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(短編集)

憤死



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【この小説が収録されている参考書籍】
憤死

憤死の評価: 3.23/5点 レビュー 22件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.23pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全22件 21~22 2/2ページ
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No.2:
(4pt)

1人4役

綿矢りさは「インストール」「蹴りたい背中」「夢を与える」「勝手にふるえてろ」を読んでいたので私にとっては通算5冊目の綿矢作品。正直「勝手にふるえてろ」は読んで感想もあったんだけど今では内容も覚えてない・・・。ごめんなさい。私は「夢を与える」が好きです。にしてもほんとこの人には読むたび「あれ?自分は誰の作品を読んでいるのだっけ?」と思わせるほど書き方が達者というか変幻自在というか。若さゆえの文章力でしょうかね。今回の短編集もまるで全て別人が書いたオムニバスのような作品。表題作の「憤死」は最初「ん?」という感じでしっくりこないんだけど最後は「おぉ」とうならせるような作品。一方で暗喩的に主人公のアルバイトの「表面の華やかさ」が描かれていてそれが「憤死」をしようとした彼女に何か通ずるものを感じた。個人的なお気に入りは「人生ゲーム」。綿矢さんらしい書き分けのうまい作品。段々と歳をとるにつれ言葉遣いや漢字の量まで変えている。ただ少しおじいさんの書き方がなんとも不自然というか、それこそ「昔話の登場人物」のような言葉遣いに感じたのが残念。「トイレの懺悔室」も好き。久しぶりにぞっとする話だった。とにかくまだ彼女は若いので「色んな作家の顔」を持ってほしいなぁと思う。さてさて次回作が出たらまた「あれ?これ誰の作品だっけ」というのを楽しみにしますかね。
憤死Amazon書評・レビュー:憤死より
4309021697
No.1:
(4pt)

怖い話ですーー!

全部少し不思議で怖い話。

最初の「おとな」は、とても短く、この短編集のプロローグのような話。
実話?とも思わせるところが、また怖い。
「トイレの懺悔室」
主人公が小さい頃の思い出である地蔵盆について語りだすところから始まる、怖い話。
近所にいた変わったおじさんと、その後のおじさんと幼馴染のだんだん浮き彫りになってくる奇妙な関係を、
読者も体験したことのあるようなエピソードを散りばめて語っています。
「憤死」表題作。
自殺未遂した友達をお見舞いに行く話。
この話は恐くはなかったですね。
「人生ゲーム」
3人の男の子が人生ゲームで遊んでいる時に現れた、一人のお兄ちゃんの友達。
その時の予言(?)が3人の人生に的中して…
これは、世にも奇妙な物語にできそう。

3つとも面白かったです!
怪談レベルに怖かった。
綿矢さんは、超常現象的ではないけどややあり得ない話を書くと思っていたんですが、
(部屋のもの全部捨てたり、男の子の背中蹴ったり、浮気相手の前で大暴走したり)
今回はそうではないですね。でもオススメ。
綿矢さん好きなら好きだし、今までのちょっと変人暴走苦手な人も面白く読めると思います。
ほんと、面白い話を書くのが上手くって、読みやすくって大好きです。

でも、共通しているのは、
意識して思い出しはしないのにも関わらず思わず既視感にかられる情景&心理描写と
人に対するやや歪んだ感情ですかね。

今までと違うのは、主人公の性別と年ですかね。男性主人公の話が2話ありますし、主人公の年齢も変化していきます。今までの話は、短い期間の感情の移り変わりを丁寧に書いていたかんじですが、今回のは物語の構成に焦点を当てているというかんじでしょうか。

話の内容については、あんまりネタバレしてしまうと、面白くないものばかりなので、とりあえず読んでみてください。
憤死Amazon書評・レビュー:憤死より
4309021697

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