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エチュード春一番 第一曲 小犬のプレリュード
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エチュード春一番 第一曲 小犬のプレリュードの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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育ちが良くて純粋で恋に疎い主人公、話す犬、女優志望のミステリアスな女友だち、かっこいいけど屈折した所のある男子等々、著者の作品に今まで出てきた感じの登場人物ばかりなのは残念でした。 「樹上のゆりかご」と「RDG」を一緒のお鍋に入れて煮たら、こうなるのかしら? と、思いながら読み進めました。 次回作も読みますが、期待していた分、個人的には残念でした。 | ||||
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今作の主人公は、 女子校育ちで恋愛ごとに疎く、おっとりしていて、主体性にはやや乏しい性格です。 同作者「RDG」の主人公・泉水子にかなり似ている感じ。 ゆえに周囲に流されやすいというか、人を簡単に信じやすいのですが、大学生でこの性格だと、現実世界じゃ簡単に宗教の勧誘に引っかかってしまうタイプだろうな… 悪気はないけど結果的に大変なことになってしまい、周囲を巻き込んじゃうタイプかな…と思えて、あまり魅力的に感じませんでした。 (泉水子の場合は、神社の娘だし中学生ということで、浮世離れした感じもまだ受け入れやすく、野暮ったいのもかわいいなと思えたのですが) でも、けして珍しいタイプではなく、周りに一人は必ずいそうだな、というような主人公なんですよね。 平凡といえばとても平凡。 そんな主人公を、なぜか「おもしろい」と感じるハイスペックな男子、世話焼きの友人、主人公と対照的な女子…… どの登場人物もこれまでの作品にいたような感じで、特別新鮮みは感じませんでした。 話の内容も、ファンタジー要素・オカルト要素が出てくるものの、 そういった身近な人間同士のいざこざ、そこから学びを得た主人公の精神的成長がメインです。 よく女性の会話である 「このとき○○がこう言ったから、私は●●と思えて。いろいろあったんだけど、すごく成長できたからよかったなと思って…」 という「最終的に日常や自分を肯定する話」をすごーく丁寧に描いた、女性的な感覚の物語です。 だからきちんと話の筋として「大きな事件」を追いたい人、ファンタジーは世界観をきちんと理解したいから納得できる説明がほしい、という男性脳の人にはあまり向いていないかもしれませんが、 登場人物に感情移入・共感できれば、素敵に感じると思います。 また今回もRDGシリーズ同様、話の進みはゆっくりです。 プロローグのような内容にまるまる一巻使っている印象。 RDGではいつ壮大な話が動き出すのか、何年も楽しみに見守りながら最終巻を迎え、肩すかしを食らったような印象だったので、 今回も似たようなパターンではないかと、個人的に少し飽きを感じてしまいました。 そして、現代劇だと言葉遣いが気になってしまいました。 女子大学生が日常の口頭で「ソーシャルサイト」と言ったり、今風の垢抜けた男子大学生が「チャリンコ」とあえて言ったりするのかな〜…(「チャリ」ならまあ分かるんですけど) 現代大学生をリアルに描いていたら、そのぶんファンタジー要素も際立つと思うんですけど、どうもその現代大学生というのに違和感を覚えてしまって…… 背景のその他大学生も、そのせいで少々古くさく、キャラクターじみている気がするので、 若い感覚を持った人が、チェックしてもいいんじゃないかな~なんて…少し思っちゃいました。 なんだかんだ書きましたが、 「日常のすばらしさ、おもしろさ、尊さを再確認し、成長しながら前進していく」という女性の感性のみずみずしさには好感を持ちます。 荻原さんの作品でとても好きな部分です。 主人公ふくめ登場人物が幼く見えるのも、最近の若者に向ける作者のまなざしが優しく余裕があるゆえ、なのかもしれません。 まだまだ全部しっかりしなくても、少々幼い自分でも大丈夫だよ、ささいなことにも敏感になれる女性的な感性を大事にしていいんだよ、ということなのかも。 まだまだ序章みたいなので、今後主人公たちのいろんな魅力が出てくることを期待します。 | ||||
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