(短編集)

アデスタを吹く冷たい風

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評判

アデスタを吹く冷たい風の評価:

4.83/5点 レビュー 23件。 B ランク

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平均点4.83pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全39件 21〜39 2/2ページ
No.19
(5pt)

よくわかる

皆様が軒並み高評価をつけられる理由、復刊希望第一位の理由が、読んだ後によくわかります。
なんといってもテナント少佐の魅力、帯にある「面従腹背」の四字熟語をそのままひとがたにした振る舞い。そして何人かが挙げられていますが、ブラウン神父を思わせる推理力と解決力、意外な犯人。ブラウンシリーズがお好きな方はきっとお気に召されるはず。独裁政権の真っただ中にもしブラウン神父がいたとしたら、こうなりそう。人をくった様子で、でも自分の信念は決して曲げない感じで。

私が若いころに読んだミステリーの翻訳者は、ほとんど宇野氏でした。訳者を変えずにそのまま復刊、ということで、今の読者には耳慣れない表現や、語句(「葡萄酒」とか。今なら「ワイン」ですよね。)が読みにくいかもしれませんが、ぜひ最後まで読んでいただきたい。
「玉を懐いて罪あり」なんて訳、原題の「The Fine Italian Hand」から導き出せる翻訳者、今はそうそういませんよね。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.18
(5pt)

よくわかる

皆様が軒並み高評価をつけられる理由、復刊希望第一位の理由が、読んだ後によくわかります。
なんといってもテナント少佐の魅力、帯にある「面従腹背」の四字熟語をそのままひとがたにした振る舞い。そして何人かが挙げられていますが、ブラウン神父を思わせる推理力と解決力、意外な犯人。ブラウンシリーズがお好きな方はきっとお気に召されるはず。独裁政権の真っただ中にもしブラウン神父がいたとしたら、こうなりそう。人をくった様子で、でも自分の信念は決して曲げない感じで。

私が若いころに読んだミステリーの翻訳者は、ほとんど宇野氏でした。訳者を変えずにそのまま復刊、ということで、今の読者には耳慣れない表現や、語句(「葡萄酒」とか。今なら「ワイン」ですよね。)が読みにくいかもしれませんが、ぜひ最後まで読んでいただきたい。
「玉を懐いて罪あり」なんて訳、原題の「The Fine Italian Hand」から導き出せる翻訳者、今はそうそういませんよね。
アデスタを吹く冷たい風 Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風より
415181101X
No.17
(5pt)

古さを感じさせない

面白いという評判に誘われて、フラナガンを初めて読みました。
ちょっと古いかなと、途中までは思いましたが、思いがけず引き込まれてしまいました。
短編なので、とても読みやすいですね。
他の作品も機会があったら読みたい骨太の作家です。
アデスタを吹く冷たい風 Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風より
415181101X
No.16
(5pt)

古さを感じさせない

面白いという評判に誘われて、フラナガンを初めて読みました。
ちょっと古いかなと、途中までは思いましたが、思いがけず引き込まれてしまいました。
短編なので、とても読みやすいですね。
他の作品も機会があったら読みたい骨太の作家です。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.15
(5pt)

古さを感じさせない

面白いという評判に誘われて、フラナガンを初めて読みました。 ちょっと古いかなと、途中までは思いましたが、思いがけず引き込まれてしまいました。 短編なので、とても読みやすいですね。 他の作品も機会があったら読みたい骨太の作家です。
アデスタを吹く冷たい風 Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風より
415181101X
No.14
(5pt)

名短編集の復活

【収録作品】
アデスタを吹く冷たい風
獅子のたてがみ
良心の問題
国のしきたり
もし君が陪審員なら
うまくいつたようだわね
玉を懐いて罪あり

寡作だが名手として知られる著者のミステリ短編を日本独自に編んだ短編集の待望の復刊。
冒頭の四作はフランコ独裁政権下のスペインをモデルとしたような架空の共和国の憲兵、テナント少佐を主人公とした連作。
自己の良心と抑圧的な体制との狭間で苦悩し葛藤するテナントの姿を見事に活写しながら、チェスタトンを思わせる盲点を突いたアイデアと驚きに満ちたミステリとしての興趣が相反する事なく一体化している。巧妙な密輸方法を描いた表題作と「国のしきたり」、アメリカ人医師の射殺事件の意外な真相「獅子のたてがみ」、さらにナチス残党を巡る事件「良心の問題」といずれも素晴らしい出来栄えであり、陰翳深いテナントの肖像は永く心に残り続ける。
「もし君が陪審員なら」と「うまくいったようだわね」の二篇は存分に捻りの効いた皮肉な展開のサスペンス。どちらも辛辣なサプライズ・エンディングが待ち受ける。
そして傑作揃いの本書に於いて白眉と云うべきは「玉を懐いて罪あり」だろう。別題「北イタリア物語」としても知られ、頻繁にアンソロジーに採用されている歴史ミステリの逸品であり不可能犯罪物の名作。典雅な筆致の中に権力の冷酷さを滲ませる結末が印象的。ポケットミステリ版では冒頭に置かれネタバレとなっていた訳注が末尾に移されたのは喜ばしい。
新たに加えられた千街晶之氏による解説も読み応え充分だ。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.13
(5pt)

