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夫婦茶碗



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【この小説が収録されている参考書籍】
夫婦茶碗
夫婦茶碗 (新潮文庫)

夫婦茶碗の評価: 4.28/5点 レビュー 50件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.28pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全50件 21~40 2/3ページ
No.30:
(4pt)

さらにえもいわれん、、

絶句する。 あきれた男の話。
妙に几帳面な卵の整頓にのけぞる。。
この偏執的な性格がかえって男を自堕落たらしめるのだろう。
頭がふくらんだりしぼんだりする妄想に取り付かれたくだりには
涙が流れた。笑死寸前、悶絶。。。
ホンマに悶え苦しみますよ。
だから電車とかで読んだらあきませんよ。
途中から加速する妄想とそれによって物語りにもたらされるスピード感に
読むほうはぐらぐらしてくるんだが、もう止められん。。
「人間の屑」の方がその傾向が強かな。
とことんあきれた男の話だが、なかなかぴゅあな愛情物語。
これ読んで「ほっこり」となれる人を私は断然信用する。
くれぐれも公衆の面前での読書は避けられたい。
夫婦茶碗 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:夫婦茶碗 (新潮文庫)より
4101319316
No.29:
(4pt)

巧いですな。

町田康さんが『くっすん大黒』で話題になっていた頃、「ふーん。パンクやってたあの人が純文学かあ。そういう冠付きの転身が売り物なだけなんだろな〜」と気にもせずスルーしてしまった記憶がある。高校時代に映画『爆裂都市』を再々ロードショーで東京の池袋の映画館で観て「そういや映画にも出てたよな」と思った記憶もある。そして積本状態で10年近く経過して本作を読んだ。
才能ありますな〜。キレのある、逆に言うとブツ切り感のある文体が読みずらい方もいるだろうが、特にタイトル作の『夫婦茶碗』の創造性はかなりのものがある。上方落語と古典的純文学等のエッセンスを十二分に自分のものとした表現技術はなかなかのものだ。
最近では長編『告白』がかなりの評価をされているようなので、沢山の積本をかたずけてから、じっくりと読んでみたい。
やっぱり食わず嫌いはいかんな〜。と思わされた一冊でした。
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4101319316
No.28:
(4pt)

傍らに置いておきたい・・・、

そんな一冊。

何故か?

あまりにも人間くさいからである。
夫婦茶碗は、甲斐性なし、職なし、だから金がない・・・、どうすんの?わたし達・・・。
という、夫婦のお話。
このままでは、家庭は冷え切るばかり、よっしゃ仕事をするぞっ!

・・・あとは、本編を読んでください。

人間の屑は、より具体的にダメな男のはなし。
こっちの方が現実的かも・・・、少し、僕と似ています。
ダメであるという事を素直に受け入れるって、なんてステキなんでしょう・・・!

この夫婦茶碗は、現代版「人間失格」である。
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4101319316
No.27:
(5pt)

さすがは町田さん

「夫婦茶碗」の方の、主人公のダメ夫に対する奥さんの達観したやりとりが素晴らしい。
淡々とした会話の中に笑いのエッセンスがふんだんに盛り込まれている。

町田さんの奥さんもこんな感じなのかしら?
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4101319316
No.26:
(3pt)

初・町田康作品でしたが

んー、個人的にはちょっと退屈??

文章とか凝ってて面白くなくもないし読みやすいし
一所懸命書いてる感じはちょっとかわいい
新鮮さはないけど、好感はもてる

でもなんでもかんでも狂気っぽく落としてしまうのはどうなんだろう?
小説書いてて人の操り方に行き詰まって
とりあえず安易に登場人物を殺しちゃう感じ?
「人間の屑」だって、もうちょっとなんとかすれば
もっといい作品になったような気はするんだけど
手抜きなのか、限界なのか
気が狂っちゃえば、もう堕落じゃないんですけど
ダメ人間は正気だからこそ、しょうもなくて面白いんじゃない?

あと、なんだろうな?
上でちらっと「かわいい」という言葉を何気なく使ったけど
たぶん町田康文学は「かわいい」
「かわいい」んだから
まあ、大抵の事には目をつぶってね、お願い、
みたいな作品かなぁ
そう考えると、とても現代的な作品だと思う

ダメ人間を書くなら
セリーヌとかの方が、ずっとすかっとカッコイイけど
これは個人の趣味か
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No.25:
(4pt)

すいすい読める

テンポがよくてすいすい読めません。そういう考え方もあるか、と思わされます。
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No.24:
(4pt)

