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魔王
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魔王の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全129件 41~60 3/7ページ
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書き方がうまい、どんどん引き込まれてしまいます・・・・っと いつのまにか終わってしまい、消化不良ぎみで終わります。 この作家さんの作風みたいなので・・・ | ||||
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この作品は続編の『モダンタイムス』と同様に社会における情報操作や情報統制がテーマになっている。現在の右傾化しつつある安倍政権を予見したような内容になっていて社会の風潮を自分と距離を置きつつ眺めることの大切さを説かれたような気分にさせられる。 さて、この作品では犬養というカリスマ的首相がひとつの鍵になっている。前半は正義感が強く、物事を悪い方向に考えてしまう兄からの視点、後半は弟の彼女からの視点で書かれている。弟の方は、兄さんと比べると楽観的に物事を捉えるキャラクターとして描かれているが、どちらも正義感に溢れ、行動力があり、それが物語を面白くさせている。後半の視点となっている弟の彼女は、世間知らずの天然キャラとして登場するので、くすっと笑えるような可笑しさが加わっている。 作品のタイトル「魔王」とは誰か?という問いを投げかけてみる。シューベルト「魔王」ではある人にだけ見える邪悪なものとして魔王が登場する。作中ではカリスマ性に溢れる犬養首相が魔王の象徴ではないか。一般大衆には好かれるが、一部の人は彼に危機感を抱く。魔王、犬養首相は初めのうちは味方に守られ、数々の暗殺から守られているが、突然、味方の消失を経験する。栄枯盛衰、魔王も長くは続かないのだ。また、社会問題としての情報操作や情報統制を背景に考えてみると、操作する側と思われるものでも、操作されているという現象を連想させるような場面があった。 一読では消化しきれない小説だと思うので、日を置いて改めて読んでみたいと思います。この本を読まれた方は続編『モダンタイムス』も読まれるとテーマの軸が浮かび上がってくると思います。おすすめです。 | ||||
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すぐに入手できて助かりました。今後ともよろしくおねがいします。 | ||||
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まるで腹話術のように自分の思いを他人に語らせることのできる兄と 動物と話すことのできる弟が 世の政治家やマスコミに翻弄される人々に警告を発します。 兄のように、自分の頭で考えながら 弟の鑑賞する鷲のように、全体を見渡す視点をもつことが ほんとうはまちがいかもしれない情報に左右されずに ほんとうにただしい道を歩む方法だと思います。 、 | ||||
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不思議な力を持った兄弟と,独裁に向かう社会の変化をテーマにした中編2編. 前半の「魔王」では,社会に疑問を感じて力を使って抵抗を試みる兄が描かれ, 後半の「呼吸」は,社会と距離を置きつつ,力を使い方を模索する弟のストーリーとなっている. 社会の変化を,事実として羅列するのではなく, 日常のできごとや会話で表現するリアル感が伊坂氏らしく親しみが持てる. 対称的な兄弟の個性や,周辺の人物像もいつも通り軽やかに描かれていて キャラクターを生き生きと動かすテクニックは氏ならではという感じがする. しかしながら,ともにやや中途半端な終わり方で, 「魔王」はまだしも「呼吸」の方はストーリーの山場も結末もない. 続編の存在を感じさせる,というより,別な長編の前座的な印象を受けてしまう. また,最近の伊坂作品に多い,この種の陰謀視観的なストーリーはちょっとディテールが浅いように感じる. 伊坂氏の真骨頂はキャラクターの魅力にあるのであって バックグラウンドを複雑に見せかけるような設定よりも身近なストーリーの方がよく発揮されると思う. | ||||
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魔王だけなら星5つでもよかったんですけど。 呼吸は消化不良に感じました。 | ||||
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読む前に、この作品は 伊坂幸太郎 作品の ・モダンタイムス ・死神の制度 が関わります モダンタイムス はこの作品の後の話なのですが、 死神の制度 は小さながらも非常に大きな場面で今作では関わります 後者を読んでおくといいのではないかと思います。 | ||||
