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ふる
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ふるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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読みやすい | ||||
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他人の顔色を伺いながら日々を過ごす28歳の女性が主人公。 職業はアダルトビデオのモザイクがけ。日常の会話を密かに録音し反芻する癖を持っており、人にまとわりつく謎のしろいふわふわなものが見えるというキャラクター設定だ。 彼女の過去、現在が交互に語られ、エピソードの所々に同じ姓名の別の男が幾度も登場する(ただしキーパーソンではない)というおもしろい構成になっている。 他人との距離感をつかめない精神的な孤独を、卑俗なリアルに幻想を持ち込んであらわしているあたりに、独特の雰囲気がある。 著者の作品にしては、難解とまではいかずとも読み難いように感じた。 | ||||
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人と関わることが苦手 優しさ、という隠れ蓑 ここまでひどくないが、耳が痛い 耳が痛い分、心に刺さった ”波風を立てなくない、と思う気持ちと、波風を立てない自分は卑怯だ、と思う気持ちの、どちらも強かった。” そう、自分は優しいのではない、卑怯なのだ・・・ | ||||
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題名にひかれて、西加奈子さんの小説を初めて読みました。 カバーに書かれているあらすじから受ける印象とは違う内容でとてもよかったです。私は好きです。 白いものがなんであるかをはっきり知る必要もないし、またその白いものの存在はとてもリアルに感じます。 何度も出てくる新田人生という男性は、その時その時の主人公の人生にかかわってくる男性を象徴しているように思います。 いつもすてきなんだけど、同一人物ではない…。 ほかの女性作家が描く女性像とは違った印象をうけてます。 とてもあたたかくて、やさしくつよいものを描いていると感じます。いのちを描いているとわたしは感じましたけど… | ||||
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20代後半の、ちょっと変わった女の子 全体的にふんわりゆるーい感じが、それはそれでありかと思えた。 今どきはこんな子も多いのかなと思ったり。 まったく同世代でないけど、興味深く読めました。 | ||||
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西加奈子さんの作品のファンです。 面白かった。 西さんの作品の良さは、緻密な作品構成や謎解きとかではないと思う。 日常生活のなんて言ったらいいのか分からない違和感や悩み、面白さとか、まわりの人への想いとかが表現されていて、共感できる部分もあり、私なんかはすごく救われる。 登場人物も魅力的で、主人公の花しすは、自分をずるいと思ってるけど、やっぱり優しくて、他の人物たちも好感がもてる。 辛いことや悩みがあるなかでも、ふわふわと優しい空気感が漂う日常が心地良く、でも色々と考えさせられる作品でした。 | ||||
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タイトル通り、ふんわりした作品でした。個人的には・・・ 花しすの人に優しいけど、嫌われたくないだけでは?という、つつかれたら痛い点に向き合って書いてある点が読み応えありました。 大きな展開がないだけに、途中は少々中だるみっぽく感じますが、花しすに好感的に読むと楽しいです。 終盤の、性に対する観点は考えさせられました。性器などデリケートななものを通して女性目線で書かれた「生」の部分は、とてもゆっくり読んでしまいました。 花しすのようにゆっくりとでも、自分のごまかしてるところに気づきたいときに読みたい本です。 | ||||
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タイトル通りにふんわりした本で、激動の物語という訳ではないです。 起承転結のはっきりした本が好きな好きな方には向きません。 悪く言えば退屈な本ですが、最後まで読むとほっこりした気持ちになります。 特に難しい言葉もなく、一気に読み進められます。 なんとなく心穏やかでいたい時に読んでみるといいかもしれません。 | ||||
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都会で暮らす若い女性の一人ひとりに、それぞれのドラマが ある。そんな気持ちにさせてくれる一冊です。 主人公の設定がまた面白い。 しかしモザイクをかけるのが仕事ってシチュエーションが 凄い(笑) 過去と現在を行ったりきたりしながら真実(らしき物)に迫って 行く手法は見事のひと言。 謎の男、新田人生を始めとした登場人物も魅力的。特に母親 に対する葛藤というのは女性でなければ書けない視点なので はないかと思います。 面白くてちょっぴり泣けてオススメの一冊です。 | ||||
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AVを紹介するウェブサイトに掲載する画像の局部にPhotshopでボカシを入れている仕事に携わりながら、日々を過ごしている主人公の現在と過去を淡々と描写しながら、「今」に辿り着く、というお話。 誰もが一度は体験した事がありそうなエピソードを交えながら、心の奥底で感じた事があるであろう不安を描写しよう、と試みたのだろう、と思うのだけれど、読者に読み取らせようとせずに直接的に書いちゃっているのが残念。 何の説明もなされない儘、淡々と「現在」と「過去」が章立てで書かれいるので、途中で放り投げてしまいたくなる衝動にかられる事もあるけれど、頑張って最終章まで読めば、ここまで語られてきた章が何故書かれたのかの意味がわかるようになっているので、頑張って最終章まで読みましょう。 個人的には日常点景的なスタイルが苦手なので☆を一つ下げましたけれど、そういうのが苦手でなければお薦めです。 | ||||
