ベルリンは晴れているか

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

ベルリンは晴れているかの評価:

3.53/5点 レビュー 77件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.53pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全152件 21〜40 2/8ページ
No.132
(5pt)

ウクライナ侵攻の今。

戦後、廃墟を歩くシーン。
ベルリンを襲う連合国の爆撃機。
逃げ惑う市民。
虐殺される異民族。

全く、今のウクライナ侵攻ではないか。
歴史から人は学べないということではないでしょうか。
「映像の世紀」のテーマ曲「パリは燃えているか」が聞こえてきます。

「エーミールと探偵たち」読んでみたいですね。物語を貫く何か、聞こえてくる何かがあると思います。
ベルリンは晴れているか (ちくま文庫) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (ちくま文庫)より
4480437983
No.131
(5pt)

ウクライナ侵攻の今。

戦後、廃墟を歩くシーン。
ベルリンを襲う連合国の爆撃機。
逃げ惑う市民。
虐殺される異民族。

全く、今のウクライナ侵攻ではないか。
歴史から人は学べないということではないでしょうか。
「映像の世紀」のテーマ曲「パリは燃えているか」が聞こえてきます。

「エーミールと探偵たち」読んでみたいですね。物語を貫く何か、聞こえてくる何かがあると思います。
ベルリンは晴れているか (単行本) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (単行本)より
448080482X
No.130
(2pt)

「物語」としてはお粗末

作者が書きたかったのはこの時代の「様子」であって、「物語」ではなかったのだというのが読後の一番の印象。無理やりにエンターテイメント分野に突っ込んだような稚拙さが目立つ。
ナチスの台頭から戦中・戦後のベルリンの様子はわかりやすく書かれていて一読に値すると思うが、ストーリーや人物描写がすごく薄くてご都合主義。ヒロインは17歳の設定だが、両親を処刑・自殺で失いソ連兵にレイプされた半分子どもの少女という感じが全然しなくて、27歳でも37歳でも同じに感じられてしまう。周囲の人物も、ツィゴイナー(ロマ)、同性愛者、知的障害者と、ユダヤ人以外にナチスに迫害された人々が作為的に並べられているし、生粋ドイツ人なのに生まれつきユダヤ人にしか見えないという相棒の設定も無理がある。確かにユダヤ人には鉤鼻とか人種的特徴はあるが、世界中に散らばった彼らは外見からはわからない人がほとんどで、まるで白人のふりをする黒人のような描き方は違和感がすごい。(モデルがいたのかもしれないが…)さらに言うと、ヒロインの父親が全く本を読まないという設定も、本を全く読まない人間がどうやって共産主義者になったんだ??と突っ込みどころ満載。
この時代に興味はあるけど、歴史の本やドキュメンタリーはちょっと…という人は読んでみればいいかと思うが、ミステリーとか人間ドラマに期待して読むとがっかりすると思う。
ベルリンは晴れているか (ちくま文庫) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (ちくま文庫)より
4480437983
No.129
(2pt)

「物語」としてはお粗末

作者が書きたかったのはこの時代の「様子」であって、「物語」ではなかったのだというのが読後の一番の印象。無理やりにエンターテイメント分野に突っ込んだような稚拙さが目立つ。
ナチスの台頭から戦中・戦後のベルリンの様子はわかりやすく書かれていて一読に値すると思うが、ストーリーや人物描写がすごく薄くてご都合主義。ヒロインは17歳の設定だが、両親を処刑・自殺で失いソ連兵にレイプされた半分子どもの少女という感じが全然しなくて、27歳でも37歳でも同じに感じられてしまう。周囲の人物も、ツィゴイナー(ロマ)、同性愛者、知的障害者と、ユダヤ人以外にナチスに迫害された人々が作為的に並べられているし、生粋ドイツ人なのに生まれつきユダヤ人にしか見えないという相棒の設定も無理がある。確かにユダヤ人には鉤鼻とか人種的特徴はあるが、世界中に散らばった彼らは外見からはわからない人がほとんどで、まるで白人のふりをする黒人のような描き方は違和感がすごい。(モデルがいたのかもしれないが…)さらに言うと、ヒロインの父親が全く本を読まないという設定も、本を全く読まない人間がどうやって共産主義者になったんだ??と突っ込みどころ満載。
この時代に興味はあるけど、歴史の本やドキュメンタリーはちょっと…という人は読んでみればいいかと思うが、ミステリーとか人間ドラマに期待して読むとがっかりすると思う。
ベルリンは晴れているか (単行本) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (単行本)より
448080482X
No.128
(3pt)

