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果つる底なき
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果つる底なきの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全114件 81~100 5/6ページ
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栴檀の双葉とは言いますが、その基底路線が描かれている 乱歩賞受賞作。 空とぶタイヤ、鉄の骨を読んで、ちょうどその頃半沢直樹 大ヒット。 銀行ものははっきり言って嫌いなのですが、乱歩賞の誘惑 には勝てませんでした。 半導体関連企業の4年毎の経済周期を題材に、所謂企業汚職 を絡めた作品です。 企業にそぐわない。とは、上司の言うことに疑問を抱く。 ということです。つまり、親が教えた、友達が教えてくれた 正義を貫くことが、企業倫理、いや企業論理と一致するか それとも。 坂本さんも遥さんも、奈緒さんも、一直線に向かいます。 その行く先を、あまり考えもせず。 若さゆえ。でしょうか。 空とぶタイヤなんかと基本路線は似ています。 糸をたどると、段々太くなっていくその糸は、思いもかけない ところにたどり着く。 それにしても、この作品。蜂のアレルギーとか、とうとう 意味を持たなかった曜子さんとか、何でもかんでも殺してしまう、 甘さが目立つのですが、これが空とぶタイヤにつながっていくと 思うと、その成長振りは凄まじい。 小学生名人から、七冠まで突っ走った羽生名人を思わせる。 そんな読後感です。 80点。 | ||||
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秋の夜長に2時、3時まで読み通しましてたいへん満足しました。 | ||||
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二都銀行に勤務する主人公・伊木。 ある日同僚の坂本がアシナガバチによるアナフィラキシーショックで死亡する事件が発生。 しかも坂本が顧客の口座から預金を引き出していたことも発覚する。 不自然な死因と共に、坂本をよく知っていた伊木は不審に思い、生前彼が何をしようとしていたのかを調べ始める…。 というストーリー。 ある会社の倒産とその裏でうごめく金の亡者たち。 最後に明らかになる犯人像にドキドキしましたが、もう少し上手なドンデン返しを期待していただけに個人的にはちょっと残念でした。 | ||||
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自分は、犯罪ミステリーというジャンルに疎く、ジャンルの核であり醍醐味である「犯人探し」というものにもあまり関心が無く、どちらかと言えば、物語の渦中で起きた問題自体に興味がわくタイプの人間ですが、銀行業界や産業界の諸々について関心・知識を深められ、勉強になったという意味で、この作品は、僕の様な『金融腐食列島』に挫折した程度の素人にも大変読みやすく、おもしろかったと思います。 確かに、多くのレヴューにもある通り、物語自体はプロット主体で、さほどと言うか、全く深みはありませんが、業界に巣食う幾多の深刻な問題を、推理ジャンルの王道的なストーリーに合わせて読みやすく明快に説く著者の手腕と頭脳明晰さには唸るものがあり、さすが、元銀行マンだと思わされます。勉強になります。 しかし、蛇足ですが、ドラマで作品と著者を知った一元の方は、半沢的な軽快さを予想して読むと、主人公がそれに相反する結構な憂き目(笑)に遭うので、これは多少意外かもしれません。 | ||||
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半澤シリーズが好きです。ハラハラするし、銀行、金融業の今を知ることができるし・・・ だいたい読んでしまったので、古いものを読み始めました。”下町ロケット”は面白かった です。こういう技術ものは明るくて元気がでます。 それに対して、果つる底なきは、暗いです。昔はこういう暗い小説を書いてたんですね。 正直驚きました。書かれている人間の深みが違う。筋のほうも、犯人かと思っていると 死んでしまう、というどんでん返しがいくつかあります。 | ||||
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銀行員の男性を軸に、彼を取り巻く女性が繰り広げる中で殺人が起こっていく、金融絡みのミステリーです。端的に言えば、経済ミステリーです。作者さんは金融マンの経歴を、いや、経験をフルに使い作品にリアリティーを持たせることに成功しました。但し、あまりにも、容易に殺人を多く扱い現実性が少し損なわれた点はマイナスです。全体で観れば、多少の欠点があっても面白い作品でお勧めです。【作品の結びは人生の真実を確かに描いており、納得できます) | ||||
