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テロリストの処方



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【この小説が収録されている参考書籍】
テロリストの処方
テロリストの処方 (集英社文庫)

テロリストの処方の評価: 2.91/5点 レビュー 11件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.91pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(4pt)

テロリストと言えば極左団体とそれを使って民衆をコントロールする政治家

最後の1行の重要性の書かれた産経のブックレビューが気になって読みに行った。

最初に、最後の1行を読み、最初の数ページをめくった。

最近の新聞のニュースや書籍で、暴力団と医師の癒着、捏造論文とその経済効果、医師あまりでのマーケット創出などを抑えていれば、ミステリーはミステリーでなくなるようだ。

それ以外にも、政治がらみの偽装食肉事件や銀行と暴力団の関係の事件を抑えていれば、構造問題は変わらない。
(普通の人は知らないだろうけど)

大衆は、本当に自分たちに貢献してくれる医師の評価ができない。

大衆だけでなく、高収入の職種や資本家階級もそうだ。

専門職のブラックボックスや守秘義務を使って知能犯罪の数々は仕掛けられる。

自分は昨今世間を騒がせている捏造論文や暴力団との癒着の揉み消しの貧乏くじを引かされて負け組医師になったので、作家転身を望んでいるが、改めて、商業的な部分とは別にどこかボランティアな部分も持たないといけないと思った。

それは、著者が引き合いに使っていた、マキャベリの本や解説にも書いてあった。

人は誰の顔を見て仕事をするべきか?

正解はないが、明らかな間違いはある。

これは医師の臨床でもよくある話だ。
テロリストの処方Amazon書評・レビュー:テロリストの処方より
4087710254
No.1:
(4pt)

重い課題が残る

医師である里見清一先生が、将来訪れるであろう医療破綻について書かれた「医学の勝利が国家を滅ぼす」というご本を拝読し、暗澹たる気持ちになりましたが、本書は更にその状況が悪化した近未来(おそらく2020年代)の設定になっています。
 患者は、高額医療を受けられる「勝ち組」と、保険料も払えず治療もまともに受けられない「負け組」に二極化され、医師も高額所得を得る「勝ち組」と、経営難に陥る「負け組」に二極化されています。

 話は、消化器内科の勤務医から医事評論家に転進した浜川の一人称で語られます。浜川の大学時代の同級生・狩野が43歳の若さで全日本医師機構(現実の日本医師会?)の総裁に就任し、医療制度のドラスティックな改革「ネオ医療構想」をブチ上げます(この人、前大阪市長に似ています)。その一方、「勝ち組」医師を狙うテロ事件が連続して発生します。
 浜川は、狩野のブレーンの1人として改革に関わる一方、テロ事件の調査も行いますが‥‥。
 結局、強圧的な狩野の医療改革は崩壊し、医療現場の状況は元に戻ります。

 随所で語られる医療現場の問題点、矛盾、不合理、腐敗、医療費の増大による財政の圧迫、地域医療の崩壊等々、今でも顕在化しているこれらの諸問題を、一体これからどうしていけばいいのか。あまりにリアルで現実的な問題を突きつけられて、ミステリを楽しむというよりも、重い読後感が残りました。(もちろん、面白くなかったという意味ではありません)
テロリストの処方Amazon書評・レビュー:テロリストの処方より
4087710254

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