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烏に単は似合わない
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烏に単は似合わないの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.04pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全297件 201~220 11/15ページ
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| あちこちでお勧めされてたので、図書館で予約して、長いこと待って、やっと読みました。 結果・・・残念を通り越して腹立たしさすら感じてます(笑) 私がおかしいのかと思ったけど、ここは結構辛口が多くて安心しました。 まず、世界観の説明と登場人物の言動が矛盾だらけ。 身分や血筋にこだわってる割には、深窓の姫君が勝手に動き回るし、お付きの女房の態度も無礼すぎ。 あせびの母が藤波の教育係だったから幼少から親しんで育ってきたとあるけど、あせびってほとんど屋敷から出たことなかったのよね? それに、あせびを生んで若くして亡くなったんでは? 第一、若宮や藤波の父である王の后候補でありながら別の男(あせびの父)と内通した人を内親王の教育係にする? 設定ゆるゆるな気がします。 やっと登場した若君にも、あせびを責める前に、そもそもアンタが職務放棄しなければ防げたことばかりじゃないの?と全く感情移入できず。 とにかく作者があせびみたいな女が嫌いなのだということはよくわかったけど(私も嫌い。たぶん好きな人は少ないと思う)、 あせび腹黒の伏線も足りないし、もしかして私たち(読者)あせびを叩いて鬱憤を晴らすのにつきあわされた? どんでん返しっていうのは伏線はありつつもミスリードして読者の予想を裏切る、ってことであって、 それまでカケラも出てこなかった新しい事実をぽん!と出してくることではないですよね? は?ぽかーん でした。こじつけ満載。読者置き去り。まさに裏切り。 十二国記や守り人と比較するのはあまりにも失礼かと(作者が言い出したことではないと思うけど)。 ここの★が少ないレビューのほうがよっぽどおもしろかった。 いまどきタダで読めるネット小説だってもっと力のある作品はたくさんあります。 世界観は目を見張るものがあると思うので、この舞台で、ストーリーとか人物描写とかがちゃんとした物語を読んでみたい。 | ||||
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| 「ちゃお」の原作です!って言われたら、ステキなお話ですねって言えますが これを歴史小説です、と看板つけて売るのは詐欺に等しいと思います。 ラノベどころかティーンズ小説としても相当幼稚な部類。 とてもじゃないけど大人の読み物じゃありません。 松本清張がお墓の下で泣いていることでしょう。 文春はそろそろ想定された読者に向けて確実に商品を売ることを考えてはどうでしょうか。 レーベルをわけてくれていたら、こんなレビューを書かなくて済むのに。 | ||||
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| 斬新。 その一言に尽きます。 ただ私はあまり好きではないなと思いました。 引き込まれる文章なのですが、和製ファンタジーと聞いてイメージしていたものとはちょっと違うというか… 私は王道が好きなので、どうにも… | ||||
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| こちらの辛口コメントをいくつか読んで購入したせいか、そんなに失望しませんでした。女性誌の玉依姫の華麗な宣伝にひかれてシリーズ買いです。辛口が多すぎるので星5つにしていますが、3~4ぐらいでしょうか。 普通に面白かったです。 ただ、たまたまネタバレコメントは読んでいなかったんですよ。ネタバレは目にされず、期待しないで買うと良いです。 暗めでシニカルなライトノベルが好きな人にお勧めです。 内容の良さにコメントすると、どうしてもネタバレになってしまうんですよね。 たしかに、終盤が説明的でごちゃっとした印象はあるのですが、まあこんなもんでしょう。 個人的には、作者さんの理想としていそうな男性像が好きではなくいらっとしますが理想では無くシニカルなだけかも知れません。 