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日暮し
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【この小説が収録されている参考書籍】
日暮しの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全83件 61~80 4/5ページ
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時代小説+ミステリー=日常生活の些事から生まれては消えてゆくけれど大事なモノを気づかせる小説です。 ミステリー仕立てではあるものの、謎解きを主眼に置いていません。それよりも江戸時代の下々の人々の暮らし(まさしく、タイトルの 日暮し です!)を現代の我々の生活にも通じるささやかなモノを汲み取ってくれる、あるいは、私達に思い出させてくれる、そんな小説です。 さらに、連作短編のようになっていて、小さな細かい話しが次第に大きなひとつの流れになり、綺麗に纏まる、そう、ココで思い出されるのは「堀江 敏幸」さんの様な小説です。 堀江さん好きな方で、「どうもベストセラー作家は敬遠しがち」な方、宮部みゆきの初心者(私もですけど)にオススメ致します。 各章に「日暮し」という単語が必ず入るのですが、その入りが絶妙です。さすがというべきか、宮部みゆき!些細な人々の細かい想いをそれぞれに、綺麗に、描写します。 様々な登場人物の中に、あなたのお気に入りの人物がきっといます。三谷幸喜のドラマの様な、スティーブン・キングの小説の様な、それぞれの登場人物に作者の愛情を感じます。 群像劇が好きな方にも、オススメ致します。 | ||||
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宮部みゆき氏の江戸ものはすべて欠かさず読んでいますが、このシリーズは一番好きなものです。 本作は前作「ぼんくら」に比べてかなりミステリー仕立て。 とはいえ、宮部氏の得意とする、お徳さんや岡っ引きの政五郎をはじめとする「人情味溢れる市井の 人たち」の描写はバッチリです。 今回は弓之介とおでこが大活躍ですが、その分井筒の旦那と前作での主人公の一人・佐吉の影が ちょっと薄くなったのが残念かな。 そして葵奥様が出てきたと思ったら死んじゃったのがとても残念です。 この人のお話、もっと掘り下げて書いてほしかったなぁ。 それにしても宮部氏の江戸ものは読ませる読ませる。あかんべえ然り。 現在連載中の「おまえさん」も早く単行本化してほしいと心から気になる、秀作です。 宮部氏は本当に「江戸ものの担い手」だと思う。 | ||||
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『ぼんくら』の続編。 だるい同心・平四郎と美形の甥っ子・弓之助事件簿。 短編4本と長編1本で更正されています。 《収録作品》 おまんま………記憶の達人・おでこが生きていくたづきのはなし。 嫌いの虫………所帯を持って幸せになった佐吉がまた湊屋に振り回されるはなし。 子盗り鬼………前作から話題の女性・葵の人間性がよくわかるストーカーのはなし。 なけなし三味…生々しい色恋のはなし。 日暮らし………これは長編。上巻の四分の一と下巻はこのお話。 前作『ぼんくら』で明らかになった 湊屋のどろどろした人間関係が出て来るので、 こっちを読む前に『ぼんくら』は必読。 どちらも時代物でありながら読みやすいのでさくっといけます。 私は『子盗り鬼』がいちばん気に入りました。 前作では捨てられた息子視点でしたので とにかく自分勝手で何を考えているのやら、と、 ちょっと薄気味悪い存在に感じられた『葵』が きっぷのいい、とても格好良い女性だったのが印象的です。 『日暮らし』では、 いままであまりにも泰然としすぎていて 怪物のように感じられた湊屋の主人が ひっそりと人知れず見せた人間性がとてもせつなかったです。 甘い話ばかりではありません。 むしろ突き放している部分もたくさんあるのですが、 それもひっくるめて人情味溢れる作品です。 | ||||
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ぼんくらの後に日暮らしを読みました。 確かに、ぼんくらを読んだ後の方がいいですね。 ラストはいまいち期待はずれだったけれど、 そこまでのもって行き方はさすがです。 ほんとにハラハラして一気に読みました。 宮部さんの時代物って、初心者にも読みやすくって やっぱりいいですね。 | ||||
