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極刑
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極刑の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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犯罪被害者は常に弱い立場に置かれるのは理不尽だ、という思いは誰もが多少なりとも抱いているだろうし、「犯罪者への罰としては、被害者と同じことをしてやれ」と考えたことのある人も皆無ではなかろう。近代刑法における「罪と罰の形式」は国家の秩序維持を目的としたものであって、犯罪被害者の救済を焦点とはしていないどころか眼中にもないことは明白である。そのいわゆる「理不尽」をどう処理していくかということは専門家がやればよいことであって、本書の狙いはそこにはない。本書が描くのは「犯罪者を一般市民が断罪する」行為であり、それゆえに「胸がすく」内容であることは確かだ。しかもその行為が果たして「私刑」と何が違うのかというかなり難しい問題についてもしっかり考えられていて、かならずしもエンターテインメントのみを念頭として書かれていない点にも好感が持てる。欲を言えば最終話の顛末をもう少し、混乱も加えてしっかり描いて欲しかったとは思う。加えて「犯罪者を一般市民が断罪する」行為が「私刑」となってなにがいけないのか、と思う自分がいることも告白しておこう。 | ||||
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ちょっと物足りないかな。 もうちょっと刺激的にしてほしかったかな。 | ||||
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主人公半田龍樹の行動規範、思考が正しいのか、違うのか、最後まで揺れながら読んだ。 物語の結末とは別に、読者としては、いまだに煩悶し続けている。 これでよかったのか? いや違うのではないか? その繰り返しである。 敵として取り上げられているのは、いずれも反省のない極悪犯で、主人公は判決外の仕置きを実行する。 事案は、ドラッグレイプ、ネットでの誹謗中傷、飲酒により車の暴走事故、無差別通り魔、児童ポルノなど、誰もがむかつく犯罪者を取り上げている。 現代版仕置き人といった設定だ。連作短編形式で、一本横串は通っている。 だが主人公の仕置きの手法が、ほとんどが同じ手法なのと、拉致するまでの過程が、都合がよすぎる。 そんな簡単に捕まえられないでしょう。 一定の共感は出来るものの、カタルシスは得られなかった。 これは社会派の問題定義小説であって、帯にあるような「黒く愉快な圧倒的エンターティメント」ではない。エンタメとしての痛快さはまったくないのである。 ミステリとしてはどうかとなると、さらに希薄である。ほとんどトリックはなく、都合よく犯人に近づくだけで、危険がなさすぎる。スーパーマン的な人物設定と現実的な事件との乖離がありすぎるのだ。 それでも、次作は読んでみようという気にはなる、新人であった。 | ||||
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死刑について書いた作品はこれまで 何作品か読んで来たがこの作品は これまで死刑を扱った作品とはまた 違った見方をしていていろいろ考えながら読むことができた。 | ||||
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まだ途中ですがラストが楽しみです | ||||
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身内の罪により誹謗・中傷を受ける加害者家族、被害者が死んで加害者を恨みながら生きる被害者家族、犯した罪を反省することなく逆恨みして再び同じ過ちを犯そうとする犯罪者たち。 それぞれの視点から展開される物語は実にリアルで、人間の心理描写や苦悩が赤裸々に描かれていて、最後まで目が離せなかった。 本書の主人公は10歳の娘をわいせつ目的で殺害された父親の半田龍樹。娘が殺害されたにも関わらず、極刑を望まず、厳罰を求めなかった。その代わり、加害者に龍樹からの面会の要請を断らないという条件を出した。 加害者を憎んでいるのは間違いないが、加害者を殺害しても娘は戻ってこないし、加害者が更生しないままだと、娘の死が無駄になる。仮に加害者が死んでも、怒りや恨みの矛先がなくなり、感情を持て余してしまう。 被害者として何を望むかは答えが出ないのだが、そんな龍樹が新たな犯罪被害者を出さないためにとった行動は修羅の世界に踏み込むことだった。 最後はどんな展開になるのかハラハラしたが、龍樹の揺るがない信念と、最後までやり遂げる強靭な意志が見事だった。 読後感がよいかは人それぞれだが、極刑とは何かを考えさせられる内容だった。 | ||||
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