また、使用人がひたすら下品すぎで場末の酒場のおかみっぽくいらっとしますが、マンガだとよくある設定ですし、実際の身分制ってそんなに上が威張れるものでも無く側近がうるさいというのもありがちでしょう。だからこそ、非情な目上だとあっさり死刑になったりするわけです。その辺むしろリアル。ただ和風だと、高位の貴族のおつきなど下位の貴族や知的階級が担当すると思うので、やっぱりもうちょっと上品な方が良かったですね。作品で描いた本音は心の中の描写にして、表向きは上品な言動にした方が良かったかも知れません。 ともあれ、半分近くまで読んで「長いなぁ・・・」と思いましたが、そのあと引き込まれました。 年齢を考えても、こんなに鬱屈した視点で書ける人がいるんだと感心しましたね。 残虐行為はあり得ないとしても、姫達の行動には、今の若い人にも共通する不器用さなんかも感じます。 考えているつもりなのに受け身。 心の隅でちょこっとズルをしてしまう、それがかなり残酷なことでもなんて、けっこうそういう男女っていますしね。 最近でもわりと固定化して見られる、ルックスや性悪キャラクターの描写へのアンチテーゼがたくさん含まれています。 真のヒロイン以外ではですけどね。1人の人間が通り一辺倒のキャラクターでは無いということをよくわかっていらっしゃる。 タイトルに田中先生とお名前を出しましたが、人衰の、愛に溢れるかわいらしさ満載、あちらこちらで大笑いといったところは一切ありません。AURAや灼熱から垣間見られる、作者ご本人の本質というか資質のようなところでそう感じました。シニカルさに笑う人はいると思いますが、明るいギャグのセンスというか要素はほぼありません。なので暗めのファンタジーさん好き。ゾンビは出ませんでしたけど。(たぶん?いや、続刊ではわからないかもしれませんが。) 以下、最後にネタバレ事項です。 レビューで辛口の人の半分は、予想を裏切られた人ですよね。ミステリーでそれって成功じゃないかな。 要するにサイコの人物が描かれます。けっこうこんな感じのひといますよね。 京極先生なら微妙に恐怖をてらって耽美的にするんでしょうけど、この作者さんはちゃんと突っ込むので好感持てます。 あと、親子でそっくりw 事情をわかって読み返すと、腹黒さがわかって空恐ろしい。宮廷ものそのものですね。 たぶん、ホルモンとか、普通に複雑なメタル系を聞くような人、ハンターハンターでキルア以外の悪役が好きな人には向いていると思います。 あと、かわいらしさと言えば今上陛下でしょうね。十二国記、影響を受けていると思いますが一番思い出されたのは、初期の祥瓊です。 | ||||
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| 読後は個人的にはよくなかったです。 どこにそんなトリックに気づけるところが。 どこにそんな性格を持ってる気配が。 せっかくあの子主体で読んでたのにあれれ。 うーん、よくわからない本でした。 賞取ってるし、続編出てるから期待したけど 人の嫌な部分を切り札にしてどんでん返しをさせるなら 次巻は読みたくないなと思いました。 | ||||
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| おそらく、どの読者のニーズとも微妙にずれてしまった内容なので、 これほど酷評されているのではないだろうか。 ざっと中身を斜め見&表紙絵では、少女小説やラノベの一種と勘違いしてもしょうがないだろう。 古くはなんて素敵にジャパネスク、今風だったらアンジェリークや遙かなる時空の中で、などに 感度が高いユーザーが、それを期待して読んで、……なんぞこれ? となるのは当たり前だ。 私だって、昔風の少女漫画の元気主人公がテンプレっぽく御付きの女房やライバルキャラと ほんのり友情を育みつつ、後宮の怪事件を解決していくんだろうなーと思って購入したクチである。 で、そういう構えで読むと、自然、主人公目線で読んでしまうでしょ。(ほら、少女小説だと思ってるから) なのに冒頭から疑問爆発。お姉さんあんな目に遭って、自分身代わりで、すーっと意識から消せるもんなの? と、初っ端から違和感と二人三脚フルスロットル全開である。 そのままお話はガンガン進んでいくので、まったく感情移入ができない。 そして少女小説らしからぬエグい死体が見つかり、(しかも主人公の友達)なのに、やだーどーしよー でぽーっとしてる主人公。もはや共感どころか、後ろからエビぞりになるまで助走つけてドリルキック かましたくてしょうがなくなる主人公。 