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限界集落株式会社
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限界集落株式会社の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全66件 61~66 4/4ページ
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| 読み物としては面白い(まあ、小説という読み物なんですけど・・・)。トントン拍子で話が進展していき、途中躓くけど、ハッピーエンドの大団円。経営論あり、恋愛あり、行政の介入と誤謬あり、読後の爽快感は素晴らしい。 しかし、現実の限界集落はこんなもんじゃない。本書を読んで暗澹たる気持ちになってしまった。本書のモデルとなった村には、少ないながらも農業の担い手となる家族があり、若者がいて、子どももいる。そして、本書の主人公のように計数感覚に優れたマネジメント経験者がいる。限界集落をなんとか再生させたい。そういう将来への希望を村人も主人公も持つだけの契機がある。しかし、これだけの再生への資質(と言っていいだろう)を持つほどの村が、いったい日本にどれだけ残っているんだろう。 わたしの愚父の出身地は山奥(中国山地の県境)の文字通りの限界集落。農業以外に見るべき産業はないが、その農業とて従事者(住民)の高齢化により耕作放棄が続く。住民は往時の10分の一にまで減少し、いちばん若い住民は、愚父の同級生のご子息とその奥様である(50代)。どんどんどんどん田畑が荒れていく。現在の住民数約30人。この村を再生することはおそらく100%不可能だろう。いくら家屋敷が残っているからといって、都会育ちのわたしはこんなところに住めないし、そこで事業を起こすことも無理だ。住民も表面的には親切だが、よそ者に対しては徹底的に排他的でありながら、数回しか墓参りに帰ったことがないわたしであれ、その村出身者を父に持つというだけで、不可解なほどの感心と関与を示す。まったくの部外者がすんなりそのコミュニティに参加することは不可能に思う。 むしろ、日本の田舎をうまく感じさせているとわたしが思うのは、「くちぬい」(坂東眞砂子)や「屍鬼」(小野不由美)や「瞽女の啼く家」(岩井志麻子)などといったホラー・ミステリーだったりする。漆黒の闇に包まれ人工音ひとつしない田舎の夜の怖さ、閉鎖性から来る嫉妬や排他性、どろどろした土俗。そういう闇をこそ田舎そのものだと感じる。 わたしは、本書の主人公にはなれない。自分はぬくぬくと都会で快適に暮らしている。なんか、すみませんという気持ちになる。 | ||||
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| 限界集落である山奥の寒村を舞台として、村にルーツを持つ元IT企業社員が、村の再生を図るために集落営農組織を立ち上げ、村の人々や新規就農者、役場の職員などと協力や衝突などを繰り返しつつ、農業収益拡大のための様々な取り組みを行い、ついには集落営農組織を法人化して村を元気にしていく物語。 こういった小説には、意外にも出会ったことがないので、内容が他の農業参入本のツギハギのように見える部分もあるものの、面白く一気に読んでしまった。 他の書評にもあるように、前半〜中盤の盛り上がりに比べて終盤の展開が些か稚拙で唐突である印象は拭えないが、限界集落の再生という切り口でとっつきやすい小説にまとめた企画は称えたい。 | ||||
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| 正味半日(てか数時間)もあれば読める分量で、後半は一気に読んでしまいました。 軽めの小説という感じで、読み物としてはこれで良いのかなと思います。限界集落の切実な現状だとか、そういったものを深く知りたいというのであれば、この本である必要はないのかもしれませんが、この本をとっかかりにして、さらに興味がわけば、この本の参考文献に挙げられているものをさらに読んでみれば良いのでは? | ||||
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| 面白く読めましたが基本ライトノベルのとんとん拍子でテレビのシナリオのようです。 ラストも「やっぱり」という感じだし、あれよあれよという終わり方で前半の文章のボリュームに比べると最後になればなるほどスカスカ感がぬぐえません。 −派遣切り、雇用不安、地方経済不振、過疎などなど、日本に山積する社会問題をこの小説が解消する(かもしれない)− というキャッチに、もう少し重たい現実的な作品かと思っていたので期待していましたが残念です。 | ||||
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| 新年早々、おもしろい小説、読ませていただきました。 65歳以上が地域の半数を超えると“限界集落”と呼ばれるのですが、 そういった過疎高齢化の村を救うために 東京から来た若い銀行マンが、あの手この手と……。 実際、こういう村はあるだろうし、 役所もJAもなんとかしたいと思っているんだろうけど うまくいってない。 なぜなら、この小説の主人公のような 人のために働くことを生き甲斐とする 人好きな人間がいないからなんだろうな。 上司の顔ばかり見ている役人やJAの人に読んでほしい1冊。 | ||||
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| 銀行では企業の立て直しを行い、IT企業では財務責任者をするなど、華々しい職歴を持つ主人公の優が、次の仕事を始める前の一時、祖父、父の暮らしていた田舎の空き家へ、帰郷したことから始まる。田舎はもう限界集落で、地域の役場からも見捨てられた状態。当初はそんな気もなかったのだが、少しづつ農家の人達との交流から、乗りかかった船にのめり込んで行く。現実の企業屋組織でも、いつも問題になるような話題も多々あり、興味深い。 全ての限界集落でこんな風には行かないだろうが、人が減り始めていたり、地域の先行きに不安の多い我々田舎人を少し元気にしてくれる。 ドラマや映画にはなりそうだ。 | ||||
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