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アリントン邸の怪事件
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アリントン邸の怪事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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状態も悪くなく、梱包もきっちりされていました。 よい古書店さんです。 | ||||
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英文学を専攻とする大学教授を務める傍ら執筆活動に勤しみ英国本格探偵小説の文壇に君臨し続けた鬼才イネスの後期を代表する謎解きミステリーの秀作です。近年古典ミステリーの復興ブームに乗って紹介され始めた著者の作品群を私はまだ一部のみ読み始めたばかりですが、読むほどに上質のユーモアと仰天のトリックを秘めた遊び心溢れる作風に親しんで、すっかり大ファンになりました。本書の主役はロンドン警視庁の警視総監を務めた後に退職した名探偵アプルビイ氏です。彼はご近所のアリントン邸の主人オーウェンに夕食に招かれ、帰りの余興にとイルミネーションの仕掛けを見学している途上で見知らぬ男の変死体を見つけてしまいます。やがて次々に第二第三の変死体が見つかり、アプルビイは奇妙な事件に本格的にのめり込んで行きます。 私が面白く感じたのは、アプルビイが愛嬌一杯の快活で聡明な奥さまジュディスと絡む掛け合い漫才のような微笑ましい笑いを誘う場面です。他にはアリントン家の愛犬ラセラスが賢く愛嬌たっぷりの可愛らしさで活躍しますので動物好きには堪らない魅力でしょう。本書のミステリーとしての最大の読み所は意外や意外な殺人の手口で、「そう上手く行くかな?」といささか実現を疑わせぎりぎりで信じられる類の物ではありますが、それでも振り返って見ると巧妙な伏線の張られた手掛りに思い至り「そうか盲点だったな。成る程ね」とテクニックの冴えにお見事と感服致しました。本書は著者のデビュー間もない最盛期の作品に比べるとやや見劣りはしますが、御年62歳で書かれた作品としては誠に見事な出来栄えの秀作だと思います。これからも未訳で残された傑作の数々をどんどん紹介して頂きたいと強く願う次第です。 | ||||
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