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無双の花
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無双の花の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 21~35 2/2ページ
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この物語は、『関ヶ原の戦い』で義により豊臣側について地位と所領を失い、後にその誠実さを買われ徳川幕府より地位と所領を授かった。人生再逆転大名・立花宗茂とその妻・立花ぎん千代の半生記! この夫婦の物語は、様々な作家さんから本にされていますが、自分はこの作品が気に入りました。 このお二人の生き方はかなり不器用で、義を重んじて所領を失った宗茂さんは武家の統領としてはダメダメですが、そんな統領が浪人になっても、家臣は従い続け暮らしを支え続けたのは彼にかなりの魅力があった証でしょう。そして、彼の妻・ぎん千代の勇壮かつ優しい女武者姫ぶりのエピソードも加え、葉室さんらしいテイストで凛として生きる人物として描かれてします。 文庫本も出ていますが、自分はこの装丁が気に入ったので単行本の方を購入しました。 | ||||
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立花宗茂は戦国武将として好きな人物の1人ですので、何か小説はないかなと思い探していたところ、この本を見つけました。 戦国時代の丁々発止の外交や戦の駆け引き等は描かれていません。 脇をを固める人物も戦国ものの小説では主人公を張れる名立たる戦国大名やその家臣が登場しますが、いずれも命がけの時代を生き抜いてきた人物にしてはスケール感が乏しく、相対してそれらの人々に認められる主人公の人物スケールも小さく写ってしまい、その為テーマの「義」も空回りしていて、後半ではやや鼻についてくるように思えます。 戦国ものというよりは、江戸中期ごろを舞台とした主人公と周りの人々との交流を描いた剣客ものの小説を読んだ感じでした。 | ||||
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やっぱりこういう物語好きです。今の時代にも通じることが多いのではないでしょうか。 | ||||
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悪い作品ではありません。でも、葉室さんの作品としては、高くは評価できません。 | ||||
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文章はうまい。 人物の造形も良いとおもいます。 ただ絶対的なページは多くないのに、2人の名将に育てられた幼少期、勇将として名をはせた前半生、不遇の浪人時代から復活を遂げた後半生の全てを盛り込むのは無理があったような。ドラマの掘り下げも、盛り上がりも中途半端。 いい素材は使っているけど、ダシも味も薄い塩ラーメンのような印象です。 | ||||
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柳川市在住の私には地元の英雄です。 本書の中で一番好きな場面は、京都の屋敷で隣りになった真田信繁とのやり取りです。既に「鎮西無双」と言われていた宗繁に対して、上杉や豊臣の人質として無名の人生を歩んで来た信繁。やがて2人は伝説の武神となるのでありますが・・ | ||||
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「西国無双」と言われた立花宗茂が「立花の義は決して裏切らないこと」を公言し、 その義を貫き通し花を咲かせるというストーリー。 関ヶ原の戦いで敗軍の将となり、家臣共々浪々の身となりながらも、20年かかって、 旧領の柳川城主に返り咲く。葉室作品に共通する、逆境に耐え忍びつつ、凛とした 気概を失わず花を咲かせる。また、正室のぎん千代、側室の八千子との関係も効いている。 本作品では、立花の義と織りなすように、宗茂が深く拘る以下の登場人物の義が描かれている。 家康が「泰平の世を作るためには、手を汚すを恐れぬが徳川の義ぞ」と言い。自らの凡庸さを 苦笑した秀忠に側近となった宗茂は「世は努めることを止めぬ凡庸なる力によって 成り立っておるかと存じまする」と応じる。 「真田の義とは生き抜くことでござる」と告げた真田信繁(幸村)の遺児を仙台に匿う 橋渡しをしたとする話もある程度盛られている話とは思うが、興味深かった。 | ||||
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創作っぽい部分が多い小説でしたが、 今まで読んだ宗茂の小説に比べ、色んな武将が出てきて(活躍して)おり 楽しんで読めました。 「小説」として楽しめる作品だと思います。 | ||||
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天気が悪いこともあって、晴耕雨読に習い、葉室麟「無双の花」を一日で読了。 もともと茶道の世界で有名な古典「南方録」とその発見者とされる立花実山のことを調べていて、全く血のつながりはない立花城城主で豊臣政権下で武名を馳せた立花宗茂(柳川藩)に興味をもって手にとった本。「立花宗茂というと名将言行録に載ってたなぁ...」くらいの武将でしたが、こんなに苦労して柳川藩に返り咲いたことを知りました。まさにアッパレだぁ〜! この書籍については、とてもさっぱりとした作品という印象。 さりとて藤沢周平の名作「蝉しぐれ (文春文庫)」ほどの清涼感や透明感があるわけではなく、かといって司馬遼太郎くらい運命に翻弄される歴史上の人物に肉薄する迫力みたいなものがあるわけでもない。良くも悪くも、さらっと読める本でした。 しかし物語の主人公の立花宗茂には非常に関心を持ちましたので、今後も他の作品やら歴史上の事実やらを掘り起こして行きたいと思います。 著者の葉室麟氏は西南学院大学出身の直木賞作家とのことで、自分にとっては先輩にあたりますから、こちらも引き続きその他の作品を読んでみたいと思います。 | ||||