戦後直後のドイツ描写は引き込まれた

ミステリーの文法に当てはめようとしてるのは感じますが、
戦後ドイツの風景描写をメインに読んだ方が良いと思います。
そこに関しては引き込まれる部分がありました。読み辛い文章も多々ありましたが。
ベルリンは晴れているか (ちくま文庫) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (ちくま文庫)より
4480437983
No.127
(3pt)

戦後直後のドイツ描写は引き込まれた

ミステリーの文法に当てはめようとしてるのは感じますが、
戦後ドイツの風景描写をメインに読んだ方が良いと思います。
そこに関しては引き込まれる部分がありました。読み辛い文章も多々ありましたが。
ベルリンは晴れているか (単行本) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (単行本)より
448080482X
No.126
(4pt)

現在日本作家が終戦直後のベルリンを臨場感たっぷりに描いた力作

評価レビューが大変難しい1冊
力作であるのは間違いない。読み応えがありまるで外国の翻訳小説のよう。
作者がまだ若い作家で70年以上前のベルリンをこれほどまで描けたのは凄いと感じた。

ただどうしても素直に大傑作だとは言えずモヤモヤが残ってしまう。
理由1、
まず結構読み進めるのが大変だった。登場人物の描写は悪くないが作者の都合で動かされている感じで、行動に無理がある場面があった。人物自体があまり頭に入ってこなく、深く感情移入があまり出来なかった。
理由2、
ストーリーが冗長
470ページあまりあり途中間延したりしてここの描写はそんなにいらないと思う所が何箇所かあった。
展開がモタモタしてまどろっこしい。読後の徒労感を感じた。
理由3、
ミステリーとしてはうーんという感じ。
ドブリギン大尉の動機がいまいち。ラストの謎解き真相が意外性はあるのだが納得感があまりなく
カタルシスを感じられなかった。

ただ上記の点があるにせよ、ここまで描写がリアルで終戦、戦中のベルリンの日常を垣間見れ
臨場感あふれる生々しい空気感の中に連れこまれる感覚は素晴らしい。
歴史・時代の瞬間を切り取った小説として読み応えがある一冊
ベルリンは晴れているか (ちくま文庫) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (ちくま文庫)より
4480437983
No.125
(4pt)

現在日本作家が終戦直後のベルリンを臨場感たっぷりに描いた力作

評価レビューが大変難しい1冊
力作であるのは間違いない。読み応えがありまるで外国の翻訳小説のよう。
作者がまだ若い作家で70年以上前のベルリンをこれほどまで描けたのは凄いと感じた。

ただどうしても素直に大傑作だとは言えずモヤモヤが残ってしまう。
理由1、
まず結構読み進めるのが大変だった。登場人物の描写は悪くないが作者の都合で動かされている感じで、行動に無理がある場面があった。人物自体があまり頭に入ってこなく、深く感情移入があまり出来なかった。
理由2、
ストーリーが冗長
470ページあまりあり途中間延したりしてここの描写はそんなにいらないと思う所が何箇所かあった。
展開がモタモタしてまどろっこしい。読後の徒労感を感じた。
理由3、
ミステリーとしてはうーんという感じ。
ドブリギン大尉の動機がいまいち。ラストの謎解き真相が意外性はあるのだが納得感があまりなく
カタルシスを感じられなかった。

ただ上記の点があるにせよ、ここまで描写がリアルで終戦、戦中のベルリンの日常を垣間見れ
臨場感あふれる生々しい空気感の中に連れこまれる感覚は素晴らしい。
歴史・時代の瞬間を切り取った小説として読み応えがある一冊
ベルリンは晴れているか (単行本) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (単行本)より
448080482X
No.124
(4pt)

