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(アンソロジー)
猫が見ていた
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猫が見ていたの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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他の方々のレビューにあるとおり、様々なスタイルで書かれた猫小説の集まりです。作家たちも楽しんで執筆されたのではないでしょうか。 世の物書きと呼ばれる方々は、猫好きが多いような気がします。猫たちの自由気ままで甘えん坊な気質が彼ら彼女らのハートにマッチしているのでしょうか。 これからもモフモフな小説をお願いします。 | ||||
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作家の人選、表紙の感じから猫をめぐるミステリかと思って手に取りましたが、有栖川有栖作品以外は普通小説でした。湊かなえ、有栖川有栖のファンですが、有栖川氏の作品がダントツでした。 湊かなえ氏の「マロンの話」は、猫目線から見た人間一家の様子が興味深いです。一家の主婦は作者自身のようですが、作家としての葛藤などもちらりと出てきます。ずっと猫を飼うことを拒否していたお父さんが、最後はべたべたの猫愛好家になってしまうのがおもしろかったです。 有栖川氏の「エア・キャット」は、おなじみ火村教授とアリスが登場する短編。トリックと推理がどうというよりは、火村とアリスのいつもの掛け合い、そして普段はぶっきらぼうな火村の猫愛が微笑ましかったです。 北村薫氏の「100万回生きたねこ」は絶望の書か」は、非常に密度の濃い文章で深い意味があるものの、個人的には、何を伝えたかったのかがよくわからないままに宙ぶらりんに終わってしまいました。それは東山彰良氏の「黒い白猫」も同じです。 井上荒野氏の「凶暴な気分」、結局、愛人である社長は自分ではなく妻と家庭を取る、自分との結婚と妊娠は事実上拒否されたという崖っぷちに追い詰められた女性の気持ちが、猫とその飼い主の女性への八つ当たり的な攻撃に象徴されます。ある意味、その女性と自分は似ている、所詮、人からの援助の上に立って自立できていない情けなさ、その不安定さ。読後感は決してよくないですが、考えさせられる作品です。 加納萌子氏「三べん回ってニャンと鳴く」、人付き合いがヘタでゲームに夢中の会社員男性の複雑な思いとゲームの中の猫、どこかせつないお話です。案、構成と文章もとてもうまいと思います。 この本を手に取られる方は、まずほとんどが猫好きではないでしょうか。猫と人間にまつわる様々なお話が収録されていますが、好みは様々なれど何篇かは必ず気に入るものがあると思います。まずます充実して読める作品集です。 | ||||
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それぞれ作家さんの猫愛が溢れてました。 買ってよかったです。good! | ||||
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湊さんのマロンがすごく面白かったです。「ぐるにゃ!」って何度もなくところはせつない…でも、猫って一所懸命生きているんだ、その強さに感動しました。 | ||||
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有栖川作品目当てで購入しました。有栖と小夜子の、とある事件を話題にした掛け合いの中で、猫好きな火村の謎をちょっとだけ解き明かす…といった内容です。安定の面白さでした。 他の作家さんのものも楽しく読みましたが、シリーズものの一部なのか?途中なのか?こちらの作品だけではなんとも中途半端に感じるものが何篇か。でも、アンソロジーというのはそういうものですね。 | ||||
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某番組で紹介されていておもしろそうだったので購入。各作家さんの特色がでているのが読めてよかったです。 | ||||
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いろいろな作家の猫にまつわる話。 さらっと読めておもしろかった。 | ||||
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表紙の猫にひかれて購入。仕事帰りに、喫茶店で一編ずつ読んだ。 作家だけに、猫愛表現が画一的でなくて、楽しめた。猫の話はやはりいい文章で読みたい。 | ||||
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今更ながらに猫と人間との結びつき方は多種多様だなと思いました。 いつも人間に寄り添ってくれる過去・現在・未来の猫に感謝! | ||||
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猫マンガによく見受けられるテーマ、飼い主が猫への溺愛ぶりを披露する……というようなお話ではないようです。購入の際には留意してください。 【マロンの話 】湊かなえ 自宅の庭にノラねこが勝手に住み着いて、うちでは飼えないし迷惑なんだけど困ったな〜と思いつつも、気がついたら我が家の猫になっていた……。というエピソードに深くうなずいてしまう人は、きっとこのお話を読んで笑みがこぼれると思います。福猫は家族に笑顔を運んでくる。笑顔が福を呼びよせるのかもしれません。猫を飼うのを一番嫌がっていたお父さんの豹変ぶりが面白いです。 【エア・キャット】有栖川有栖 これはミステリー小説。殺人事件以上に、猫好き臨床犯罪学者の思考回路の謎を解くミステリー。 【泣く猫】柚月裕子 ストーリーから、おそらく主人公が整った顔立ちの35歳の女性だと分かる。容姿が親譲りならそうなる。