脇の登場人物も主人公よりはマシかな…、とは思うものの、みんな別方向にスーパーエキセントリックで やはり違和感ばかりが膨れ上がり、居心地悪く傍観者で読み進めて最後に若宮がご登場である。 こいつがまた宇宙人…? と真顔で本人に聞きたくなるほど訳が分からない。 まず連絡寄こさないのが分からない。お前若宮以前に社会人だろ、ほうれんそうは基本だろ。 それでみんな疑心暗鬼で病んでこの様だぞお前分かってんのかお前。 という基本的な疑問が脳内で沸き返り、ご高説も謎解きもまったく共感も爽快感も味わうことができなかった。 犯人も前述の違和感の積み重ねが伏線ではあったのだろうが、やはり無邪気な悪というより、無邪気なバカにしか見えない。 こうもうちょっとゾクッとする描写はなかったんか。 で、ミステリー小説を期待して読めば、フーはともかくホワイハウがみんなモヤっとしてて、 読んでる自分もモヤッ。自分は、ミステリファンだと自称すればおそらく本当のミステリファンに マンドリンでボコボコにされるくらいのゆるいミステリファンなので、何でも美味しく読めてしまう悪食だが (バーローの映画だってテレビでウキウキ視聴) でもこれはアカンかった。えー、そんなに周りが都合よく動いちゃうほど犯人、魅力的でしたかね……? 結果、この小説は、主要読者層だと推定される、少女小説的世界観や、ファンタジーものが好きな読者、 ミステリーファンのどの好みからも45度くらいずれてしまった。 どれかに特化してればまた違っていたかもしれない。 2作目を読んでほしいと複数、書評にあるが、この1冊で勝負できなければ意味がないと思う。 正直星一つだが作者が若い人だというので期待値で星二つ。 | ||||
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| 最初にこの表紙を図書館で見たとき、「女の子の本かな?それにしては文庫化もされているようだし、松本清張賞?」と疑問に思いましたが、今では、表紙とのギャップも魅力です。 | ||||
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| 最後の種明かしで面白さが半減。というより、どこへ向かっているのか全くわからなかった!! すごく評価されていて、他のサイトだと高評価ばかりだったものの、amazonレビューでは低評価も多く安心。けど2作目からって意見もあるのでとりあえず2作目読んでみようかなと思っています。 他の方にあるように、あせびじゃなくて浜木綿や薄目線ならもう少し面白かったのかも! 若宮のキャラが謎すぎてて全く好きになれなかったです。 | ||||
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| 持ち上げられすぎです。本当に後味悪い作品です。買わない方がいいです。お金がもったいない! | ||||
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| レビューの評価がはっきり別れてますが私は素直に楽しめた。面白くて結局一気に読んでしまいました。 | ||||
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| 文庫の表紙と作者が同年代と言うことで興味を持ちました。期待値は低めで一章を読み、文章は決して上手くはないけれど世界観とかは新しいかなぁ思っていたよりもいいかも、とちょっぴり印象はあがったんです。松本清張賞をとっているのでこれがどうミステリーになるんだろうと思っていたのですが二章以降から・・・ラノベ感は否めませんでした。なんていうか、別にファンタジーだけを期待していたわけではないし最後は最後でまぁいいと思うんですが、そこに至るまでの過程。後だしじゃんけんの感じが多くて、ミステリーというにはあまりにもお粗末かなと感じました。多分ファンタジー、政治の人間関係、ミステリーと欲張りすぎたのと、やっぱり若いんだなぁって思ってしまう文章が残念さを増しました。女房たちの会話とか。2巻まで読んだ方がいいとあるので読んではみますが、買うことはないと思います。ミステリーは別としてちょっと日本や中国風のファンタジーを読みたい方には空色勾玉がおすすめかな。 | ||||
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| 内容はまだ読み始めたばかりですが面白さを予感する出だし。 期待を込めて★3つ 読み進めるとページに茶色く何かが擦れたような汚れがありました。 とても楽しみにしていただけに、この汚れが気になって残念。 ★-2 | ||||