名短編集の復活

【収録作品】
アデスタを吹く冷たい風
獅子のたてがみ
良心の問題
国のしきたり
もし君が陪審員なら
うまくいつたようだわね
玉を懐いて罪あり

寡作だが名手として知られる著者のミステリ短編を日本独自に編んだ短編集の待望の復刊。
冒頭の四作はフランコ独裁政権下のスペインをモデルとしたような架空の共和国の憲兵、テナント少佐を主人公とした連作。
自己の良心と抑圧的な体制との狭間で苦悩し葛藤するテナントの姿を見事に活写しながら、チェスタトンを思わせる盲点を突いたアイデアと驚きに満ちたミステリとしての興趣が相反する事なく一体化している。
巧妙な密輸方法を描いた表題作と「国のしきたり」、アメリカ人医師の射殺事件の意外な真相「獅子のたてがみ」、さらにナチス残党を巡る事件「良心の問題」といずれも素晴らしい出来栄えであり、陰翳深いテナントの肖像は永く心に残り続ける。
「もし君が陪審員なら」と「うまくいったようだわね」の二篇は存分に捻りの効いた皮肉な展開のサスペンス。どちらも辛辣なサプライズ・エンディングが待ち受ける。
そして傑作揃いの本書に於いて白眉と云うべきは「玉を懐いて罪あり」だろう。別題「北イタリア物語」としても知られ、頻繁にアンソロジーに採用されている歴史ミステリの逸品であり不可能犯罪物の名作。典雅な筆致の中に権力の冷酷さを感じさせる結末が印象的。ポケットミステリ版では冒頭に置かれネタバレとなっていた訳注が末尾に移されたのは喜ばしい。
新たに加えられた千街晶之氏による解説も読み応え充分だ。
アデスタを吹く冷たい風 Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風より
415181101X
No.12
(5pt)

古くさい訳がまたいい。

訳が古い。固い。でも、それがいい。すらすら頭に入るのではなく、引っかかり、引っかかりして頭に入れていく。これもまた読書だと思う。トリックを楽しむだけではなく、作品の醸し出す「空気」を舌に絡めながら味合う。そんな作品だ。
やはり、最初の4篇主人公テナント少佐の造形が素晴らしい。王立軍の兵士として生き、敗走し、そして革命軍の兵士として生きるテナント少佐。革命の覇者「将軍」一派との駆け引きの中で、「狼」テナントは祖国への愛と正義へのこだわりをもって、己に与えられた使命を見事にこなしていく。
誤謬などもいくつか見られるが、もっと他の作品は読みたいと思っても、この本しかない。それがもっとも残念だ。
アデスタを吹く冷たい風 Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風より
415181101X
No.11
(5pt)

古くさい訳がまたいい。

訳が古い。固い。でも、それがいい。すらすら頭に入るのではなく、引っかかり、引っかかりして頭に入れていく。これもまた読書だと思う。トリックを楽しむだけではなく、作品の醸し出す「空気」を舌に絡めながら味合う。そんな作品だ。
やはり、最初の4篇主人公テナント少佐の造形が素晴らしい。王立軍の兵士として生き、敗走し、そして革命軍の兵士として生きるテナント少佐。革命の覇者「将軍」一派との駆け引きの中で、「狼」テナントは祖国への愛と正義へのこだわりをもって、己に与えられた使命を見事にこなしていく。
誤謬などもいくつか見られるが、もっと他の作品は読みたいと思っても、この本しかない。それがもっとも残念だ。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.10
(5pt)