生き方は父にも母にも似ないように慎重に歩んできた。でも私は、母の一体何を知っていたというのだろうか……! 母の部屋に出入りしていたノラ猫の鳴き声に、そして自分の知らない母を知る、おそらく同年代の女性から放たれた言葉に凍りつく主人公。読了後、ぼんやり内容を反すうしていたら、私は何故か、ゴダイゴのビューティフルネームを口ずさんでいました。 【『100万回生きたねこ』は絶望の書か】北村薫 100万回生きるというのは途方もない回数です。原作『100万回生きたねこ』の主人公であるトラ猫を人間に例えてみましょう。100万年のうちに100万回死んで100万回生きるということは、だいたい1年に1回は生まれ変わっているということです。では今から100万年前の人類は何だったのでしょうか? それは、原人(ジャワ原人や北京原人など)です。猿人から進化したホモ・エレクトスです。初めてアフリカの外に出て、ユーラシア大陸へ広がっていった頃であり、打製石器を使い火をおこしました。定住はおろか家畜さえいません。(ちなみにイエネコが人間に飼われ始めたのは約1万年ほど前です)人類に言葉や文化すらない遥かに遠い昔のことで驚きます。 100万回は言葉のあやだとは思いますが、つまりそれくらい〝あり得ないこと〟なのだと理解すると〝絶望〟の意味がより一層深くなり、入院中のお父さんの言葉の意味が際立ちます。絵本の白いねこは何処か超然としている。その神秘的な存在感がトラ猫を魅了したとして、果たして白いねこは幸せだったのか? 作中に描かれている小川洋子さんの「文庫版あとがき」がすべてを語っていると思いました。 【凶暴な気分】井上荒野 主人公は同じマンションに住む女の飼い猫を拉致監禁します。しかも衝動的に。彼女には思い通りにならない恋人がいて、公にできない立場です。しかもその関係は瀬戸際。動物を飼うのを禁止しているマンションで猫を飼っている女、愛玩動物としてのペットという意味、他人の大切なものを横取りすること、物書きを生業にしていることで、恋人と仕事を通じて依存関係にあることなど……。このお話に出てくる猫が象徴している意味について思いめぐらせると、二重三重に怖いです。 彼女は大変な問題行動を起こしていますが、その一つ一つが彼女の生き方をやり直すための大切な儀式のように思えました。凶暴ではあるのですが。 【黒い白猫】東山彰良 白猫なのに黒いとは? タイトルの不思議な意味は刺青に由来しています。刺青を彫ることは、暗闇で大きくなる猫の瞳のように闇の世界をはっきりと映し出し、暗黒街で生きる者の道案内をするのでしょうか。黒い猫にしてくださいと訴える少女の本当の望みが何だったのか分からないだけに、後味が切ないお話です。 【三べんまわってニャンと鳴く】加納朋子 大金をかけて引き当てたのが雑魚キャラでがっかり。ソシャゲもそうだが、僕に対する両親の不満もそこにあるのだとしたら? 大好きなゲームアプリの配信終了にともない落胆した主人公が始めた、セコくて地味な復讐が意外な展開をみせます。レアキャットを手に入れたあとの展開と行きつけの美容院スタッフとのハートフルなやり取りに、この小説の真骨頂があります。 【猫と本を巡る旅 オールタイム猫小説傑作選】澤田瞳子 澤田さんが猫好き達に自信を持ってお薦めするラインナップ。 ラインナップにはないけれど、そにしけんじさんの『猫ピッチャー』を全巻持っていて、その事実にめまいを覚えると書き綴る著者に、私はものすごく親しみを感じました。 | ||||
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面白かった。初見の作家さんもおられ、この方の他の作品も読んでみたいなと思うくらいでした。 個人的には、柚木裕子さんの「泣く猫」で涙目になり、加納朋子さんの「三べんまわってニャンと鳴く」を楽しみラストでぐっと心を掴まれました。 猫好きさんは勿論のこと、犬好きさんも猫の魅力に惹き付けられるかもしれません。 | ||||
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猫ミス(猫×ミステリ)を期待していたが、そこまでミステリではない。 そして猫が物語に絡んでくる度合も作品による。 まあしかし、アンソロとはそもそもそういうものだ。 いろいろな作風を少しずつ楽しめるし、自分が今まで出会えなかった作家さんの作品も読めてお買い得。 各作家先生が猫のどこを愛しく思っているのかも、それぞれの作品の表現でなんとなく見えてくる気がする。 今回は加納朋子氏の作品が案外面白かったので、他の作品も読んでみようと思う。 | ||||
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表紙はサスペンスかミステリー風ですが作品は違います。 幾つかネタバレにならない程度にご紹介します。 「マロンの話」(湊かなえ) ある日小説家のオバサンの一軒家に野良猫がやってきて住み着くのだが。その思い出が野良猫の息子の目線で語られる。 「泣く猫」(柚月裕子) 娘にも疎まれた死んだ母親を悼む猫。 「凶暴な気分」(井上荒野) 自費出版会社の社長の愛人の女の部屋に猫が迷い込んでくる。ところがその猫は・・・そして・・・。凶暴な気分というより意外と冷静。 「三べんまわってニャンと鳴く」(加納朋子) ネコ関係のゲームアプリのお話。モバゲー用語には少し詳しくなれます。ライトな作品かと思いながら読んでいると、後半、急に展開が暗くなり、そして泣けます。 「猫と本を巡る旅 オールタイム猫小説傑作選」(澤田瞳子) 「あとがき」ではなく執筆者の選んだ猫小説のベスト作品の紹介。『猫の首』(小松左京)など12作品が短くではありますが解説されています。まだ読んでいない方の参考になろうかと思います。 その他、 「エア・キャット」(有栖川有栖)、「『100万回生きたねこ』は絶望の書か」(北村薫)、「黒い白猫」(東山彰良) 猫がどの程度作品の中で意味を持っているかには凸凹がありますが、猫好きな方には気になる一冊かと思います。ぜひどうぞ。 | ||||
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