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何者



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【この小説が収録されている参考書籍】
何者
何者 (新潮文庫)

何者の評価: 3.95/5点 レビュー 389件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.95pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全61件 61~61 4/4ページ
No.1:
(3pt)

『桐島』は超えられず…

『桐島、部活やめるってよ』を読んだとき、僕は高校生でした。そして『何者』を読んだ今は就活生。89年生まれの朝井さんと、91年生まれの僕。新刊小説の登場人物が自分と同じ学年、同じ境遇というのは、それだけで幸せなのかもしれません。
朝井リョウによる就活小説です。待ちに待った、といった感じです。就活に関する記述は『星やどりの声』や『学生時代に〜』にも少し登場します。いつか就活生の話を書くのだろうなと思っていました。でも『桐島』のときほど共感はできず、星三つです。
共感ができないのは多分制度的な部分の影響でしょう。高校のときはなんだかんだで「みんな一緒」だったのに対し、就活は個人によって動きが異なり、感じることも違います。もちろん共感するだけが小説ではありませんが、僕と朝井さんは同世代で、どうしても朝井さんには共感を求めてしまいます。『桐島』読んだときは、綿矢りささんの『インストール』『蹴りたい背中』読んだときの共感を軽く超えてしまって、それに比べるとインパクトは弱かったです。
「共感」以外のことについて。
作中のインターネットの使い方は、平野啓一郎さんの「分人主義」を思い出しました。ネット上での〈多重人格〉。
それに伴って登場人物の悪意が前に出るようになりました。朝井さんの小説は比較的善人が出てくることが多いので(悪い意味ではなく)、それについては新たな兆しかなと思いました。
あと、個人的にはラストシーンが今ひとつでした。そのラストシーンに行くまでが良かったので、最後にも何か刺さるものが欲しかったです。
いろいろ書きましたが、就活生は(暇があれば)読んでおいて損はないと思います。
何者 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:何者 (新潮文庫)より
4101269319

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