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黙示



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【この小説が収録されている参考書籍】
黙示
黙示
黙示 (新潮文庫)

黙示の評価: 3.93/5点 レビュー 43件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.93pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全43件 1~20 1/3ページ
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No.43:
(4pt)

よい

よい
黙示 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:黙示 (新潮文庫)より
4101390525
No.42:
(5pt)

どう向き合い折り合うかを考えるべきじゃないでしょうか

黙示(もくし)
真山仁氏による著作。
2013年(平成25年)2月に新潮社より刊行された。
2015年(平成27年)8月1日発行(新潮文庫)

ハゲタカや当確師などの著作を持つ真山仁氏の作品。
1962年大阪府生まれ
1987年同志社大学法学部政治学科卒
同年4月中部読売新聞(のち読売新聞中部支社)入社
1989年11月同社退職
1991年フリーライターに
2004年『ハゲタカ』(ダイヤモンド社)でデビュー

政治、経済を舞台とした作品が多いのだなと思った。
著者は同志社大学法学部政治学科卒とあるのでその経歴から来る元来の志向と
いうものも影響しているのだろう。
当確師は以前読んだ事があった。この黙示も農薬や遺伝子組み換え作物に関して
勉強になることが多かった。
youtuberのマコなり社長やもふもふ不動産も語っていたのだけれど
ハズレ回を上げては駄目だと。ただの数撃ちゃ当たるという作品発表は駄目。
それは小説でも同様だと思う。
同じ作者の作品を次読んでみようと思えるかどうか。
ただ現実には官僚機構でここまで主体的な動きを見せる人たちっているだろうか。
この日本で。第二次安倍晋三政権が出来て以降は恐ろしく主体性の無さが
目につくようになった。米野太郎や秋田のような動き方、働き方が必要だ。

あらすじ
農薬を散布していた一機のラジコンヘリが、小学生の集団に墜落した。高濃度の農薬を浴びた少年は意識不明の重体に。少年の父親の平井は、農薬の開発責任者だった。
事件の一部始終を目撃していた養蜂家でもあるカメラマンの代田は、テレビ番組で発言する。「農薬の恐怖は、放射能以上だと言っていいんじゃないでしょうか」。使われていた農薬は、ネオニコチノイド。ミツバチの集団失踪現象の犯人とも言われている薬剤だ。
同じ頃、農水省キャリアの秋田一恵は大臣直轄のセクションに抜擢される。命じられた課題は、農産物輸出のビジネス戦略だったが…。
女性キャリア官僚、農薬メーカーの開発者、カメラマン。3人の理想と現実、矛盾と葛藤、そして「危険な正義」。それぞれの戦いが交錯し、思いもよらぬ結末が待ち受ける。

印象に残った点

ラジコンヘリによる農薬散布では、人が散布するのに比べて濃度が100倍以上の
溶液が使用される。

農家が手塩に掛けて育てた農産物を出荷停止する痛手を、若森は理解していない。
我が子を殺せと言っているようなものだ

官僚とは、土だ。土は全ての実りの礎だが、土が痩せたり腐ってしまえば、
まともな作物などできはしない。今の官僚は、それを忘れかけている。
だから、おまえが身を挺して、コメのための土になれ。

1960年代にアメリカの生物学者レイチェル・カーソンが「沈黙の春」で
農薬の危険を訴えて、農薬に関する社会の関心は一気に高まった。
だがそのブームが収束した後は、それ以上の大きな関心事にならないまま
現在に至っている。

反対ばかりしていても、何も変わらない。
大切なのは前に進むことだと思う。

対立からは何も生まれない。異論がある時こそ、相手を納得させるように
話すのが大事だよ

ハチは未来のために生きている
種を守り、種の未来のためにプログラムされた生き方を貫くんだ。
その掟に対してけなげなほど忠実なハチを見ていると、人間って
なんて愚かな生き物なんだろうなあと反省する

とにかく農薬散布は、除草と並んで重労働だ。
散布回数が少なければ、それだけ農家の作業は楽になる。

扇情的なニュースで人を動かしても、それは一過性のブームで終わる。

感情を煽るようなやり方じゃ、結局は宗教論争みたいになってしまうでしょ

紛争地帯を取材する中で、独裁者の狡猾さをいやというほど見てきた。
彼らの多くはとにかく恐怖を煽って国民を混乱に陥れて、権力を握るのだ。
知性や教養が豊かな人でも、恐怖に取り憑かれると脆い。
そしてヒステリックな群集心理に同調していく。

