消された文書
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どっかでこの本をという天の声?を聞いたのでレビューしてみることにする。 文庫版解説は清水潔(笑) 一般的に、報道記者が書いた小説は事実をちりばめリアリティーあふれるものが多いが、本書にはそれが少ない。 というより文庫改訂版としてもアラが目立つ。 ・女子高生強姦殺人事件の「デマ」何故流す必要がある?流すルートも沖縄県警ではなくビーチ前川のように警察庁もしくは警視庁内調から本土マスコミのトップ経由では? ・「冊封使録・羅漢」発見の経緯を考えれば自衛隊が密かにの回収に当たるのはまあ良い。訓練中の事故で実際には島内で死亡しているのだから海上保安庁の捜査も必要無し。ただし、警視庁捜査三課の女性刑事が死亡し遺体がないのなら、わざわざ尖閣諸島沖での自衛隊との共同訓練中に死亡したなどと言わずに、公安に出向捜査中死亡でも原因不明の失踪とでもいくらでも闇に葬れるだろう。むしろ「訓練中に中国軍の攻撃を受け死亡した」といえばすっきりしないか? ・魚釣島に上陸した部隊が中国軍の侵入に気付かない?潜水艦も発見できないのか?その状態なら上陸前に攻撃を受けないのか?ジュラルミンケースが解錠前に爆発するトラップである可能性も考慮しなかったのか? ・米軍関係者が何人も殺害され、バーで銃撃、基地内の駐車場で爆発があったとすれば、自衛隊治安出動の根拠として極左暴力集団や間接侵略が疑われますが。それでも「市民に銃を向ける」というんだ。 ・自衛隊治安部隊が「発砲(実際には親中勢力による陰謀)」したとされる抗議団体、3万人でなく300人なら一般市民ではなく極左暴力の関係者では? ・なぜ秋奈は阿久津の正体、オスプレイ撃墜といった重大なスクープをなぜ記事化せず黙っているのか? ・オスプレイは市街地に墜落するように「撃墜」しなければ反基地、沖縄独立を煽る意味で意味が無い。 ・治安出動から独立県民投票への流れが急(大阪都構想を見てもねぇ。特に資金とかどうしたの?)あらかじめ仕込み済? ・「冊封使録・羅漢」の秘密を知ってる人間が多すぎ。 ・日本政府の100億ドルの出どころと送金方法、安里の政治資金の隠し場所は? ・沖縄本島の事情だけだけど、宮古石垣とか事情は違うのでは?それとロシアや韓国、DPRK朝鮮民主主義人民共和国は出てきませんが? ・校正の問題だろうが「機密保護法」「沖縄駐留司令官は鹿児島師団長を兼任」という初歩的なミス。 その反面、ギリギリの差でも基地反対・沖縄独立が沖縄の絶対的世論だと思う感情、「入社以来、社論と違いという理由で記事を曲げられたり、咎められたりしたことは一度もない(評者注:つまり社論と違う記事を書いたことがない)」「まさか、あの国がそんな・・・・・・」に見られる、反日、反米、暴力を伴う反基地活動との一体化、核を持つ中国の軍事力への無批判といった沖縄メディア記者の実態はリアリティがあると思った。 結局、この本のストーリーはというと、沖縄防衛局の官僚に母親が「しばき隊リンチ事件」M君のようにタコ殴りにされてもなぜか沖縄マスコミがダンマリという息子、ハニートラップからの一発逆転を狙う自衛隊高級幹部、「日本もアメリカも好き」という沖縄人を嫌う元少女、沖縄マスコミの正義を信じてく違わない女性記者といった○人達がつむぐ、日本国に変わる琉球の王、王女の座を争う物語である。 ネタバレですが「冊封使録・羅漢」中身はというと「尖閣諸島は琉球の物」といっても尖閣は日本国の物にはならないらしい。独立する沖縄は尖閣を、沖縄を日本ではなく中国に売ろうとするように評者には思えた。 結局は安里は外患誘致恐喝政治資金規正法違反その他もろもろの犯罪者。裁判なき死刑ってこと。 ラストはハッピーエンドなの?唐突に独立してリーダーも不在、嘉手納はグアンタモ化、国家財政、経済も外交防衛も前途多難だと思う。堀口は無職でも「真の警察官僚」なら琉球共和国副大統領兼官房長官兼内務大臣兼警察本部長でも職はあるでしょうに。 是非はともかく、なぜこんな本になったかといえば、自分のイデオロギーに基づいた「日本が憎い、アメリカが憎い、軍隊が憎い、基地が憎い、それを支える人たちが憎い、それに反対する勢力は無条件で支持」という願望、希望(誇大妄想)を優先させて小説を書いたからではないか? 森村誠一や赤川次郎の「東京零年」が好きなら買いなので★★にしたが、そうでない人にとってはまったく価値のない本である。 | ||||
