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箱の中
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箱の中の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全93件 81~93 5/5ページ
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辛い話だけど、大好きな一冊です。 痴漢の冤罪で訴えられ、罪を認めなかったせいで実刑を受けた堂野が、刑務所の中で出会った無口な男喜多川。 小さな箱のような部屋に閉じこめられてまともな愛情を受けずに育った喜多川は、他の受刑者とは違う堂野になつき、次第に強く惹かれていきます。 他には何もいらない、堂野だけがほしい。 衆人環視のなかでの強姦におよんだりもします。 そんな喜多川に困惑しながらも、堂野は彼を振り切れない。穏やかで優しい男でした。 書き下ろしの「脆弱な詐欺師」は、先に出所した堂野を探すために、生活と収入のすべてを私立探偵につぎ込む喜多川を、金だけ巻き上げようとする探偵視点で描いています。 だまされていることにまったく気づかずに、自分はカビのはえたパンの耳をかじりながら堂野をさがそうとする喜多川の一途さが悲しく、だからラスト近くの、堂野を見つけた詐欺師に対する「今日から俺の神さまはあんただ」という喜多川の言葉から、彼の喜びが伝わってきて泣けました。 | ||||
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この作品の、続きと合わせて読んでみてください。ぜひ読んでいただきたい作品です。 特に、攻めがひたすら主人公から、ありがとうという言葉聞きたさにがんばるところが可愛いです。 話は、皆さんが書いていらっしゃるように、冤罪で、自分の無実を主張したがゆえに投獄された主人公(受け)と、 幼いころからだれにも愛されず、愛も、善悪の区別さえもわからない攻めのお話です。 口数が少なく、不器用な攻めが好きでしたらどうぞ。お話もとても深いです。 | ||||
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これは次巻「箱の外」の前編として読むべきで、 「箱の中」単独で読むともしかして、 「なーんだ。粘着なだけじゃない」と思う人がいるかもしれない。 だけど100歩譲って「粘着なだけ」にしても、すごい。さすが木原さん。 どこまでもリアルな刑務所内の描写が、読み手を房内に引き込むかのよう。 気づけば私も「仮想・懲役」として堂野と喜多川を見ているのです……。 それくらい、迫力のある描写です。 お話も完璧です。もうなにも言うことはありません。 これはBLですか? BLって枠にはめていいんですかね? 「とにかく、読んで!」ほんと、それだけです。 あと。箱の中には落丁があります。 初版本のばあい、ページがごそっと抜けているので、 出版社に電話すれば、送料も向こう持ちで取り替えてくれます。 帯は新しいのがついてくるので、最初の帯がいい人は、とっておきましょう。 | ||||
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BLではよくある刑務所ものです(少年院ものではないです)。 攻が受に異様に執着するのもBLではありがち。 でも、ありがちの設定を補って余りある程、良いお話です。 攻や受の人生背景がちゃんと作られてて、ストーリーに生かされてるので読んでてすごく引き込まれます。 受はノンケ設定なのですが(一応攻も?)、ちゃんと受の葛藤が書かれていて、微妙に流され・ほだされるんだけどのめり込むまでは行かない。(今作では) …のが、BL慣れしてる私にはすっごくじれったかったですw でもそこが良いんですけどね。 本編の最後は『えぇぇええぇ〜〜〜っΣ(゚□゚*!そうなの?教えないの?ど、どうするのっ(T△T)?』ってなるので、続編である『檻の外』と併せて購入することを強く勧めます。 書き下ろしでの、攻の受に対する異様ともいえる執着は怖く思える反面、攻の人生背景を考えるととても切なく思いました。 全体的に暗いお話だと思うので、そういうのが苦手な方はご注意ください。 (一応、後編でハッピーエンドなのですが、『ほのぼの』という訳ではありません) | ||||
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今夜はまとめて木原作品へのレビューを書き込んでいます。 この作品も妙なタイトルだなぁ〜?…と思って読み始めたのでした。 読むうちにかなり…ショックな話、内容で…アメリカの犯罪社会かよ〜!? しかし、ありうるかもしれない冤罪事件で、人生の全てが狂わされていった男の半生記です。 こんなことアリか!?…実録ではないでしょうが、やりきれない刑務所の日々。 そんな中で全く好まざる関係に陥ってゆく…避けられない綻び。 何とも不幸一途な主人公なのですが…作者は不幸を不幸では終わらせない! 幸不幸で、割り切れない関係を…これを丹念に辿ってゆかせる木原の鬼畜めぃ〜!…と、言いたくもなりまっせ! 読みたくもない不幸な男の人生の流転…それを読ませずにはいられなくなる大河の流れの一筋。 そして更に第三幕への…序曲でもあります。 | ||||