白か黒かではない人間模様

「ナチスに加担したドイツ人」「その被害に遭ったユダヤ人」当時の世の中は、それだけで成り立っていた訳ではないと、気付かせてくれる一冊。登場人物一人ひとりが背負った複雑な運命のエピソードは、著者がドイツ人でもユダヤ人でもない、日本人だったから描けたのだと感じる。
ベルリンは晴れているか (ちくま文庫) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (ちくま文庫)より
4480437983
No.123
(4pt)

白か黒かではない人間模様

「ナチスに加担したドイツ人」「その被害に遭ったユダヤ人」当時の世の中は、それだけで成り立っていた訳ではないと、気付かせてくれる一冊。登場人物一人ひとりが背負った複雑な運命のエピソードは、著者がドイツ人でもユダヤ人でもない、日本人だったから描けたのだと感じる。
ベルリンは晴れているか (単行本) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (単行本)より
448080482X
No.122
(3pt)

映画の文法を小説に転用した「読む映画」 それゆえの破綻も

いわゆる「小説」の文体としては、決して洗練されたものではなくあまり上質とは言えないが、「「映画」の文法を小説に転用したもの」と考えて読めば、非常に分かり易く読みやすい文章。ちょっと手を入れればそのまま映画の脚本として使える構造の文章だし、考証などのやり方も小説の為のものというよりヴィジュアル重視の映画製作に通じるところがある。

一方、映画の文法を小説にそのまま転用したことの破綻が出ていることは見過ごせない。主人公が「信頼出来ない語り手」というのは、ミステリーの定番で、この小説もそのパターンだが、「語り手=主人公」なのはどうなのかとは思う。心理ドラマとしての特殊な効果を狙うのでない限り、やはりこれは人称を第三者視点にして書いた方が無理がなかったように思う。この表現では、主人公の精神の内部が分裂していることになってしまう。映画だと、主人公視点でも、それの状況説明的なセリフを入れない限り「カメラという第三者視点」に出来るからね。

ストーリーの面白さよりも文体の面白さに評価の軸を置く私としては、あまり響くものがなかったが、ストーリーテラーの才能があることは間違いないので、この方には小説というメディアより映画というメディアの方が向いているのではと思った。

追記

「映画」の文法と書いたが、実写の映画というよりは、どちらかというと「アニメーション」と言った方が良いだろう。「漫画原作→アニメ→ノベライズ」という流れで出てくるタイプの小説ということ。そう考えれば、小説の文体としては、かなり甘いというところも、カット割り的なシーン転換も、切り返して割り込むような回想シーンの挿入も腑に落ちる。いずれにしても映像系の感覚。
ベルリンは晴れているか (ちくま文庫) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (ちくま文庫)より
4480437983
No.121
(3pt)

映画の文法を小説に転用した「読む映画」 それゆえの破綻も

いわゆる「小説」の文体としては、決して洗練されたものではなくあまり上質とは言えないが、「「映画」の文法を小説に転用したもの」と考えて読めば、非常に分かり易く読みやすい文章。ちょっと手を入れればそのまま映画の脚本として使える構造の文章だし、考証などのやり方も小説の為のものというよりヴィジュアル重視の映画製作に通じるところがある。

一方、映画の文法を小説にそのまま転用したことの破綻が出ていることは見過ごせない。主人公が「信頼出来ない語り手」というのは、ミステリーの定番で、この小説もそのパターンだが、「語り手=主人公」なのはどうなのかとは思う。心理ドラマとしての特殊な効果を狙うのでない限り、やはりこれは人称を第三者視点にして書いた方が無理がなかったように思う。この表現では、主人公の精神の内部が分裂していることになってしまう。映画だと、主人公視点でも、それの状況説明的なセリフを入れない限り「カメラという第三者視点」に出来るからね。

ストーリーの面白さよりも文体の面白さに評価の軸を置く私としては、あまり響くものがなかったが、ストーリーテラーの才能があることは間違いないので、この方には小説というメディアより映画というメディアの方が向いているのではと思った。

