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長く高い壁 The Great Wall
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長く高い壁 The Great Wallの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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まったく面白くない。浅田次郎、ボケたのか?エンターテイメントがない。 | ||||
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本当は星四つでもいいんだけど、作者の力量を考えると四つは当たり前で ミステリーとして読んだときに今一つ納得がいかないというか、わかりにくい部分があり、星を一つ減らしました。 自分が書くのだから単なる謎解きミステリーにしないぞ、という気概がこもった作品で、いつもながら 楽しめるし、ためになる。 軍隊の階級も、本書にあるように表にしてくれると実に分かりやすいです。感謝! 太平洋戦争突入前の、十五年戦争中の、何を相手にしているのかわからない戦争の理不尽、やるせなさ、伝わってきます。 この先に大きな悲劇が待ち構えているかと思うと、登場人物全員が可哀そうになってきます。 私には今ひとつわからない部分があるので、わかる方、ネタバレにならないようにして教えてくださいませ。 探偵作家小柳先生は、最後の最後に、内地の新聞を手にした小田島曹長を目にして、あることに気づき、 そこから自分の推理が100点満点どころか及第点にも及ぼないことを知ります。 そこのことろのリクツが私にはよくわからないのです。 再読しましたが(この作品、再読しても飽きずおもしろいです!)ぱっやり分かりませんでした。 おバカちゃんですね。 殺人の動機が、ちょっと強引というか、この作品のテーマに寄り添いすぎているというか、 その点がいまひとつリアリティにかける気がして、星を減らしました。 | ||||
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「鉄道員」からのファンです。近年では「壬生義士伝」、「一刀斎夢録」では号泣しました。しかし、本件は、「なぜ」、の部分が曖昧で、今ひとつピンときません。言うまでもなく、良書を味わうには、読み手の想像力も必要ですが、本書は、あまりにもリードが少なく、あれっ、という感じです。次作を期待します。 | ||||
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『蒼穹の昴』シリーズで浅田先生の作品にハマったので舞台が中国というだけで胸躍り、『帰郷』『終わらざる夏』でボロボロ泣いたので日本軍の話と知りいやが上にも期待は高まり、ハードルを上げまくっていざ読みましたが、期待を裏切らない、期待以上の作品でした。主人公の従軍作家・逸馬先生がどこかがらっぱちで、『きんぴか』シリーズを彷彿とさせ、途中くすくす笑いながら読みました。(『きんぴか』シリーズと『プリズンホテル』シリーズが一番好きなので) これまで読んだ全浅田作品の良いとこどりで、好きなミュージシャンのベスト盤を聴いた後のような読後感でした。ミステリ要素も良かったですが、何より浅田先生の全作品の根底に流れる、浅田先生にしか描けない、人間性とか日本人の矜持とかが胸に迫り、すっきりした読後感の中に重く考えさせられるものがありました。この作品に出会えて良かったです。 | ||||
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戦死でも戦病死でもなく、戦地にはありえない「死亡」。従軍作家の小柳逸馬は事件を検証するよう密命を受け、帝大出身の検閲班長、川津中尉とともに北京飯店から長城の現場に派遣される。 かつて陸上自衛隊に身を置き、「歩兵の本領」を熟知する著者ならではの視点が随所に活かされている。 ・著者を彷彿させる流行"探偵"作家の小柳逸馬といい、小田島憲兵曹長といい、意志と人生の経験に熟成された奥深く素晴らしい人間味を醸し出している。「動物的直感は人間的思考にまさる」(p15) ・「尾根を天翔る龍のようにのたくりながら、高く低く、視野の限りに長城が延びていた」(p71)の叙述は、僕も長城を旅行したのでわかる。巨大なのは万里の長城だけではない。他の浅田作品でもそうだが、中国人の懐の深さはとても印象的だし、大陸の巨大さには際限がない。戦いを続けながら「この戦争の大義を探す」日本の姿が矮小に映る。体格も含め、倭人=倭(ちいさい)人か。 ・関東軍の謀略に彩られた、勝てる見込みのない戦争。川津中尉も小田島曹長も抱くこの疑問を表面化させることは、しかし、皇軍の兵隊には許されないのだ。 ・「良心。懐かしい言葉だ。たぶんその所在を信じた者から命を落とすのが、戦争というものだろうが」(p147) 宣戦布告なき「事変」という名の中国大陸侵略に30万人もの大兵力を投入する無謀さ、いつまでも勝てない事実。これが「死亡」の遠因であり、「組織の論理」が見えざる手となって働く。このあたりの構成は実にお見事。 日本と中国の一般市民が底なしの泥沼に引きずり込まれる「やくざな戦争」(p294)、そして最終ページである人物が言い放つ「どうせ○○○○の戦争だ」。著者が声を大にして伝えたかったのは、このことではないだろうか。 | ||||
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従軍作家という存在すら、この作品を読むまで知らなかった。 作家と検閲というのは、こんな関係だったのだろうか……? だとしたら、怖い、とも思った。 いろいろときな臭い時代だからこと、作家(メディア)と戦争の関わりに またしっかり考えなければ。 物語自体もスリリングで大満足。続編もある気配だし、それにもまた期待しています。 | ||||
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「鉄道員」以来の久しぶりの浅田次郎。このところ若い作家さんの本ばかり読んでいたせいか、文章が圧倒的にうまく心地よい。描写もリアルで物語の場面がイメージしやすくストレスなく読了できました。以外にも初のミステリとのことでしたが、ずっと物語りに引き込まれていました。さすが大御所です。戦争時と平和時の強烈な違いは前線のみで、そうではない場面ではこんな感じだろうな~と思えました。そうはいっても戦争は人を変えてしまうのですね、、、 | ||||
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浅田次郎さんでミステリー!?と思って読んでみたのですが、 これが素晴らしく人間を描く作品となっていました。 日中戦争の時代の、万里の長城を舞台とした、殺人事件の謎解きです。 当時の探偵小説家(しかも当代きっての流行作家!)が 検閲班の班長さんと共に、「誰がなぜ殺したのか」を追っていきます。 ホームズとワトソン的な掛け合いあり、一癖も二癖もある軍人への聴取あり、 ぐいぐい惹きこまれていきました。 ラストまで読むと、「謎解き」のおもしろさだけでなく、 「戦争とは何か」「軍隊とは何か」 「人として生きていく糧とは何か」と様々なことを 考えさせられました。 浅田さんの小説にある全ての要素が詰まった、素晴らしい作品だと思います。 | ||||
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