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ひらいて
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ひらいての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.79pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 1~20 1/2ページ
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映画見たあとに見たから本の良さわかるし、映画のクオリティも良かった | ||||
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感情表現が美しい小説だった。比喩が文学的で美しいゆえに、比喩と比喩されている事象の結びつきがあいまいなところも魅力だと思う。自分自身も周りも巻き込みながら破滅に向かう行動をとる主人公が鮮烈だった。 若い衝動や、思い込み、拙さも含め、とてつもない力を秘めた小説だったと思う。主人公の行動は、理解できないところもあったけれど、それを力ずくで感じさせようとする筆者のパワーを感じた。 | ||||
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「家から近い大学に入り、料理教室とヨガ教室に通いつつ、塾講師か家庭教師のアルバイトをして、難関大のサークルに入会し、出会ったなかで一番将来性のある男の人と付き合い、大学を卒業したら、すぐに結婚する」と、(軽い)計算に基づいて生きるはずだった少女の物語。 冒頭から「いやな話になる」ことを徹底的に強調して、まさにその通りに話は進む。『インストール』に比して圧倒的に文章力の上がった文章が読者を離さない。「計算の崩れ」という「日常的」できごとが、どれだけの「非日常」を招くかを突きつける。 | ||||
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デビュー作から自我が肥大して相手を飲み込むような悪い意味で行動力のある女の子を描かせたらこの人の右に出る作家はいないと思う。 サロメもこのタイプの女の子だということにこの小説を読んでいて初めて気がついた。 たとえ君はこういう女の子に見つけられちゃうタイプの男なんだよね。。。色々気づきがあった。 | ||||
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この本を読んで、映画を観たくなりました。 | ||||
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映画を観た後に、細部の描写を読みたくなった。 ①ラスト ②愛が美雪を犯すシーンの描写 ③貧しい家庭の《たとえ》に進学の資金はあるのか? ④題名「ひらいて」の意味と意図 ③に関しては不明でした。 ②で、愛は《たとえ》より早く、処女・美雪を合意とは言え、美雪の処女を奪う。 この部分を原作者・綿矢りさは描いていた。 美雪との行為で、愛も絶頂を感じている。 しかし、それを美雪には悟られまいとするのだ。 あくまでも征服者として男が女にするように新雪を踏む締め足跡をつける。 実に狡猾な少女(?、嫌、アバズレ!!)である愛。 ①のラスト・・・ たとえと美雪の関係に、愛が美雪を行為で喜ばせた、と《たとえ》に告げたね。 これを聞いて、美雪を許す男が《たとえ》なのか? 2人の愛に亀裂が入るのか? しかし、作者の関心はそこにはないのだ。 たとえにも美雪にも愛は、自分に賭ける執着の20%も関心がないのだ。 ④「ひらいて」の意味。 ラストシーン。愛は教室を抜け出して一人電車に乗る。 ポケットの折り鶴。 折り鶴の折り目を広げているシーンがある。 「ひらいて」とは? 愛の世界を、心を、自分を・・・ 解放することかなあ・・・ 主人公は《たとえ》でも《美雪》でもない。 自我の強い《愛》 《荒ぶる女=愛》が自分の立ち位置を、決め、シッカリと立つこと。 屹立するのが、愛なのだ。 たとえを壊し、美雪を壊しても、愛の自我は屹立する!!( (メチャクチャ迷惑な女だよー。) (頭でっかちは迷惑なもんだな) | ||||