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| 1巻だけ読まれて書き込まれたレビューが多く、買って損した、読んで損した、なんて思われるのはとても可哀想に感じましたので、あえて2巻まで読んだレビューをここに書かせていただきます。 私は決して小説に詳しいわけでもなんでもないですが、ぜひ参考にしていただきたいと思いますし、1巻を読んでやめた方々もぜひ続きを手にとっていただけたらな、と思います。 他のレビューにも書かれておりますが、私も1巻時点では、これをファンタジー?はたまた中途半端なミステリ?と思い、なんだか有耶無耶に終わってしまった感じがしました。 物語の向かっている方向もわからず、これを読んで満足した、なんてこれっぽっちも思いませんでした。 私も1巻だけ読んでレビューするとしたら、星1で、肩透かしを食らった、新人賞と聞いていたのに失望した、時間の無駄だった、あせびがうざい、若宮がムカつく、なんてボロクソに書いていました。 だってなにも解決してないんですもの。 それもそのはずでした。 1.2巻合わせて一つのお話でしたので。 2巻では1巻で語られなかったモヤモヤがこれでもかという程の怒涛の展開で解消されてゆきます。 圧巻でした。 私は、この作者は天才なのでは、と思いました。 決して中途半端なファンタジーでも、中途半端なミステリでもありません。 どんどんと引き込まれていく設定、世界観。 これでもかという程回収される伏線。 (もちろん2巻で全ての伏線が回収される訳ではありませんが。) レビューされてる方の具体的な不満(特に若宮関連)は解消されるどころか好きになる事、読んでよかったと思える事、間違いないです。 2巻の中盤から終盤にかけて、久々に心が震えました。 このレビューで全ての方に伝わるかはわかりかねますが、私が伝えたいのは、 こ の 八 咫 烏 シ リ ー ズ は 1 巻 で は と て も 測 る 事 が で き な い 、 測 る べ き で は な い 、 壮大な物語であるという事です。 ぜひご検討ください。 | ||||
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| 最初の純粋無垢な姫がライバルである他の国の姫と競い合い、妃の座に就くという話だったら、ここまで評価が割れることも無かったのかもしれないですね。 途中からの中途半端なミステリー仕立てが世界観を壊し、台無しにしてしまったように思われます。 極め付きは終盤にドヤ顔で登場する若宮が俺様最強で四人の妃候補の姫とその側近たちを言葉で痛めつける所は諸悪の根源は貴方でしょうと読んでいて不快になりました。 それでも文庫版を三冊同時に買ったので、勿体無いので読み切ってみようと思います。 | ||||
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| 世界観は面白いです。 でもキャラクターは作り込めてないです。言動に一貫性がなく、言葉遣いもおかしい場面が何度もあり萎えます。 全く魅力が感じられません。 王朝ものとしては勉強不足、ミステリーとしては論外です。 同じプロットでムダを省き適切な伏線をはり社会勉強(主に上下関係や社会人としての立ち振る舞い)をした上で書き直せば良い作品になると思います。 現段階では、読者ポカーンの駄作です。 | ||||
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| 数々のレビューにあるので、割愛して。 全体的な流れはとても読みやすいし、 奇抜さと知識が折り混ざってる感じも、 個人的には好きでした。 が、この話の誰にも共感しないし、 誰にも畏れないし、誰も可哀想ですらなかった。 この作品のあせびを描くには、作者自身の、 無意識に対する嫌悪がなければ書けないだろう、 というのは、若宮に言わせた、 「悪気がないからって許さねーからな」 という部分も読み取れます。 私もそういう女は嫌いです。 好きな奴がいるわけないです。 でも、その嫌悪を、 ミスリードに利用したのは頂けません。 読者は、鬱憤の捌け口でないし、 ミスリードは、騙すことではあっても、 裏切ることではないのでは。 人の心の純粋さ(そういうものに共感するような読み手) の心を弄んだ1冊だなぁ、と思いました。 ついで、 若宮が誰も選ばなかったほうが、 女というものが引き立ったように思うのが残念。 | ||||
