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女王の百年密室 GOD SAVE THE QUEEN
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【この小説が収録されている参考書籍】
女王の百年密室 GOD SAVE THE QUEENの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全47件 1~20 1/3ページ
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森博嗣の小説群は基本的にS&Mシリーズの『すべてがFになる』を起点として、すべての物語がリンクしてい (ると思ってい) ます。 が、この作品はリンクが希薄なので単体でも楽しめると思います。 ただ、他の森作品を一冊でも読もうと思っているなら、個人的には『すべてがFになる』から刊行順に読んでいくのが一番楽しめると思います。 | ||||
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とにかくすごい作品を読んだ、というのが率直な感想です。 時代は2113年、女王が君臨する外界から閉ざされた《ルナティック・シティ》が舞台。 肉体を冷凍保存することによって人間は死から救済されたという信仰を持つ街の人々と、人間の生は肉体ではなく脳に宿るのであって、いくら肉体を保存したところで死からは逃れられないと考える主人公(主人公がこう主張するのにも理由があり、主人公の秘密が最後に明かされるのがまた面白い)。 近未来を舞台に、人々の持つ死生観、生や死を定義付けるものが何なのか問われます。誰の考えが正しいのか、作中でもその答えは出ません。きっと答えがないのが著者なりの回答なのでしょう。 造られた平和はいつか壊れ、人は憎しみや悲しみの連鎖を繰り返す。そんな世界であっても、きっとどうにか生きていけるだろうと、読み終わった後にはどこか穏やかな気持ちになれる作品です。 長閑な街や異国風の宮殿の情景描写は溜息が出るほど美しく、森氏の創り出す世界にどっぷりと入り込めます。 会話のやり取りがユニークなのは森作品の持ち味ですが、今作でも主人公ミチルとパートナーのロイディのどこか噛み合っていない掛け合いが楽しめます。ロイディは人格を持たないロボットなので機械的な受け答えしかできませんが、人間に接するのと同じように雑談を振ったりいじわるを言ったりするミチルが微笑ましいです。 著者の代表作『すべてがFになる』とはベクトルは違いますが、あちらに勝るとも劣らない名作と言えるでしょう。 | ||||
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西暦2113年、取材旅行中に道に迷ったミチルとロイディが、周囲を高い塀で隔離された未知の都市ルナティック・シティにたどり着き、そこでの体験が語られる話。 女王デボウ・スホが支配し、争いや妬みがなく、平和で、犯罪も罰もなく、人が死なない楽園ルナティック・シティ。 ミチルにとっての因縁の敵マノ・キョーヤがここに居ることがわかり、やがて、王子の密室殺人事件が起こる。人が殺されることがないはずの楽園で起きた殺人。誰が、なぜ、どうやって王子を殺したのか。ミチルは謎を解明しようとするが、女王をはじめとする楽園の人々はなぜか、関心を示さない。他にも、女王が年齢よりもはるかに若く見える謎、マノやミチルがやってくることが神によって予告されていたという女王の言葉の謎など、ミチルは不思議な体験をする。さらに、この楽園を誰が、どういう目的で作ったのかという大きな謎が立ちはだかる。西暦2113年ということで、現在ではまだ実現されていない技術がいくつか使われており、それが謎の解明にも活かされている。 楽園の住民とミチルとの間での死生観や罪に関する意識の違いが印象的であり、とりわけ、復讐に関する女王とミチルの間の議論が興味深い。 楽園の誕生に関する謎の真相は、よく考えられていると感じた。 王子の殺人事件では、犯人がどこから侵入したのかという謎の真相はたいしたことはないが、なぜそんなことをしたのかという動機、その背景にある新技術がもたらした悲劇が実に痛烈である。 また、最後に明らかとなる主人公に関する二重三重の秘密も面白い。 | ||||
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人間と見分けがつかないウォーカロンと旅をして、迷い込んだ世界で・・・ | ||||
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とても緻密なおとぎ話。 ずいぶん前に読んだが、ふとたまに本の中に没頭したくなる本。 | ||||
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森博嗣作品はS&M、V、四季、Gシリーズと読んでいます。今回の話は今までとは全く違い世界のお話です。それでも読み終えたときやはりつながっていました。四季シリーズの冬をもう一度読み返したくなります。 | ||||
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とても面白く読むことができました。 作中の主人公が男性だと思いながらゆっくり読み進める。 伏線もしっかり回収しながら、終盤へ…。 で、最後の最後で!?となること請け合い。 僕?それとも、私?と最後で気が付かされました。 面白いです。それなりに厚い本でしたが、あっという間に読み終えました。 面白いからこそですね^^; | ||||