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私は今まで千冊以上の小説を読みましたが、「ひらいて」がベストワンの地位に君臨しています。 この小説の魅力を私の拙い文章力で表現するのは難しいです。 しかし敢えて書くなら「モヤモヤした感情の言語化が上手い」です。 似たような感情を感じたことはあるけど、どう表現したらいいか分からない、というような気持ちを美しい文章で的確に表現されてます。 主人公の愛ちゃんの心理描写が秀逸です。 だからなぜか共感できてしまいます。 ちなみに私が一番好きなのは、愛ちゃんが失恋した後に母が読む聖書の文章を聞いて泣くシーンです。 この後にめちゃくちゃ好きな文章が出てきます。 「私は神様なんか信じない。」から始まる段落です。 私はこれほど美しい文章を他に知りません。 これほど素晴らしい小説と出会えて幸せです。 私にとっての小説の神様は綿矢りさです。 | ||||
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I am looking forward to the movie. | ||||
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主人公の気持ちが私にはとてもよくわかった。もちろん行動として同じことはしていないけれど、実は人より敏感で、人にも自分にものすごく不器用になってしまうところ。実は人にたいしてビクビクしているのに人からは自由に勝手に生きていて厚かましいと思われてしまうところ。素直になりたいのにその気持ちが変な形で暴走してしまうところ。よくも悪くもまっすぐでどうやって自分のしつけがわからないもどかしい気持ち。私は綿矢りささんの文章がとても好きです。というより、同じような考えを本人が持ってなくとも考えられるようなキャラクターの一人だということに、想像できる人間であるという事実に救われます。 | ||||
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序盤、高校生の日常を描く表現がゆったりと続く。中盤その心地良さが一変。終盤は年代特有のなんとも表現し難い、アラフォーの私には今となっては理解出来ないようでどこか理解できる(もちろんここまで過激な体験はしたことはないが)感情を様々な言葉で見事に表現している。 | ||||
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綿矢りさの作品はいくつか読みましたが、一番好きです。描写の美しさ、リズム感、比喩センスが卓抜しているのはいつものことですが、とにかく尖った作品だな、と思います。 最初、愛のことは暴走したいかれ女としか思えなかったですが、こういう歪みというのは誰しも抱えているもので、最終的には身が締め付けられるほど共感できてしまいました。常識人でかっこよく綺麗に思っていたたとえや美雪たちの方が、潔癖すぎてなにか大事な部分が欠落した乾いた人間のように思えたのが、すごく不思議な感覚でした。 大地のゲームでもそうでしたが、クライマックスの疾走感が映画を見てるような気持ちになれます。めちゃくちゃ好きです。 最後の光浦さんの解説もすごく好きです。 | ||||
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全く予想外の行動をしてみせる主人公に次第に魅力を感じました。奇妙な人間関係を描くのがとても上手く私の一番好きな作品です。 | ||||
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先日、発行順でいえば順番は逆でしたが、「手のひらの京」を読み、あとから「ひらいて」を読みました。「ひらいて」は初期のころの綿谷さんのように、女子高生のごちゃごちゃとした、複雑な感情を、なんとも巧みに描いていると思いました。正直、私は、「手のひらの京」に綿谷さんらしさを感じず、ずいぶんと枯れてしまった印象を持ちました。ですので、「インストール」や「蹴りたい背中」にみられるような、主人公の、もてあますほどのエネルギーを描いた「ひらいて」は、久しぶりに初期のころの彼女に、出会えたようでうれしく感じました。 しいて言えば、やや文章表現が過剰だったように思います。そこが綿谷さんらしいといえば、そうなのですが、「蹴りたい背中」のにじみ出るような感情表現のほうがよかったと思います。 | ||||
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とても大好きな作品です。 何度も読み返しています。 | ||||
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感情を細やかに描いていて、文章の上手さが伝わってきた。内容を楽しむというより描写の緻密さが面白かった。 | ||||
