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さざなみのよる
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さざなみのよるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全38件 21~38 2/2ページ
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前作を読んだことがなかったので、最初は少し難解でした。 前章の人物があとの章で大人になって出てきたり、 時間が一気に数十年飛んだりするので人物関係をノートに書き留めて読みました。 最終的に、最初の主人公のナスミは物語の裏側に行ってしまうのですが これもまた表裏一体というか、実は繋がっている表と裏を垣間見るような 不思議な話と時間の流れで最終ページに静かに着陸する・・・ もしかしたら、こんな構成の物語って初めて読んだなぁ~って ホントにそう思いました。 これは、少しでも自分の人生と共通点を持っているような人には 深く深く心に残る一冊です。 キレイな人生送ってきた人には、もしかしたらわからないかもなと。。 ちょっと人に言えないことを秘めてる人がいたら 読んでみて欲しいなって思いました。 もしかしたら、心の中にある茶色い葛藤がスッキリと洗い流されるかもしれません。 | ||||
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「だからぁ死ぬのも生きるのも、いうほどたいしたことないんだって」とナスミは言う。 そうか、そうなのか と私も思った、というか思いたいと思った。 生とか死とかについて考えざるを得ないことがずうっと続いていたので、こんな風に言われてみたかった気がする。 ドラマの富士ファミリーの話は、お正月番組だった事も有り、幽霊となって家族を見守っているナスミさんのこと、 不思議な存在だとは思いつつ楽しく観て、さしてその生前の事などは想像しなかったのだ。 そして本の中のナスミさんも、みなさんがおっしゃるように小泉さんの姿と声に私の脳内でも変換された。 だけども、本の中のナスミさんの生き様は結構ハードだった。 笑いながらも違う事は違うと貫きつつ生きて、死んじゃってからも生前かかわった人達を見守ったりして、ナスミさん大変だな。 色々考えさせられる言葉がこの作品の中にも沢山有った。 樹王さんの涙のしずく型のバッグ、私も欲しい。 | ||||
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各エピソードが心温まる内容で、それが繋がってて最後のオチがそうなるのか…って再読して癒される本です。 | ||||
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ナスミという43歳の女性が病で亡くなった後、彼女に生前関わっていた家族・友人・同僚等が、彼女の死を通して生を感じたり生き方を改めたり等、 多くの人にプラスの死を与えて、それらの人々の心の中で行き続けるという、最上の死を描いた名作です(^-^*)/ 死をこういう観点と見せ方で描いた作品は初めてであり、作品の特異性とプラス性はあまりにも素晴らしく、本屋大賞ノミネートに大納得です! ヒロインのナスミは男前の性格と言いたくなるほどに、惚れ惚れするほど男気溢れる=頼れて優しく素晴らしい性格であり、たくさんの方から愛されたり、プラスの死を与えるのも納得の偉人でした! 死には様々なパターンがあり、僕が経験した二極の死を挙げると、 『アルコール中毒は無惨で愚か』以外に何一つ残らなかった父親の死と、 亡き後に僕も後追い自殺を行い、生き延びた後も普通の人生や人間関係の一部を長らく捨てたり失うというマイナスもあったが、最終的にはあらゆる意味で自分をプラスに変えてくれた婚約者の死があり、婚約者は結婚するまで長らく僕の心に生きるという壮大なプラスの死でしたが、 死がプラスになるかマイナスになるかゼロになるかは、関わっていた周囲の人々に何を残せたか?によります。 そういう意味で作品のヒロインのように、こんなにたくさんの人々にプラスを与えられる人は、誠に稀で貴重な良い人だと思いますし、 ヒロインのような生き方は読者の生き方の1つの指針になるようにも感じます。 改めて生の尊さや、日常の尊さを感じられる作品でもあり、是非オススメです(^-^*)/ | ||||
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「あの頃の自分に教えてやりたい。 あんたは、自分で考えていたのより百倍もしあわせだったんだよって」 ナスミは不治の病にかかって思った。 「それは、おんばざらだるまきりくそわか、だよ」 とナスミが妹に話す。 これは「生きとし生けるものが幸せでありますよううに」という意味らしい。 初めて聞いた時は憤慨してた。それが、今では 「ウソだと思って、それを唱えてみな」と話せる。 ナスミと繋がる14話。 ほんのり光が見れてきた。 | ||||
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内容を知らず、手に取ったら 以前ドラマで見た「富士ファミリ-」の小説版と知った。 ドラマではコミカルな部分が前面に出ていたが 本作ではナスミを巡る人々の物語が紡がれる。 この本を読む前に、できれば 「夕べのカレー、明日のパン」のドラマ 「夕べのカレー、明日のパン」の小説版 「富士ファミリー1」「富士ファミリー2」のドラマ そして本作「さざなみのよる」 の流れで作品を追っていただきたい。 木皿作品は、ドラマと小説を合わせてその魅力が何倍も増すと感じるので 押しつけがましい!と思われるかもしれないけど、ぜひ。 | ||||
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ドラマをもう一度見たくなりました | ||||
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二年連続で放映された正月スペシャルTVドラマの脚本を小説化したもの。TVドラマはドタバタコメディーだったが、小説はドタバタ要素を抜いて、ペーソスあふれる作品に仕上げてある。小説では、ゲスト登場人物のバイト達は出てこない。その分レギュラーメンバーを掘り下げている。 ナスミの幽霊はほぼ登場せず、特に序盤の数編がリリカルで美しい。 ナスミが上司を殴り、殴り返されて前歯を折った件と、癌にかかったことが、全体のストーリーをゆるやかに結んでいる。最終章が蛇足っぽいのと、入院費らしき200万を赤の他人からあっさり借りるところが不自然。 | ||||
