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(短編集)
息吹
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息吹の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 21~40 2/3ページ
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デッド・チャンの短編集 どの作品も鳥肌が立つ瞬間がある傑作揃いだが、中でも表題の息吹は格別だった。 | ||||
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レビュー「中国SFヒット作!」を読んで投稿 テッド・チャンは中国系アメリカ人2世であり、両親とも移民だが、アメリカ生まれである。 チャンの作品には中国文化から特に影響を受けたものは、私の知る限り無かったはず。 ケン・リュウも中国系アメリカ人作家とされており、作風も中国を意識させるものが多いが、Wiredの記事で「違和感があるんだ」と答えている。三体でおなじみワン・チャイの作品は間違いなく中国SFだろう。 しかし、人種だけでSFをカテゴライズすれば、アメリカの作家は全滅。とくにアシモフは旧ロシア生まれのユダヤ人で革命後移住してきており、アナタの作品は何系?と尋ねたら、鼻を鳴らされそうだ。 | ||||
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評判のシェフが評判通りの料理を出してくれて大変満足しました。 どの作品も丁寧で粒ぞろい、前評判のハードルの高さを意識することもなく超えてくれている。 内容は意識、特に自由意志とテクノロジーの様々な組み合わせを丁寧に思考実験していて やたらと突っ走って破綻して終わりのような事は無く、最後までそれなりのスリルと納得感が バランスが取れていて上質な物語を満喫させてくれた。 最近こんな雰囲気のSFに巡り合えなくてある意味逆に新鮮に感じられた。 | ||||
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「ソフトウェアオブジェクトのライフサイクル」というのを読んでみたが、人口人物みたいのがセックスするようになるという話で、読後感は「気持ち悪い」である。 | ||||
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難しいことを分かりやすく伝えることが賢者の役割としたら、テッド・チャンこそまさにそういう作家! ショートショート好きもラノベ好きもきっと好きになる内容!間口広くて奥行き深い! | ||||
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素晴らしい小説です | ||||
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表題作の他、「商人と錬金術師の門」、「予期される未来」、「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」、「デイシー式全自動ナニー」、「偽りのない事実、偽りのない気持ち」、「大いなる沈黙」、「オムファロス」及び「不安は自由のめまい」の9つの短編から構成されるSF短編集。私は作者の作品は初読。 一口にSFと言っても、各短編の内容は百花繚乱である。タイムマシンを用いた人間の運命の考察をアラビアン・ナイト風の物語に仕立て上げる技巧。"生命の源"に関する形而上(解剖)学的考察と宇宙の"息吹"による生命の多様性の礼賛。自由意志に関するメビウスの輪的論考。人間とAIとの恋愛が成就するための努力を中心としたAI論。ライフログ(生活記録)に関する検索ツールの発明による言語機能や人間生活への影響を考察している様でいて、最終的には人類の読み書き文化(歴史)の真偽の追求。"フェルミのパラドックス"(何故、地球外生命体の声が人類に届かないのか?)に対する皮肉な回答。神の天地創造説の様な信仰に対して<How>を求める信者の科学者。筒井「夢の木坂分岐点」と発想が似ているが、"プリズム"という機械で任意に分岐出来る並行社会における自由意思と不安・嫉妬との相反性。 フィリップ・K・ディックを初めとしてSF作家の作品は思索的なものが多いが、本作はそれが際立っている。また、作者は情報科学が専攻(そうじゃないと、「ソフトウェア・オブジェクト」という用語は出て来ない)の由だが、諸学問に通じている事も明らかである。短編毎の長さの長短の幅が大きいが、百花繚乱の形而上学的思惟と多彩な語り口とが光る秀逸なSF短編集だと思った。 | ||||