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本作品の主人公・立花宗茂は関ヶ原において西軍に属した諸大名の例に洩れず、減封・改易の憂き目に遭遇した一人ですが、それ等の苦境を乗り越え遂には旧領復帰を果たした唯一の人物でもあります。 本書では彼の前半生は回想や簡潔な説明に留め置かれ、後半生(1600‾1637)に焦点が絞られています。その過程で闇雲に義を標榜するのでは無い、円満に発達を重ね人格に深みが増していく宗茂の姿が活写されていきます。 特筆すべきは物語全編を通して濃密な心理描写が展開され、順を追う毎に登場する如何なる人物も粗略な扱いをされていないと云う点でしょう。また有名な「干飯」や「雑炊」の逸話の描き方も、この様な表現方法があるのかと感嘆する思いでした。 一方で、本書の主題である「立花の義」から全生涯を扱っていないことに加え、周辺情報等の大幅な選定が為されていることから、物足りなさを感じる読者もいるかもしれません。故にこれまでに宗茂に関する作品を既読の方には単体でお勧め出来ますが、そうでない方は何かしら別の作品と合わせて読まれると、より一層楽しめるものと思います。 実に良質の文学であると共に、宗茂の旧領復帰への道筋の一例を示してくれる作品です。 | ||||
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正妻のぎん千代さんに、立花の義とはなんぞ、と宗茂が詰められるシーンがある。 実際のところ、ぎん千代さんとは険悪な関係であったとwikiにはあるが、このツンの後に、抑制を効かせたデレが連打。 ・・・これが葉室流だ。 別の女子のセリフ。 「慕うお方を守りぬくのは女子の夢でございますゆえ」 葉室萌え、全開である。 | ||||
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私は立花宗茂公が好きで、検索している中でこの本と出合いましたが、 登場人物の描き方が好きで、あっと言う間に話に引き込まれました。 今まで幾つか、同じ様に生涯を描いた作品を読んできましたが、 他の作品とは異なる、新たな見方から登場人物の人間性を感じ取る事ができ、 私のお気に入りの1冊になっています。 大河ドラマで「立花宗茂」が主題になった暁には、 脚本家として是非描いて欲しい!! そんな気にさせてくれた1冊でした。 | ||||
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度々レビューしているが、時代(歴史)小説の分野での最近のお気に入りは、『伊東潤』とこの『葉山麟』 どちらも史実をベースにしながら、伊東潤は“戦(いくさ)の無常を”を葉室麟は、“理不尽に立ち向かう正義”を 一貫して描いている。 本編でも西国無双と呼ばれた立花宗茂の“義”を、物語の中心に据え、麟氏の作品の隠し味とも言える(正室 ぎん千代との)純愛も ちゃんと効かしている。 でも、何か物足りない。 その理由は、『物語が、立花宗茂という実在の人物の史実に縛られているから』と言えよう。 やはり葉室麟の輝きは、“銀漢の賦”や“橘花抄”あるいは“蜩の記”に代表される様な無名もしくは創作された主人公を基に 展開される“まごうこと無き正義”にこそある。 すなわち、<歴史小説ではなく時代小説にある>と言えるのではないだろうか? 葉室氏にはその創作の中心をぜひ時代小説に据え、心が打ち震えるような作品を生み出していってほしいと思う。 | ||||
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今年(2012年)の文芸春秋二月号に、自著の紹介として載っていた文に惹かれて読んだ。 主題は戦国の武将、立花宗茂の生涯を描いたものである。立花家については、何かの本で、勇猛な武将、ということは知っていたが、加えて、義を裏切らない一本気な武将であった、ということをこの本から知った。 そういう意味では、読んでいて心地よく、さすがに直木賞作家だけあって読ませるのではあるが、いまひとつ物足りない感じがした。それはなぜかというと、あまりにも登場人物にしゃべらせているからではないだろうか、と思ったのである。歴史小説家は歴史上の人物の言動を忖度して書かざるを得ないので、難しいところはあるが、それも度を越すと話が軽くなってしまうと私には感じられるのだった。吉村昭氏の作品に登場する歴史上の人物は、あまりしゃべらなかったような気がする。時代小説はしゃべってもいいが、実在の人物が登場する歴史小説は、その会話に気を使ってもらいたいと思った。 とはいえ、立花一族のことを詳しく知ったことはよかったと思う。この小説に出会ったおかげである。 | ||||
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歴史好きの友人2人が「最も好きな戦国武将」として名前を挙げたのが、この小説の主人公・立花宗茂である。 私自身も、八尋舜右氏の「立花宗茂」を読んでいたが、やはり、「義に生き抜いた」その生き様には強い魅力を感じていた。 そこへ、直木賞に輝いた葉室麟氏が「無双の花」として宗茂を主人公とした小説を著したので、わくわくしながら読み進めた。 今、読み終わって、得も言えぬ清々しい読後感に包まれている。 この本では、秀吉から「西国無双」と讃えられた武人としての剛胆さに加え、宗茂の人間的魅力が浮き彫りになっている。 それは、妻・ギン千代や八千子、菊子との心の交流、雪下ら家臣との信頼の絆、敵方ながら互いに認め合う真田信繁(幸村)との深い友情など、しみじみとして温かい“葉室ワールド”が創られている。 家臣の雪下が亡くなる時には、幼少の頃に厳しく鍛えられた思い出を語り掛けたり、19年ぶりに柳川の地に戻った際には、ギン千代の幻との会話の場面を描くなど、内面の心情を表現する巧みさは、心憎いばかりである。 黒田如水や徳川家康、伊達政宗など大物武将とのやりとりを通しては、「義を通し」続ける宗茂の胆力と清廉さが生き生きと伝わってくる。 言葉をとても大切にしながら、人物の個性がよく描かれた感動的な秀作である。 | ||||
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