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スザンヌの日記
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スザンヌの日記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.64pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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細かく丁寧に描写された主人公ケイティとスザンヌの気持ちに共感し、感動するだけに最後に違和感が残ってしまった作品となった。 冒頭部分で互いの愛を確信し、信頼しあっていると思っていた恋人マットから突然の別れを告げられ茫然自失となるケイティ。混乱の中、傷ついた心を何とか修復して生きていこうとする彼女が読み進めて行くスザンヌの人生。 スザンヌもまた誠実にそして懸命に生き、運命の伴侶と巡り合って得た家族をひたすらに愛していく一人の女性だ。 ケイティもスザンヌも、傷ついた心を抱えながらも懸命に生きている。そして一つの愛を大切に守って行こうとするその一途な心は、真実の愛に巡り合ったものだけが持つ強さなのだろう。 その愛の強さと心の強さに共感し、感動を禁じえないが、この二人の女性の存在感に比べ愛されるマットの弱さが逆に浮き出てしまう感じが否めない。 ミステリー仕立てのラブストーリーで謎解きのスリルも十分に楽しめ、おまけに繊細な表現でスザンヌの人生の不条理さも描かれていく。それだけ作品に引き込まれ涙を流したその結果、たった1年程でこういう結末を選ぶマットを私は正直理解できなかった。それが残念。 | ||||
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とりあえず、読んだ後いい気持ちになれる本。予想通りのオチではあるが、だからといってつまらないわけはない。 とはいうものの、スザンヌとケイティが常に「守られている存在」として描写されていることに違和感を抱く読者もいるに違いない。この二人がそれぞれ医者と本の編集者という「キャリアウーマン」であるにも関わらず、あまりにも「自己決定」に欠けるのだ。彼女らは、自らの幸福を「Isn't it lucky?」というフレーズで表現している。つまり、あくまでも彼女らの幸福は夫のマットによってもたらされた「luck」なのだ。そして、子供たちは神から与えられた「gift」というオチまでついている。アメリカというと何となく男女平等とのイメージを持ってしまうが、彼女らのこのような発想の方が一般的なのだということを再確認できる作品と言えよう。 特に、病気持ちのスザンヌが第二子を妊娠し、危機に陥るところ(中盤の山場)では、なぜ事前に妊娠しないような方策を採らなかったのかが、日本人には分かりづらい。優しく思いやりのある夫のマットが何故スザンヌを危険に追い込むようなことについて無頓着なのか?。だがこれも、避妊をするのは女性側というアメリカ文化を分かっていれば、こうなることがよく分かる。(無論、宗教的な問題もあるかもしれない。)このような観点では、マットは決して優しくないし、思慮深い人間でもない。無邪気なまでに無神経なのだ。そしてこれはアメリカの文化全体に言えることである。 なお、英語は比較的平易であると思われる。 | ||||
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