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BL読みでない私にとっては、ホモセクシャルの傾向がない堂野に対して執拗なまでにまとわりつき、最終的に衆人環視の中で強姦にまで及ぶ、出所後も堂野を追い求める喜多川の姿は狂気をはらんだ執着にしか見えませんでした。 また、堂野という主人公も、流されるままになる脆弱な人間にしか見えず、強姦までされても喜多川を拒否しないという(ましてや、連絡先を残そうとまでした)のには理解及びませんでした。 もしかしたら、“BL小説”として読む、あるいはBL小説読みとしてのスキルが高ければ違う感想になったかもしれません。 ただ、普通に考えてみると、喜多川の堂野に対する想いは、例え不幸な生い立ちがそこにあったとしても、やはり狂気のものにしか見えませんでした。 それを“無垢な愛”と思えないところで、私はこの小説を読むスキルはないんだなと理解しましたが。 男と男がそこにいて、必ず愛がそこにあるという前提で読めば、違う見方ができるのかもしれません。 | ||||
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服役囚(年下)×服役囚 『箱の中』『』を通読して初めに思ったのは、これは「育てなおし」の物語だということです。 刑務所という空間に疑問すら抱かなかった喜多川が、 堂野個人そして堂野の家庭の温かさに触れることによって人間的な感情を獲得していきます。 盲目的で子どもっぽい求め方しかできなかった喜多川が、堂野を「恋人」として扱うようになり、 堂野の息子の前では成熟した大人の態度をとるようになり、その落差に感動してしまいました。 堂野もけっして流されるだけの優しい男というわけではなく、自分の想いに真摯に向きあう誠実さがあります。 堂野の息子として登場する「尚」は、深読みすれば(尚は堂の上半分の字)、 堂野の妻は軽率だけれどやはり夫を愛していたんだという作者の示唆であるように感じられ、 いなくならなければならなかった女の存在が(そういう意味では堂野の娘も)、男二人の世界にやりきれなさを加えます。 ハッピーエンドなのに切ない感情を掻き立てる、一筋縄ではいかない物語です。 「あんたに家族がいたって、近くにいるぐらいいいだろ 同じ雨の降っている場所にいるんだって思うぐらいいいだろ 顔が見たいって思う時に、歩いていける場所にいたっていいだろ」 | ||||
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冤罪の罪で、刑務所に服役した堂本。 喜田川も不幸な事情から、殺人罪で、服役中。(でも、無罪) 刑務所内の描写も、細やかで、ストーリーも、しみじみしました。 急いで、続編が、読みたくなりました。(スグに、注文しました) 喜田川の不器用だが、一途な愛が、何とも言えない、不思議な魅力があります。 続編では、1日1回でいいから、2人が会えるといいな・・・と思います。 | ||||
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木原さんは前に読んだものが合わなかったので、ずっと敬遠していたのですが、これはすごくよかったです。 えん罪で刑務所に行かなければならなかった堂野の悔しさ、やり場のない怒りなど、とても共感できました。 刑務所の中でいろいろな経験をし、そのたびに心のありかたもかわていくのですが、 それらもすごく丁寧に書かれていて話に入り込めました。 そして何より好きだったのは、喜多川の一途さです。 ある意味狂気じみていると取ることもできますが、私にはシッポをふるワンコのようで、 不器用さも手伝って可愛くてならなかったです。 「それから、のちの…」はさらに喜多川の一途さが増していて切なかったです。 パンのエピソードには目が潤みました。 続編はまだ読んでないのですが、購入済。続きが楽しみです。 | ||||
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“箱の中”本編は言うに及ばず、他の人の言うとおり。 喜多川、出所後の“脆弱な詐欺師”は喜多川の雇った探偵大江視点で描かれているが、喜多川の無垢さや他を省みない求め方に切なさが募った。 だが、この探偵に私は興味を引かれた。 小市民的悪党ではあったが、普通のおっさんな大江の“それから、のちの…”にトキメキ。 幸せになってね!と言いたくなった。 奥さんは奥さんで、若い男もいいじゃないかと。ぜひ大江の続きを読んでみたいです。 | ||||
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冤罪で刑務所に入った堂野は不幸だったけれど、喜多川は幼い頃からずっと不幸だった。 しかもその不幸を自覚せず、ひどい母親を恨むことも知らない。 ただ、初めて自分にちゃんと向き合ってくれる堂野の存在を気にし、やがて執着し始めるが、堂野の方は喜多川の想いはわかっても、受け入れることができない。 そういう二人の思いのすれ違いが、刑務所の生活の中で丁寧に描かれている。 無垢な喜多川の一途さが哀しい。 書き下ろしの「脆弱な詐欺師」は、出所後の堂野の行方を知るために、喜多川が雇ったインチキ探偵の視点で描かれる。 堂野を見つけるためにすべてをつぎ込む喜多川の執着と、小市民的悪党の対比が際立っていた。 いい本だった。 | ||||
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久々に胸にくる作品でした。喜多川の堂野にむける愛情、「たとえ結婚しても一日一回は顔がみたい」暗い過去を持ち人の愛情をしらなかった喜多川、次巻ではぜひ幸せになってほしいです。たのしみです | ||||
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人が人を好きになるきっかけって、こんなもんだよな。と気付かされました。自分にとっては何気ないことで他人にとっては特別だと思えたら、それはどんな形にせよ恋なんだと思う。BLノベルで刑務所ものは結構読んだけど、何度も同じページを捲ったのはこれが初めてだ。続きもあるらしいので、この結末を今はただ見守りたい。 | ||||
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