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潔白
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潔白の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 41~49 3/3ページ
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のんびり読み始めたのですが、一気に読み倒してしまいました! 帯に「死刑が誤りだった時・・・、」とあったので、ちょっと暗めで重たい司法サスペンスなのかなと思っていたのですが、ずるずるとテンポよく読み進んでしまいました。「こう来るか!?」っていう想定外の結末は、前半の伏線もばっちり効いていてエンタメ感もたっぷりです。登場人物のキャラクターも、すごく立っていて、物語の進展を判りやすくしています。是非、映像化してください。 | ||||
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この作者のデビュー作『尖閣ゲーム』を何気なく書店で手にとって読み、処女作という割にはよくできた面白い作品だな、と思ったので、今回も同じ名前だったので買ってみたのですが、これがなんとも1冊目より断然に面白い!やはり、作者は元テレビ局の報道マンだったというだけあって、今の日本の抱える司法の問題などにも精通し、常に疑問を感じていたからこそ書けたのだと思いますが、何よりその明確な人物描写、構成、最後の意外な結末に至るまで、まだ2作しか書いていない作家とは思えないレベルなのですごく驚きました。前半はややゆっくり読み進んでいく感じになるかと思いますが、後半は一気に読み進めるというか、面白くて他のことが手につかないといっても過言ではないくらいの出来になっていると思います。普通、たくさんの登場人物がいると混同して、一回前に戻って誰だったかな、と確認したりもするのですが、この作品では人物がそれぞれ明確にキャラクタライズされていて、すぐに頭に入るし、最後まで読み終えた後に思うと、随所に心憎いトリックが仕込まれていて、とにかくよくできた作品だと思いました。宮部みゆき、京極夏彦、原尞、東野圭吾、伊坂幸太郎など、新作も含めてだいたいは読破しているつもりですが、そうした作品の中に入れても全く遜色ない、最後まで息をつかせないミステリー、娯楽小説だと思いました。私の中では、この1年、2年の間に読んだ中では最高傑作の1つです。内容はあまりここでは書かない方がよいのでしょうけれど、とにかく誰も予想できない結末に読者はみんな驚かされるでしょうし、人が人を裁くこと、えん罪、人を信じること、あるいは人間ってこんなにも醜悪で、かつ崇高なのかを考えさせてくれる意味では、単なる娯楽小説を超え、松本清張さえ思わせる重厚な社会小説ともいえるのではないかと思います。この作者の3作目が楽しみです。最近のテレビを見ていると、テレビなんてくだらないミーハーな人たちの集まりなのだろうと思っていたけれど、こういう人もいてやはり色々と世の中を憂いながら眺めているのだなと感じ、何となく嬉しくなりました。もっとも、プロフィールでは作者はテレビ東京を退社しているフリーの方のようですから、やはり今のテレビ局の中などでおさまるような人ではなかったということなのかもしれませんが。とにかく、絶対に読んで損はない1冊だと思います。是非、映画化を希望します。 | ||||
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おもしろいです。前作「尖閣ゲーム」以上に読みやすく、次の展開が気になって一気に読んでしまいました。法務大臣が再審請求中の死刑執を命じた新聞記事を見たのはごく最近です。裁判における有罪率99.9%と言われる日本の高い司法制度の落とし穴って本当にあるのでしょうか。実話を織り交ぜながら進んでいストーリーは、ドラマ好きな主婦の私には至極の一冊となりました。 | ||||
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死刑執行済みの事案の再審請求という意外な設定で冒頭から引き込まれた。 登場人物のキャラクターがよく書き分けられていてドラマを見ているように読み進めた。 小説なので、有罪か無罪か以外の展開が鍵とはわかってはいたが、 読者にはある程度種明かしをしながらも、 現実の社会の出来事のように有罪無罪の行方が揺れ、 その軸だけでも読み手を離さない。 そしてダメ押しとも言いたくなるようなエンディング。 著者の前作も読んだが、第2作にして隙のないエンタテインメントの域に到達した感さえある。 | ||||