笑えて笑えて、どこか哀しい

町田作品はエッセイ「猫にかまけて」しか読んだことがなかったが、これは面白かった。比べていいものかどうかわからないが、筒井康隆の「敵」に雰囲気が似ている。表題作は夫婦間の微妙なずれから生じる狂気を描いて、最後にちょっとほろりとさせるあたり、上手い。同時収録作品も、かなり笑ったが、笑いながら男性の心理ってこういうものかと妙に納得させられ、なかなかいい味を出している。来年、追いかける作家の一人になるかも。
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No.23:
(4pt)

きれぎれが面白かったのでもう一冊、と

そういえば知人に薦められていたと思い出して手に取った一冊。面白い。
とくに「人間の屑」が好きだ。解説の筒井氏も書かれているが、狂気が作品の素晴らしいエッセンスになっている。昇華、とも言い換えられるだろう。
歯切れ良い文章も健在。ただ、私の勉強不足でたまに難しい言葉に出くわすと読みづらい。
自分に残念だ。こういう書き方がパンクかどうかは分からないが、町田氏が天賦の才を有していることは自明だろう。
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No.22:
(5pt)

俺は闘士だ。わぎゅう。

俺の人生ダメ人生。 過去は悔いても悔いきれず、凡ては己が不義理を積み重ね、弱さと立ち向かっちゃぁ来なかったからで、ちっちゃな虫にも五分の魂アミラージ、わぎゅう俺は闘士だと、有り金叩いてきりよで四角、汚い部屋も片付けて、立ってね茶柱お願いだから。

立ててこます。
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No.21:
(5pt)

まさにパンク純文学!

照れ隠しのような冗舌な文体で溢れる文学性を包みこんで実体をつかませず、気がつくとがっちり心を鷲掴みにされている。

彼の本を読んでいると、いつのまにか自分の文章も影響されてしまう。

まるで現代の太宰治だ。

毛嫌いしている方も、一度は彼の本に目を通してみてください。
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No.20:
(3pt)

屈折の美学

町田氏は最初から最後まで下降と狂気を描いています。淡々としたリズムとスピード、負の必然性、瑣末への拘泥、人間のダメさ加減、情けなさ。それらを、ドストエフスキーのように重く陰湿な人間劇としてではなく、徹底した喜劇として、しかもあっけらかんとした明るさとスパイラルするストーリーで町田氏は描いてみせます。

極めて高度に屈折しすぎています、町田氏の文学は。なんだかんだと書いても、読み物として面白いので一気に読めますが、読み進めるのが結構つらくもあります。「堕落の美学」とも評されています、確かに究極の美学でもあります。
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No.19:
(5pt)

パンクのバラードだ!

とにかく主人公はダメ男です。

しかもあまり人々に害なないタイプです。

茶柱を立てようとする最後のシーン。

本当にダメ男だなぁと思いました。

しかし、その表現がなぜだか胸を打つ!

不覚ながら泣いてしまいました。
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No.18:
(5pt)

エネルギー

本を読むとき、人は基本的に黙読する。当然である。そうした方がテクストの内容を素早く脳みそに焼き付けることが出来るからだ。まあ、音読をずっとするのもしんどいという事情もある(笑)。

 でも、多量に本を読む人間からすれば、しばしば音読したくなる文章に遭遇してしまうことがある。「あっ、なんかいいな、この文章」とかいった感じである。

 で、内容に戻る。町田康の『夫婦茶碗』である。極めてよろしい。私の好きな村上春樹と全く正反対を向いているけど宜しい。実に音読したくなる文章ではないか。

 また、これは舞城王太郎の文章にも言えることだが(というか舞城が町田康の影響を受けているような気がする)、一見、書きなぐっただけかのように思えるが、実は「破綻しそうで破綻しない」というアクロバットを決めている訳で、これは生半可では真似出来ない文体であると思う。というか、個人的な意見だが、町田康は絶対に上方落語に耽溺していると思う。
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No.17:
(5pt)

天才。

とにかく凄い。あふれる言葉のドライブ感。真剣な阿呆のめくるめく日常。町田康の本はどれもお勧めですが、私はこの本が一番好きです。特に表題作「夫婦茶碗」。些細なことが気になってぐるぐる思考が止まらない甲斐性なしのメルヘン男とその妻の噺。すみずみまで行き届いた奔放さ、ジョークのリズムに笑いが止まりません。破天荒さにぐいぐいと引っ張られてあっという間に読了間違いなし!もう一作の「人間の屑」はさらに特に終盤にかけてぐいんぐいんと話が突き進んでいきます。猫好きの人にお勧め。
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No.16:
(4pt)