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「ぼんくら」の続編であることは知っていました。 知っていたのに、こちらから読んだ私は、間違いなく失敗しました。 ここまで「ぼんくら」の内容が出てくるとは・・・ ここまで、「ぼんくら」の事件背景がからんでくるとは・・・ 知りませんでした。 ああ、大失敗です。 「ぼんくら」を読んでいなくても、読み進めるうえで 問題はありませんが、前作で起きた事件の内容と結果が うっすらと分かってしまいます。 登場人物の心の動きなども、前作を知っていれば、 もっと理解できるし、もっと面白かったはずです。 読み始めてすぐに、前作を読んだほうがいいかも と気が付いたのですが、今作の面白さと魅力を前にして 中断することができませんでした。 江戸を舞台にした時代物です。時代物にたまにあるとっつきにくさ などは全くありません。物語の随所に登場してくる、食文化や 江戸文化の記述が、さらりと自然と知識を補ってくれるからでしょうね。 自分も江戸の町で、魅力たっぷりの登場人物たちと一緒に行動している ような錯覚を覚える程でした。 面白くて、上下巻を一気に読みきってしまいました。 順番を間違えてもここまで面白いのですが、 「ぼんくら」を先に読んでから、「日暮らし」を読むことを ≪強く おすすめ ≫します。 | ||||
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人は誰でも後悔や怨念や悋気や贖罪の念の中で七転八倒しているものなのだから、自分だけが苦しんでいると思うこともないのだよ、と優しく諭されているような。あらためて業の深さを思い知るような。胸に沁みる言葉に立ち止まっては、行きつ戻りつ、ストーリーテラーのエンターティメント性もありのこれぞ宮部ワールド? | ||||
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「ぼんくら」の続編になります。上下巻まとめての購入をオススメします。 先を読みたくなること請け合いです。弓之助の推理が冴える!「 ぼんくら」を読んでからこちらを読むと、登場人物に感情移入できると思います。 | ||||
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僕は大変なミスを犯してしまいました、 「日暮らし」を読んでから「ぼんくら」を読んだのです…。 もしこの「ぼんくら」を読んでから「日暮らし」を読んでいたなら、 より大きな感動を得られた筈なのに…。 皆さんは僕のようにならないように気をつけて下さい。 | ||||
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「宮部ワールドの集大成」って言ったらおおげさですかね。 まずは「ぼんくら」を読んで下さい。おもしろさは格段に違います。 下巻の進行はちょっともたつきが見られますが、上巻は文句なく「星5つ」。 こちらもテレビドラマか映画で見てみたい。 | ||||
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一つ一つがすごく面白い小編を読んでいくうちに、それらがだんだんつながりを持ってきて、最後の謎解きに引き込まれていく…さすが!宮部さんです。 登場人物も飄々とした同心平四郎、美形の甥っ子弓之助、おでこと呼ばれる記憶力抜群の少年、お人好しの佐吉やお六、業の深い港屋…など、生き生きと描かれています。 いつもながら、まっとうに生きようとする人々への温かい作者の視線が感じられ、(私が宮部さんの作品を愛する所以です)久しぶりに宮部みゆきさんを堪能した…という感じで五つ星。 | ||||
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「ぼんくら」の続編。「ぼんくら」と同じく、前半は連作短編で、後半にそれがひとつの大きな事件につながるという構成。今回も市井の人々の生活に潜む鬼、人の心の怖さを描いている。でもその解決方法に暖かさが感じられるのが宮部作品のいいところ。 特に「子盗り鬼」は怖かった。今で言うストーカーの話ですが、人間は自分が危機に直面しないと危険に気が付かないということがよくわかる。 「おまんま」では、“おでこ”こと三太郎の気鬱が描かれている。植木屋がおでこに言った意地悪な言葉。大人にはちょっとした憂さ晴らしでしかない言葉も、子供には重大な意味を持つ。いや、子供だけではない、大人でも他人のちょっとした悪意に傷付くことは多い。 「嫌いの虫」は、佐吉とお恵の夫婦の話。お互いを思うあまりに相手に心配をかけまいと、なんでも自分で抱え込んでしまう。そこから来る気持ちの行き違い。こちらはちょっと微笑ましい。徳松とおとみの夫婦の話も「犬も食わない」ということか(笑) 「なけなし三昧」は、こわいものを見てしまって、それにおぼれた女と、逃れることが出来た女の話…。 タイトルにもなっている「日暮らし」は事件としては平凡ですが、それそれの登場人物の味わいが格別です。 | ||||