他では読めない

東欧らしき一小国、ジェネラルが圧政を敷く世界で起こるスパイ事件、殺人、密輸……などなどの謎を軍人テナント少佐が解決する。
なんとなく、他では読めない異色の世界、登場人物の苦渋を伴う生き方などが、比べるとしたらチェスタトンのブラウン神父物くらいしかないのでは?というくらい独特で、魅力的。文章も過不足なし。
もともと歴史の研究者、小説家というこの作者の持ち味ならでは書けなかったろうし、今後も同じような作品は出ないでしょう。
ミステリとしても十分満足、小説としても大満足、という作品。
個人的には、とにかくテナント少佐に惚れます。その、体制に迎合せず、怒りっぽくて腹黒く、一見悪玉?と思わせといて純粋な情や正義を隠し持っているところが(涙)。
テナントの心中を察しながら読み返すと二度楽しめます。面従腹背が絵になるキャラクターとして、自分の中に新しいヒーロー像を刻んでくれました、こんなヒーローがいるのかと……。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.9
(5pt)

ドライで非情な異世界ミステリ

■「アデスタを吹く冷たい風」  銃の密輸を調査するため、国境監視所を訪れたテナント少佐。  運び屋とおぼしき商人のトラックを調べても、荷物は葡萄酒だけ。  彼が銃を密輸しているのは間違いないと思われるのだが、一体  どうやっているのか?  トリック自体は非常に原理的なものなのですが、背景にある  ハードな世界観によって、説得力と重みが付与されています。■「玉を懐いて罪あり」  時は十五世紀末。ところはイタリア北辺の地に建つモンターニョ城。  イタリアへの侵攻の機会を虎視眈々と狙うフランスを懐柔するため、  ローマのボルジア家が、フランス王に献上するはずだった緑玉が、  城の地下宝物室から紛失するという事件が起きる。  現場は密室状況にあり、人の出入りは不可能。二人いた警固の衛兵  のうち、ひとりは首を刎ねられ、もうひとりは負傷して倒れていた。  城主のモンターニョ伯は、ボルジア家からの使臣と事件について話すなかで  負傷した衛兵ノフリーオが、犯人の一味なのではないかと冷徹に推理する。  ノフリーオは聾唖者であったため、伯爵は彼に犯行場面を描いた  絵を三枚示し、どれが「真実」であるかを尋問するのだが……。    一応《密室》ものに分類される本作ですが、とくに  トリックが仕掛けられているわけではありません。  むしろ《最後の一撃》ものといったほうが適切でしょう。  本作は実に非情で残酷な物語なのですが、「最後の一行」を  読むことで、驚きとともに、その真意を了解することができます。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.8
(5pt)

「玉を懐いて罪あり」――「北イタリア物語」の別題

◆「玉を懐いて罪あり」
  時は十五世紀末。
  ところはイタリア北辺の地に建つモンターニョ城。
  イタリアへの侵攻の機会を虎視眈々と狙うフランスを懐柔するため、
  ローマのボルジア家が、フランス王に献上するはずだった緑玉が、
  城の地下宝物室から紛失するという事件が起きる。
  現場は密室状況にあり、人の出入りは不可能。
  二人いた警固の衛兵のうちの一人は首を刎ねられ、もう一人は負傷して倒れていた。
  城主のモンターニョ伯は、ボルジア家からの使臣と事件について話すなかで
  負傷した衛兵ノフリーオが、犯人の一味なのではないかと冷徹に推理する。
  ノフリーオは聾唖者であったため、伯爵は彼に犯行場面を描いた
  絵を三枚示し、どれが「真実」であるかを尋問するのだが……。
  
  一応《密室》ものに分類される本作ですが、とくに
  トリックが仕掛けられているわけではありません。
  むしろ《最後の一撃》ものといったほうが適切でしょう。
  本作は実に非情で残酷な物語なのですが、「最後の一行」を
  読むことで、驚きとともに、その真意を了解することができます。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.7
(4pt)

使い古された形容詞だが、まさに”異色”の短編集

絶版になっては読者のリクエストで復刊…を繰り返している異色の短編集。評判は聞いていたが、このたび友人の薦めで読んでみた。さて、何と評したらいいのだろう。文体にも内容にも、他では見られない、何とも独特な味わいがある。使い古された形容詞だが、まさに”異色”。どこがどう異色なのか、これは読んでいただくしかないだろう。最初の4編は、某軍事独裁国家の憲兵テナント少佐を主人公にした話。現政権を嫌いながらも、今より悪くならないよう最善を尽くそうとするテナントの心情が、ドライな文体からにじみ出ていて、何とも言えぬ味わいがある。特におもしろかったのは「獅子のたてがみ」で、テナントのアクロバット的な面従腹背に驚かされた。残りの3編は独立した短編だが、やはり異色の味わいがある。なお、「密室殺人傑作選」(早川ポケット・ミステリ)にも、トマス・フラナガンの短編「北イタリア物語」が載っているが、本書掲載の「玉を懐いて罪あり」と全く同じ話である。ご注意を。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.6
(5pt)