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| 拍手を送るか、席を立つか。レビューがわかれているのを見て、人間自分に都合が悪い結末を突きつけられるとどんな反応をするか垣間見れたようでちょっとだけ楽しい。読者に都合が悪い結末。感情移入して読んでいるほど後半のストーリーにびっくりしてしまうかもしれない。求めていないところでもたらされる救済。あさっての方向に向かう伏線。誰にも優しくない展開が逆にリアリティを産んでいるのが面白い。結末ありきでプロットを組んだのか割と展開が大味なとこもあるけど作品全体のクオリティには全く問題ないレベル。楽しい文学作品です。 あと安心してください。若宮王子様イケメンです。それはもう、破格の高嶺の金烏。 | ||||
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| この作品が松本清張賞は絶対にないと思います。 ただのライトノベルです。それも、ド新人の作家がかいたライトノベルという感じです。ヘタくそだと思います。1日もかからず読み終えましたが、時間を返してほしいです。細かく指摘する時間がもったいないのでしませんが、こんなに読んで後悔した本は久々でした。 | ||||
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| 文体や作者の年齢について色々という意見がありますが、私は純粋に面白い作品だったと思いました。 物語の最初の方は、あせびから見た登殿生活で、自分は純粋無垢で様々な思惑の中で動く姫がいる中で、自分は只々恋心を秘めているという話。でも若宮により、実はあせびは本人の自覚がないにしろ、かなりの策略家で、欲しいものをすべて自分の手を汚さずに手に入れることができる人だったと暴露される。でも、暴露されてもあせびは心から自分の悪意に気づいていないからピンとこない。そんな話だったと思います。 私が面白いと思ったのは、あぁーこういう女いるいるーって共感できたからですね笑 本人は本当に心の底から純粋な私、悪意がない私、周りの人が親切にしてくれてるだけなのに勘違いされちゃうと信じている。それに付き合いが浅い人もその姿に騙されて、その女性のことを守る。よくよく客観的に見れば、実際には彼女の間接的、心情に訴えるような言動によって人は動かされてることが分かるのに。そういった単純に大どんでん返し!この人が黒幕だった!っていうストーリーとは違った、悪意のない悪事の怖さが描かれた作品だったんじゃないかなと思いました。 | ||||
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| ※ネタバレ、酷評アリですので、未読の方、本作がお好きな方はご容赦下さい。 新聞や、書店の店頭でよく目にするなぁと思い、購入してみました。あおりは確か「"守り人シリーズ"、"十二国記シリーズ"に匹敵するハイファンタジー!」だったかな? 【結論】広告も、松本清張賞もあてにならん!金返せ! モノローグ~の東領での描写は美しいです。造語もたくさん出てくるし、この世界の神話(巡回録?)っぽいものも出てくるし、平安時代を模した、不穏渦巻く耽美な世界観なんだろうなぁ、とワクワク………が、本当にそれだけ。 松本清張賞を獲得したということで、まさかこれで終わらないよね、まさかだよね、と言い聞かせていたのですが、肩透かしをくらった気分とはまさにこのこと。読み終えた時のなんじゃこりゃ感はすごかったです。確かに、悪い意味でのどんでん返しでした。 まず、肝心の物語の主軸がブレッブレです。序盤は世間知らずなお姫様の成長記ものかな?として捉えていましたが、中盤にさしかかり、妃候補である女同士の生ぬるい日常になり、視点がコロコロ変わることから、ゆるい政治ものの群像劇なのか?と疑問に変わり、終盤でミステリー&探偵ものに変わっていました。なんじゃこりゃ。 他の方も仰っていますが、ファンタジーなの?政治ものなの?ミステリーなの?と困惑したまま、読了。 ジャンルの混合は勿論かまいません。ファンタジー×ミステリーもので、面白い作品は沢山あります。けれど、本作品は、比重が合っていない。あの結末にしたいのなら、序盤〜中盤までで余計な描写が多すぎます。 あせびの楽人として称賛されるくだり、いりますか? 宝物庫で正体不明のイケメンと遭遇するくだり、いりますか? 真赭の薄のブラコン過去話、いりますか? ドジっ子な若宮の従者が後宮でヘマやらかして騒ぎになるくだり、いりますか? と不要な挿入が多すぎです。