テレビのワイドショーや週刊誌などから得た偏った情報だけで、
すべてを知った気になる賢いママの類だ。社会に対して問題意識を
持つべきだと思うが、手当り次第に批判するのがいいとは思わない。
問題を正しく理解した上で反応するならそれは素晴らしいのだが、
生半可な情報で早合点して、自分は正しいとか、騙されたなどと
騒ぎ立てるのは、知らないままでいるよりももっと不毛な気がする。

子どもにとって家庭円満は重要案件だからね。

どれだけ過酷な環境でも、生き残る生物がいる。
子孫の繁栄をおびやかす脅威に直面しても、時に自らの体質を変えてでも
生き抜こうとする。その強かさからすれば、農薬なんて所詮、
子供だましに過ぎない。その一方で、人間は生命力をどんどん失っている気がする。

農薬問題を知れば知るほど、農薬の無い社会は理想だが、現実的ではないかも
知れないと思えて仕方ない。狭い国土で、そのうちの7割が山林という
日本列島で、一億人以上が飢えずに生きるためには、農薬と賢く共生する
必要があるのではないか。

GMOを推奨する科学者達は、品種改良との最大の違いは「時間の短縮」だと
主張している。すなわち、人力ならば数年あるいは10年余りを費やす品種改良が
科学の力で瞬く間に行われるに過ぎないというのだ。

所詮、農薬は道具です。上手に使えば、安価な農産物が手に入る。
安全性だって絶対ではないものの、ある程度は担保されている。
要は使い方なんですよね。
なのに事故が起きると、全てを悪だと断じて危ないものは使うなと叫ぶ。
それは現実を知らない者の、無責任なたわ言だと思うんです。

危険性を知るのは、大事ですよ。むしろ知らずに生活している方が、危険です。
だから、正しい知識を伝える人が必要なんです。

私達は、万能感の錯覚に陥っているんです。でも、人間なんて無力ですよ。
何より情けないのは、自分たちが生み出した流れすら止められないことです。
だったら、それに抗わず、どう向き合い折り合うかを考えるべきじゃないでしょうか
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No.41:
(3pt)

2013年の日本の空気にあえて異論を唱えようとした作品としても

農業と食糧がテーマ。農水官僚、養蜂家、農薬開発者を通して著者の問題意識を明らかにする社会派小説。農薬によって生活が維持されていることは否定できず、農薬が毒になるか薬になるかは使う側の問題。GMO(遺伝子組み換え作物)は人類が新しく手に入れた打ち出の小槌で、多少危険だとしてももはや誰も止められない。外国企業にやりたい放題に日本の市場を荒らされる前に、政府として研究を怠ってはいけない。
単行本は2013年刊。当時は3.11の記憶も新しく反原発の空気がまだ日本を覆っていた時期でした。本作を通して、著者は安易な二分法に陥ることの危うさを暗に訴えようとしたようにも思えます。
物語の展開はやや消化不良。農薬開発者の平井と懇ろになったFPの結城さおりが美人局として噛んでいそうな感がありましたが、本人の転勤で結論は明らかにされないまま。ミステリーのような謎解きを期待すると肩すかしを食らいます。
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No.40:
(2pt)

駄作

面白くない
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No.39:
(1pt)

期待以下

金融小説以外は真山仁には期待しないほーがいい。

つまらない。これに尽きるw
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No.38:
(4pt)

農薬とGM作物を考える良い機会

ネオニコチノイド系農薬の被爆を通して、農薬メーカー、マスコミ、消費者、監督官庁、農業者、政治家それぞれの思惑が交錯。どの情報が本当なのか、それを知る手段があるのか不安になる。政治の一瞬先は闇と言われるようにコロコロと変わる情勢には今の情勢にも繋がるのが怖い。
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No.37:
(5pt)

日本の農政そして食料確保に未来はあるのか

この作品を読んで思い浮かべるのは服部 真澄著『GMO』だ。
ほぼ同じ視点でGMOと日本の食文化、食料危機を真剣に問う内容だ。
アメリカのGMO戦略に日本政府、農水省は技術も知識も太刀打ちできない。
旧態依然とした日本の農政ではやがてアメリカ、中国の植民地になりかねない危機を痛烈に批判している点で感銘を受けた作品だった。
一般文学通算1989作品目の感想。2017/11/29 20:30
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No.36:
(2pt)

大変難しい小説で途中でやめようかと…

養蜂から農薬、そして遺伝子組替え農産物など全く知識のない分野であり難しかった。更に登場人物も多く年寄りには無理でした。
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No.35:
(5pt)

もっと残留農薬への関心を!