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世界観は緻密なのでハマる人にははまるかも? だが、スケールが非常に小さい。登場人物は少なく、その世界における普通の人でしかなく魅力的ではない。物語の発展はこじんまり。(ソフトウェアオブジェクトのライフサイクルまで読んだ感想) SFというからにはもっと波乱万丈、壮大なスケールや、息をもつかせぬ攻防、あるいは魅力的な人物、ガジェットに彩られた非日常的な世界、そういったものを期待する自分には合わなかった…。 | ||||
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「商人と錬金術師の門」、「息吹」、「偽りのない事実、偽りのない気持ち」 が気に入った。 | ||||
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17年ぶりの第二短編集だと。期待にたがわぬ傑作ぞろいだった。特に印象に残る作品は、以下の通り。 『商人と錬金術師の門』アラビアンナイトの語りを借りた時間旅行もの。 千夜一夜は大好きでバートン版の翻訳を愛読していたから、懐かしくて新鮮だった。 『息吹』機械生命?たちの世界で、医師が命の神秘について考察する。 同胞たちはほぼ不死で、解剖はタブーとされている。知性と空想の極限を極めた逸品だ。 『ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル』 プログラムで作った仮想ペットに自我と知能を持たせることができる。 彼らはやがて自立し、可愛げが無くなってオーナーに嫌われる。開発スタッフは変わらぬ愛を注げるのか。 友人も恋人もネット内で足りてしまう日常は、すでに実現している。 人造人格が自立する未来には、何が待っているのだろう。 『大いなる沈黙』宇宙は沈黙に満ちている。 地球上に現存する、非人類の音声学習者が言語とコミュニケーションについて考察する。 小品ながら知恵のパズルのような佳作で、脳を程よくマッサージしてくれた。 『オムファロス』キリスト教根本主義が支配する世界の考古学者が主人公だ。 科学的事実と「神のご意思」が矛盾する場合は、どうすべきか。思考実験として面白い。 作者は無宗教だが、事象として興味があるらしい。なるほど。 外れなし、すべてが佳作または傑作だ。『三体』に続いてバラク・オバマさんの推薦文が載っている。 この人、SFファンなんだろうか。 | ||||
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テッド・チャン最新の短編集。 「あなたの人生の物語」を読んで感激したのはもうずいぶん前のこと。その後,ハヤカワ文庫「SFマガジン700【海外編】収録の「息吹」を読んで大感激。挙句に,この短編作品についての作者自身によるインタヴューが掲載されているSFマガジン2010年3月号のバックナンバーを買ってしまったほど。本作が出るとすぐに購入したが,ハードカバーの単行本を通勤電車の中で読むのは(物理的に)少々辛く,最終的に Kindle 版を購入して iPhone 経由で読了。感無量。二重の出費もなんのその。それだけの価値はある名作中の名作と言いきってしまいたい。 他の作品も味わい深いが,何よりも表題作「息吹」の素晴らしさ! 自分がこれまでに読んできた(それほど数が多いわけではないけれど)短編SFの中でも確実に5本の指に入る名作。再読三読に値する逸品。 これから読もうという人のために,極力ネタバレせぬよう心がけて書くことにしますが… …およそ起こり得るはずのない現象を究明する過程において,主人公が到達した認識の深淵さ… …宇宙に生命が存在するという事実の本質に迫る認識の深化… …いずれ避けようもなく訪れる終焉を前にしての主人公の「悟達」と,しかるがゆえの「希望」… SFの極北に位置すべき一作,と言ってしまいましょう。 単行本65ページ9行目以降の記述を読むと,涙が溢れそうになることもあったりして…。 これほど儚く美しくしかも壮大なまでに物語を紡げる作者の力量には驚嘆せざるを得ません。寡作であるというのも無理はない。一作一作に魂がこもっているのもむべなるかな,という印象。 エントロピーだの熱死だのについて不案内な方は,感動の度合が薄いのも致し方なしとは思いますが,にしても,その辺りの理解はSF作品を読む上では必須か,とも…。 中国系アメリカ人という出自ではあるけれど,「中国的」な味わいをまるで感じさせないのは,ケン・リュウなどとは一線を画すところ(ケン・リュウの作品はめちゃくちゃ好きですけれど)。よって,チャンの作品を「中国SF」と見なすのは,筆者個人としては若干の違和感を禁じ得ません。 今後もテッド・チャンの作品からは目が離せません。これほどまでにSF読者を魅了する作家はそうそういないでしょうから。 | ||||
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理解できない。 | ||||