復刊希望1位の短編集

本の帯の「復刊希望読者アンケート第1位」という言葉に引かれて買ってみました。トマス・フラナガンという知名度の低い作家(自分が知らなかっただけで、もしかしたら有名なのかな?)、売れ行きがあまりよくないと聞く短編集、それなのに1位、これはものすごいに違いない!と思って。で、読んでみて、なるほどと納得。7編が収録されているのですが、どれも一ひねり、意外な結末が待っていて、なぜこれが復刊などしなければならないようになってしまったのか不思議なぐらいです。うち4編は、革命が起きて『将軍』が統治する架空の国の憲兵テナント少佐が主人公。己の良心に忠実でありたいと願い、また、軍人として上層部からの命令には従わなければならない立場。この二つが反対の方向を向いたとき、悩みながらもどちらにも満足できる結末を導き出す、ぶっきらぼうながら知恵と実行力を持つ男の姿にとても好感が持てます。解説によると、トマス・フラナガンの小説はここに収められた10年の間に発表された短編7作だけなのだそう。と言っても、本書の初版は1961年、解説が書かれてからすでに40年以上経っているので、もしかしたら他にも作品があるのかもしれません。が、寡作であるのは確かなこと。非常に残念ですね。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.5
(5pt)

荒野を吹き抜ける風

短編集なのですが,さすがに復刊希望第一位というだけあって,どれも珠玉の出来でした。特筆すべきは,その舞台となるアデスタの描写。砂礫,血,風…。そんな異国の風景が,自分の周りに広がっているような気になります。その茫漠とした荒野と風を感じられただけでもこの本は読む価値がありました。あ,もちろん,短編のミステリとしてもかなり上質。鋭利な切れ味という表現がぴったりかも。短編のミステリとしては最高レベルの作品だと思います。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.4
(5pt)

鋭利な刃物

 短編に不可欠な筋立ての妙と、切れ味鋭い表現、簡潔ながら奥深い人間・状況心理の巧みさは、これぞ短編の見本である。カーや乱歩にはあまりみられない、文芸作品としても十分に対応できる作品集である。 ミステリーファンが待ち望んだ傑作集は、時間を忘れて読み耽り、珠玉の時間を過ごす事が出来た。バイオグラフィーが謎に包まれたフラナガンの至高の一品である。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.3
(5pt)

なぜこの傑作が普段は手に入らなかったのか

 傑作ミステリとして名のみ高く、なかなか手に入らなかった作品の2度目の復刊。古本市場では1万円近くで取り引きされることもあったようだ。前回は1998年に創刊されたのだが、たちまち売り切れてしまい手に入らづらかった。直後に早川書房に問い合わせても在庫がないほどであった。今回も忙しさにまぎれてずるずると購入を引き延ばしてしまったのだが、何とか入手できて良かった。 期待通りの傑作であった。卓抜な設定に魅力的な人物造形。トリックにもきわだった才能が感じられる。革命によって軍事政権の確立された「共和国」と呼ばれる中米(?)の小国を舞台に、テナント少佐というきれ者の軍人が活躍する。独裁政権下、軍の規律といった束縛要素の中で、少佐がいかにして最善を尽くそうと得策するか、見物である。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.2
(5pt)

短編の名手

フラナガンは短編の名手として殊更有名な作家ですもっともミステリも含めてほとんど書いていないようですがEQMMの短編コンテストに応募しようと書かれた処女作『玉を懐いて罪あり』は密室物、歴史物が融合された傑作そのコンテストで第一席になった表題作品密輸が行われていることは確実なのに証拠がみつからないという不可能犯罪物数々のバリエーションは緻密なプロット構成で読ましてくれます
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466
No.1
(5pt)

幻の名作。

フラナガンの全集である。異世界でおきた事件を解決する七編の推理小説だ。内容に関しては一切ふれない事にする。ただ、この作者は生年以外の経歴が全く判らないのだ。しかも、本は発行部数が少ないのか、売ってる処を殆んど見ない。この本の存在事体もミステリのようだ。
アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646) Amazon書評・レビュー: アデスタを吹く冷たい風 (ハヤカワ・ミステリ 646)より
4150006466