社会の底辺で、わぎゅう、僕は和牛だ、と叫ぶ

え?町田康?って誰?何する人?
なんて友人がいたら、僕は黙ってこの本を差し出す。
「夫婦茶碗」は、普段あまり小説を読まない人や、町田康なんて知らねえよ、という人に、町田康の小説の素晴しさを知ってもらうための入門書としては、最適な一冊だ。
この本に収められている二つの物語には、「愛」という共通のテーマがあって、これは他の町田文学にはあまり見られない要素である。「夫婦茶碗」では夫婦の愛、「人間の屑」では父親の愛が描かれているが、そこはやっぱり町田康。愛は愛でも、ここに描かれているのは落伍者、負け犬の愛であって、その愛情表現は悲惨なほど不器用である。
僕にとっては、「世界の中心で愛を叫ぶ獣」に似た題名のしょうもない小説より、よっぽど切ない純愛小説です。「人間の屑」の後半、主人公がビデオカメラにむかって独りでしゃべる場面は何度読んでも泣ける。
関係ないけど、町田康がこの本を出したとき、奥さんは死ぬほど嬉しかったんじゃないかな。
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No.15:
(4pt)

うわ、駄目人間。

2編が収録されているのですが、現代日本文学でこういったものが登場するとは思いもしませんでした。故・中島らも氏が「今の文学で面白いと思ったのは彼ぐらいだ」と言ったのには納得できます。ページを埋め尽くした文字量に躊躇するかもしれませんが、反対に読み応えは軽く、テンポを計算された文章を楽しんでもらいたい。
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No.14:
(5pt)

無条件にオモロイ!

割りと、正統派の文学から始まり哲学書・仏教・・多岐に渡り読んでいた。
ヒョンな事からたまたま町田作品を手にとる事か゜あり、読んだ。「くっすん大黒」だった。
最初、何これ?と訝ったが、読み進む内にすっかり不思議ワールドに迷いこんだ。まるで゜不思議の国のアリスみたいだ。
人生に悩み落ち込んでいる人には是非に薦めたい。(笑)お釈迦さまもソクラテスもぶっ飛ぶに違いない。彼が大阪人と知って納得。
大阪人特有の天性の吉本か?
本を片手に思わず笑いが噴出す。それから町田ワールドにドップリ。
「夫婦茶碗」より人間の屑が良い。
ハチメチャでいながら、実はその時その時を一生懸命生きている主人公か゜いとおしい。読後とても哀しかったよ・・・ただ、単に泣かせる作品は多い。
泣かせるより、笑わせる方が難しいよね。町田の作品は笑わせてあとジワーンと哀しみがくる。町田康ってメチャメチャ生真面目で、正統派の人間なんじゃないの?それを恥じと思ってるところある感じ。
とにかく、無条件ではまった。オモロイ!町田最高!
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4101319316
No.13:
(5pt)

理屈は抜きにしても面白い。

甲斐性なしのダメ男が主人公の短編二連発。二人とも本ッ当にダメダメ(笑)。ダメ男なりに一応考えて行動を起こしたりするのだが、まあロクなことにはならない。そのナンセンスな文章と展開がおかしくって、不思議に憎めないダメ主人公に愛着がわいちゃってもっともっとつきあっていたいと思わずにはいられない。短編であることが残念で残念で・・・。
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No.12:
(5pt)

町田ワールド展開中

僕が一番好きな町田の本である。
というよりは、一番好きな本である。
なぜか。美しいから。
堕落した現状を打破しようとする主人公。
でも打破できない。堕落しているから。
そんな彼の葛藤が次から次へと展開されていく。
もちろんそんな彼の行動なんてロクなことではない。
飯屋で高笑いをあげている童話作家を見てうらやましく思い、
自分も童話作家を志し、とんでもない童話を書いてしまったり、
今時皿洗いの仕事を求め、団地を叫び歩くなど・・・。
だがこの完璧なまでの「世間知らず」が妙に美しい。
これは間違いなく町田康の力である。堕落論を唱えた坂口安吾に近いものがあるかもしれない。
いやむしろ、安吾よりも堕落の美しさを巧く表現していると思う。
僕はこの作品で町田ワールドの虜になった。町田の作品は、正直訳にはたたないかもしれないw
だがしかし、僕には今までにない感性が備わったように思う。
色々な感性を持って人生を生きたほうが、楽しいでしょ?
夫婦茶碗 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:夫婦茶碗 (新潮文庫)より
4101319316
No.11:
(4pt)

理解できない人もいるでしょうが

ほかのレビューを見てみると、絶賛もしくはゴミ扱いか、みたいです。絶賛する人には、町田はそんなに上手いわけではない、と言いたいし、ゴミ扱いする人には、あんたはパンクを分かっていない(他者がいることが分かっていない、知識が足りてないんだよ)、と言いたいところです。
特に、ゴミ扱いする人には、あまり適当なことや一般論で、町田の文学をけなしてほしくないです。
個人的には「人間の屑」を先に読んでから、「夫婦茶碗」を読んだほうが分かりやすいと思います。「人間の屑」はパンクの説明でもあるように思います。
夫婦茶碗 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:夫婦茶碗 (新潮文庫)より
4101319316

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