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毒島刑事最後の事件
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毒島刑事最後の事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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以前刊行された「作家刑事毒島」に登場する毒島が刑事時代に最後に関わった事件を描いたミステリ。 大手町の連続射殺事件、出版社の連続爆破事件、連続暴行事件、過去に身内を殺害された復讐殺人。それぞれの実行犯は逮捕されたものの、全ての事件に出てくる「教授」という謎の人物の正体は闇の中。 とびきり有能で警視庁随一の検挙率を誇るが、指揮官には決して向かないと称される毒島刑事が、得意の話術で犯人を問い詰めるのは爽快だった。 今回のテーマとなっているのは「殺人教唆」だが、それを証明するのは極めて難しい。 毒島刑事の独特+J462の喋り口で、相手の言葉をいなしながら、相手がもっとも嫌がることを次々と指摘していき、犯人を追い詰めていく展開は読み応えがあった。 | ||||
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知識が豊富で心理学に精通している毒島刑事ならではの展開は他にはない作品。 殺人教唆がテーマであるが、新犯人へのアプローチも構成がしっかりしているし、それぞれの事件の心理的なアプローチと共にミステリー要素も面白い。 ただ全体的にそれはあり得ないという行動が若干見え隠れするのが気になるが、それでもストーリー全体としては小さな違和感で収まっている。 最近はやっつけ仕事もあるけど、やっぱり著者のキャラクターがしっかりしている作品は面白い。 | ||||
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読後の印象は「鮮やかだ」でした 序盤の「冷蔵庫に横たわったくらいで数千万の賠償など馬鹿げてる」に、 いやー、そっち方向に考えた事がなかった。なるほどそういう精神性の輩が前例も顧みずにやっちまうんだなあ…と、変に納得してしまった 太宰の話に「そうだよねー。そう思っても普通だよねー」と同意し(←ちなみに若い頃、小説を読む前に、このエピソードを先に知ってしまっていた為、太宰には余り熱をもてなかった)、 「ガキは飽きるか、手痛いおしおきをされない限り悪戯をやめようとしない」に、通常は飽きる前にお仕置きされて矯正されるけど、まれ~にそういう機会がなくて、そのまま大人になって、その部分が精神の核になっちゃったようなヤツがいるんだよねー。と膝を打ち、 「害虫は憎しみの対象ではないけど、普通は駆除したくなる」に、使ってみたい言い回しだから覚えておこう。とニヤついてみた 「こじらせ昂じた信者は加害者」に1票 終盤の毒島と宇能の禅問答がやたらと面白かった。ちなみに神父の序列と職名知らんかったから、へーほーふうんの楽しさもありで、全編乗りよく読めた 自覚して「私刑」を敢行し、さっと身を翻すのが小気味よい …ンでも、どうしても毒島が他所様の白鳥さんに思えちゃうんだよな…(←どうも、強制脳内変換されてるらしい) あー、楽しかった | ||||
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今年の中山さんの作品だと、個人的には『合唱 岬洋介の帰還』に続く良作2作目。 テーマはネット中傷の闇と洗脳の恐ろしさに加えて、宗教の組み込みも少し。 今回は宗教要素の組み込みが上手くて楽しめました。 ネットで悪意を発する行為に因果が廻るような流れが見事で、真相の真相という流れも良かったけど、 あれだけ邪悪で巧みな首謀者が、過去を暴かれた事で簡単に冷静なペースを崩す展開には少し疑問。もっと応酬出来るように感じました。 そこ以外は去年から弱くなってた終盤や結末がきちんと面白く、スッキリ楽しめました。 今年は他の中山さん作品だと、御子柴弁護士と静おばあちゃんの新作が楽しみです♪ | ||||
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前作「作家刑事毒島」を読んで主人公毒島刑事の毒舌っぷりと出版界の裏事情にすっかり魅了されてしまったので、即拝読させていただきました。今作品においても主人公の毒舌っぷりは健在で容疑者を激昂させるまで追い詰める様は読み応えたっぷりです。また現在の世相、社会問題を巧みに織り込んだ作品構成は流石の巧さです。それにしても、他作品では強面の麻生班長も毒島刑事にかかっては形無しの様ですね。犬養刑事もまるで子供扱いですし。もちろんシリーズ化してくれますよね?第三弾を期待します。 | ||||
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毎月出版される中山七里氏の作品!毎回、楽しみにしていますが、こちらは作家毒島を読んでいないので、大丈夫かなぁと気にしつつ、購入も躊躇いながら、やっぱり購入。一気読みでした。今度のテーマは承認欲求!先月はパンデミック、先々月は臓器。でも何となく早く連載していってるからか、うーんとなっていたのですが、今回は本当に大満足です。中山七里氏の作品で好きなキャラクターは御子柴礼司!しかし、この毒島刑事は甲乙つけ難いキャラです。キャラは全然、違いますが、本当に飄々としながら辛辣に、心理的に相手(犯人)を言葉巧みに攻め続けます。5章それぞれがまるで異なる犯罪、通り魔、爆弾、ストーカー?犯人達も年齢も性別も全く異なる。共通項は自己顕示欲、歪んだ劣等感、承認欲求の強さ。一つずつが短編で共通ワードは『教授』!何となく今の世相を表すようで、毒島の台詞は辛辣であるが爽快なぐらいに犯人の心理の1番嫌な所、否定したい現実の犯人の心理にウフフと笑いながら毒を吐くが、これは真実をついている。今年初めからスタートした中山七里氏の作品で11月発売予定の御子柴シリーズを楽しみにしている私にとって、この作品は面白いのかなぁと思わされましたが、久しぶりの一気読み。本当に面白い!4章目あたりからひっくり返されて、ビックリしたのも束の間で、5章はもうビックリです。しかも、さぁこれ法的に持ち込めるのか?と思わせてのラスト。かなりスカッとしましたし、すごくリアルに感じました。SNS全盛の時代、承認欲求溢れるこの世界にピッタリです。ただ、職業によってはこういう描き方されたら気分悪いかもと思わせられます。ただ、今のところこれが一番、面白かったです。終わり方からいうと再びシリーズ化されてもおかしくない終わり方にも期待です。 | ||||
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①一連の著者の作品群の中でもトップクラスの作品である。それは間違いない。 今回は殺人教唆がテーマである。毒島刑事の犯人を追い詰める「毒舌」と粘着型の捜査が冴え渡る。警察官のキャラクターを書かせたら著者は天下一品である。 ②そして殺人の動機が実に良く描かれている。結末も納得出来る。これしかない。 課題が残るとすれば、「宗教はアヘンである」ということだ。信仰と内心の自由はどのような犯罪の理由付けにもなる。 ③なぜか爽やかな読後感を味わうことが出来た。悔いはない。満足だ。追い詰められた犯人の「自白」こそ、何より雄弁に有罪を立証する。そこに至るまでのプロセスが実に面白い。 ④刑事裁判における検察庁の追求や裁判官の判決はミステリー小説には必要ない。謎解きがすべてである。 読者を堪能させる小説として、今回は大成功である。 お勧めの一冊だ。 | ||||
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現在は作家として活躍する元刑事毒島の、刑事時代の最後の事件を題材にした作品。承認欲求を間違った方法で満たそうとする登場人物のオンパレードで、特に作家志望の人が読むと、気分を害するかも。私は、毒舌たっぷりで皮肉屋である毒島の、時折見せる倫理観・信念が痛快でした。最後の事件だけでなく、毒島の若い時代の事件も描いてほしいなと思いました。最後に、本の表紙に注意!ストーリーのヒントになっているのですね。読み終わってから、「そう来たか!」と思いました。 | ||||
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