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キッチン
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キッチンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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人の死を受け入れることと再生に関する感覚を、独自の言葉と世界観で描いた物語。 本書はキッチン、満月(キッチン2)、ムーンライド・シャドウと3つの物語で構成されていて、キッチンと満月は続きになっていて、ムーンライト・シャドウは独立した物語になっている。 「キッチン」は突然の祖母の死でひとりぼっちになった大学生のみかげの話。祖母の死に現実感がなく、気づくとぽかんと取り残されて何もやる気が出ない状況で手を差し伸べてくれたのは、祖母がよく行っていた花屋さんでアルバイトをしていた田辺という大学生の男性。そこから、田辺と田辺の親のえり子さんと3人の奇妙な同居生活が始まっていく。 小説としては劇的な展開があるわけではなく、淡々とした日常の繰り返しなのだが、身内の死をどう受け入れていくのか、どう接していくのか、どんな言葉をかけるのか、そんな再生の過程がゆっくりと描かれていた。 「言葉はいつでもあからさますぎて、そういうかすかな光の大切さをすべて消してしまう」 言葉にしなくても、その場所に一緒にいて過ごしたことが救いになることもある、という距離感が好きだった。 自分の気持ちとの向き合い方や相手への伝え方など考えさせられる内容だったが、みかげと田辺の二人の関係性はちょっともやもやしてしまった。 「ムーンライト・シャドウ」は恋人の死から立ち直れない女性さつきの物語。 恋人の弟の柊も兄と彼女を同時に失っており、さつきはジョギングで、柊はセーラー服を着るという行為で埋められない喪失感と向き合っていく。 100年に一度くらいの割合で偶然起きると七夕現象という出来事は素敵だったが、謎の女性うららのことをもう少し知りたかった。 | ||||
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以前荒俣宏さんが「キッチン」について 上質な少女漫画のようと表現していましたが なるほど、カツ丼を食べるための大冒険、 同性愛や奇人、なんて道具立てでもほのぼのとした 空気と上品さを保っているところは大島弓子の漫画のようです。 あくまでも情景描写中心なのも少女漫画っぽい。 個人的にはもうちょっと主人公が外からどう見られてるのかを 書いて欲しかったです。 | ||||
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