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野望の憑依者
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野望の憑依者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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「太平記」は海千山千の一筋縄ではいかない人物が多数登場し、今日味方だった者が明日には敵に、昨日追い詰められていた者が今日は勝者になる混沌とした物語です。時代背景自体が複雑でそして面白いこともあり、一人の人物を描くには難しいと思います。主人公(高師直)を描く前に、時代背景に筆を費やすことになり、それを越えるキャラクターの悪党的な魅力を描ききれなかったと思います。でも、この作者らしく主人公の立場、様々な勢力の事情を簡潔に分かりやすく説明されていたところは読んでいて勉強になりました。この作品に関しては残念でしたが、魅力的な題材を選ばれる著者だけに、今後も注目していきます。 | ||||
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一口にいえば駆け足な印象をうけるのです。たとえば伊東さんの北条早雲もので「迅き雲のごとく」という連作短編と「黎明に立つ」という長編があるが、個人的な見解では、この2作の密度差は歴然としている。ひとつの事件にフォーカスした前者と違い、後者は進行を急ぐあまり、じっくり人間を描く時間がなかったように思う。今作も同じで、持ち味が薄かった。 群像劇というのはすべての人物の事情や立場をすべて描かねばならず、相当な力量が要求されるが、伊東さんはそれを描ける希有な作家だと思う。伊東さん作品では「迅き雲のごとく」「天地雷動」「峠越え」この3作はくりかえし読んでしまう。深い人間考察と、作品に籠る熱が、何度読んでも燃えさせてくれるからだ。今回は目をつけた題材がよい(高師直)だけに、非常にもったいない気がした。 多くのレビューアーがコメントしているように連作短編に伊東さんの持ち味がでているなら、新聞小説のような形式を採用されてもいいかも。それも、期待が高いだけにこちらのハードルが上がっているんだけれど。 | ||||
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