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暗黒残酷監獄
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暗黒残酷監獄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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頭がおかしい一家による「家族」がテーマのミステリ 固有名詞の無造作な扱い方といい、ある種のラノベ的な"壊れた"登場人物といい、完全に『鏡家サーガ』のフォロワー 作中作のなかに『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』へのオマージュを組み込んでいるあたり、作風の類似については自覚的(自虐的)で、私のようなおっさん読者の反応を先回りしている感もある おおよそ20年も前の作風を丸パクリした上で、この作品のオリジナリティはどこにあるのかと問われれば、とくにないと言わざるを得ない しかし比較対象を『鏡家サーガ』に限定すれば差異化が図られている部分はある それは、『鏡家サーガ』が真っ当にトリックを構築することを無視した「脱格ミステリ」であるのに対して、本作が「本格ミステリ」の枠内に着地している点だ このことをどう評価するかは人によるだろう 少なくとも、比較的お行儀よく推理小説してることについて『日本ミステリー文学大賞新人賞』(なにそれ)の審査員からは好意的に受け止められたらしい しかし、いまいち突き抜け感の足りない半端な作品と捉える向きもあると思う ミステリのタネ明かしは退屈だけど西尾維新は好き、という私のような罰当たりなラノベ読者にとっては完全に後者だった 「若いのに小さくまとまらないでほしい」というおっさんの説教みたいに(そのものに)なってしまったが、『日本ミステリー文学大賞新人賞』の受賞作にも関わらず『メフィスト賞』受賞作(それも20年前)をネタ元にしているというねじれが呼び寄せたカルマだと思って諦めてほしい とはいえ私の予想だと、尖ったような作品はこれっきりで、この作者の作風はどんどんとウェルメイドなミステリに近づいていく気がする 個人的には『ガガガ文庫』あたりでラノベを書いて欲しいが、今後おもにミステリファンに向けて作品を書いていくなら、それならそれでまあ好きにすればいいと思います | ||||
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姉が十字架に磔にされて殺される。高校生の椿太郎は、姉の遺したメモ「この家には悪魔がいる」を手掛かりに、家族の調査を始める。 事件の導入部としては申し分なく、散りばめた伏線が回収され、最後に事象が繋がる構造は、日本ミステリー文学大賞の受賞作らしいと思います。 ただ、ミステリーとしては凝ってはいるものの、それが作者の書きたいことなのかは分かりませんが、家族関係や主人公のキャラクター等といった要素が強過ぎて、最後は消化不良の気分になりました。 | ||||
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※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります いけ好かない主人公に始まり,歪んだ,イカれたなどでは言い表せないその家族たち, さらには周りまでも,不愉快,不快感を撒き散らす彼らに本を投げ捨てたくなる始まり. ただ,そんな連中でも,序盤を過ぎてしまえば,思いのほかに慣れてしまうもので, 嘘くさい,作られた感のようなものが見えてきて,「ハイハイ」と受け流せるほどに. 特に主人公の男子高校生については,こちらもクズを超えたクズっぷりを発揮しますが, そうなった背景がないため,やることなすことどれもが薄っぺらく,苦笑いが浮かびます. その一方で冒頭で起きる事件は,意図的に後回し,流れの裏に置かれることとなり, 解決のための遠回りとして,おおよそが彼と家族を巡るエピソードに費やされるため, ようやく犯人が,トリックがとなったころには,印象が薄れて…というのは否めません. とはいえ,胸焼けがしそうなどんでん返しも含めて,まずまずうまくまとめられており, 登場人物にもう少し深みがあれば,家族の話にも感じるところがあったのかもしれません. | ||||
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