この作品を読んで、あらためて、普段口にする野菜の味の違和感について考えさせられました。ミツバチを撃退するような農薬、がこの作品で描かれていますが、私を含めて皆さんが普段口にしている野菜の、なんと不自然なこと!綺麗過ぎる!形が人工的?すぎる!虫に食われた跡が少なすぎる!みなさんなにげに散歩すると分かるのですが、野菜ではない雑草や樹木の葉っぱですら、虫に食われた跡があるのは、当たり前ですよ。しかし、私たちが口にしている野菜(特に葉物野菜)の綺麗さ!といったら不自然!としかいいようがない!それ、すなわち、農薬のおかげなんです。都会のど真ん中に住んでいると分からないかと思いますが、農薬の散布方法を見たことがある人なら、「げっ!」と思われると思います。農薬を直接塗布!に近いような感じで散布しているのが先進国農業の実態であるんです。しかも、洗っても、野菜は根っこからも農薬を吸い上げるので、洗う意味がない。しかし、そのおかげで我々消費者は、虫に食われていないキャベツやレタスを「おいしい!」「きれい!」「新鮮」といってかぶりつくんです。この小説を読んで、近所の農家がナスに農薬をまいてる風景を思い出し、人事じゃないな、と思い、星5つにしました。っていうか、作者の引き出しの多さにも星5つです。M&Aや企業買収の話だけでなく、社会問題にズバリ切り込む本作品は、もっと評価されていいと思います。何より、私たちの健康問題にも関係する話題なのでなおさら、と考えさせられました。
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4101390525
No.34:
(1pt)

初・真山作品

農業問題をテーマにした小説ということで読んでみました。
真山氏の作品は初めてです。

農業の現場を広く取材した作品であり、農業問題を真摯に取り組んだ作品だということは理解できました。
ですが、農業界の人間としては、もっともっと深掘りして欲しかったなぁ……というのが本音です。

おそらく、執筆のための取材では、農業界の深い闇までには辿り着けなかったのかも知れません。
または、相手が小説家ということで、取材対象者の気負いみたいな感情が邪魔したのではないかと推測します。
あるいは、取材対象者の認識が浅かった可能性も否めません。

つまり、ボクが言いたいのは、真山氏が取り組もうとした農業問題の闇は、この小説の内容よりも、さらにさらに深いということです。

是非とも真山氏には、農業問題の闇(タブー)に切り込んだ作品に再び取り組んで欲しいと思います。
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No.33:
(3pt)

まあまあ

アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。
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No.32:
(4pt)

知らないことの怖さ

自分の知っていることだけで色々な事を判断し批判しがちですが、「無知の知」って大事だと感じました。登場する女性たちのそれぞれの女性特有の感性が現実的で面白い。
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No.31:
(5pt)

カーソンの沈黙の春から、さらに農業技術は進展した。増殖しつつあるニンゲンの食をどうするのか?

農薬そして遺伝子組み換え作物。
農業にとって さけられない 現実。
どのように考えるのか?
どう対処したらいいのか?
そのことを 問題提起する。

農薬は 必要悪でもなく 毒薬でもない。
適切な使い方が重要と 説く。

ラジコンヘリの暴走。
一般散布とラジコンヘリの散布希釈の違い。
そのことで、被害にあった子供たち。
その中に、農薬開発者の息子がいた。
自分のつくった物で、自分の子供が被害に遭う。
それでも、農薬は必要と考える 平井。

ネオニコチオイド系農薬が ミツバチに影響がある。
ネオニコチノイドと呼ばれる化合物は、
アセタミプリド、イミダクロプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、チアクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラムの7種類。
かなり、蜜蜂との関係は明確になり、人体の影響についても
検討され始めている。

戦場カメラマン 代田が ミツバチを育てる。
平井と代田の対談が じつに 興味深い。
農薬は 第2の放射能だ と代田は言ったことがあった。

農薬から 干ばつをものともしない
GMOトウモロコシ。
GMOに対して どう対処するのか?
干ばつによる 食糧不足。
金のあるものが 市場を制覇する。

世界的な天候不順(地球温暖化)による 干ばつによって、
食糧がなくなる そのことで、大きな影響を受ける。

中国が 100万トンから400万トンの米を欲しがる
という設定から、減反にたいする 中国の提案。
これが、実におもしろい。
可能性がある。
遺伝子組み換えによる 被害が どんな形で生まれるのか。
遺伝子汚染;除草剤抵抗性をもつ雑草。
対抗進化;ウイルスの進化。
タンパク質の毒性;代謝経路の変化による。

コメを遺伝子組み替えすることは、
現実的に日本はどのような変化が生まれるのか。
米野 そして秋田。
農業に対する方向性を探そうとする。
植物工場、アグリトピア、フードバレー、
原村、淡路島と ひろがる。

うーん。おもしろかった。

カーソンの沈黙の春の警鐘から、
農業に携わる人々がどのように その意志を受け継ぐのか?
増殖しつづけるニンゲンの〈食〉はどうあるべきなのか?

