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輝ける闇



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輝ける闇の評価: 4.67/5点 レビュー 46件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全46件 41~46 3/3ページ
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No.6:
(5pt)

力強くて濃厚な一冊

言わずと知れた開高健の代表作だが、全体からベトナム熱帯雨林の湿気が漂ってくるかと
思うほど、力強くて濃い文章。比喩や言い回しは開高健独特のものだが、それが恐ろしく
的確に現実を表現しているところが凄い。
ベトナム戦争を通じて、戦争の良し悪しといったことではなく、ずばり素っ裸の人間その
ものを描き出す。
ラストシーンではもはや主人公は人間ではなく、ほとんど本能のままに動く獣と化してし
まうが、戦争の極限状態をここまで見事に描き出している文章はなかなか他に見当たらな
い。凄惨を超えて滑稽な域に達している点が、これまたリアルなのである。
実にこってりとしていて、読み応えは十分。薄っぺらな小説に飽きた人にも、濃い目の小
説が好きな人にもお勧めできる名作。
輝ける闇 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:輝ける闇 (新潮文庫)より
410112809X
No.5:
(5pt)

時々再読したくなる

推敲に推敲され、研ぎ澄まされた文体は独自のもので、誰にもまねできない。ベトナム戦争が同時進行する中で、ベトナム戦争を題材にするという離れ業。ベトナム戦争に安易に反対するでもなく、もちろん賛美するでもなく、諦観しつつ、戦争と人間の関わりの細部に拘泥し続ける。直接眼で見た事以外を開高は信じない。開高文学の頂点にある作品でもあり、現代日本文学の金字塔でもある。数年に一度は取り出して再読したくなる。(松本敏之)
輝ける闇 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:輝ける闇 (新潮文庫)より
410112809X
No.4:
(5pt)

現代日本文学の金字塔

輝ける闇は推敲に推敲され、研ぎ澄まされた文体は独自のもので、誰にもまねできない。ベトナム戦争が同時進行する中で、ベトナム戦争を題材にするという離れ業。ベトナム戦争に安易に反対するでもなく、もちろん賛美するでもなく、諦観しつつ、戦争と人間の関わりの細部に拘泥し続ける。直接眼で見た事以外を開高は信じない。開高文学の頂点にある作品でもあり、現代日本文学の金字塔でもある。数年に一度は取り出して再読してしたくなる。
新しい天体は、役人天国を揶揄するだけでなく、高度成長時代に書かれた作品であるが、現代のグルメブームや飽食の時代を予感させる。たんなるパロディではなく、開高の「新しい時代」への「予感の鋭さ」に驚かされる。(松本敏之)
輝ける闇・新しい天体 (開高健全集)Amazon書評・レビュー:輝ける闇・新しい天体 (開高健全集)より
4106452065
No.3:
(4pt)

読後、映画ディア・ハンターを思い出してしまった。

昔大学時代に『オーパ!』かなんか読んで(あまりインパクトなかったけど)以来の開高健だ。最近の朝日新聞の書評でたまたま『夏の闇』が推薦されていて、それを読んだ後こちらを読んだんだ。
 一言で言うと、どこまでも暗ーい感じ。人間の心の奥襞に触れるような。僕くらいのおじさんになると、うなづいてしまうところもあるんだけど。
 でも、人間て裸になると何でも書けるんだよ。怖いことでも、気色悪いことでも、悲惨なことでも・・・。そういうのを持ち上げたり、ヘンに評価することは止めような。誰でもが感じるような醜悪なことを書いただけで(表現力は別として)もてはやすような最近のレベルの低い書評は勘弁してくれ。
 最後に筆者が泣きながら逃げているところは人間の真実だと思う。誰も犬死したくないよな。僕は戦争に行ったことないけど、本当に地獄なんだと思う。若い君達、戦争するのは簡単だけど、平和は本当にタフでないと守れないと思うよ(説教ぐさくてスイマセン)。本当に強くないと人に優しく出来ないのと似ているな。
 読んだ後、映画ディア・ハンターを見た後の気分とどこか似ていた。
輝ける闇 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:輝ける闇 (新潮文庫)より
410112809X
No.2:
(5pt)

開高健氏の最高傑作!

これは開高健氏の最高傑作です。

釣魚旅行叙事詩「オーパ!」等、あらゆる開高氏の本を収集し、
その言語の豊穣に酔わされてきましたが、これが開高氏の最高傑作だと思います。

日本文学の、一つの頂点です。
輝ける闇 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:輝ける闇 (新潮文庫)より
410112809X
No.1:
(5pt)

絶妙なバランス

開高の作品は、絶妙なバランスにおいて成り立っている。緊迫した筆致とどこかほのぼのした人の情景、ばらまかれる死と尿のにおいのしそうな食のエピソード、はりつめた一瞬とどこにも出て行けない持続する時間。これは、もしかすると背景とする60年代の特徴だったのかもしれない。このバランスを失う前の開高作品がたまらなくいとおしい。
輝ける闇 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:輝ける闇 (新潮文庫)より
410112809X

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