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表紙のデザインにつられ、何となく読み始めたら 硬い内容にも関わらず、イッキ読み! テーマは重くても筋が面白く、ミステリーの醍醐味を味わえる!司法のあり方や死刑制度を考えさせられる本でもあり、主婦層でも充分楽しめるミステリー感、偶然見つけた満足の一冊でした! | ||||
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現実の沖縄問題とクロスする近未来小説「尖閣ゲーム」でデビューした著者の第二作「潔白」は冤罪による死刑をテーマにした「真実」を巡る司法小説。正確には司法小説という形式を借りた「人と人々」、「個人と社会」に生起する「正義」と「真実」を問う小説である。奇しくも共謀罪が施行された翌日に出版され、出版の翌日には再審請求中の一人を含む二人の死刑が執行された。小説という虚構が現実を召喚したような感慨を持つが作者の綿密な取材に裏打ちされたうんざりするような司法界の実情、読む者の感情を作品に移入させる登場人物の言葉と情況描写、そして謎を孕みながら展開される物語は“現実的”である。私たちが「真実」と思っていることは実はある特定の力によりそれを「真実」と思わされているだけかもしれない。国家の真実と個人の真実。それは等価ではなく大きな乖離と不均衡が存在する。フジテレビ系で放送され高視聴率を得た熱血検事の物語「ヒーロー」はそうした真実を隠蔽する。国家は国民を守るために存在するのではなく国家を維持するために存在する。その結果として国民は守られることも抹殺されることもあるだろう。それと同じ構図があらゆる組織にも存在する。組織を防衛するための個人。その結果として守られる個人と遺棄される個人。そこで為される「正義」とは? 本文で260頁足らずという決して長くはないこの作品は「推理小説」としてはその“欠陥”を指摘されることもあろう。しかしこの「潔白」の魅力は終盤にこそ性急な展開でどんでん返しが起きるが決して複雑なプロットがあるわけではなく寧ろそうしたものに依拠しないで読ませる所にある。つまり作品としての「終わり=犯人」は記されているが「答え」は宙づりにされている。作品に埋め込まれ、さりげなく提起されている「問題」。読者はそれを作品から発掘し持ち帰ることで自ら作品の奥行きを深めることが出来る。またそうしたことを通じて読書仲間とあれこれとゆんたく(おしゃべり)しながら語り合いたくなる作品でもある。作品それ自体の物語で完結せずに空白を残し開かれている作品。それは優れた作品の特権でもあろう。ちなみにカバーに使われている写真は写真家集団マグナムに所属する著名な写真家パオロ・ペレグリンの「雪が積もった線路を歩く人物」。それは「潔白」の登場人物、国家という得体の知れない存在に与する者、抗する者たちの心象風景を象徴的に表している。俯瞰で撮影された雪の積もる線路の先が広く開かれてトリミングされたモノクロの風景。うつむき気味に歩む“その人”の向かう先には微かだが確かな光が見えているはずだ。※気持ち的には☆5ですが余白のないものは嫌いなので☆1つ分を空けておきます(笑) | ||||
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死刑執行済みの再審事件をテーマにした司法小説。組織防衛に走る検察と裁判所、それに対する弁護士、遺族とマスコミという構図の中で、物語は始まる。もちろんそれだけでも手に汗握るストーリーだ。丹念な取材に裏付けられたであろう司法手続きの流れを知るだけでも「そうなのか!」と唸らせるし、組織防衛に走る検察の心理も説得力のある描写で描いている。 しかし、この「潔白」の真価は司法のドラマ、それだけにあるのではない。 序盤の何気ない伏線が、終盤に至る過程でまさかの結末に収束する。登場人物の機微も、著者ならではの筆致で描かれ、終始、説得力のある人間のドラマとして展開する。面白いというだけでなく、司法の現実、警察捜査の闇を知る意味でも読み応えのある小説である。文句なくオススメ。 | ||||
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少しだけ、と思って読み始めたら最後まで一気に読んでしまいました。文句なく面白い!司法ドラマとしてもリアリティに溢れ、そこに登場する人物の心の描写も丁寧でわかりやすく、作品の世界にすんなり入れました。オススメです! | ||||
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中盤からハラハラドキドキが止まらず、結果はどうなるのかと手に汗を握って読了しました。 司法の闇や冤罪、死刑制度について改めて考えさせられました。 | ||||
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