロの作品か?自分だけ気持ちよくなるのはやめて ください。 読んでて、そういうのがぷんぷんして気持ち悪い。 続編らしきものが出ているようですが、決して決して読まない。 今回も綺麗なカバーに目を惹かれたんだよなあ。 ホント詐欺だ。 ひとつ頷けるのは、賞までとった作品なのに、中古本の 値下がりが早いこと。 某ブック○フでも、もう108円になっている。 人気のある作品なら、そんなに早く落ちないのに。 なのに、松本清張賞受賞なのにね・・・。 他のレビュアーさんのレビューを読んでも手元から 早く売り飛ばしたい感がよくよくうかがえる。 でも、表紙は本当に綺麗なんだよね。 また騙される人いるんだろうなあ。 絵師さんに罪は無いんだけど、作品がクソすぎて、 怒りがこみあげるんですわ。 では売ってきます。マケプレで売ろうかな。 早く売りたい。 | ||||
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| 中盤の展開のだるさはどうにかできないものかと思いましたが、 最後のどんでん返しが見事で爽快でした。 帝と浜木綿がカッコいい! | ||||
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| 設定や世界観は面白かったです。しかし、致命的なボキャブラリー不足でトホホ な小説に…。皆さんに散々な言われようの若宮ですが、最後の二行でキュンとしてしまったので★一つ。 | ||||
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| 松本清張賞と、カバーイラストのギャップに驚いた作品。少女小説的に魅力的な設定とストーリー、毒の入り方で一気に読み終わったが・・・ もしこの作品がファンタジーノベル大賞だったらそれなりに満足しただろうし、コバルトノベル大賞だったら、大いに納得し、賞賛しただろうな、と思う一作だった。 | ||||
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| もろネタバレします。真面目に読んだつもりですが、 この本を好きな人にはちょっと申し訳ない内容です。 本屋で見かけて珍しい表紙に気になり、その後、図書館で再会。 最初の方はゆっるーい後宮物。 四人の姫君がお家をかけて、若宮の正妃になるべく集結する。 熾烈な女の戦いとか匂わせつつも、内情がすっごいかるいゆるい。 そこいらの小学校中学校でももっと陰惨な女の戦いあるんじゃないでしょうか? お家の大事をかけてきてるわりには、全体的にとてものほほんな姫君&女房たち。 主人公にたいする嫌がらせとかも実に手ぬるい、ほんと優しいな君達! まあどろどろが嫌いな人もいるだろうし、これはこれで貫けばありか…と、読み進める。 話はずーっとなんとなく持ち上げられる主人公あせびさんに寄っていたのですが、 4人の姫君の一人、白珠さんに焦点があたった頃からちょっと面白くなる。 正妃になるためのみに育てられた姫君。 プラトニックラブを貫いていた幼馴染一巳とも断腸の思いで別れるものの、思いきれず苦悩する。 そんな彼女の目の前で、密かに忍んできていた幼馴染が斬首! その光景を目の当たりにして「一巳とは何もなかった! なーんにも!」と狂い笑う姫君! おお! これこそ後宮物の非情さ! 俄然面白くなってきたなあ、というところで。 物語が何故か変な方向に。 あれ?あれ? と違和感の中で、最後の最後で突然出てきた若宮。 狂った白珠に向かって 若宮「あなたのお腹の中にいる一巳の子どもをどうする気だ!?」 読んでる私「?」 白玉「ハッ!(覚醒) あたくしはこの子を守るわ!」 若宮「その言葉が聞きたかった…」 あっさり生きてる一巳。(えええーえええーえええー!) 白珠と一巳の間に既成事実はなかったんじゃ…と聞かれて 「なかったんだろうけど、錯乱してるからいけると思いました」とドヤ顔の若宮。 若宮はバカ宮ですか…?(いけるわけねーだろ!) なんかもうここでがっかり感半端ないのですが、 さらにその後、ずっと主人公と目されていたあせびさんが怖い女だったと判明。 その点もバカ宮…もとい若宮が暴くわけですが。 説明されて感じるのは「ぞくっ…」ではなく「?」です。 前半のあせびさんと彼の見解が悪いけど繋がらない。 「ハッ、あれはそうだったのか」感がまったくなく、ただただ「????」 そして、突如それっぽい台詞を連発しはじめる、あせびさん。 