結論を出すよりも 考えるテーマを与える
というスタンスが 生きている。
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No.30:
(5pt)

真山節全階

一言で
面白い。未來を考えさせる本でした。
子供にも読ませたい。
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No.29:
(4pt)

真山作品

ハゲタカ以外でもたくさん作者の作品を読みましたが、正解の無い問題を敢えて扱っているのでしょうか。
それだけにとても考えさせられる作品と思います。
農薬とGMOと農業の競争力向上とが絡み合い、物語としても読み応えを増している様に思います。
日本の農業にはポテンシャルがあると考えている者としては、作品のテーマについて改めて考えるきっかけとして良い作品、他の人にもお薦めしたい作品です。
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No.28:
(5pt)

問題提起の書

真山仁の本は社会の様々な問題を取り上げるので、気づかされることも多くとても勉強になる。

本書で取り上げているのは「農業」。農薬散布の是非から始まり、遺伝子組み換え作物問題、TPP
についてなど…。

正直、食の問題は奥が深すぎて、本書でも明確な解決策を提示しているとは思えない。自分自身も
GMOは本当に悪なのか、農薬はやはり必要悪として捉えるべきなのか、本書を読んでも答えが出たとは
言えない。

だが本書を読むことで多くの人たちが食の問題について考えるきっかけになるのであれば、非常に
意義のあることなのではないかと感じた。
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No.27:
(5pt)

読み応えのある本でした。

作者の紡ぐ物語に引き込まれ、物語の世界と現実の世が錯覚させられるようで、とても楽しい時間を過ごせました。
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No.26:
(4pt)

真山 仁は 深究者

敵対関係を描くのは簡単だが, 両者の利害に一致する狭隘な道を見いだそうとする取材先の志向をとらえて表現している。 対立と抗争からは生まれない共生と共存を描こうとしている。 しかし,3/4辺りに出るアソビは必要だっただろうか? 現在「幸せの条件」誉田哲也を読書中。 テーマはほぼ共通。 自国の将来を考えると食糧の確保は当然の帰結先と同感。 「放射能」もキーワード。
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No.25:
(3pt)

事実とは異なるのにそれを感じさせない。フィクションなのにノンフィクションの体裁に違和感が。

さすが真山氏、文章は読ませる。それだけでも読む価値はある。

しかし農薬のフィクションをノンフィクションのように語るのはフィクションの作法を逸脱している。内部告発(問題提起)の体で嘘しかない。これを信じる読者への誠実さが「ゼロ」であることが残念だ。

駄目な点

0)農業政策の問題を盛り込んだと思われるが、話が発散していて共感を得られない。日本の農業が輸出する点と、中国に買収される点が述べられているのである。問題点として同じで、挙げるのは単なる発散でしかない。(真山氏の危機感よりも)小説としての面白さを追求してほしい。

1)現在の農薬は100gくらい食しても健康被害がないと認識している。それを希釈した薬剤に少量暴露しただけで数人の被害者が出るのはフィクションである。アレルゲンはSFとしてありと思えるが一般被害がある時点で「とんでも」である。

本質的に氏が「農薬」に対する理解が低いと思わざるを得ない。専門家でないのでそれはいい。でも「明らかな嘘」ならば別の薬剤にして欲しかった。現在存在する薬剤を嘘で批判している時点で、「とんでも」である。そのことを理解して読む必要がある。科学知識に関しては「全部嘘である」。重ねて述べるがフィクションならばこのような表現を行わない。

2)具体的な「ネオニコチノイド系」を標的にするのは悪手であった。
アレルゲンを原因にストーリーを引っ張るのは「フィクションであればあり」だと思う。しかし希釈された剤に暴露した数人の健康被害はあり得ない。原液を使う農家はどうなんだよと突込みが入るわけである。

発刊当時はともかく、西洋ミツバチへのネオニコチノイド系農薬の影響は少ないと報じられている。真山氏の見解は置いておくとして、事実でないことを事実として表現するのは問題である。

面白い点

人物の練り込みや葛藤が非常に面白い。読み物として非常に優れている。上記のように事実とはかけ離れていることに注意。

面白さで4点。締めが締まらなかったので-0.5点。フィクションと嘘を混同しているので-0.5点。
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4101390525
No.24:
(5pt)

黙示、警告

著者の作品は、まさに旬のテーマを、面白区、わかりやすく作品なので、この作品も文庫化されて、すぐに買い求めて読んだが、やはり面白い、事前の下調べが、しっかりしてあるので、読んでて、しらけない、本格社会派小説に、あがっている。
黙示 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:黙示 (新潮文庫)より
4101390525

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