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魔王 (講談社文庫) 結末やファシズム感の行方をはっきりさせるのは必要ではなくかってのK総理等のブーム今ある大阪市長に繋がる方向の物語だという気がする。 既存法や個人の考えもすべてを叩く市長は間違いなく次回も「やれ、やれ!」と面白がるわたしたち大衆に支持されるのだろう。あの時の「Zyunちゃん」のように。 市長は正しいことを言っている、勉強しないものは「落第制度」あり・学力の低い区の教員叩きもある、反抗的・勤務中活動をする市労組を潰す・・市の無駄を無くす・・誰もが納得するだろう。そして恐れのないリーダーに擦り寄るのは大衆ばかりではなく政治家も多くなるだろう。新聞社も沈黙?大阪版は賛同者の意見が多い。国や県、市の言いなりになるポーズは誰でも出来ることだ。 たしかに気持ちを除け、ポーズだけで生きていけるが、それでいいのかということをこの本を通して少し考えてみたが・・実の所今、述べていることは、物語と関係ないと言えるものではない。自身も職場で強いものに付き流されてしまい、偉そうに言えないが作中の兄弟の生き方を通して、「流される大衆になるのか」「流された後しまったと気づくのか」あるいは「せめて流されないように生きるのか」という、隠れた政治感も潜んでいるのではと思うからだ。 タイミングの良い読書の出会いに自分で驚き、ファンタジックな超能力と「思考」が絡むユニークな物語をこの時だからこそお勧めしたい。 いつもの伊坂作品も読者を楽しませながら、主人公の正義感を出しているがー魔王は誰なのかーとてつもなく、大きなテーマになった作品だ。 | ||||
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最後に読んだ作品が『週末のフール』、さほど本好きではない娘に無理強いしたくらい、終末観に共鳴した が、その後、あの3,11に遭遇して 私自身の何かが変わったのであろうか、『魔王』読み出しこそ、今の世相、政争を書いている!と興奮したものの あの好きだったはずの伊坂調?とも言えるキャラやせりふにどうにも共感できない自分がいた あまりにもきれい、高潔すぎて・・・・ ただ、「おまえたちのやってることは検索であって思索ではない」「もし万が一、おまえの考えが、そこらのインターネットで得た知識や評論家の物言いの焼き増しだったら、俺はお前に幻滅する・・・」それはずしんと響いた それって、やっぱり、読む価値は大いにあったということになる | ||||
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初めて伊坂さんの作品を読みました。 完全にはまりました。 | ||||
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なかなか面白い小説だと思いました。 この続きはどうなって行くの?という感じです。 続編に期待の一冊です。 | ||||
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この本を書店で買ってサッと読んだ。 なんというか、高揚感とかよりも恐怖感のほうが大きかった。なんだか本だけの話に見えない。 これは兄みたく考えすぎなのかもしれないが、今の日本に犬養のような指導者が現れたらファシズム的な流れになる可能性も捨てきれない。何にせよ、いまは中国や韓国とかの隣国との仲がめちゃくちゃ悪いような状態なのだから。 むしろ今の馬鹿としかいえない様な政治家の方が安心にも思えてきた。 | ||||
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私は伊坂さんの作品が好きでよく読みます。 しかし、正直なところ、どれも同じような作品に感じていました。 キャラクターは魅力的だし、アイデアや話は面白いし、構成も文句なしに上手いと思います。 でも、どの作品もいまひとつ伝わってくるものが薄く、(失礼かもしれませんが)ただかっこよくて読みやすいだけの小説という印象がありました。 デビュー作品は好きでしたが、それ以降は上手いな、と思うだけでした。 でも、この「魔王」という作品からは、何か強い思いが伝わってきて、伊坂さんの作品からは感じたことのない読みごたえを感じました。 はっきり言って、他の作品に比べて構成の上手さはないし、ラストが納得出来ない方もいるとは思いますが、私はこの作品が一番好きです。 それはたぶん、傍観していることの多かった伊坂作品の今までの主人公と違い、自ら動き出し状況を変えようとしているこの作品の主人公が、非常に魅力的だからだと思います。 今までの伊坂幸太郎さんの小説が大好きな方は分かりませんが、物足りなさを感じていた方は一度読んでみても良いかも知れません。 | ||||
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読後感として、大きな感動は無いですが、 淡々と語られるストーリーを通じて、静かなワクワク感はありました。 終わり方が結論まで書いてなかったのが、残念でしたが、 そういう小説も、技法としては”あり”なのでしょう。 娯楽小説としては、まぁ悪くないと思います。 あと、文章の比喩表現が、吉本ばななさんに似ているな、と感じました。 | ||||