前半のあなたと比べると、凄い違和感覚えるんですけど、あせびさん。 ちょっと若宮の推理に気を使って自分あわせてませんか? あせびさん。 結論として。 話の展開は、前半は、のほほん後宮物。これはこれであり。 中盤から後半にかけて。個人的好みも入っていますが白珠さんの辺りはよかったと思います。 最終章。若宮出てこない方が良かった。 キャラクターも、4人の姫君は良かったと思います。 浜木綿さんの描写は宝塚的でいい味出していますし、あせびさんも最後のあれがなければまあまあ。 藤波さんはちょっと説明不足すぎる。大紫の人もどーかと。若宮はいらない。若宮はいらない。 悪くなかったはずなのに、最後で崩壊してるなあ…というのが印象でした。原因→若宮 | ||||
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| 受賞作品であり、かつ、新聞広告の煽り文句が面白そうだったので手に取ってみたところ。 読み進めて直ぐに違和感を感じました。 携帯小説を思わせる文体、宮中の華やかな世界にも関わらず拙い表現(「!」を多様されているので読んでいて辛かった)、人物の口調が一貫性なく、また、宮中とは思えない現代の一般市民が使うような言葉使いで冷めていきました。 場面表現も、「え、ここで若宮に話かけるとかどんな立ち位置してんの?」「侍女が主の肩をそんなにも気安く叩けるものなの?」等、気になって世界観に浸るどころではありませんでしたし、他の方のレビューに記載されている通り、若宮のラストはないな、と。 設定は面白いので、もっと内面を説明的にではなく読者に感じさせるように書きだされたものを読んでみたかったです。 心理的な表現が浅い為読み進めるに連れて惹きこまれるような感じがなく、サラッと読み終えてしまったのが残念でした。 狂気を表現するには余りにも軽すぎ、罪悪感を伝えるには足りない感じでした。 選考委員の皆さんの様に、そういった諸々が「よい」と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、私は受け入れられませんでした。 友人に勧め「なんじゃこりゃ、時間返せ!!」と気持ちを共有したくなる程、久しぶりに騙された感満載です。 ジャケ買いすると損をする可能性が高いので、購入される前に図書館で借りて読まれてから決断されることをオススメします。 | ||||
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| 石田衣良の帯の評に騙された。いくら嘘を書くのが商売の作家とはいえ、こういうことで嘘を書くなよ! もう、石田衣良は信用しない。 出てくる登場人物が、揃いも揃って「目を丸くした」って、何だよ、そりゃ? ボキャブラリーの貧困さは、それこそホームレス級というか、世界最貧国級というか。どこが「筆力優秀」だよ。 しかも、何の脈絡もなく、ころころ登場人物の視点が切り替わって、てんで感情移入できない。ブックオフで100円になるのを待てば良かった。「金返せ、この詐欺師!」と言いたくなる劣悪作品。よくぞ一次選考で落とされなかった。一次選考の下読みの目は節穴か? 同じ回に二次選考(ベスト10)止まりだった『闇を切り裂く誘拐者』(矢吹哲也)って作品が、青松書院って聞いたこともない出版社から出ていて、こっちも読んだが、格段に上。 矢吹は還暦過ぎのロートルで、阿部は執筆時点で20歳。当落を分けた理由は、それしか思い当たらない。 | ||||
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| まったくの期待はずれと言わざるを得ません。 どうしてこれが「松本清張賞」? まず、登場人物の話し口調が、伏線とは無関係の箇所で統一されていない。 (なぜ、乳母があのシーンであのような口調で?)など、 読んでいて「冷める」箇所が複数あった。 次に、こちらが致命的ですが、ミステリーとして核となる「ネタ」が 三流すぎる。話の根幹に関わるので具体的には書けませんが、 例えていうなら「実は犯人はエスパーだったのです」みたいな。 最後に、感情移入する読者を裏切るというか、そりゃないだろうというか、 そんな最後の視点ずらしは反則だと思う。 とにかく、読後感が最悪だった。 松本清張および彼のファンに失礼だと思う。 | ||||
