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革命前夜
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革命前夜の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 21~40 2/3ページ
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この本の帯に、「しばらく他の本が手につかないくらいの放心状態となりました」と書かれており、それに惹かれて読んでみたのですが、本当にその言葉の通りでした。この本に出会わせてくれたこの帯には感謝してもしきれません。 | ||||
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須賀氏の作品ははじめて読ませていただいた。東西ドイツのスパイ小説や東から西への脱出劇はこれまで数々読んできたが、東側で否応なくじっと息をつめて生きている人びとの生きざまが、ドレスデンの音大に留学中の日本人若者の目を通すという新たな切り口から描かれている。彼とその周囲の人びとが演奏する曲がやや陳腐な気がしないでもないが、留学先に東独を選ぶへそ曲がりな若者が状況に目覚め、内なる正義感に突き動かされる姿がなかなかいい。 この作家の異ジャンルの作品も読んでみたい。 | ||||
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ベルリンの壁崩壊当時の東ドイツの社会の一端を知り参考になりました。 | ||||
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すごく面白いです。当時の東ドイツの状況をよく調べているし、ロマンスも素晴らしい | ||||
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前半は暗い重苦しい展開で読むのに時間がかかってしまったが、後半はミステリ的でテンポがよく、スラスラ読めた。読後感のよい終わり方も良かった。 朝井リョウも解説で書いていたが、東ドイツの空気感、生活感、一人一人がそこで生きていたことを、さも自分が体験したことのように書いている筆者の取材力や想像力、筆力は恐ろしい。 また、人生において何を表現し、何を残せるのか、という問題は個人的にも考えるところが多く、心惹かれるテーマだった。 今までこの作家さんを読んでこなかったことを後悔しつつも、まだまだ読めていない物語がたくさんあると思うとわくわくする。 | ||||
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今から31年前。ハンガリーの小さな街Shopron にピクニックと称して大勢の東ドイツ人が集まった。ハンガリー側からオーストリアへ亡命するためである。この出国劇が契機となり、東ドイツ政府は無秩序状態に陥り、両ドイツを分断していた国境線の開放へと繋がる。この闘いの中に現ドイツ首相のメルケル氏もいたのだ。移動の自由を制限することの意味を彼女は身をもって知っている。 | ||||
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書店の平棚であえて未知の作家の作品ばかりを買う、という中で入手した1冊。読書量はけっして少ない方ではないと思うが、読了してこれほどの小説家をまったく知らなかったことを恥じました。 平成元年のドレスデン、登場する日本人は一人だけというとっつきにくい舞台設定にもかかわらず、読み出したらまあやめられない。国家的な大陰謀といった大風呂敷は広げないが、誰が敵で誰が味方か、何が正義で何が悪か、複数のエピソードで重層的に問いかけながら、他方では音楽というもっとも文章化しにくいものの描写をこれでもかと注ぎ込んでくる離れ業を、他の誰ができるだろう。最後の1行で本書のタイトルが画竜点睛の役割を果たす。この老練さに舌を巻く。 朝井リョウの解説も非常に的確で、大満足の1冊であった。 | ||||
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文字通り、東西ドイツのベルリンの壁崩壊の時代に、東ドイツにピアノ留学をした日本人の僕が日々体験するさまざまな人との出会い、音楽、政治に対する思いを綴っている。主人公の僕はあの当時の私と同じくらいの年齢で、TVの画面を通しても、私にも壁崩壊の瞬間は衝撃だった。 緊張する場面もでてくるが一貫して切なく哀し物語だった。最後は涙で、今年初めて久しぶりに感動させてくれた一冊となった。あの頃の僕、僕の友人たちは今どうしているだろうか? 会えるなら会ってみたい・ドイツの今も観てみたい。 | ||||