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なのですが、○ビが読んだ5/9編に翻訳ミスがあり、原文のオチが消滅したのです。残りはわからないのです。ここでレスキューするのです。 「商人と錬金術師の門」 > yet I count myself fortunate beyond measure, for I was given the opportunity to revisit my past *mistakes*, and I *have learned* what remedies Allah allows. ×それでもわたしは、自分がはかりしれないほど幸運だったと思います。自分の過去のあやまちを再訪し、どのような癒やしであればアラーがお許しになるかを学ぶ機会が与えられたのですから。 ○それでもわたしは、自分ははかりしれないほど幸運だと思います。自分の過去の数々のあやまちを再訪する機会が与えられて、どのような癒やしであればアラーがお許しになるかを学ぶことができたのですから。 「息吹」 > I feel I have *the right* to tell you this because, *as* I am inscribing these words, I am doing the same. ×わたしにはそう伝える権利があると思う。なぜなら、いまこの言葉を刻みながら、わたし自身がおなじことをしているからだ。 ○わたしにはあなたにそう伝える正しさがあると思う。なぜなら、この言葉を刻みもって、わたしがおなじことをしているからだ。 「予期される未来」 > what's important is *your belief*, and *believing the lie is the only way to avoid a waking coma*. ×重要なのはなにを信じるかだ。そして、目覚めたコーマを避ける唯一の方法は、うそを信じることだ。 ○重要なのはきみたちが信じることだ。そして、覚醒している昏睡状態を避ける唯一の道は、そのウソであることの信念だ。 「デイシー式全自動ナニー」 > But because I am Reginald Dacey’s son, I *have disproved* his thesis twice over, because my entire life *has been* a demonstration of the impact a father’s attention *can have* on his son. ×しかし、私 がレジナルド・デイシーの息子である以上、私は彼の主張を二度にわたって論破したことになる。というのも、私の全人生が、父親の関心が息子に対して与えた影響の大きさの証拠になるからだ ○しかし、わたしはレジナルド・デイシーの息子だから、彼のテーゼを二度も論駁してしまった。なぜならわたしの全人生が、父親の世話というものが息子に与えうる影響を実地で見せてきたからだ 「大いなる沈黙」 > But before we go, we *are sending* a message to humanity. We just hope the telescope at Arecibo will enable *them* to hear *it*. ×しかし、消え去る前に、われわれは人類にメッセージを送る。われわれはただ、アレシボの望遠鏡にそれが聞こえることを祈る。 ○しかし、消え去る前に、われわれは人類にメッセージを送っている。われわれはただ、アレシボの望遠鏡がかれらに聞かせることができるよう祈っている。 つぎは解説なのです。 ♡ ♡ ♡ 「商人と錬金術師の門」に純然たる偶然は存在しないのです。 > バシャラートはにっこりしました。「偶然も故意も、一枚のつづれ織りの裏と表ですよ、お客さま。両方眺めてみて、どちらか片方をより好ましいと思うことはあるかもしれませんが、片方が真実で、もう片方が偽りだということはできません」 > 「相変わらず、あなたの言葉には考えさせられます」 純然たる偶然はないのです。そのことを読者も考える必要があるのです。 > 「悔悛と償いが過去を消し去るといわれております」 > 「それは聞いたことがある。しかしいままで、それが真実だと思ったことは一度もありません」 フワード・イブン・アッバスがそう聞いたのは > 自分がしてしまったことをある識者(ムッラー)に打ち明けました。悔悛と償いが過去を消し去ると教えてくれたのはそのムッラーです。 ムッラーからなのですが、このムッラーは20年後の自分なのです。なぜなら純然たる偶然はないのです。 > 夜の帳が降り、外出禁止時間になってからも汚い服で通りをうろついているわたしを巡回の衛兵が見とがめ、誰何しました。名前とすんでいた場所を告げると、衛兵はわたしをそこに連行し、近所の住人にわたしを知っているかと訊ねましたが、知っていると答えた者はひとりもいなかったので、わたしは投獄されました。 「悔悛と償いが過去を消し去る」は、自分を知るものを失ってしまうことなのです。 > なにをもってしても過去を消すことはかないません。そこには悔悛があり、償いがあり、赦しがあります。ただそれだけです。けれども、それだけでじゅうぶんなのです。 この消せない過去は妻が死んでからのバグダッドの20年間のことなのです。なぜならここでは若い彼と年長の彼がおたがい知り合っているからなのです。 > それでもわたしは、自分ははかりしれないほど幸運だと思います。自分の過去の数々のあやまちを再訪する機会が与えられて、どのような癒やしであればアラーがお許しになるかを学ぶことができたのですから。 数々のあやまちなのだから、これはナジャをなじったことではなく、ここは20年前のバグダッドだから、「数々のあやまちを再訪」するのはこれからなのです。しかし「どのような癒やしであればアラーがお許しになるかを学」んだのは、すでに完了したことなのです。つまり、20年前の自分が年長の自分にしてもらったこと、自分が年若の自分にこれからすることはすべてアラーのお許しがあったのです。 さて、フワード・イブン・アッバスに<門>をくぐらせたのは「20年前に戻り、夫となる若い男を盗賊から助け、彼の最初の女となり手ほどきしたラニヤの物語」なのです。純然たる偶然は存在しないのです。フワード・イブン・アッバスも若い自分を手ほどきしたのです。これがアラーの許しなのです。 > この二十年、高潔な人間として暮らし、祈りを捧げ、断食し、運に恵まれない人々に施し、聖地に巡礼しましたが、それでもなお、わたしは罪の意識につきまとわれています。アラーは慈悲の心に満ちていますから、すべてはわたし自身のせいです。 若い彼も自分が相手だと知っていたのです。純然たる偶然は存在しないのです。 「息吹」はゾンビホラーなのです。 > あなたの思考をかたちづくるパターンは、わたしの言葉を読むという行為を通して、かつてわたしの思考をかたちづくっていたパターンを模倣することになる。そしてわたしは、そのようにして、あなたを通じて生き返ることになる。 これは文字通り、銅板のメッセージを読んだ人は書いた人の思考に乗っ取られるのです。 別れの言葉 > 存在するという奇跡についてじっくり考え、自分にそれができることを喜びたまえ。 は、語り手が > (語り手が)存在するという奇跡についてじっくり考え、自分(語り手)にそれ(存在すること)ができることを喜び ながら銅板に刻んでいるので、それを読んだ探検家は思考を乗っ取られつつ > (語り手が)存在するという奇跡についてじっくり考え、自分(探検家)にそれ(語り手を存在させること)ができることを喜び ながら消えていくのです。乗っ取る語り手が乗っ取られて消えてしまう探検家に向けたものなので「別れの言葉」なのです。 the rightにはthe true account実際の記録といった意味があり(このメッセージもthis accountと表現されているのです)、語り手が実演しているから > わたしにはあなたにそう伝える正しさがある(実際にそう伝えている)と思う。なぜなら、この言葉を刻みもって、わたしがおなじことをしているからだ。 となるのです。 「予期される未来」 短いけど難しい小説なのでブログを見てくださいなのです。ネイチャー読者相手のテッド・チャンの本気なのです。 「デイシー式全自動ナニー」 父親のテーゼというのはこれなのです。 > 『子どもたちは罪深く生まれるのではない。われわれが世話を委ねた者たちの影響によって罪深く育つのだ』 > 『まっとうな子育ては、まっとうな子どもをつくる』 このデイシーの子育て哲学の二つともを論駁したことを、「彼のテーゼを二度も論駁してしまった」と言っているのです。前者には、ナニーに育てられたけど*自分は罪深くない*、テーゼは間違っていると言っているのです。後者の原文はこうなのです。 > “Rational child-rearing will lead to rational children.” すくなくともRational child-rearingのほうのrationalは「合理的」という意味なのです。こちらには、自分は合理的な子育てをした、*失敗したのは自分のせいではない*、テーゼが間違っていると言っているのです。 > ところがあるとき、ナニー・ギブスンは日常的に少年を打擲し、罰としてグレゴリーズ・パウダー(ひどい味のする強力な下剤)を飲ませていると知って、デイシーはショックを受けた。 ライオネルのこの性格はたぶんナニーのせいなのです。 「大いなる沈黙」もホラーなのです。 > We just hope the telescope at Arecibo will enable them to hear it. The message is this: You be good. I love you. 実はこれ全体がオウムの送っているメッセージなのです。themは宇宙人を指すのです。ヨウムのアレックスは「You be good, I love you」と言って死んだので、人類も宇宙人にそう言って滅びろと呪っているのです。いくらトリでも、自分たちを滅ぼした相手に「あなた、いい人。愛している」はありえないのです。 | ||||