追記

「映画」の文法と書いたが、実写の映画というよりは、どちらかというと「アニメーション」と言った方が良いだろう。「漫画原作→アニメ→ノベライズ」という流れで出てくるタイプの小説ということ。そう考えれば、小説の文体としては、かなり甘いというところも、カット割り的なシーン転換も、切り返して割り込むような回想シーンの挿入も腑に落ちる。いずれにしても映像系の感覚。
ベルリンは晴れているか (単行本) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (単行本)より
448080482X
No.120
(5pt)

今の日本人でないと書けない、日本人のための小説

第二次世界大戦敗戦直後のベルリンを舞台に主人公の少女が恩人の男性の死の真相を探るという歴史ミステリ。取材の賜物だろう精緻な描写に圧倒される。
「戦場のコックたち」に続く歴史ミステリの傑作、いや、たっぷりと紙幅、時間、予算が取られた分、より豊かな小説である。
読み所は、ナチス・ドイツのようなファシズム体制下で暮らすことの息苦しさや理不尽さを実感できることだ。
純血民族主義一辺倒で、ユダヤ人、外国人、障害者、LGBTといったマイノリティが差別され、凄絶な迫害を受ける社会。
ユダヤ人、外国人は強制労働をさせられ、労働に適さないものは殺処分される社会。
障害者、LGBTは”生産性がない”ことを理由に殺処分されたり、”矯正”されたりしてしまう社会。
そういう社会を熱狂的に支持したのは、市井の普通の人々で、監視と密告が横行し、政府批判は死をもたらすため自由にものも言えない。
やがて彼らはその代償として戦争や政治のもたらす過酷な現実に向き合わざるを得なくなる。本来、代償を払う必要のない人々まで含めて…。
それにしても、なぜ、今、日本で、この小説なのか。
著者の筆致はフラットで、ドイツ人はもとより、米国人やロシア人に対しても、更にはユダヤ人に対してさえも容赦ない。その後の冷戦やスターリニズム、イスラエルやウクライナの歴史も踏まえ、いかなる勢力にも与せず多様性を尊重する、現代人の視点で描かれている。
当時の日本もナチス・ドイツと似たようなものだが、日本人や日本軍を描いていない分、余計な議論なしにニュートラルに読むことができる。
ナチス・ドイツのような社会を称揚する政治家や言論が跋扈する今の日本のための小説かもしれない。
ベルリンは晴れているか (ちくま文庫) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (ちくま文庫)より
4480437983
No.119
(5pt)

今の日本人でないと書けない、日本人のための小説

第二次世界大戦敗戦直後のベルリンを舞台に主人公の少女が恩人の男性の死の真相を探るという歴史ミステリ。取材の賜物だろう精緻な描写に圧倒される。
「戦場のコックたち」に続く歴史ミステリの傑作、いや、たっぷりと紙幅、時間、予算が取られた分、より豊かな小説である。
読み所は、ナチス・ドイツのようなファシズム体制下で暮らすことの息苦しさや理不尽さを実感できることだ。
純血民族主義一辺倒で、ユダヤ人、外国人、障害者、LGBTといったマイノリティが差別され、凄絶な迫害を受ける社会。
ユダヤ人、外国人は強制労働をさせられ、労働に適さないものは殺処分される社会。
障害者、LGBTは”生産性がない”ことを理由に殺処分されたり、”矯正”されたりしてしまう社会。
そういう社会を熱狂的に支持したのは、市井の普通の人々で、監視と密告が横行し、政府批判は死をもたらすため自由にものも言えない。
やがて彼らはその代償として戦争や政治のもたらす過酷な現実に向き合わざるを得なくなる。本来、代償を払う必要のない人々まで含めて…。
それにしても、なぜ、今、日本で、この小説なのか。
著者の筆致はフラットで、ドイツ人はもとより、米国人やロシア人に対しても、更にはユダヤ人に対してさえも容赦ない。その後の冷戦やスターリニズム、イスラエルやウクライナの歴史も踏まえ、いかなる勢力にも与せず多様性を尊重する、現代人の視点で描かれている。
当時の日本もナチス・ドイツと似たようなものだが、日本人や日本軍を描いていない分、余計な議論なしにニュートラルに読むことができる。
ナチス・ドイツのような社会を称揚する政治家や言論が跋扈する今の日本のための小説かもしれない。
ベルリンは晴れているか (単行本) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (単行本)より
448080482X
No.118
(3pt)