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第44回江戸川乱歩賞受賞作にして、池井戸潤氏のデビュー作。 「俺バブ」シリーズが大盛り上がりが見せている中、久々に読者の私も原点回避でこの作品を再読しました。 1998年の作品ながら未だ色あせる事無く読めることにまず驚きました。 当時はバブル崩壊後、金融関連の不祥事が多く誌面を飾り、そんなタイミングでこの受賞も相乗効果で 「銀行ミステリーの誕生!」(阿刀田高氏)と書店でも大きく取り上げられていたのを覚えています。 (当時書店でアルバイトをしていた時に、ポップを作ったのを覚えています♪) 友人である坂本がアナフィラキシー・ショックで亡くなり、彼の仕事を引き継いだ伊木が、 彼の死に疑問を持ち色々調査する過程で銀行内の巨額融資の行方が消えていることに気が付きます。 本当に彼の死はアレルギーショックなのか?殺人だったのでは? 真相に近づくにつれて伊木自身も危険を感じるようになり・・。 この作品は池井戸氏の原点にして、その後池井戸氏の作品に登場する多くの主人公に共通する 「銀行員の立場」より「ヒトとしての立場」を重視するバンカー像が既に出来上がっていたことに また驚きました。 元バンカーとしての理想がここに溢れているのではないか・・そう思いました。 | ||||
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江戸川乱歩賞をとった池井戸さんのデビュー作品。銀行を舞台に融資、倒産、回収、融通手形、そして、社内政治を取り扱っている所はのちの池井戸さんの作品と変わらないが、今主流の企業小説ではなく、本格的なミステリー、サスペンス。まず、親しい同僚が謎の死を遂げる所から始まり、不審に思って調査に乗り出した主人公の周りで不審な事が起こり人もどんどん死んでいく。自分まで命を狙われる。普通の銀行員だったはずの彼のこの超人的サイボーグ度はどうなんだ??と思ったけれど、最後まで、楽しく読めた | ||||
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著者の初期の作品らしいが、すらすら読めてそこそこ面白いが、物語に深みがない、その点今いちだった。 | ||||
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銀行を舞台にしたミステリで、不可解な友人の死、裏に潜む巨額の金、 なぜか命を狙われる主人公、それに恋愛と、まさに審査員受けしそうな要素を あれこれと盛り込んだ優等生的乱歩賞作品だ 良くも悪くも無難な出来なので、そこまでつまらないということはないが、 とてつもなく盛り上がるということもない まあ乱歩賞を集めてる人には安心して買える作品だろう | ||||
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著者の初期の作品ということで、その後に出版される本に登場する 様々な要素がギュッと詰まった印象です。 やや強引な展開もみられましたがおもしろく読めました。 | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算402作品目の読書完。2012/07/23 | ||||
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有能な回収担当の同僚が、外回りの車の中で変死体となって見つかります。 別れ際に「これは貸しだからな」と、得意げに謎の言葉を残していました。 その死の真相を探る話です。 金融用語がたくさんでてきますが、物語の中で自然と理解できます。 事件の背後にある市場経済・産業構造に係る企みの、壮大さ鮮やかさは、知的好奇心を十分に満足してくれました。 とても読みやすかったです。 そして、主人公の銀行員は非常にかっこいいです。 例え閑職に追いやられることがわかっても、組織に、しがらみに迎合せず、自分の価値観で動きます。 そんな生き方は、なかなかできません。なかなか出来ないからこそ憧憬を抱くのでしょうが。 ただ、それだけで十分おもしろく、変死体が出てくる必然性が果たしてあったのかなと思います。 文体は、ハードボイルドを意識している感じです。 時たま、主人公の幼い頃を背景にした心象描写が出てくるのですが、何かとってつけたような印象が残りました。 チャンドラー、原りょうをまた読んでみたくなりました。 | ||||
