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夏空白花
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夏空白花の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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私はプロ野球広島カープのファンであり、又近年の甲子園出場校に勤務する教員である。この作品は、高校野球が戦後復活した経緯を描くとともに、プロ野球との関係性にも触れられ、野球好きの心をくすぐる小説であった。 膨大な関係資料に基づく執筆は、作者の信頼を高め、個性的なキャラが、反発し合いながら、ハッピーエンドに繋がるドラマ作りも、小説作りのお手本と思った。スキのない作品だけど、戦後間もない食べるのにも箏欠く時期に、無理を通して高校野球を復活させる意義はあったのか、と言う疑問は残ると思う。今なお根強く残る、高校野球の特別扱いへの反発がある以上、満点評価は控えたい。 | ||||
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執筆までに、どれほどの下準備をしているのだろう。海軍、ピアノ、今までもたくさんの感動をもらったけど、今度は野球ときたか。その上、ネイティブの私からしても、完璧な大阪弁。なんや、この人!私の中で須賀しのぶにハズレ無し、このフレーズが強く強く響いています。 | ||||
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ベースボールが「野球道」に変化して日本に根付いた訳や学生大会なのに新聞社主催の全国大会が開かれる歴史、そしてなんといっても終戦からたった1年で高校野球が復活できた奇跡など読み応えは満点です。 王道の近現代系歴史小説ですのですべてが予定調和で予測可能な展開ですが、先人たちの熱意や若い世代に受け継がれてゆく希望、平和のありがたさなど楽しませていただきました。 戦争とコロナ禍では重さ、深さはけた違いかとは思いますが、この世に野球があってどんなレベルであっても気軽に参加できたり、ビール片手に観戦できる自由が一日でも早くもどってくるとこを強くいのります。 | ||||
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アメリカのベースボールと、日本の甲子園大会の学生野球界を、よく説得できたと思っています。GHQの人脈を通して、一歩ずつ交流を深めていった関係者の努力に、感謝したいと思います。もし、この昭和21年の全国高等学校野球選手権大会が解されていなければ、全国高等学校野球選手権大会は、ずっと後になってからしか大会復活はなかったと思っています。 職業野球を推奨する読売新聞社が、あの当時から沢村栄治を中途退学させてまで、読売に入団させたことと、選手として寿命が来たら、その功績を認めとめもせず、冷たい仕打ちをしたことが、現在の読売と全く変わらないのだと、改めて思いました。長嶋監督・王監督の解任劇、清原に対する仕打ち、どうしても読売は好きになれません。 | ||||
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というより、甲子園だ選抜だと騒ぐ世間に「野球ばっかり特別視しちゃってサ」と一歩下がってしまう天邪鬼です。この本を手に取ったのは、中学生に勧める本を探して図書館の本を読んでいる折に「野球ならウケがいいかも」と思ったからでした。半分くらいまでは、なんだ結局戦後の苦しい中でも夢を諦めずに高校野球を復活させたっていうウツクシイ話か、と思っていたのですが、エヴァンスが関わってきたあたりから俄然話が深くなり、あとは一気に読みました。やられた。 | ||||
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この人、本当によく時代背景を描いている。高校野球100年の節目ならこういうテーマが欲しかった。進駐軍統治の実情が野球を通して理解できる。よくぞこの人を舞台回しに据えたと膝を打ちたくなったのが真田重蔵。今で言えば江川や桑田に匹敵する存在だが、現在のスポーツライターは彼の価値に無知。歴史のブラックボックスのような時代を深掘りする須賀さんを愛読している。 | ||||
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終戦後の、高校野球復活に大変な努力があったことがわかり、だから今も熱量がはんぱないー!良い本です。損はありません! | ||||
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私はもともと野球自体興味なく、毎年どうしてあんなに大騒ぎしなくてはならないのか、などと思っていた側でした。ブラック部活の最たるもので、どちらかと言うとGHQが高校野球大会を潰したい気持ちがとても良くわります。 しかし読み進めていくうちに高校野球がどうして甲子園で開催されるのか、どうして日本人にここまで愛されているのか、それらの理由を知る事が出来ました。開催に尽力した人々の魂を感じました。 日本は、戦争の悲しさ、辛さ、そして原爆の話を語り継いできましたが、こうした敗戦後の復興のエピソードもぜひ語り継ぐべきだと思います。 ですが、そういう難しい所をすっ飛ばしても、えーっ!と驚く仕掛けや、野球のゲームの勝敗に熱くなるエンターテインメントとしても最高のお話だと思います。 老若男女、どなたにもオススメできる! ぜひ、読んで欲しい作品です。 | ||||
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「野球なんぞやっとる場合か」側なんだが、 「白いユニフォームがこれだけ揃うのは、いいもんだと思うね」は、確かにそうだ。 やってる場合か、派としては、つい、「火垂るの墓」がオーバーラップし、「この時点ではどの段階だろう?」と連想しながら読んでしまったんだが 「竹槍事件」に興味が湧いた。これ、知らなかった。後でちょっと探してみよう 余計な思考に飛ばなけりゃ、気持ちよく読める楽しいお話だと思います 概ね楽しみました | ||||
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なかなかよろしいです。。終戦直後から復活に向けての離陸部分、言い換えると戦後の最初の1年目になにがあったか、どんな感じだったか、イメージがわきます。良い話だと思います。 | ||||
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高校野球の歴史については、ご自分で調べるほうが良いかもしれません。小説は面白くするのが使命ですから。入門編として読むにはベストです。お勧めです。 | ||||
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夏の風物詩・甲子園。それが日本人の心をこれだけ魅了し続けるのは長らく不思議だった。しかし、本書を読んでその理由が少しだけ分かった気がする。 終戦翌日、佐伯達夫氏の呼びかけで動き始めた高校野球の復活。中心となるのは朝日新聞の社員・神住。しかし、神住は過去の出来事によりやる気のない日々を送っており、ボールもなく、グラブもなく、球場もない状況。どう考えても無理ゲーでしかな中で、少しづつ神住もやる気を出していくが、そこに最大の障壁であるGHQが立ちはだかる……。 これはただの高校野球復活の美談ではない。高校野球というものの持つ美徳と危険性の両面をしっかり描いており、そこには「日本人」というものの精神性が隠されている。それを日本とアメリカという二つの視点を絡めて描き、その描き方が不自然でないように主人公を朝日新聞の社員に据えているのだ。新聞社の社員ということで、戦時中のメディアのありかたというものも神住の生き方に色々と絡んでくる。それがまた、とても効いている。 話の筋としてはシンプルだが、抱えるテーマと要素が非常に重層的で、奥深い。これだけの物語を、おそらく詳細に調べ上げたうえで史実に基づいて(どこまで史実でフィクションなのかはわからないが)描き切った本作は、まさに須賀しのぶさんの最高傑作と呼ぶにふさわしい一作であろう。 高校野球が主軸ではあるが、それだけでなく、オールタイムで我々「日本人」が読んで、色んなことを考えたい素晴らしい作品であった。 | ||||
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