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黙視論
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黙視論の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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面白かったけど、結局わからなかった…… いやなんとなくこういうことかなってのあるんだけれど確信が持てないというか 最後のシーンだけがようわからんというか 検索して他の方々の考えを見てみようとしても どいつもこいつもネタバレを避けたいのかはわかるが「九童環はあの人でいいのかな?」って書いて終わってる、手前の脳味噌の中なんぞ知らねえよってキレたくなるような糞の役にも立たねえ感想ばかりなんでどうしようもない とりあえずここからネタバレ全開で書きますので、未読の方は読まない方がいいです 結局、拾ったスマホに届いていた「誰か見つけて」というメールをキッカケにして 未尽ちゃんが封じ込めていた未尽ちゃん自身への黙視が発動 九童環=兄に恋心を抱いてしまった未尽ちゃん その恋心を告白すること=テロル、ということなんですかねわかんにゃい!!! そもそもスマホは何だったの?誰のだったの? 単に普通にスマホ落とした誰かが、誰か拾った人いますかーってメールしてたのか 「誰か見つけて」ってワードが少々不自然な感じもするが、まあスマホ落としたらそれくらいある?ない?あるかな 誰か見つけて以降のメールがすべて黙視だった(妄想だった)のは作中で確定させられましたし 「どうして、僕は今、泣いているのだろう」で未尽ちゃんが泣いてることからしても、ほぼ確定だと思うんですが ですが、最後のシーンだけがよくわからない 普通に読めば未尽ちゃんがまた黙視して、兄へ恋心を抱いている自分自身(九童環)と抱き合って受け入れる妄想をしている姿なんですが ……4章で「これが人生最後の黙視になることを予感しながら」って言いつつ黙視してんですよね 最後やなかったんかいと いやまあ「予感」だからやっぱ最後じゃなかったって話でも良いんですけどうううううんんん 俺が何か勘違いをしているのか??? いやでもそもそも九童環からのメールが黙視だったことは確定なわけで その時点でもう人生最後の黙視ってのは否定されてるのか。どうなんだわからにゃい!!!! 未尽ちゃんも含めてみんな九歳の時のことが原因で環っていた九童環だったんだよって話ともとれるか……? でも最後のシーンは当たり前のように黙視とか言って伝わってる時点で、100%未尽ちゃんの妄想でしょ?黙視でしょ? あれやっぱそういうことであっているのか 糞!書いてる間にわけがわからなくなってきた!「最後の黙視になる予感」とかいうワードのせいでこんなに混乱すんねん…… あと最後のシーンが俺の考えた通りだとすると、結局お兄ちゃん放置されてね?ってのが気になるのも…… いやまあ親友が人生賭けてまでテロってくれたりはしたけども。でもあそこからもう一段階、未尽ちゃんからなんか無いの?何もせんの? うおおおおわからあなああいいいいいい まあその前の二人の人物たちも別に何か解決したわけではないし、それでええんか。でも黙視内の谷崎に「あとは任せた」って任されてたじゃん……そこから先は作中より後の問題ってこと?ことなの? 小説を読むのはとてもむずかしいです。面白かったです | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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幸乃木未尽(こうのぎみずく)は高校2年生。故あって小学5年生以来ほとんどしゃべりません。会話でのコミュニケーションの代わりに相手をよく見ることに集中しています。スイッチが入ると「自分が理解した相手像」と「自分」が脳内で会話する【黙視】が始まります。【黙視】は超能力ではなく「妄想」と言ってしまえばその通りですが、日常に隠れた真実や美しさや煌きを見つけ出す手段になっていて、誤解も多く生まれるものの、思わぬ気付きで真実に迫ることも。