疑問が多すぎです。

労作だとは思うが、あまりおすすめできない。特に幕間Ⅴはいらないでしょう。もしかしたらⅤもいらないかも。
 時折、生半可な文章がみられ、なかなか読むスピードがあがらない。『戦場のコックたち』では気にならなかったのに。
 なぜいろんな賞にノミネートされたり、受賞したりしたのか、いまひとつわかりません。疑問ですね。
ベルリンは晴れているか (ちくま文庫) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (ちくま文庫)より
4480437983
No.117
(3pt)

疑問が多すぎです。

労作だとは思うが、あまりおすすめできない。特に幕間Ⅴはいらないでしょう。もしかしたらⅤもいらないかも。
 時折、生半可な文章がみられ、なかなか読むスピードがあがらない。『戦場のコックたち』では気にならなかったのに。
 なぜいろんな賞にノミネートされたり、受賞したりしたのか、いまひとつわかりません。疑問ですね。
ベルリンは晴れているか (単行本) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (単行本)より
448080482X
No.116
(4pt)

対戦直後のベルリンを知るのに好適!

第二次世界大戦直後のベルリンの様子が、おそらくはかなり綿密な調査に基づいて、かなり細かく描かれてる。ベルリンを訪問する前に読んでいれば、もっと、興味深くいろんなところに足を伸ばせたかもしれない。ナチスの台頭に人々が戸惑いながらも、巻き込まれていってしまう様子であるとか、戦後の米英仏露の4カ国分断統治の争いの様子とかは、歴史書を読むよりもライブ感があって興味深い。おそらくはドイツ語だけでなく、ロシア語などの語学にも堪能な著者には敬服する。・・・ただ、多くのコメントにあるように、「小説」それも「推理小説」としての出来栄えという観点では、批判したくなる気持ちにもなる。まずもって、さまざまなできごとの元々の引金となった「犯人」の造形が浅すぎて、その「動機」に納得感に欠ける点などはその際たるポイントかと思われます。・・・とはいっても、こういう調査をベースにした硬派な小説を書ける小説家は、やはり貴重なので、ぜひ今後の作品にさらに期待!
ベルリンは晴れているか (ちくま文庫) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (ちくま文庫)より
4480437983
No.115
(4pt)

対戦直後のベルリンを知るのに好適!

第二次世界大戦直後のベルリンの様子が、おそらくはかなり綿密な調査に基づいて、かなり細かく描かれてる。ベルリンを訪問する前に読んでいれば、もっと、興味深くいろんなところに足を伸ばせたかもしれない。ナチスの台頭に人々が戸惑いながらも、巻き込まれていってしまう様子であるとか、戦後の米英仏露の4カ国分断統治の争いの様子とかは、歴史書を読むよりもライブ感があって興味深い。おそらくはドイツ語だけでなく、ロシア語などの語学にも堪能な著者には敬服する。・・・ただ、多くのコメントにあるように、「小説」それも「推理小説」としての出来栄えという観点では、批判したくなる気持ちにもなる。まずもって、さまざまなできごとの元々の引金となった「犯人」の造形が浅すぎて、その「動機」に納得感に欠ける点などはその際たるポイントかと思われます。・・・とはいっても、こういう調査をベースにした硬派な小説を書ける小説家は、やはり貴重なので、ぜひ今後の作品にさらに期待!
ベルリンは晴れているか (単行本) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (単行本)より
448080482X
No.114
(5pt)

まるで敗戦後のドイツで書かれた小説の翻訳のような臨場感が素晴らしい

第2次世界大戦後で敗戦したドイツの混乱期を見事に描き出している作品でした。歴史書ではなく、人々の生活の困窮ぶりや日常の生活の姿、そして人々の感情の揺れなどまるでその時代に降り立ったかのような描写の連続に驚かされる作品でした。
ドイツ国民がヒトラーの台頭を支持し、熱狂していく過程にも触れられています。
そしてドイツ共産党を支持している主人公の父親の困惑ぶりや疲弊していく姿、厳しい状況を生き抜かなければいけない描写もまた見事に浮き彫りにしていました。