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「池井戸花しす、28歳。 職業はウェブデザイン会社での画像加工。 誰にも嫌われないよう、 常に周囲の人間の「癒し」である事に、 ひっそりと全力を注ぐ毎日。 だが、彼女にはポケットにしのばせているICレコーダーで 日常の会話を隠し録るという、 ちょっと変わった趣味があった」 「ICレコーダーをポケットにしのばせている」 そうなんだ、きっとあの人もこれだったんだ、そういう人を 身近に感じることが現実にあり、その時は立ち話を軽くは 出来ないんだと思い知らされもしたたもんだったので。 それで好奇心いっぱい。勿論こんな下世話な話ではないことは わかってはいたけど。発想がおもしろいと思いましたので。 現実と過去が入り混じり、緻密な構成の元に成り立っている 小説だとは思うのですが、如何せん、集中的に読めない もどかしさをおおいに感じてしまったのは、一度も今まで おもったこともなかった、小説を読むことに対して何らかんけいない、 年齢というものを初めて感じてしまいました。 最後まで読むのが苦痛でした。 この独特なコトバのやわらかさ、周囲に対するこまやかさ、今の わかいひとってこんなかんじなのかもと何か違うものを 感じてしまったりしました。 池井戸花しす(いけいどかしす)という名前は忘れがたい。 画像加工という職業が性器を隠すモザイクを画面上で処理する そういう仕事があることも知らなかったし、だからと言って それが汚らしいかんじは全くしなくてむしろ爽やか。 にんげんを愛しているというカンカクはちゃんと伝わってきました。 それは哀しいくらい伝わってきました。 西加奈子ワールドは独特な世界なんだとおもいます。 自分の詠む能力では感動するところまではいけなかったけれど。 申し訳なくもおもいます。 初めて先取りプログラムにて読ませていただきました。 ピンクの可愛い表紙が届くのかと楽しみにもしておりましたが 実際に届いたのは校正前の本でした。 如何なんでしょう。これって内容と深くかんけいするのか わかりませんけど奇妙なかんじで読んだことは確かです。 ありがとうございました。 | ||||
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人は自分の意思とはかかわりなく生み出され、周囲の人に育てられながらも「自然に」成長する。十代にでもなれば、「自意識」も芽生え、自分の独自性を考えたりもする。そして、一応大人になる。でも、単に自意識があるだけでなく「主体としての自分」になるのはいつなのだろう。何をきっかけに「主体」を手に入れられるのだろう。 ある意味で主体を意識的に避けてきた主人公:花しす(かしす28歳)の現在の日々と、子どものころ、社会人になってからのいくつかの断片を織り交ぜながらのお話は、彼女の心の景色を淡々と描いていく。彼女は世界から他人を引き去った後に残る隙間のようだ。そして、8割まで進んだところで、それまでの静かだった水面が急に踊りだすように、職場に一人休日出勤した花しすの心が波立つ。最後の10頁で一気に沸騰し、彼女は自分と他者の共通点、繋がるところを認識することで、逆に自らの主体を得る。「自らの主体を発見するまで」の物語である。 と、解釈してみたが、題名の「ふる」の意味が最後から3頁目でやっとわかったような鈍感な私には、この「イメージで描かれた小説」は難しい。花しすにしか見えない「白いもの」とは何か、分かるようで断言まではできない。帯に書かれたコピーは、確かにそういうことも内容に含まれるものの、何か外しているような気がする。 何にせよ、確かに温かいものが心にやって来る小説である。これが私の心に沁み込むにはもう少し時間がかかりそうな点を減じて、★4つ。 注意事項:気が急いている時には読まないこと。最後の部分までのゆっくりしたお話に我慢できず投げてしまうのはもったいないので。 | ||||
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「ふくわらい」が評判ほどにはすごくなかったので、ちょっと 不安だったのですが、これは「きりこについて」と並ぶくらいの 大傑作だと思います。性とは、生きる心と書くんだよ。ということを この作者はいつも思い返させてくれます。 | ||||
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ニシカナらしい スマートな書き方で すっとはいることが出来ました。 全体的にふわふわで 気軽に読める一冊です。 おすすめ。 | ||||
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西さんの本すきです新刊なので読みたかった。全種類持ってます。 | ||||
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西加奈子さんの作品は、きいろいゾウ以来。 きいろいゾウは、女性の目線から書かれていることや、舞台が田舎のため、非常に独特の世界感をもっているように感じました。 今回のふるは、かわって都会で暮らす(暮らそうとしている)女性の話。 きいろいゾウとはテイストの違った作品に仕上がっています。 端的にいうと僕はこちらの方が好きです。 生きること、時間がたつこと、自分の存在意義や位置について悩む主人公。 なやんだあげくした行動が、『今』を記憶する会話のレコーダー録音。 実際この本を読んでいる僕にも『今』は流れています。 この『今』をとめることは出来ない。 主人公は僕達で、共感できることを多く悩んでいます。 もちろん、共感できることは人それぞれ、違うかもしれません。 でも、僕はこの主人公に共感できることは自分を見つめ直すことも同時にしているのかなと。 そんな風に感じたりするのです。 内容の中で少し性的描写はありますが、『今』をいきている人におすすめの本です。 | ||||
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西加奈子さん。この著者の本を読むのは初めてでした。 『きいろいゾウ』なる作品が映画化されるというので、 なんとなく軽い気持ちで手に取った、それだけだったのですが……、 これはなかなかいい拾い物をした、という気持ちでいっぱいです。 「ふる」……シンプルなタイトル。ほんわりした表紙。 そこから想像できる通り、とても温もりのある作品です。 特に大きな事件が起こるわけでもなく、派手な展開にもならない、 とにかくほんわりした作品です。でもそれがいい。 主人公の過去の記憶と、現在の日常を交互に描きながら、 世の中にはたくさんの「奇跡」があるということを教えてくれます。 ただこうして「生きている」という事実が、どんなに奇跡的な事か。 何かに感動して、笑って、泣いて、心震わすということが、 どんなに眩しいことか……。 そういうことを思い出させてくれた作品でした。 | ||||
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