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井坂幸太郎の本は3冊ぐらい読んだときがある。 オリジナルの世界を作り、現実の世界の読者に問題定義を問いかけるような本が多い。 と言っても、読んでいて難しい本に出会ったことはない。 読んでいて楽しく読後に考えさせられる本が多い。考えることも楽しい。 今回の本には、文庫本タイトルの魔王と呼吸の2作品が書かれている。 両作品ともフィクションの舞台設定だが、我々が接している世間と極めて近い。 魔王、呼吸とも安藤兄弟の話だ。魔王は兄の話。呼吸は弟の話。 二人とも本人が気付かずにある特殊能力を身につける。それと政治の話が絡んでくる。 兄弟の特殊能力が政治に利用され、特殊能力合戦が描かれているわけではない。 兄が身につけた特殊能力は、自分の頭に浮かんだ言葉を第三者に発言させる力だ。 弟が身につけた特殊能力については、ここでは書かない。読者のみが知れば良いことだ。 たとえ知ったところで、この本の面白さは、失わないだろう。 二人の主人公は特殊能力に困惑したり、助けられたりする。 また、作中では特殊能力の発生に深く言及されていない。特殊能力にスポットをあてながら、その謎を解き明かさなくても、読者を飽きずに惹きつける魅力がある。 また、主人公の二人より、その世界が今回の作品の中心のような気もした。 作中の政府について一般市民が話し合い、国際関係の悪化で煽られる集団の心理などが描かれている。この辺りを読むと現実の私たちの日常が頭に浮かんだ。 読後の感想は、面白いに尽きる。生き方について書かれている側面もあるので、多くの方が興味を持てる内容になっています。読後に思考の楽しさをいつの間にか忘れてしまった自分に気づく。また、頼りにするのは直感なのかなという気もした。 あと、情報収集と情報の使い方って難しいなと思った。作中で多くの国民が情報に踊らせられている様子が描かれています。その様子は今とさほど変わり無い気がした。情報の裏を読み取れずに不安に襲われたり、様々な事例に自己判断できない様子は、情報を取得したがる我々の一端を捕らえていると思います。 この作品は2005年に単行本化されています。 言うまでもなく、6年でネットワークの基盤や技術が大きく発達しています。しかし、情報を取り扱う我々はそれほど発達していないのかも知れません。 作中で、この情報と人の関係はライトに書かれています。説教や警告のようになっていないので、読書をしながら頭の中に自然と残りました。 本作に他作品の主人公がサブ役で登場する。どのキャラクターが登場するかは、内緒です。井坂作品では、たびたび、他作品の主人公が作中に紛れて登場します。 このような演出も著者の遊び心だと思い、楽しめました。 | ||||
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Amazonのレビューを見ると伊坂作品にしてはあまり評価が高くなかった。 だめもとで読んだせいか、非常にいい感触を得た作品だった。 続編のモダンタイムス (Morning NOVELS)を読むと 全体としての作品の深さに感銘すると思います。 | ||||
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続編があるということなので(モダンタイムス)期待しています。ちょっとしたファンタジーな作品が好きなので、どんぴしゃはまってます。話の展開もキャラクターもイイです。今、現実の日本でも、地震や津波で大変な事が起きています。誰がどうやっても変える事ができないのが過去。アンダーソンの台詞で「生きてると、こういうこともありますね」は生きるという事の真理の様でした。 | ||||
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第一章のラストシーンはいろいろな意味で興奮しますが、その中にも「爽やかさ」があると思います。物語の中で正義とは、平和とは何か?と考えさせられる事がありますが、自分の信じた事なんでもいいから最後まで貫き戦えば世界を変える事ができるということを教えてくれたと思います。悲しくも爽やかな第一章のラストシーンに酔いしれて下さい。(第二章ももちろん感銘を受けますが、あえて一章を) | ||||
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この作品だけを読むと完結していないような感じがする方もいると思います。続編的な作品として「モダンタイムス」があるので、できれば続けて読むことをお勧めします。この作品だけでも、一応まとまっていると思うし、作者の強烈なメッセージも伝わってきます。しかし、「モダンタイムス」も発刊されているので(2010年11月時点で文庫化はまだですが)、せっかくなら一度に続けて読むと、メッセージも作品の面白さも増すと思います。ファシズムがテーマのひとつで、ファシズムが今まさに拡大を見せているとき、一個人は何を考え、どう行動するべきなのか。読者それぞれが「考えろ」というメッセージなのでしょうか。考えさせられる作品ではあります。 | ||||
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「魔王」はいったいだれなのか?著者はそれを明らかにしませんが、読後にはこのタイトルが何故かぴったりに感じます。私たちが普段感じているような、世の中に対する不安とか、その中で生きる人間としてのジレンマ、いずれにしても、現代の閉塞感のようなものが、ここでは上手く表現されているように思います。個人的に「呼吸」で語られる、主人公の弟のたたずまいが、印象的でありました。でも最終的に「富」にしか解決の道がないのだとしたら、ある意味でそれは絶望的なことかもしれないですね…世の中が悪くならないようにするのは、どこまでも、自分たち自身なのだとも思った一冊でした。 | ||||
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