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今まで思い通りに生きてきた主人公と 暗い経験を持つカップルが登場人物 最終的に三者とも良き存在者として成り立つ構成 友情や愛情って言葉ではないけど、でも確実に隙間を満たす何らかの充足感が綴られている 全体的にほぼ表現描写のイメージが持てないくらい難しいけど、4時間くらいで読み終わりました どちらかといえば『かわいそうだね?』のほうが怒涛の展開で好きかな。逆にそこまで大きな展開があるわけでもないのに、完読させるのは綿矢さんってすごい | ||||
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人気ものの女子高生が冴えない男子に恋をした。でも、彼にはカノジョがいる模様。振り向かない男子に、恋愛感情は沸騰し、主人公をとんでもない行動に駆り立てる、というお話し。 出だしは高校生オモシロ恋愛話と思いきや、ドロドロ愛憎劇と経て、いつの間にやら哲学的というか宗教的というか、そんな方向に行ってしまった。主人公の個性を際立たせる過激な略奪法で盛り上がるのだが、結局、無難なところへ収束したのかも。 「正しい道を選ぶのが、正しい。でも正しい道しか選べなければ、なぜ生きているのか分からない」は名言。 | ||||
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<がっつりネタバレです> この小説はティーンズの恋愛物というより、哲学的命題を含んだ福音書の一節という風に感じられた。 リアルな愛憎劇であるとは思わずに、その感情・セリフが何を象徴したシンボルなのか、 という風にイメージを膨らませながら読む方が良いのかなと思う。 物語の中に聖書を出してくるのも、そういったイメージを促そうとしているように感じた。 (そこは私の専門でないので、色々な勘違いがたくさんあると思うけど、) この小説の最重要なテーマは、いわゆる(柄谷行人氏のいう)「単独性」というやつだと思う。 自分を自分たらしめるもの、他の誰にも見出せるものではないと信じられるもの、 そしてそこから自分の生きるエネルギーが湧き出てくるよう感じられるもの。 私の「単独性」のイメージはそんな感じ。 主人公の愛ちゃんは、一見地味でそこまでモテるタイプに思えなかった たとえ君に恋心を抱いたことで、 そこに自らの「単独性」を見出し、夢中になった。 しかし、たとえ君と美雪ちゃんが既に長年の恋仲だったことを知ることで、 そこで発見された「単独性」は虚偽であったことになり、自分の存在価値を疑うほどに傷ついてしまう。 その後、愛ちゃんは自傷行為のような狂人的事件を次々に起こし、超プラトニック純愛カップルである、 たとえ美雪双方を傷つけようとする。 それ対して美雪は、聖母のような徳を見せ、狂人にまで堕ちた愛を受け入れ許そうとし、 たとえ美雪の絆は却って強まり、それを見せつけられた愛ちゃんは更に傷つく。 最後のパラグラフで小説タイトルになっている「ひらいて」というのがやっと出てくる。 ここで折り鶴を「ひらいて」、解こう、解放しようとしているのは、かつてその鶴を折りながら念じていたこと、 つまり、かつての「単独性」だと思っていたものへの拘り、その「単独性」への独善的なアプローチの姿勢。 それらを全てリニューアルしたい、出来ればしたいという願いだったのだと思う。 しかし、「ひらいて」という言い方には、それが自分には不可能であるという諦観が混じっている。 愛(主人公の名前と"LOVE"とのダブルミーニング)に「単独性」を求めることの難しさ。 そこには聖人のようなひたむきさ、誠実さ、思いやりが求められている。 これはやはり、非常に宗教的な作品であると思います。 おもしろかったです | ||||
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「インストール」「蹴りたい背中」に続き3作目に「ひらいて」を読んだ。 前作では、スクールカーストで言えばはみ出し者が描かれていたのに対し、当作品では、カーストトップの女子高生が主人公である。 そんな人気者の主人公「愛」は、表面だけを上手くとり繕い人気を博している。水面下での内面描写は読み応えがある。 それ故、たとえには欺瞞と受け取られ、恋は破壊に発展していく。 それでも一心不乱にぶつかっていく愛には好感を持てた。 最後には、たとえに「ひらいて」もらえたんではないでしょうか。 | ||||
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主人公・愛が発する一つひとつの言葉のセンスがとにかくいい。 「悲しみよこんにちは」を読んだときと同じ感覚に陥った。 | ||||
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