ユニークで面白い設定です。(妄想を暴走させることで今を突破するのは「少女キネマ」と同じですが、【黙視】はおとなしい感じです。) 彼女が高校の校舎裏で拾ったスマホに落とし主から「そのスマホは文化祭で爆発させる爆弾の起爆スイッチだから返してくれ」とメッセージが届きます。返せるわけがない! 落とし主、つまり爆弾テロリストを突き止めようと動き出すと、未尽は怪しい人物に気づきます。 毎昼休みに学校のプールで妙な泳ぎをしている崇橋恭矢(たかはしきょうや)、「名探偵」と言われる前生徒会長の神輿沢(みこしざわ)れん、自分の兄で同じ学校の生物教師で【千里眼】と言われるほどの洞察力を持つ幸乃木太助。さて未尽の【黙視】はテロリストに迫れるか?! ところで「爆弾」とは大爆発する凶器か、世間の常識を転覆させる虚偽の暴露か、纏ってきた見せかけを取り払って己の真実の姿を示す大告白か? 謎は深いです。 未尽は喋らないけれど、引き籠っているわけではなく、弱い薄幸のヒロインでもなく、それなりに行動派で、喧嘩もします。内心の動きは自然で、「少女キネマ」のサチさん以上に十分感情移入させてくれます。 そんな未尽がいろいろ助けられながら進んだ先にあったのは、大多数の平穏のために少数を押しつぶす多数決論理や、逆に多数の圧力に少数者が暴力で反撃するというテロリズムに、正しい論理と行動で対応しようとする努力。これを語るのが作者の今回の挑戦なのだと思います。その意気や良し! 身震いしてしまいます。一肇は現代の問題と戦っている! 謎は解かれきるか、未尽は自らに課してきた呪縛を解けるか、周りの人たちは秘かに圧殺してきた思いの存在を認めて自由になれるか。最後の55頁で一気に加速し、温かい思いとともに作者の呼びかけが伝わってきます。盛り上がりますね。 世界から悩みや苦しみが無くなるわけではありません。そこでできることが【黙視】である、とはどういうことなのか。これこそ誰もができるテロリズムへの対抗手段。さあ、皆さんもご一緒に! 「少女キネマ」では恋愛感情が前面に出ていましたが、今作では恋愛感情もわずかにあるものの、家族愛とか人間愛という重いものを真っ直ぐ持ち上げることに躊躇していません。「少女キネマ」より読むのが難しかったのですが、その分、得た感動も大きいです。 | ||||
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文芸カドカワで連載された連載版は読んでいますが、連載版とは設定も話の流れも異なるので完全に別物ですね。 結論から言えば、面白かったです。 喋ることをある時から辞めた少女「未尽」が、放課後・帰り際に学校構内で拾ってしまい、 下校時刻が大幅に過ぎていたため学校の事務員に預ける間もなく、スマホの持ち主を名乗る人物が現れる。 その人物「九童環」は1ヶ月に行われる文化祭に爆弾を仕掛けたということを告げ、自分が未尽を見つけられたらスマホを返し 自分を見つけられたら、テロを諦めるという風に持ちかけてきて…というストーリー。 喋ることを辞めていても、気分が悪いと未尽が単独で九童環を探そうと色々試みるもトラブルに巻き込まれつつ 最終的には自分の兄であり教師でもある「太助」に行き着くが… まあ太助がかっこいいというか、自己犠牲かなりやっているそんな役回りだけれど聖人かという感じの感想を抱いた。 少女キネマに続く「暴想シリーズ」ということで、 今作では喋らないけれど感情表現はそこそこある未尽の暴想はほぼ最後まで流れている。 折り合いが付いて。暴想がない最後数ページは感動した。 今作では犯人が明示されない「リドルストーリー」形式を取っているけれど、 ヒントは多く散りばめられているので「九童環」の正体をある程度推論や考えることはできるようにはなっていて 面白かったと思う。穿ちせずに素直に考えると、この人かな…ということに落ち着いた。 オリジナルでは少女キネマ以来3年ぶりの新作で期待値が上がっていましたが、 それを乗り越えていくような面白さでした。次回作も楽しみにしております。 | ||||
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