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沖縄の独立問題を、フィクションで物語化する。 本土の人間の書く沖縄の物語は、腫れ物に触るようなことがあり、遠慮があるが、その遠慮がないところが、こぎみよい。現実に起こりうる事件の想定を積み上げて、フィクションとして沖縄独立を組み立てていく。現実と非現実の間の中に、物語が生まれる。沖縄に対して、無関心であってはならないという意味では、よく考え抜かれた作品である。琉球王国のつながりの中で、尖閣諸島問題につなげるために、冊封史録を持ってくるのが、ユニークでもある。 警察官の姉が、沖縄の海の訓練で行方不明になり、主人公の妹がその真相を突き止めようとする。 その物語の時期には、アメリカ兵の女子高生強姦殺人事件が起こり、県民が怒りの集会を開いていた。警察が、女子高生を貶めるようなニュースを意識的にリークした。警察への反発も生まれる。 オスプレイが、街に墜落して、死亡者がでた。墜落と不時着の言葉にも言及する。 連続的な沖縄を揺るがす事件が起こり、沖縄県民は、怒りが臨界点近くになる。 県民集会に、沖縄県警の本部長が、不適切なリークの謝罪のために参加していたら、狙撃されて死亡する。アメリカの沖縄基地の司令官が、沖縄の基地内で狙撃され、死亡する。 一体誰が?そして、何が起こっているのか?という話は、かなり複雑で際どい状況である。 妹は、沖縄新聞の記者。姉の行方不明の原因が、「冊封史録・羅漢」にあるという。 冊封史録は、1534年から1866年に書かれた記録で、全部で12巻ある。 そこには、尖閣諸島が、誰の領地であるのかが書かれているが、羅漢は謎の文書である。その羅漢を巡って、物語は進展していく。 沖縄は、琉球王国だった。そして、琉球処分などの歴史的な経緯の中で、沖縄は抑圧され続けていたのである。アメリカ兵が4名殺されることで、自衛隊が治安部隊として派遣される。 アメリカ兵を守るためという。沖縄県知事は、自衛隊の派遣を要請せず、首相が派遣を命令する。 そこから、混乱が始まるのだが、一体誰がそのようなことをしているのか?アメリカ、中国の反応も、敏感である。沖縄独立の県民投票も行われ、賛成が過半数を超える。ここが、ちょっとあっさりしているのが、個人的に残念だなぁ。もっと、県民投票に関して突っ込んで欲しかった。 沖縄独立は、可能なのか?その物語のシナリオが良くできている。 沖縄は、改めて、琉球王国として、長い間 成立していたということに、今後の沖縄を考える上で重要な意味を持っている。あまりにも、盛りだくさんな事件が起こるが、もう少しシンプルにしても この物語は、成立するかもしれない。少なくとも、沖縄の心象風景を代表する人が存在しないのも弱いのかな。でも、スリリングで、楽しく読めた。 | ||||
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モノクロのパッケージとタイトルに惹かれ購入。出だしは中々練られてて引き込まれていくが、中ほどからミステリー臭が消えて単純なアクション映画風の展開になり、これヤバいなと思ったときは遅く、あとは飛ばすようにページを括り本を閉じた。 ネタばれになるので詳細には触れないが、中国の工作員が易々と米軍基地から狙撃したり、オスプレイを撃墜したりと一気に興が覚める展開が続く(荒唐無稽)。おまけに自衛隊員がなんの良心の呵責もなく無味乾燥に沖縄県民の集会に向けて、命令だからと迫撃砲や機関銃を撃ち込んだりと(普通は躊躇する)。 ストーリーに中国が絡むんだが、その割には中国人(工作員を含む)の顔が見えない。つまり「書けてない」。 顔が見えないんだな。登場人物として中国側、自衛隊側からもう少し登場させてキャラクター作りすればよかったと思う。古書をキーにするのは面白いが、お伽話レベルに終始したところが残念、もう一歩だった。 | ||||
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ぐいぐい引き込まれました。伏線が色々あって、後からなるほど~、と思うことがいくつもありました。 | ||||
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尖閣諸島の領有権を巡る日本と中国。その権利を決定付ける内容が記された冊封使録「羅漢」をめぐる、壮大な陰謀を描いた物語で読み応えがあった。 沖縄を巡るオスプレイの墜落や県警本部長狙撃など、日米関係を揺るがすような大事件や、普天間基地をめぐる政治的な問題などを引き合いに出しながら、沖縄独立の国民投票、自衛隊の治安出動につながっていく展開はリアリティがあった。 前半は警察官の姉の死と、冊封使録「羅漢」がどう関係していくのか、様々な伏線が出てきてよかったのだが、後半は黒幕たちの一方的な言い分に日本政府が振り回されるというもので、少し物足りなさを感じた。 | ||||
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