編集室の床に落ちた顔
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映画の撮影所で人が殺され・・・というお話。 ですが、この小説の場合、最初はありがちな推理小説風にお話しが進行していきますが、途中から少し不可解になり、最後のエピローグはどういう訳か探偵小説論が展開される異色の構成の作品でありました。 私が思うに、最初の推理小説の部分はこのエピローグの探偵小説論を開陳する為の舞台装置で、この最後の探偵小説論を書きたかったが為にわざわざ書いたのではないかと思いましたが、どうでしょうか。 個人的にはこの叢書の多くが、事件が発生し謎が解かれ解決、という物が多くつまらない訳ではないですが、些か物足りなさを感じていたのも真実なので、この様な実験的な作品の方が単なる推理小説よりも刺激的で面白かったです。江戸川乱歩が読んだらどう思ったでしょうかね。 これを読んで面白かった人にはカウフマン「ウォルドー」やニコルスン「装飾庭園殺人事件」もお勧めしておきます。 メタ・ミステリの先駆的問題作。機会があったら是非。 | ||||
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1:映画会社編集主任の自らの経験による殺人事件に基づいた小説 2:新聞記者のそれについての考察(エピローグ) というメタ構造をとっています。 小説部分は「わたし」の一人称で語られ、事実が錯綜し、手がかりの提示が 変幻自在で、「わたしが殺しました」と自白するなど、すべてにおいて どこまでが本当か嘘か判らない状態です。 エピローグはこの奇妙な小説「編集室の床に落ちた顔」を 他の文献や新聞記事をあたり徹底的に分析し、一般の探偵小説論にまで 及んでいます。 「いかなる探偵小説においても、ありうべき結末の可能性は無限にある」と 言及されているように、衝撃的な結末も、その無限の可能性のひとつに 過ぎないのでしょう。 | ||||
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原題 The Face on the Cutting-Room Floor (原著1937年刊) ドイツ生まれの著者が弱冠20歳で発表したメタミステリの先駆にして、あまりに斬新な構成の前衛的作品でありジュリアン・シモンズ曰く「探偵小説に終焉をもたらす探偵小説」である。 ミステリにおける叙述の客観性の問題にこれほど踏み込んだ作品は他に類をみない。 そして小説としての破格な構成、その実験性を比較すべきはアラン ロブ=グリエらのヌーヴォーロマンの作品かもしれない。 とにかく最後半部の展開には唖然とすること必定。 | ||||
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本の帯に書いてあるように、確かに「問題作」ですね、この作品は。「問題作」の核の一つ、構成には、よくこんなこと思いついたもんだ、思いついたところでよく書いたな、と感心させられました。もう一つの核、謎解きの方法・オチのつけ方は、好みの問題で、人それぞれ好き嫌いが別れるようなもの。私は、いまひとつハッキリスッキリしないながらも、こういうのもアリかな、嫌いじゃありません。ただ、とても読みづらかった。構成上しかたがないにしても、まわりくどく同じことが何度も繰り返され、シャレたというよりはウヌボレと意地悪さが目立つ会話、読んでいて、こんなにイライラさせられたミステリははじめてです。作者の術中にハマッてしまったからだとも言えるのですが、それにしても・・・、もう少し何とかならなかったのかな。 | ||||
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