これをいれてページを費やすくらいなら、事件をもうちょっと早い段階で展開させるとか、若宮に感情移入できるような部分を入れるべきじゃなかったんでしょうか。 そして一番の問題点。 後半は急ぎ足すぎ、設定こじつけすぎ、だと思います。まさに超展開で( ゚д゚)ポカーンです。 仮に本作がミステリーだったにせよ、殺人事件が起きて一般人がガヤガヤしてるところ、最後に名探偵がしゃしゃり出てきて、種明かし!よし解決!なんて結末、どこが面白いのでしょう。 この場合、若宮が名探偵役になるかと思いますが、ラストにポッと出です。そのくせ「ずっと俺のターン!」と言わんばかりの独りよがりな口調で黒幕のタネ明かしです。昨今、知識お化けな小学生探偵ですら、初めから事件の渦中にいて、推理をめぐらすというのに、この若宮様ときたら、職務放棄で最後の最後まで登場せずに、待たせたな!と言わんばかりで、まっったく感情移入できませんでした。 しかもこうなったのは、お前が職務放棄したせいでもあるだろ、と。作中で「悪意がなければ全て許されるのだと思っている人間を決して許さない」といったことを若宮が語りますが、どの口で??とポカーンとなりました。若宮が最初っから桜花殿に参内してれば、確実に起こらない事件もあっただろう。手紙の件とか。それなのに頭空っぽな箱入りお姫様に全てを押し付けるとか、無責任すぎやしませんか。 若宮の黒幕押し付け劇をたとえるならば…… ①テストを受けにきた4人の学生を密室に閉じ込める。故意に問題用紙を配らずに放置 ②不安に思い始めた学生が、外側に連絡をとったり、争ったりする様をモニター越しに観察 ③その内の1人が知らずに教壇にあった解答用紙をみつけて、自分の答案に書き写す ④不正が発覚。関係者が罷免され、事件が明るみに ⑤若宮が唐突に試験会場に登場。試験中なのに歩き回って答案用紙を見つけたあせびが悪い!と糾弾 ⑥最後まで不正を働かず、点数に固執しなかった浜木綿すばらしい!俺の女になれ!とのたまう。 と、こんな感じでしょうか。問題用紙を配らなかった自分のことは、完全に棚上げです。 恐ろしいほどのスーパー迷探偵っぷり。彼が物語の幕を下ろしたせいで、より読後感がひどくなりました。これでキレ者扱いって、国の滅亡の危機です。良識ある人間がいれば、確実に廃太子を掲げるはず。 というように、最後の重要人物の印象がひどかったせいか、読後の登場人物は、すっかり以下に集約されてしまっています。 ・突然、やっすいサイコパスに変貌した「白珠」 ・自分の罪悪感を軽減されただけで善人になった、高飛車傲慢が売りの元悪役令嬢「真赭の薄」 ・作者さんが一押しであっただろう、不遇ながらも男前で頭の良い、それでも男の趣味が悪い「浜木綿」 ・自由気ままで型破りなキレ者、を装った本物の大うつけ「若宮」 誰一人として魅力的なキャラクターに映りません。もちろん、天真爛漫・箱入り姫の「あせび」は言わずもがな、です。若宮なんて、どんな思惑があるにせよ、役職の責務も果たさない自己中の、ただのナルシストにしか。国の為政者となる人間が、直近の権力者一族を侮りまくり。しかも国で一番の女性を決めるのに、本人とは交流せずに遠くから眺めて人となりを判断するって、完全にアウトです。セリフといい、立ち居振る舞いといい、厨二病なのか君は、と言いたくなること請け合いです。 では、ハイファンタジーとしてはどうだったかというと、設定に反して登場人物の底が浅すぎます。登場人物がみな、宮中にあるまじき、軽率さと品のなさ。女房も同様。内親王の前で言い合いやケンカをおっぱじめる女房なんて、このような身分の差が顕著な設定なら、即『宿下がり』でしょう。歴史に少しでも詳しい方なら、序盤からのやりとりで、すでに萎えてしまうんじゃないでしょうか。 と、長々書きましたが、ひとえに「松本清張賞受賞」「十二国記と守り人シリーズ並」というあおりに乗せられてしまったせいだと思います。 きっとライトノベルのノリで読んだら、また違った読後感が得られたと思いますし、ここまで怒りも沸いてこなかったと思います。 つまりは、この本作を賞を与えた審査員とサポーター、そして発刊にあたって適格なアドバイスと校正をしなかった担当者の落ち度です。 「若き鬼才の作品!」ってことで売上げ見込めると思ったんでしょうけど、それだとこうして賞の品格を落として次につながらないし、若い芽を自らつぶすことになると思いますよ。過去の偉人の名を借りるなら、売上だけじゃなくて相応の品位とプライドを持って、審査してください。 | ||||
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