ミステリ仕立てです。ある人物の殺害に絡む人探しが通奏低音のように貫かれていますが、そこでも描きたかったのは、ベルリンを占領しているソ連やアメリカの思惑、そして生き抜いた人々のしたたかさや苦悩など、混乱期のドイツ・ベルリンの描写の細かさと人々の気持ちの表し方は素晴らしく、作者の力量の高さがストレートに伝わってきました。

当時の敗戦国のドイツ国民の厳しい生活や親兄弟を亡くして、孤立無援の中で生き抜かなければいけない少年・少女たちの境遇も伝わってきます。瓦礫の山のシーンも多く登場します。動物園の動物を捕まえて食用にしたというエピソードも語られています。戦争の悲惨さがどのシーンにからも伝わってきました。

幕間で語られているエピソードは戦中の人々の日常における苦しさを紹介しています。ユダヤ人の差別や弾圧、そしてナチスへの忠誠、人々の熱狂ぶり、その時代を生きていた人々しか伺いしれない姿を、本作品を通して教えてもらいました。

主人公の17歳のアウグステの諦めない姿は読者の励みとなって感じられることでしょう。またその意味合いを知る旅でもありました。最後には意外な結末が待っており、本作品の魅力を一層高めています。

なお、一点ですが、ある個所の記載が違っているように受け取ったのですが。
100pの4行目に「前者」とありますが、これは2行目のユダヤ人、マルクス主義者を指す言葉ですので、「後者」が正しいはずです。
ベルリンは晴れているか (ちくま文庫) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (ちくま文庫)より
4480437983
No.113
(5pt)

まるで敗戦後のドイツで書かれた小説の翻訳のような臨場感が素晴らしい

第2次世界大戦後で敗戦したドイツの混乱期を見事に描き出している作品でした。歴史書ではなく、人々の生活の困窮ぶりや日常の生活の姿、そして人々の感情の揺れなどまるでその時代に降り立ったかのような描写の連続に驚かされる作品でした。
ドイツ国民がヒトラーの台頭を支持し、熱狂していく過程にも触れられています。
そしてドイツ共産党を支持している主人公の父親の困惑ぶりや疲弊していく姿、厳しい状況を生き抜かなければいけない描写もまた見事に浮き彫りにしていました。

ミステリ仕立てです。ある人物の殺害に絡む人探しが通奏低音のように貫かれていますが、そこでも描きたかったのは、ベルリンを占領しているソ連やアメリカの思惑、そして生き抜いた人々のしたたかさや苦悩など、混乱期のドイツ・ベルリンの描写の細かさと人々の気持ちの表し方は素晴らしく、作者の力量の高さがストレートに伝わってきました。

当時の敗戦国のドイツ国民の厳しい生活や親兄弟を亡くして、孤立無援の中で生き抜かなければいけない少年・少女たちの境遇も伝わってきます。瓦礫の山のシーンも多く登場します。動物園の動物を捕まえて食用にしたというエピソードも語られています。戦争の悲惨さがどのシーンにからも伝わってきました。

幕間で語られているエピソードは戦中の人々の日常における苦しさを紹介しています。ユダヤ人の差別や弾圧、そしてナチスへの忠誠、人々の熱狂ぶり、その時代を生きていた人々しか伺いしれない姿を、本作品を通して教えてもらいました。

主人公の17歳のアウグステの諦めない姿は読者の励みとなって感じられることでしょう。またその意味合いを知る旅でもありました。最後には意外な結末が待っており、本作品の魅力を一層高めています。

なお、一点ですが、ある個所の記載が違っているように受け取ったのですが。
100pの4行目に「前者」とありますが、これは2行目のユダヤ人、マルクス主義者を指す言葉ですので、「後者」が正しいはずです。
ベルリンは晴れているか (単行本) Amazon書評・レビュー: ベルリンは晴れているか (単行本)より
448080482X