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虚人たち
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虚人たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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読了:2017年91冊(7月11冊)★3.2 『虚人たち (中公文庫)』1998/2/1、筒井 康隆 (著) なんじゃこりゃ。全く理解できない(多分読者に理解を求めていない?)。筒井康孝と言えば、関西ではよくテレビで見るし、アニメ『パプリカ』は世界的にも評価されていて私も大好きな作品だ。そんな筒井氏の泉鏡花賞受賞作品。評価した側もかなり挑戦的である。これをどのような立ち位置で評価したのであろうか?選考した人たちの意見を聞いてみたい。 本書は、冒頭から意味不明である。笑えばいいのか、高尚過ぎるのかも判断が全くできない。会話内容は意味不明(時空を超えて会話していることもしばしば)、時間軸もコロコロ変わるし、場所も何の前触れもなく変わる。そして、部長は変態すぎる。どの登場人物も虚人過ぎるし、これを読んだ人もきっと虚人になるだろう。1ページですらなんのこっちゃ全く分からないからだ。これは、筒井氏による小説という概念へのアンチテーゼ、挑戦なのだろうか。小説界の現代アートである。 ───今のところまだ何でもない彼は何もしていない。何もしていないことをしているという言い回しをのぞいて何もしていない。(p.7)本書書き出し部分 | ||||
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この作品を読む前に同作者執筆の「着想の技術」を読んでいたので、なんとかついていけた感じでした。ただ、木村と同僚と部長のやりとりについてはいまだによくわかりません。難解です。 | ||||
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単行本刊行は昭和56年、文庫本初版は1984年。解説で三浦雅士が指摘しているように、この小説の「今のところまだ何でもない彼は何もしていない。」という冒頭は衝撃的だ。小説というのは読み進まない限り、または書き進まない限り物語は展開しないという当たり前といえば至極当然の前提の指摘でもあるし、これまでの小説すべてに対する挑戦とも受け取れる。読点がなく(たぶん)改行の少ない文体。虚構性の異様に高い表現。例えば山水画が壁に掛かっていることに対して「山水画という字が書かれているだけという可能性さえある。」としている。それではおもしろいのかと問われればおもしろくなかった。8年ぶりに再読したのだが、形式としては成功しているが内容はおもしろくない。初読の時はすごいすごいと興奮した覚えがあるのだが、今回は「小説を読まされている」と感じた。何か書いてあったようでもあり何も書いてなかったかも知れない。未読の方に推薦。「着想の技術」(新潮文庫)に細かな解説あり。 | ||||
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