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向田理髪店



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【この小説が収録されている参考書籍】
向田理髪店

向田理髪店の評価: 3.94/5点 レビュー 69件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.94pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全51件 41~51 3/3ページ
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No.11:
(4pt)

町が破綻しても住民は生きてます

過疎の進む北海道の田舎町を舞台とする連作集である。五十代の理髪店店主の視点で様々な人間模様が描かれる。
老いた親の介護や中国人花嫁など今日的なテーマは、興味深く読ませてもらった。
新装開店したスナックの色っぽいママを巡るオヤジたちのさや当ては、とにかく笑える。
大した事件が起こるわけではないが、ストーリーが巧みで人物造形が優れているので、夢中で読みふけった。ラストの二篇が秀逸だ。

『赤い雪』低予算映画のロケ地に選ばれて、住民たちは浮足立つ。いじましくも情けない。だからこそ共感できる。
『逃亡者』地元出身の若者が東京で犯罪を犯し、指名手配を受けた。本作が最もサスペンス風味が濃い。
陰惨な展開を予想したが、良い意味で裏切られた。

狭い地域での人間関係のわずらわしさが基調となっているが、読後感は意外と爽やかだ。
先のことを考えても仕方ない、なんとかなる。というか、なるようになる。性善説寄りの楽天性が気持ちいい。
作者は「邪魔」「オリンピックの身代金」のような情け容赦のない黒い作品もいいが、「家日和」のような楽しい作品も達者だ。本作は後者に近いかな。
向田理髪店Amazon書評・レビュー:向田理髪店より
4334910890
No.10:
(5pt)

現在の地方の実態を温かい視点で描く、実に良い作品です。

正直、実に面白かった。無理して、書き上げたストーリーではなく、実際、
地方の過疎化が進む町の問題を、人が集まる向田理髪店を通して、町民の
出来事と人々の心の交流が、温かい視点で描かれている。
人が殺される様な出来事が起こるわけでもなく、極めて日常的な出来事
の中から見えてくる田舎人ならではの良さが、伝わり嬉しい。
最近の奥田作品では、一番、好感が持てる良い作品だと思います。
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No.9:
(5pt)

町おこしブームとそこに住む人々

若者の流出著しい、北海道の過疎化した地域の理髪店・向田理髪店の店主が主人公。
どちらかといえば、都会と真逆の濃密な関係の中で生きる人間模様を描いている。
自立して札幌に出ていた息子が家業を継ぐために帰ってくるのだが、
うれしい反面こんなところに帰ってくるなという気持ちも持っている…。親の心情をうまく表していて妙にリアルだった。
映画のロケがやってきたり、小さいスナックでのママの奪い合いなど全編事件は小さいが、ざわつく人々の姿が楽しい。

ふらりと現れては任期の間に町を活性化させようと、いろいろなプロジェクトを立ち上げる自治体の公務員。それに感化される若者たち。
村おこし町おこしが今、ブームになっているが、成功よりも圧倒的に失敗が多いという事実をやや皮肉ってもいる。
かつては栄えた町が、今や見る影もなく衰えて、さらに住民も老人ばかり…というところは日本に多いしこれからも増えていく。
しかし、少子高齢化や過疎化とひとくくりにされた町には、個性ある人々が生きているのである。そんな当たり前を感じさせてくれる小説。
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No.8:
(4pt)

奥田 英朗 節

ヒューマンドラマを書かせたら右に出る作家はいない。さすがは、奥田英朗さん。北海道の過疎の町。町民が町民同士、全部知ってて、幼馴染だったり、同級生だったりする小さな町の日常と小さな事件の連作短編集。
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No.7:
(4pt)

人の温かさを感じる読後感の良い作品です

奥田さんの最新短編集

「向田理髪店」「祭りのあと」「中国からの花嫁」

「小さなスナック」「赤い雪」「逃亡者」

これら6編が収録された連作短編集です。

舞台は北海道の寂れてしまった炭鉱町、苫沢町(とまざわちょう)
ここで生活する人々の悲喜こもごもが描かれていますが
登場人物が本当に実在するかの様に錯覚するくらいリアリティーがあります。

著者は岐阜県生まれですが、小説には方言もそこかしこに出て来るので
その辺で更にリアルな感じを醸し出しています。

理髪店を営む向田康彦53歳が軸となり物語が進んで行きますが田舎の人達の優しさ、好奇心、おせっかい、不満、温かさなど
どこにでも転がっている様な人間的な感情が丁寧にフンワリと描かれていて心がほっこりさせられます。

「ナオミとカナコ」の様なドキドキ感はありませんが、心がほっこりとする読後感の良い作品です。
幅が広い奥田作品、次作も楽しみです。
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No.6:
(4pt)

奥田英朗の哀愁

何の面白味も未来もない地方都市での中年の暮らしぶりが展開されるだけなのに、ほわっと癒されて、ちょっと元気をもらう、このユーモアとペーソスは、なかなかの手練れ、いつも新刊が嬉しい。
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No.5:
(5pt)

外れがない奥田作品

市井の人々の喜怒哀楽をシニカルにかつコミカルに描いて、奥田氏の右の出る人はいないでしょう。本作も出版されるや直ちに図書館に予約し、第一番目の読者となった。期待を裏切らない仕上がり。この人は短編の連作がほんとに上手。また次作に期待が膨らむ。
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No.4:
(5pt)

よい作品です

日常と非日常 自然な描写が奥田英朗らしい作品。一気に読みきりました。
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No.3:
(5pt)

すごいの一言。

奥田さんは物事を多面的に描いてくれるので、そこが好き。大袈裟かもしれないが奥田さんの無駄のない文章は芸術の域だと思う。
素晴らしい物語の世界に連れって行ってくれて感謝。
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No.2:
(4pt)

よかたです

田舎の日常風景の物語りですが、ほのぼのとしたいい作品でした。
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No.1:
(5pt)

家で読んでいてよかった

声を出して笑ってしまった。
さらに言えば、涙腺も微妙に刺激されたし。
人目のある電車の中じゃなくてよかった。

中盤以降は完全に自分も苫沢町の一員になってしまい、
愛すべき住民たちと一喜一憂していた。
読書でここまでの移入体験は初めてかもしれない。
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