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ふる
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ふるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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私のお気に入りの一人の西さんの作品。 相変わらずぶっ飛んだ感じの作品でした。 ・・・ タイトルからして「ふる」ってのは頭の中では「振る」?雪が? あるいはあだ名が「ふる」みたいな(古川とか古田)みたいな人が出てくるのかなと思いきやそうでもない。結局タイトルの所以は分からずじまいでした。 ・・・ 主人公はAVのモザイク掛けが仕事で、周囲の背後霊?というか後光?みたいな白いふわふわが見れるという池井戸花しす(いけいどかしす)。これまた漫才師の片割れみたいなウケ狙い的名前なのですが、物語では割とスルー気味。 関西弁で、周囲と緩く楽しくやってゆきたい花しす、人生の多くのところで新田人生なる人に出会っている。ある時は少年、ある時はタクシー運転手、ある時は同僚。ホラーかよって思うのですが、花しすに人生の道筋を指し示すかのようなちょっとした一言を残します。 ひょっとしたらこれは不思議ちゃんである花しすの自己暗示、幻影みたいなもの、とみなせるかもしれません。 ・・・ ということで、西さんによる、つかみどころのない作品でした(淡泊な書きぶりですが、本当にそうなんですよぉ)。 相変わらず、元気な関西弁のなかに独特な美しい日本語表現が潜むのは西流でした。 今回学んだ表現は「香箱を作る」。 猫ちゃんが前足を折り曲げて停泊した船みたいに座るじゃないですか。あれのことを「香箱を作る」「香箱座りをする」というそうです。主人公花しすと同居する猫二匹のことですが、表紙の猫のイラストにも出ていますね。 美しい日本語、つかみどころのない純文学を味わいたい方にはお勧め。 | ||||
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面白くなくはなく、すぐに読めました。新田人生という人が何度も登録したり、白いふわふわしたものが幾度も現れたり、不思議な物語でした。結局、何を表現したかったのだろうか。 | ||||
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どことなくとぼけた感じが割と好み。 主題はシメにあるんだろうが、個人的には「シメ」は余分だった。 なんとなーく良く分かってるのと同じ感じ?で分かる気がする、って部分は明文化しなくても、むしろしない方が、読んでてすっと気持ち良いんだけどな。 | ||||
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西加奈子さんの作品は初めて読みました。 前から気になっていた作家さんですが、私には合わなかったかもしれません。 物語が、主人公の過去と現在を行ったり来たりしていて、筋を追いにくい構造になっています。 そこかしこに示唆的なアイテム(降ってくる文字や、新田人生さんなど)が散りばめられていますが、ここから何かを読み取るのは、私には難しかったです。 女性器や、女性の性そのものに関する考察が新鮮で、得られるものはありました。 読者の力量が試される作品だと感じました。 | ||||
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西加奈子さんの小説は、私の中ではなぜかあたり、はずれみたいなものがあります。 今回のは、うーーん、後者でした。 私は日にちが過去に戻ったり、現在にきたりする小説が苦手です。なんだか頭の中が混乱してしまうタイプです。 今回の「ふる」は、主人公、花しすの何気ない日常を細かく描いていますが、10代の頃、20代の現在をいったりきたりします。 花しすの日常についての描写はすごく細かいけど、いつも肩の上にかかるふわふわとした白いものの存在、 どの場面にもいろんなシチュエーションで登場する新田さんの役割、 これは、読者の想像にまかせているので、最後までわからずじまいです。 読後に、うーん、なんだったのかなあという思いが残ったままで、ちょっとすっきりしないです。 花しすと同世代で自分の姿を重ねられる人には、とても共感できるストーリーなのかもしれませんが、 私はちょっと違ったなあ。 | ||||
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ウェブのエロ画像のモザイクかけという職業やICレコーダーで日常会話を録音する癖があるといったエキセントリックな設定なのに それによって騒動や事件が起きるわけでもなく、日常を丁寧に描くことで物語は進行していく。 そうすることで、見落としがちな平凡な日々の幸福や葛藤を描いている。 狂言回しは、いたるところで、様々な年齢、職業となって登場する新田人生という謎の人物。 これは「新たな人生」でしょうか。 ちょっと不思議なテイストの作品です。 一番印象に残ったのが、花しすの関西弁が可愛い、という事でした。 | ||||
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