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発売当初はノンシリーズという認識だったのだが、その後続編も書かれ 「百年シリーズ」の1作目という位置付けの小説 (著者の「四季シリーズ」では、彼女たちの世界との一貫性も示唆されているが…) 近未来を舞台に、主人公ミチルと相棒のロイディ(ヒューマノイド)が迷い込んだ都市で 起こる密室殺人を始まりとし、この理想郷と思われる世界の綻び、都市の謎を解明していく… といったような内容 主人公自身も何か過去を秘めており、それも物語が進むことで明らかになる 森博嗣氏の小説の中でもミステリーとして素直に楽しめる作品の1つだと思う | ||||
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文章の描写が簡潔でムダがなく、スラっとしていて綺麗。 当たり前だと思っていることにいかに縛られるのかを知り、そしてそれが覆される衝撃は心地よかった。 そして圧倒され恐怖を感じるのは、森博嗣氏の未来構築力。彼の思考は常人の何年も先をいっているという。ツイッタやブログについても言い当てている。 この本に描かれているような世界が訪れる確率はかなり高いのではないか。 そうした中での、現実味のある生き生きしたキャラクター達、他の小説ではありえないほど、魅力的です。 | ||||
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嬉しい驚きを感じました。 原作の大ファンで、ラジオドラマを録音したものも何度となく聴いてきて、頭の中に自分なりの世界観が出来上がっている状態でしたが、そのイメージを全く壊すことのないスズキさんの絵に大納得。 特にロイディのデザインは自分の中で最も絵にするのが難しいと思っていたので、なるほど…と感心してしまいました。 女王も、正直表紙を見たときはちょっとイメージと異なる気がしましたが、本編を読むとこれまた納得。 雰囲気、表情、作品全体に漂う空気感の再現が見事でした。 自分のイメージと異なっていたところも、そういう解釈もアリだなと思えるもので、この作品を漫画にしてくれたのがスズキユカさんで本当に良かったなと思いました。 原作では続編がより好きなのですが、そちらもとっても良かったです! 最終章を期待して待っています。 | ||||
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理想郷と思われるこの物語の街にも大きな裏があった。 そこに住む人達の盲目的なまでの信仰(信念?)に若干の嫌悪感さえ抱いてしまう(悪い意味じゃなくて、、いや、悪い意味かも)。 ミチルの心(ここでは頭と言うべき?)の表現が断片的な感じで、ロイディとの関係やミチルの背景を推測しようとするけど、難しい。 理系の文章に四苦八苦しながらも、森ワールドに引き込まれます。 どんでん返しというより新たな世界を広げてくれるように、ミチルの正体が明かされる。 このシリーズは面白いです。 シリーズの最終章が発売されましたが、難解 ミチルもロイディも出てこない、、、 登場人物の人間離れしすぎた描写に、気おされて 終了 長く待っていただけに、淋しい終わりとなりました シリーズ1、2はとても面白かったです | ||||
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彷徨の末に辿り着いたのは、閉鎖的で巨大な街だった。 リーダビリティが高く、特に情景描写が秀逸。SF作品はやはり、情景が喚起されやすくなければならない。作品を包む世界観も独特で引き込まれた。 ただ、竜頭蛇尾になっている感は否めない。やけにあっさりした、記憶に残らないラストだった。 表紙の素晴らしさも忘れていはいけない。思わず手にとりたくなってしまう。 | ||||
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森ワールド健在。本格に主眼があるにしてもファンタジックな微炭酸的世界構築も彼の信条かも知れない。詩的な部分も在りで、主人公の淡い気持ち、葛藤に考えさせられる作品。すらすら読めるのもいい。 | ||||
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人生は往々にして「不確定です」 ふとすれ違った人の、そんな不思議な独り言を聞いたような気分です。内容は衝撃的なのに、読み終わると心地良い浮遊感に包まれていました。 スズキユカの静謐なタッチが、森ミステリ独特の哲学的、機械的、そして少し厭世的な空気とこの上なく合っています。 国であって国でなく、住む人もどこか「おかしい」。 そんな普段と違う世界に迷い込むミチルにどことなく自分を重ねたりしながら楽しみました。 しかしあらゆるものに抗い、そして闘わざるを得ないのは、ミチルの運命のような気もしますね。 今作では事件や女王、「街」側のみならず、ミチルの方も掘り下げられますので、再読時もまた違った面白みがあるかもしれません。 命、生き方に対する強いアプローチが印象に残った一作でした。 | ||||
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ミステリーとしてはいい加減だし、サスペンスらしいサスペンスもない。 読んでも盛り上がったり感動したりすることはないのだが、建築工学の先生が想像した未来世界はダウナーで魅力的だ。登場人物のやる気のなさも世界観に合ってる。 心を落ち着けたいとき、落ち着いたときにこのシリーズを読むと、とてもハッピーになる。 | ||||
