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舞台
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舞台の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 21~26 2/2ページ
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葉太・29歳 初めての一人旅 初めてのニューヨーク初日 「ニューヨークの歩き方」を暗記して、観光客ではなく、いかにもその場に馴染んでいる人間のような振りをして、ある目的の為に向かったセントラルパーク そこで、あろうことかパスポートや現金やクレジットカードやスーツケースの鍵etc ほぼ全てを入れたディバッグを盗まれてしまう どうする! 葉太の歪んだ自尊心は、領事館や警察に駆け込むことを許しません ポケットに残っていたわずかなお金で何とかやっていこうと考えます 小説以外に対しては素直になれない 田舎出身であることを恥じ、なりたい自分になるため振る舞う父に対する反発心 そんな父に気に入られようと下手な化粧と洋服で身を飾る母を心底バカにしている 幼い頃から、イタイ奴と思われないよう最大の努力を重ね、人に注目され、望まれることをし、周囲の感情をあおることに強烈な至福を感じる とにかく自意識過剰 彼の人格形成に大きな影響を与えたのは父親でしょう このままニューヨークでホームレスにでもなるのか? 自分の殻を打ち破る快感を知った葉太 舞台から降りて素の自分と向き合うことが出来るのか? 29歳、父の建てた家に住み、職を転々とし、父の残した遺産を使ってニューヨークへ行き、観光初日ですべてを盗まれ、英語も話せず、最後には、母に助けてもらう男。挙句、日本に帰ったら武勇伝を伝えるはずだった友人も、度重なる葉太の「逃亡」で、実は今や、一人もいないのだった。 自分は、なんて、情けない人間なんだ。 なんて、のん気で駄目なボンボンなんだ。 葉太君、気付くの遅すぎだよ! 葉太には死んだ人が見えるということなのですが、あれは実際に見えていたのでしょうか 祖父や父、グラウンド・ゼロで亡くなったたくさんの人々 結局、空っぽに近い自分を認めることを恐れている葉太の潜在意識が見せているただの幻なのではないでしょうか 葉太のバッグを盗んだ男も、荷物が戻らない理由づけをしたかっただけなのではないかと思いました いやぁ~、西さん、大阪弁じゃなくてもビシビシ読ませてくれます 最後にはちょっとだけ葉太が気の毒に思えてきて切なかったかな | ||||
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西加奈子さんの視点は、独特でそれが素敵です。今後の作品も期待します。 | ||||
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舞台はニューヨーク。父親との軋轢、母親への歪んだ愛情から、女性に対しても自分に対しても一貫した行動を取れない主人公。 今、こんな自分をかかえて悩んでいる人が増えているのだろうか。自尊心の強さは、自分をさらけ出せない弱さではないのでしょうか。 これでは、あまりに生き難い。若い人はもっと自分を開放して、あげるべき。社会もわるいけど、もっと認めるべき。読んでいてつらくなった。 | ||||
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人より少し自意識過剰な青年が主人公。 人間だれしも少なからずこの青年のような意識は持ってると思うし、 いまどきの若者って特にこういう「失敗しない」自意識「かっこ悪くない」自意識って強いような気がする。 と思って読み進めると、こっちが思った以上にめんどくささ炸裂で青年の心の葛藤は面白いが「あーめんどくさっ」となる。 それが徐々にどうも行動が逸脱し始め、心と行動の軸がぐにゃりと不自然にありえない形に変形し始める・・・ 面白かったです。途中まではふっと笑ってしまうおかしさもあり、でも途中からは笑えなくなってしまった。 いろんないみであちらとこちらは紙一重、そんな感想です。 | ||||
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西 加奈子は 時空を切り取る名手だ。 一見「ありふれた日常」で始まる本作は 軽妙でセンスの良い語り口にすっかり肩の力をぬいて わかるわぁ、するどい!などと 能天気にひたって読んでいると 突然走りだす。 周りは それと気づかぬうちに色を変える。 パラレル、時空を超えた異空間。 たたずむ あちらの世界の住人たち。 疾走する主人公。 それらは実は最初からそこに存在して居たかのように 混じり合いささやき合いそびえ立つ。 今回の「舞台」はニューヨーク。 五番街。マンハッタン。タイムズスクエア。 訳ありのガイドブックを手に進む主人公 葉太が 緑したたるセントラルパークでやりたかったある「こと」とは。 「ガイドブック」に姿を借りた 旅慣れた作者のニューヨークガイドは とても近い距離で、かの街の空気を読む者に伝える。 整った舞台で西 加奈子が問いかけるテーマ。 これは最後まで笑いのオブラートで何重にもくるまれており それが溶けかかる頃にあじわうほろ苦さは たぶん誰にも覚えがある 自尊心と羞恥心の味。 (蛇足ですが)さんざん痛い目にあった「王さまのブランチ」で大反響! のオビにもめげず 自分としてはかなりの冒険を冒して購入しました。 が わるい予感を裏切り買って正解でした。 | ||||
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「あるある」なかんじで、軽いのかなと思いきや、深い。そして西さん独特の、「許し」があります。NYの空気感も伝わります。これから再読します! | ||||
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