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| 本当によかった。表現のくどさもなく、そして論理をこねくり回して思考のトレーニングをさせるストーリーでもない。 また登場人物も単にキャラの枠に収まっているというわけでもない。 間が持たなくなりしゃべり続けているような最近の小説にありがちな文章でもない。 どんな展開になるのか、どんな終りを迎えるのかワクワクしながら読んでいたのに・・・・・ だからこそ最後の若宮の一刀両断解決は引いた。なにか若宮というより作者がしゃべっている感じになり一気に冷めた。 あれはない。これまでの話は何だったのかと思うくらい最後はひどい。 別に作者の人間観を学ぶために小説を読むわけじゃない。 | ||||
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| 八咫烏が支配する世界で始まった世継の若宮の后選び。 4つに分けられた国からそれぞれ一人ずつ、后候補の姫たちが桜花宮へ登殿する。 美しい4人の姫たちの中から、誰が若宮の后になるのか。 姫たちばかりでなく、その実家であるお家の運命もかけ、4人の中で早くも陰謀や嫉妬が渦巻き始める。 顔も見たことがない若宮を待つだけの日々で、 実家で一緒に過ごした幼馴染の男子を思ったり、掟を破って宮へ呼び寄せたりと、 謎の手紙も発見され、后の椅子を射止めるバトルはますます過熱する。 ストーリー全体を包むあでやかな人物描写と日本らしい美しい四季折々の風景描写。 女性らしいタッチで、魅惑的なファンタジーの世界へ導かれる。 ぐいぐいとひきこまれるこの筆力、流石は松本清張賞の最年少受賞者だ。 それにしても姫たちの羨望の的の若宮は、 美男子でもあり、一連の謎を解き明かす頭の良さも持っている。 本音を相手に語らせるのに、 きわどい「ハッタリ」もかける度胸の良さも兼ね備えた人物だ。 「八咫烏」の王金鳥の命運を背負っているので、政策に向いた后を選ぶつもりだろう。 君主たる悲劇か、恋愛感情を知らぬ男か、これが烏の王道なのか。 人間界の話と思って読んでしまうが、繰り返し言うが登場人物は烏なのである。 特に「八咫烏」は、神や太陽の化身と考えらえてることも多い神秘的な鳥だ。 それを主人公にしているところにも、作者の斬新なセンスの良さを感じる。 奇抜で美しい時代ファンタジーだった。 | ||||
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| 作者が創り上げた世界は、人間は烏でもあり、ひとでもある。この世界独自の徹底された身分制度や、熾烈な后争いが慣習となった宮廷社会の中で、主人公の姫たちが家の命運をかけて戦う。四季に象徴される魅力をたたえた姫たち、彼女たちが后になりたい と願う若宮、そして姫に仕える人々の人物描写は外見から心理描写までとても細やかで時にこちらが目をそむけたくなるほど真に迫る。だからこそ、最後まで誰が后に選ばれるのか?想像はとてもできない。またこの物語は、日本の古典や、日本の昔から愛されてきた自然の優美さが緊迫した物語の展開に、巧みに織り込まれており、独特の色彩美も愉しめる。読みごたえは十分。 作者がいままでの人生で得た経験、知識を土台に、ほとばしるように文章を綴る姿が浮かんできそうです。これからの阿部さん、 楽しみです。 | ||||
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| 八咫烏(人間)が支配する架空世界。 次の帝となる若宮の后の地位を狙う4大貴族の姫君が、 宮廷に集められたところから物語が始まります。 メインで登場する4人の姫君(カバーイラストの4人) がそれぞれ個性的で、かわいらしく、 きらびやかな宮廷世界の描写とあわせて、 少女漫画、少女小説の世界をみせてくれます。 また幼い頃の思い出、それぞれの貴族の思惑、 身分違いの恋、暗い影を落とす過去の事件など、 やっぱり少女小説と言えばこれでしょ! という要素が盛りだくさんで、読んでいてとにかく楽しい。 しかも読んでいくと最初と最後で印象がガラっと変わって、 実はミステリとして読んでもおもしろいんです。 こんな小説を20歳で書けるひとがいるんですね・・・・・・ これが松本清張賞、というのがいい意味でおどろきでした。 | ||||
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