限界集落株式会社
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元IT企業のエリートの男が、過疎に陥った村を村人たちと協力して、困難を乗り越えながら再生していくオーソドックスなストーリー。 その分、地方集落の問題点や、農業を軸とした経済再生などが、エンターテインメント感たっぷりに分かり易くテンポ良く描かれています。 | ||||
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都会育ちでなんとなく農業に憧れがある人に丁度よいのではないでしょうか。参考文献をみても、半農半Xやら田舎暮らしやらで、都会人がみた農業の視点から書かれています。 私自身も体験農業など一時期やっていめしたが、とにかく大変。都会にいると綺麗にパッケージ化された農業をメディアでみかけますが、現場はそんなことはない。立て直すには、経営の視点からこんなにも大変なんだよ、というのが、わかりやすく書かれていました。 ストーリーとしても、適度に読みやすく文学的なものを求めていなければ楽しく読めるかと思います。 | ||||
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自分の故郷が、過疎化して、限界集落になっている。銀行マンだった多岐川優が、仕事を辞めて充電のために、BMWで故郷の実家に戻る。農村のおばあやおじいの接し方が不思議と居心地が良く、その村を復興させようとする。限界集落に営農集団の株式会社を作ろうとするのだった。 多岐川は虫が嫌いで、野菜が嫌いだった。もっぱら、部屋に閉じこもって、パソコンの作業をして、計画を練るのだった。正登と美穂の父娘。あかね、三樹夫、千秋の3人の農業研修生。が、村の活性化に大きく関わって行く。正登は出戻りであるが、村のリーダーとして働く。美穂は農業が好きで、農業の現場責任者となる。あかねは営業のセンスがあり、色気もあり、押しが強い。千秋は漫画がかけることで、ベジ坊や「野菜のくず」キャラクターで人気をえる。三樹夫は、ホームページとネット販売を担当する。結構 村の再生の方法は役割分担ができている。 ピーチかぶ、もちとうもろこし、そして高原野菜と差別化できる農産物も持っている。エコ野菜として減農薬から始め、有機農業にも少し挑戦する。猿やイノシシの獣害にも会う。 そんなこんなで、利益を上げることができ、多岐川はファンドで東京に戻ることを考える。 アミューズメントを作って、ファンドからお金を集めることに。 社屋、レストラン、ミュージアムを作る。このミュージアムがポイントだ。創造農村の核心でもある。農業をしながら、アニメの仕事をとるという半農的スタイルが取り入れられる。 就農を希望する人も、厳しく厳選する。 ところが、あかねのDV夫が駆けつけ、あかねを拉致しようとすると正登が止めようとすることで傷害事件が起こって、その村の事件として炎上する。信用をなくし、ファンド投資者が引き上げをするが、なんとか切り抜ける。そして、多岐川と正登は。 ふーむ。ハッピイエンドがいいねぇ。 | ||||
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細かな話の流れに脈絡がない 思いついたエピソードぽんぽん出してるだけ エピソードの橋渡しになる地の文がすっからかん 優の発言が矛盾しまくってる 会話シーンへたくそすぎて誰が発言してんのかわからん 農業の話なのにいまが何月なのかほとんど言ってくれないから時期感がつかめない 一応桜の蕾の季節、とか鯉のぼりのはためく季節、って風景に絡めた説明はあるんだけど 黒野伸一のオナニーじゃねえか 農業と経営の描写は申し訳程度のエッセンスでしかないし、下町ロケット系のサクセスストーリーが書きたいだけだったって魂胆が見え見え、しかもサクセスストーリーなのに物語がガラ空きでハラハラドキドキできないし何もかも雑、節々にある作者のおっさん視点なセクハラじみた描写やおっさんの妄想の中から飛び出してきた都合のいい女キャラがうっとおしい | ||||
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図書館本 危険思想だ!発禁に!(笑) 380ページに及ぶ感動の農村再生復興ドラマ。 黒野伸一さん(1959-)が示している参考文献のいくつかは読んだ事がある資料や小説だったのと同年代という事もあり、非常に楽しく感動しながら読みました。 限界集落とか中山間地とか僻地と呼ばれる地域は都市との比較や区別の文脈で語られる。そしてそこに貨幣という経済活動が係わる。ひたすら効果と効率を求めた近代の経済成長が終え、倦怠感となんとも言えない怯えや諦めが特に若い世代に広がってはいないだろうか。爺婆だけの限界集落、そこに生きる価値と経済活動をも取り込んで生きる人びとがキラキラと輝く。 こんな主人公の言葉の中に黒野さんの主張があるようにも思う。 「苦労しているのは、農家だけか。消費者だって、この大不況の下、リストラの恐怖に怯えながら生きているんだ。何万人もの派遣労働者がポイ捨てされて、路頭に迷うご時世だぞ。曲がりなりにも、補助金貰って、家があって食いものに困らない農家は、この国の底辺では決してないはずだ。そんな事ばかり言っていると、大反発を食らうぞ。消費者のリスクなんてそっちのけで、農薬だの遺伝子組み換えだのを使って金儲けしようとしているやつらが、偉そうなことを言うなって、非難されるのが落ちだぞ」 そして役所の職員に向かって 「言ったでしょう。止村を復興させるって。官民一体というのは聞こえがいいが、あなたは今まで、この村の過疎化に歯止めをかける具体策を、一度でも練った事があるんですか?」 職員「ぼくらはね、中略 集落は何もここだけじゃない。それをうまく調和させるか、考えるのが役場の役割なんだ」 主人公「もっともらしいことを言ってるようだが、要は管理し易いよう鋳型を作って、はまり切れない集落は、見捨てるというスタンスでしょう。あんた、この間言ってたじゃないか。あんたがたが真剣に農村の将来を考えているとは、到底思えない。そんなことじゃ、ここだけじゃなく、いずれ幕悦町全体が滅びるだろうよ」 もう一人の主人公の美穂に対して 「おれたち、よく遣り合ったよな。お前は現場至上主義者で、おれは新自由主義を信奉する典型的アメリカ型経営者だ。お前は生産を重視するが、おれは収益を第一と考える。金が入ってこなけりゃ、いくら理想を揚げてもしょうがない。この村にくるまでずっとこの精神でやってきたが、ある時ふと気付いたたんだよ。おれは経営者の振りをしてきたが、本当は経営者じゃなんかじゃないかもしれないってことに」 通勤電車やバスの中で読まない事をお勧めする。泣く! 脳化社会は農家社会ではない。身体性のないつまらない社会が脳化社会なのである。 | ||||
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