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個人的に2019年に読んだ本の中で、1番心に響いた作品です。 素晴らしい文章で、革命前夜の世界に浸りきりでした。 東ドイツに留学した音大生の成長(音楽性、精神面)が主軸の小説です。 シュタージなどの言葉の意味を頭で理解していても、感覚レベルでは理解できない日本人がいかに彼らと関わり、理解し、折り合いを付けるのか。 東ドイツ、西ドイツ、その他の国から来ている留学生。 其々が自分の想いを胸に秘め、どのように生きていくのか。 自身の胸の内にある相反する気持ちが生む矛盾が、どう行動に作用していくのか。 ハッピーエンド、バットエンドという様な明確な終わり方ではありませんが、 胸が締め付けられるような気持ちにもなりますし、人の未来に希望を持って良いのだなという気持ちにもなれる本でした。 | ||||
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ピアノを勉強するため、旧東ドイツへ留学した日本人青年が、ベルリンの壁崩壊直前の動乱に巻き込まれる物語。フィクションの中に、歴史的な大事件がいくつも盛り込まれるので、ノンフィクションを読んだような気分になる。そして、日本という国はいかに安全で自由な場所かということを痛感させられる。 独裁国家では、秘密警察と情報操作が国民を縛り付ける。第2次世界大戦中のドイツではゲシュタポとナチスのプロパガンダ。戦争中の日本では特高と大本営発表。そして、国民がお互いを監視し合うシステムを築くことが独裁国家の基盤を補強する。そのために密告が奨励され、情報をコントロールする組織が網の目のように張り巡らされる。 主人公の青年・眞山柊史(まやま・しゅうじ)は、東ドイツ(当時の国民は自国をDDRと呼ぶ)の音楽大学に留学生としてやってきた。慣れない共産主義国で、彼を助けてくれた友人や周囲の親切な人々によって何とか学生生活を続けてきたのだが…。 まるでイーサン・ハントのように次々と裏切りにあい、信頼していた人々によって窮地に陥れられる柊史。しかし、ただのピアノ科学生には秘密兵器もバックアップしてくれる諜報部員もいない。怯え悩み傷つきながら、DDRの真実の姿と、そこで生き残るために必死で活動する人々を見つめる柊史。ベルリン壁崩壊に向かう奔流に巻き込まれながら、柊史は本当に大切なものの存在に気づく。 アクションなら『ミッション・インポッシブル』や『007』の方がスマートだし躍動感がある。音楽の描写なら『蜜蜂と遠雷』の方がずっと心にしみる。しかし、本書は読後にずっしりと重い認識とすっきりと爽快な開放感を与えてくれる。東ドイツという国はもうないが、「シュタージ」と似たような組織で国民を縛り付けている国は、あそこにもここにもはびこっている。 | ||||
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今年、平成から令和になった。ああ、昭和は、さらに遠くなったな、と想っていた矢先この小説に出逢った。 「今日、昭和が終わったのだそうだ」という出だしに惹きつけられた。 ベルリンの壁崩壊前のドイツ。 若き才能ある音楽家たちの成長に、歴史的背景を重ねている。 その場所に筆者が居たわけでもないのに、さも、そこに存在しているような臨場感。 参考文献や、取材があるにしても、これほどまでに読み手を唸らせる筆致は凄いと思う。 どんどん読み進めたいのはやまやまだが、中で演奏される曲目がある度にページを繰る手が止まり、YouTubeを検索してしまうのである。そして聴きながら、また物語の中へ。 聴いた曲に付箋を貼りながら読み終えると、ザッと20曲近くは聴いたと思う。 中でも、美しきオルガニスト、クリスタが弾いた、ラインベルガーのオルガンソナタ11 番がとても心に残った。 ドイツの歴史も興味深かったし、多少なりとも短大で音楽を学んだ私としては、当時オーストリアやドイツは憧れた。 しかし、動乱時の国への留学がいかに大変で、命の危険すらある事かわかった。それは今でも同じかも知れない。若い人たちが世界に飛び立ちたい想いを存分に解放できるような世の中であって欲しいと、この小説を読んだ人は思うのではないだろうか。。 | ||||
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壁崩壊前の東ドイツの雰囲気が感じられました | ||||
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私の中ではかつて読んだ物語の中で最高傑作と言えます。 私もピアノをやる者であり、また1989年から1990年にかけて西ドイツにおりました。ただ、家にテレビが無かったので今ひとつドイツ統一までの動きが伝わって来なかったのです。気付いたらベルリンの壁が崩壊していた、という有様でした。この物語を読んで、当時の思いが手に取るように甦り、まるでその場にいるような臨場感でした。作者は音楽の専門家では無いと思われますが、まるで耳元で音楽が流れているかのような音楽的表現、知識の豊富さには脱帽です。 ストーリーも珠玉のもので、最後の2ページ、泣かされました。 スケールの大きな作品ですので難しいかも知れませんが、是非日独合作で映画化して欲しい作品です。 | ||||