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仕事でやさぐれた心が読み進めるうちにどんどん癒されていきました。穏やかな感動が読み終えたあとも余韻として残ります。 | ||||
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ときどき、自分がこの世に生きた証を残したい、というようなせりふを見聞きすることがある。 この本を読むと、そんなことを積極的に頑張らなくても全然いいじゃないかと思える。 ナスミは亡くなった後も、生前関わりを持った人の中に、様々な形で残って、考え方やら感じ方やらが継がれていく。 特別な人間である必要はないけれど、周りの人とのつながりを大切に生きていきたいと考えさせられた。 | ||||
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『 窓の外の景色と同じ様に 調和のとれた世界の中で 消えてゆきたい と思う 』穏やかな 安心した 恐れと痛みのない 自分の時間の中で 自分が終わるなら ナスミで いい・ ナスミは 居なくなったけど 生きている ナスミの周り とりわけ血縁に続く人たちが 普通に穏やかに暮らしている 様が いい。 心やさしく 素直に 読めた。 | ||||
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人生の中で見逃している、日々の一瞬いっしゅんの尊さ、愛しさを優しくそして力強く感じました。悲しいだけじゃなく、人生に暖かさと希望をくれる物語。この本に出逢えてよかった。 | ||||
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木皿さんの作品が本当に好き! 大好きな人がこの世からいなくなる深い悲しみを超えて、残された人の想いや生活がとても細やかに描かれている。 いのちって何だろう。 大切な人に会いたくなる本! 胸がぎゅってあったかくなる本です。 | ||||
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なんだか目が覚めて眠れない時に読みました。誰の人生にもある大変さや大切なことが丁寧に書かれていて、生きては死んでいくことをいいな、と思えます。毎日生活して、病気なんかで死ぬときまでただ生きる、そんなことが素晴らしいじゃないかと、気がつける本です。 | ||||
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本屋さんをぶらぶら見ていて気になりなんとなく購入した。 大当たりだった。 読めてよかった。 心が穏やかになっていくとてもよい時間を過ごすことができた。 43歳で癌でなくなった、小国ナスミという女性と、彼女と交流のあった人々の話が、14話。 どれもかなり短く、軽く読み終えることができた。 短編集なのだが、その1話1話が、それぞれ静かに穏やかに語られていて負担なく読める。 ナスミの生き方、もしくは死に方に魅了された。 他の方のレビューで、この本がドラマになっていたことを知ったが、ドラマも見てみたかったかも。 ナスミは小泉京子さんが演じたとのこと。 なるほど、わかる気がする。 ぜひ、再放送されることを願う。 | ||||
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『富士ファミリー』のナスミさんをめぐる連作。 他の方も書かれていたように、ドラマを見た方は小泉今日子さん演じるナスミさんを 思い浮かべることでしょう。 豪快で正義感が強くて、繊細で、優しくて、不器用で。 みんなに愛され頼りにされていたのに 自分では、自分をどこか頼りきれないナスミさん。 彼女が自分の生と向き合い、受容できたのは病を経てからのことかもしれません。 一話読むごとに、私や家族、周りの人々の生についても考えさせられた一冊です。 | ||||
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「あて書き」っていう言葉があります。ドラマに使いたい俳優や女優をイメージして脚本を書くことですが、構成的に伊坂幸太郎を思い出させるこの連作集はそんな感じがします。2年続いた「富士ファミリー」っていうお正月ドラマの登場人物がそのまま出てくるので、それを見た人は「鷹子」に薬師丸ひろ子を、「日出男」に吉岡秀隆をイメージするはず。木皿泉さんもそれを意識してて、「ナスミ」には小泉今日子の豪快なパーソナリティをあててます。ただ、このドラマを見てない人に登場人物の造形がすんなり行くのか、ちょっと心配。 それはともかく、「死」に始まって「死」に終わる連作集とはとても思えない、温かな読後感でした。「死」を背景として描くことで「生」を際立たせる手腕には脱帽です。「良い死に方とは良い生き方のこと」って誰が言ったか忘れましたが、まさにそうですね。僕が好きなのは第9話の家出未遂、第10話のクリスマス、第12話の歯の話ですが、どれも特に仲良しではない女性2人の関わり合いを描いてます。個人的には第13話の誕生で終わっても良かったかなとは思います。 木皿泉の世界観や人間観が凝縮されたような珠玉の一冊、優しい気持ちになりたい方にはぜひお薦めです。 | ||||
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NHK総合で2016、2017年、正月ドラマとして放送された 『富士ファミリー』の小国3姉妹のうち、亡くなった次女、ナスミ(小泉今日子)の 背景が、本人やいろんな人の視点で、短編形式で描かれています。 ナスミの最期や、ナスミがどう生きて、だれとどう関わったかが描かれていて、 43歳の人生は短くとも、とても濃厚だったということが分かりました。 それでもドラマの中では、成仏できずに、ナスミは幽霊としてこの世に残ってるのですが、 未練があるというのは、ある意味、ナスミの人間臭さなのかなぁとも思いました。 ナスミの夫(吉岡秀隆)の再婚相手、愛子(仲里依紗)を描いた短編には、意外な発見がありました。 ネタばれできないので内容は書きませんが、意外にも愛子の性格が一番、作者の木皿さん(妻の方) の生き方を投影しているのかも。木皿マニアで、エッセーを読んだことのある人ならピンと来るはずです。 『富士ファミリー』を見たことがある人なら、登場人物に即、感情移入できるはず ですが、ドラマを見ていない方は、日出男(吉岡秀隆)と再婚相手の愛子が、 富士ファミリーと同居していることに違和感を覚えるかもしれません。 ドラマと小説がリンクしているというより、どちらが欠けても成立しない 新しい世界観を感じました。 | ||||
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