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カケラ
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カケラの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 21~21 2/2ページ
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一人ずつインタビューに答える形式で進む独白物語。 一人の女の子が自殺した真相を追求していく話です。 以下、感想ですがネタバレを思いっきり含むので嫌な方は読まないでください。 正直、自殺した理由と気持ちがちょっと共感しずらいものだった。 最近は子供やペットを太らせて肥満にするのは、その後の病気などのことも考えて 親や飼い主の虐待だという考え方が一般的ですね。 この話はそれを一概にひとまとめにして考えてもいいのか、と言いたいのかもしれません。 人にはそれぞれ感情があり、事情があり、価値観がある。 太っていることが心の平穏や、幸せや、大事な人との繋がりを体現したものでもあるのだと そう表現したいのかもしれませんが どうしても「限度ってもんがある」と思ってしまうんです。 太るにしても、痩せるにしても。 この自殺してしまった女の子と、その母親はそういう意味で極端すぎるように感じました。 もう退学や引きこもりになる前から、精神的に病んでいたのではないかと。 母親も100キロを超えるまで食べさせるなと。 湊かなえさんの前作「落日」でも思いましたが、どうも 主格となる人物の行動が極端なんですよね。 愛情の表し方が異常めいている。 だからイマイチ感情移入できない。 結局この物語で一番の悪人はお父さんであるのですが、彼は結局独白はなく 罪についても言及されず放置のまま終わります。 誤解も解けたかどうか不明です。 さらに母親も、生みの親も、その他の人たちも 自分が気づかない罪を抱えたままで、一部はそれを自覚することもないままです。 インタビュアーである医師の最後のまとめも、結局は普遍的なことにとどまっている気がしました。 ラストまで読んで、これはイヤミスに含む類だなと感じました。 ただラストはモヤモヤしたままですが、途中は面白かったです。 現代のニュースを取り入れている部分もあり、これはあの事かなとも思ったりしました。 ミステリーとして読むとラストが消化不良ですし、動機もイマイチです。 しかし現代の美醜の価値観と、本来の個性 さらに教育現場や社会における「誰も傷つけないものが良いもの」という価値観と 実は思いっきり美醜で扱いが変わる日常の実態の差。 そういった問題提起のストーリーとして読む分には良かったです。 | ||||
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