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作者の池井戸潤市の本は「俺たちバブル入行組」シリーズがとても好きで、最近もとても楽しく読ませてもらった。 バブル入行組シリーズではある程度対立軸がはっきりしており、登場人物なども捕らえやすくなっているが、本作では数多い登場人物のだれが犯人なのかがいい意味であいまいに書かれており、最後まで読めなかった。 そして銀行内部と事件に関連する企業に関わる人物だけでなく、警察も登場しており、さらに主人公の過去とのつながりも出てくるなど、バブル入行組シリーズよりも複雑でスケールも大きくなっている。 この作品はこの作品で、バブル入行組シリーズとはまた違った面白さがあり、乱歩賞をもらっただけあると感じた。 また、銀行員を等身大で描いているんだろうなと感じ、サスペンスだけで終わってしまっていないところもいいところだと思う。 | ||||
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江戸川乱歩賞受賞作品。本書の読みどころは銀行の内幕情報小説としての面白さ、 銀行の職制、人間関係、銀行と企業の取引関係、銀行と銀行員のすべてがわかり やすく描かれてます。そして主人公が事件の真相解明にあたって銀行員としての 立場より人間としての生き方を優先させ困難な状況を乗り切った姿には感動を覚 え、中身の濃い銀行ミステリーとして読み応えのある作品です。 | ||||
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今をときめく直木賞作家の作品ということで期待をして読んでみたが、正直イマイチ。 最初に感じたのは、人物が描けていないということ。どこにでもいる会社員ばかりで特徴が無い。 ストーリーも同様に、ありふれた内容。殺人を無闇やたらに増やすことでインパクトを与えようとしているのがみえみえで、不快だった。 「下町ロケット」は未読だが、きっとこの本より数段面白い内容になっていることを期待している。 | ||||
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直木賞作家・池井戸潤氏の作品。1998年の江戸川乱歩賞の受賞作。 銀行員の主人公が同僚の突然の死から、絡まりあった事件の謎を研ぎほぐしていく金融ミステリー。銀行勤めの経験のある池井戸氏ならではの銀行業界の描写がなかなか読ませます。文章も読みやすく、ストーリー展開もスピーディで楽しく読むことができました。 ただ少し不十分だなと思ったところもなきにしもあらずです。ひとつは、犯人の動機。ほかのかたもレビューで指摘していますが、何件も殺人を犯すほどのことかなあと少し感じました。 ですが、全般的には十分楽しめました。『下町ロケット』と本作以外、読んだことがないので、著者のほかの作品もぜひ読んでみたいと思いました。 | ||||
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銀行を舞台としたミステリ作品なので、専門用語が飛び交いますが適度に解説がついているので身構えずに読むことが出来ます。 「これは貸しだからな」という一言を発端として、次々に謎が出てくるので、先が気になりページをめくる手が止まらず最後まで一気に読めてしまいました。 ただ、如何にしても短期間に人が死にすぎだろうと思いました。同じ行内の人間がどんどん死亡したり、重傷を負わされたりするのに、警察やマスコミの動きというのが鈍すぎます。この辺は、現代を題材として扱うのにはリアリティが無いように感じました。 しかし、銀行と企業のやり取りなどに関しては、作者が元行員だけあってよく書けていると思います。私自身が金融に関しては殆ど無知であるので正確なことは分かりませんが、非常に興味深く読むことが出来ました。 また、主人公 伊木も武骨に活躍をし、なかなか格好良かったです。 総合的に言えば、素人が身構えてしまいそうな金融を題材にしていながら、誰でも楽しめる内容に仕上げた質の高い作品だと思います。 | ||||
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池井戸さんの作品は大好きなのですが、この作品については行きすぎ感がいなめません。マニアックなまでの銀行描写は相変わらずゾクゾクさせられるのですが、無意味に人が死にすぎですね。 特に後半に出てくるスカイラインの運転手まで死なせることはないかと。恐らく池井戸さんも本意ではなかったのではないでしょうか。賞を取るにはある程度インパクトがないとダメなんでしょう。 どうも低俗小説書きの貴志祐介とだぶってしまったのが悔しいです。 | ||||
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私も元銀行員なので、妙にリアル。 これは、銀行内部を知らない人が読んで どこまでわかるんだろうか? | ||||
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