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すばらしい作品です。 特に後半になるにつれて、物語に、そして東西ドイツの壁の崩壊を望む人々の熱狂に飲み込まれていきました。 小説として描いているからこそ、冷戦下ドイツの人々の様子をリアリティーを持って伝えることができていると思います。勉強にもなりました。 須賀さんの他の作品もぜひ読んでみたくなりました。 | ||||
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読んでいる間、当時の東ドイツ(DDR)に存在しているかのように感じる程、 読み始めは特に、読者を取り巻く空気は重苦しい。 しかし、安穏と生きてきて軽々しい考えで留学してきた主人公の気持ちとリンクさせ 物語を読み進んで欲しい。 直前に読了したは、軽やかで優しいものだったせいか この本の読み始めの重苦しい感じは、ページをめくる手をかなり重くしたようだ。 また、ピアノ演奏者が主人公という点では、先日読んだ と似ているようにも一瞬思ったが、全く異質なものだ。 そもそも、この著者のがとても良かったので 何も考えずに買って読み始めたのだが、全く別の人が書いたのではないかと感じるくらい驚いた。 「革命前夜」は丁度中盤に、ある市民運動グループの名前として登場するが、それだけではない。 他でも登場するが、ネタバレになるので詳細は割愛する。 しかし、このストーリ自体が時代の大きな転換点を舞台としているので、 いろいろなニュアンスを含んでいると思いながら読んでみればいいと思う。 ベルリンの壁の崩壊は、驚くほど突然にあっけなく、そして 多少の年月が流れた今では風化してしまっているのだが、 この本はどの世代にも読んで欲しい一冊だといえる。 特に若い世代には理解できない隔たりがあるが、そこに目を向ける きっかけになればとても素晴らしいのではないか。 物語は全体を通して暗く重苦しいが、決して損はしない作品だといえる。 | ||||
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また桜の国で を読み、この作者の存在を知った。 史実に基づいた背景を、しっかりとかきこんでいるので、忠実に読み進む。 共産圏のその時代を生きなければならなかった人々を 留学生である、日本人のマヤマの目を通して描いているから 別の国の別の時代のことを、自分が考えながら感じることができるのだと思う。 別の流れとして、音楽がずっと鳴り響いている。 革命前夜 のタイトルの意味を最後に知り、 また感動。 恩田陸の 蜜蜂と遠雷 音楽を言葉で描くという手法、似ていると思うのはわたしだけだろうか。 | ||||
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大バッハにはじまるクラシック音楽の変遷を忠実に追いながら、現代西洋史の大転換を日本人留学生の視点で語った物語です。 東ドイツに留学を果たした日本人青年が東西ドイツの統合劇に巻き込まれていく舞台設定は見事です。 ピアノとヴァイオリンのハーモニーを基調にした音楽の描き方はクラシックファンにはたまらない魅力です。 サスペンスの要素を随所に散りばめた展開はスリリングで最後まで大興奮です。 | ||||
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ベルリンの壁の崩壊を実感しました。東ドイツと西ドイツの違いを行ってみて感じたのですが、この本でまた何かわかった気がします。このような本がもっとたくさんの方に読んでほしいと思います。 | ||||
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ベルリンの壁崩壊直前頃のヨーロッパについての知識はなかったが、旅行で東欧に行ったことがあったのでイメージはしやすかった。 しかし、西ドイツの明るい印象に対比して物語の舞台となる東ドイツはあまりにも暗く、主人公が初めて出会う現地の人々は癖のある人が多く、さらに主人公も留学先で色々な音を聴きスランプに陥ってしまい、前半は読んでいて辛くなったりもした。 後半になるにつれ「密告するか、しないか」がどんどん重要なキーワードになっていって、誰がどこでシュタージだったかが前半とリンクしていった。 「革命前夜」というタイトルにも意味があった。 最後のどんでん返しはいくつあっただろう。 また、同じ敗戦国として日本の高度経済成長は奇跡だと思った。 現在は難民が目指すドイツがこの時代は難民として流出していたことにも考えさせられた。 最後の盛り上がりで前半の辛さが吹っ飛んだので☆5つ。 | ||||
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ベルリン崩壊の背景が垣間見れて勉強になった。 ストーリー的にも楽しめた。 | ||||
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