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森博嗣の小説のコミック化。『すべてがFになる』に比べて、絵に違和感がない。むしろイメージに近いかもしれない。 このシリーズやスカイクロラのシリーズも実はすごく好きで、コミック化にはあうような気がする。 | ||||
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生への執着に欠け、人生あそこで道を間違えたという心当たりが三つ程ある 主人公サエバミチルと従者のロイディ(ウォーカロン)が不時着した城岩都市。 そこは女王デボウ・スホによって統治された楽園のような小世界だった。 舞台となるルナティックシティーは造られて百年、 死者はただの一人もなく、貧富の差も無く、皆自身の役目に満足しており、 他人を羨む事も不満も反発も起きず、犯罪も殺人も死者も出ない。 罪が無いから罰する仕組みも無いまさに絵に描いたような楽園。 統治するは、見た夢を神からのお告げとして語る、見た目25歳実年齢52歳の女王。 そんな楽園のような世界に突如起きた殺人事件。 完璧なはずの都市での殺人……それはやがてミチルの過去と絡み合い……… | ||||
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生への執着に欠け、人生あそこで道を間違えたという心当たりが三つ程ある主人公サエバミチル。 ミチルと従者のロイディ(ウォーカロン)が不時着した城岩都市。 そこは女王デボウ・スホによって統治された楽園のような小世界だった。 完璧なはずの都市で起きる殺人。それはやがてミチルの過去と絡み合い………。 舞台となるルナティックシティーは造られて百年、 死者はただの一人もなく、貧富の差も無く、皆自身の役目に満足しており、 他人を羨む事も不満も反発も起きず、犯罪も殺人も死者も出ない。 罪が無いから罰する仕組みも無いまさに絵に描いたような楽園。 統治するは、見た夢を神からのお告げとして語る見た目25歳実年齢52歳の女王。 そんな楽園のような世界に突如起きる殺人事件。 しかし事件を前にして人々は「眠りについた」とだけ言い、 冷凍処理を行い、遠い未来の医療技術に賭け保存する。 また、事件の連鎖が起きるといった危機意識の欠如からか、 犯人の捜索も事の解明も行おうとはしない。 不思議に思い問いただすミチルを女王は優しく諭す。 狼に殺された羊は復讐しない。嵐に襲われても人は自然に復讐しない、と。 放っておけば、また誰かを殺すかもしれない。しかし何のために、そんなことを? 一度人を殺した人間は、また人を殺す可能性がある。それが何故だと問われても、答えられない。 結局はミチルが人を信用出来ていないだけなのでは?と。 ミチルが嫌いな鏡、ミチルを含めただ二人しかいない楽園への訪問者。 そのもう一人の訪問者は同じ日本人の見知った顔だった。 この偶然さえも神の予言を受け語っていた女王。果たして神はいるのか? 一度は説得され、自分自身を納得させようとしたミチルだったが、 思い出された約束、大切なその約束を果たすため楽園のタブーへ挑む。 「すべてがFになる」の森博嗣氏が描くSFミステリー小説。 その中身はミステリーである以上にSF然としており、 その魅力的な世界設定は一つの理想の世界、社会の作り方を提示してくれています。 また、生への執着に欠けるミチルの生死感、女王にやり込められた犯罪に対する意識、 どれもが非常に興味深くミステリーである事を忘れ考えさせられる作品です。 | ||||
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ミチルとロイディの2人が迷い込んだ、百年間も孤立していた小さな街のお話。そこで起きた殺人事件の真相を探ろうとミチルは躍起になるが、この街の人は見て見ぬふりをしようとする。そして、この事件はミチルの過去ともリンクしてくる。 トリックやその真相は、特別驚くほどのものではない。でも、展開が速くてぐんぐんと引き込まれていく。しかし、ふと立ち止まらされる箇所がある。それは、なぜ人を殺してはいけないのか、そして人が人を罰することは出来るのか、という疑問だ。善良な人々だけで構成されている法律の無い街で、どのように秩序が成り立っていくのか。そこで殺人事件がおきたときに、それをどう処理すればよいのか。なぜいけないのか、どう罰すればよいのか。著者の思いは一応本文中に書かれているが、この問いに対する答えは千差万別だろう。 この本は、SF・ミステリィ・サイエンス・哲学、この全てであり、またちがうかもしれない。 | ||||
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ミチルとロイディの2人が迷い込んだ、百年間も孤立していた小さな街のお話。そこで起きた殺人事件の真相を探ろうとミチルは躍起になるが、この街の人は見て見ぬふりをしようとする。そして、この事件はミチルの過去ともリンクしてくる。 トリックやその真相は、特別驚くほどのものではない。でも、展開が速くてぐんぐんと引き込まれていく。しかし、ふと立ち止まらされる箇所がある。それは、なぜ人を殺してはいけないのか、そして人が人を罰することは出来るのか、という疑問だ。善良な人々だけで構成されている法律の無い街で、どのように秩序が成り立っていくのか。そこで殺人事件がおきたときに、それをどう処理すればよいのか。なぜいけないのか、どう罰すればよいのか。著者の思いは一応本文中に書かれているが、この問いに対する答えは千差万別だろう。 この本は、SF・ミステリィ・サイエンス・哲学、この全てであり、またちがうかもしれない。 | ||||
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