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テッド・チャンを読むのは初めてで、なぜかハードSFだと思いこんでいて、 この本の最初の作品を読んで少し面くらいました。こういうのなら文系の人もすんなり読めると思います。 (グレッグさんと違って・・・。) というか、SFだと思って敬遠しているのはもったいない。 将棋を指しているような、非常に構築的な物語。 「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」とか「不安は自由のめまい」を読んでいると、 あ、これは悲惨な結果になるやつだよね・・・というかそれしかないよね・・・ という不安な気持ちになるのですが、物語には奇跡も逆転劇も起こらないのに、 なぜかbad-endingに落ち込まない。 あれ? なんかいい感じで終わった? としばらく呆然。 慎重な手つきで縫合した傷をそっと押してゆくような話の進み具合に、 いつ血が噴き出すのかと緊張しながら読み進めていたというのに。 (不安がなくなったわけではありませんが。) ドラレコのようなものを人体に装着する話「偽りのない事実、偽りのない気持ち」も、 現実世界でもじきにそうなりそうだなあと、思いました。 記憶はうそをつくってことで。 (忘れることで生きるのが楽になると思ってる人は、しないでしょうが。) ということで、SFマガジン12月号を読んでから、遅まきながら一作目を読みたいと思います。 | ||||
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これは面白いSFです。 生々しい未来を予見しています。 もっともっと読みたくなる一冊です。 | ||||
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評価の高い本作だが、自分はそこまで引き込まれなかったので、星三つ。 「商人と錬金術師の門」は異国情緒豊かな世界で時空を超えて展開する摩訶不思議な物語。研ぎ澄まされた緻密な構成に感心する。 だが、それに続く作品群については、よく練られているとは思うが、特に心を揺さぶられることもなかった。 「息吹」は機械の生命体の終焉を通じて宇宙における一瞬の生の奇跡を描く。スケールがあまりに大きく、静謐で解説的な文体もあって、共感するポイントが見つからず。 「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」は擬似生命体に対して過度に人間的な感情を抱いてしまう人々の物語。 SF的な表現手法が有効なテーマとは感じられなかった。 | ||||
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今更ですけど。こういうスゴイ作品集があるということが幸せ。読み手はただ文字を追えばいい。ここはこう考えておこうとか補完したりツッコミ我慢したりしなくていい。エンタテイメントとしてもとても優れているのに、走ったり暴れたりしない。読んだ後はふと立ち止まってわき見したり振り向いた瞬間にどこか何かを思い返して考えてしまう。貴重なお宝体験ができますね。 ところで時計は振り子駆動とはいえ摩擦がないわけで無し、普通はぜんまいとか動力が要りますね。水銀の位置エネルギーを上げるのにも。でもこんなのも隙に見せないんだよね。ほんと透明ガラスのような文章とはよく言ったものだ。しぬまえにあと何冊読めるかわからんけど全部読みたい。そんな感じです。 | ||||
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2回目を読み終えた。前作に続いて今作もやっぱり最高のSF短編集。それにしても待ちに待ったり、17年。次作が出るまで生きているだろうか?次作を楽しみに、節制しよう。 | ||||
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テッド・チャンの17年ぶりの新作ということで、全面的な信頼で、サンプルも落とさずにいきなり購入しました。 作家の関心がはっきりと見える短編集で、タイムトリップものが2編、子育てもの(SFなので通常の子育て話ではありません)が3編入っていました。 私はタイムトリップ好きなので、2編を特に楽しみました。「商人と錬金術師の門」はアラビアンナイト的な形を取っていて、ワクワクしました。「不安は自由のめまい」はパラレルワールドの話。文句なしに面白い。また読み返すと思います。 長さが気になる話もありましたが(話がどこに着地するのかと不安になりました)、全体的には買って良かったと思っています。 | ||||
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文庫化待つか悩んだが耐えられず購入、大正解 「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル(120/430P)」と「不安は自由のめまい(80/430P)」が最高だった どんよりとしたSFも読むが個人的には読後感のいい話の方が好みだということを再認識した 久しぶりに幸福な読書体験ができた できれば次作は10年以内に読みたい | ||||
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