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長屋を取り仕切るぼんくらな同心・平四郎と甥の超美少年・弓之介が事件を解決していくのだが、「時代モノ」が苦手な読者にも読みやすい工夫が随所に見られる。食わずぎらいしている人にもぜひオススメしたい。 平四郎の美貌の妻をはじめ、彼をとりまく長屋の人々も皆さんキャラが立っているので、まるで時代劇ドラマを見ているように読み進むことができる。 この読みやすさ、とっつきやすさも宮部みゆき作品の魅力だと思う。 そして、何を書いても作品に「品格」を感じさせるのはお人柄なのだろうか? | ||||
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私が、最初にサスペンス小説にはまったのが宮部みゆきの「模倣犯」でした。其れからが、次々と読み出版されている本は全部購読しましたが中でも「ぼんくら」「震える岩」等時代小説のサスペンスの面白さを知らしめたの流石にサスペンスの女王宮部みゆきです。日暮しの登場人物の「おでこ・弓之助」やお徳さん、カラスを飼っている佐吉の結婚と話が続いてます。マタマタ、次をと期待したくなる作品でした。何と言っても、登場人物の表情が事細かく可笑しくて目に浮かび何度も噴出しましたが、心を打たれる飽きさせない者でした。是非・お勧めです。 | ||||
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正直言って、宮部みゆきはそれほど好きな作家さんではないのだが、 なぜか時代小説シリーズだけはマメにチェックしている。 前作「ぼんくら」の登場人物勢ぞろい。 読んで無くても充分楽しめるが、読んでる人には懐かしい名前がさらに楽しい。 前半は短編小説集?と思わせる構成で、各章の作品単独読みきりできてしまうのだが、後半各章がぐぐっと繋がっていく。 宮部みゆきの時代小説はやっぱりいい、と思わせる作品である。 | ||||
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葵の下手人は誰か。平四郎の何気ない一言から弓之助が解決に導くまで、一気読みして疲れました。ついでに睡眠不足に…。真犯人登場のどんでん返し、途中なんとなく見当はつくもののその理由には、ちょっとこじつけ気味の感がなくもないですが。 弓之助が、大人も気がつかない人の心の裏側に踏み込んでいくところは小気味良いですが、「おねしょ」をはじめ子供子供したエピソードで憎たらしくならないところが、宮部さんのうまいところです。 最後まで謎なのが湊屋総右衛門。真実何を考えているのか皆目分からないところが、犯人よりも不気味で、全編を通して暗い闇に鎮座しています。 最後は、皆それぞれの問題を抱えながら納まるところに納り、ご愛嬌で明るく仕上がっていて、上巻に比べねちっこく重い展開を挽回しているといったところでしょうか。 | ||||
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「ぼんくら」シリーズ第二作の後編、謎解き編です。今回は前作のような二転三転ジェットコ-スタ-的展開ではなく、意外な伏線が一気に押し寄せてくる…のかと思うと、ゴールにたどりつけずに途切れてしまう伏線もあったりして、言うなれば「あみだくじ」的展開とでも申しましょうか。もう少し描き込んでほしい所もあります(詳しく書くと未読の方に申し訳ないので、具体的には書きませんが)。 前作の幕切れでは何となく釈然としないところが残ったのですが、それが本作につながっていたわけです。本作では明らかに書き残している部分があると思われ、それが次のシリーズ作品になることを期待させてくれます。ただし次作ではもっと大きく踏み出して、新たな緊迫感あるドラマを創出してほしいなと思います。 サスペンスとして読めば以上のような感想になりますが、時代物としてはやはり傑作。面白うて、やがて哀しき…といった江戸の人情を描けば、由緒正しき江戸っ子の宮部みゆきは第一人者(の一人)でしょう。愛すべき登場人物群の次のお目見えを心待ちにしております。 | ||||
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時代小説「ぼんくら」の続編です。ぐうたら同心平四郎と甥の超絶美少年弓之助が、江戸の町に起こる事件を解決していくという筋立ては前作と同様。 登場人物が皆個性的で楽しい。大人と子供のコンビを描くのはうまい宮部さんですが、私のお気に入りは、弓之助と、何でも覚えて諳んじてしまう特技を持つおでこ(額が人一倍大きいのです)の仲良しコンビ。大人の身勝手から起こる事件の中で、ほのぼのとした良い味出してくれています。 物語は5章に分かれていますが、4章までは「ぼんくら」を読んだことのある方なら、短編としても十分楽しめます。「ぼんくら」の最終章の葵の意味深な登場に考え込んだ方は、この続編の展開に納得でしょうか。葵の息子佐吉が落とした一滴の涙。そのまま下巻へつながるので、2冊一度に買った方が精神衛生上良いようです。焦らされるのが好きな方は上巻を読み終わってから購入してもいいかな。 しんみりしたり、はらはらしたり、色んな味付けを楽しんでいるうちに読み終えてしまいます。宮部さんの時代小説が好きという方は多いですが、現代が舞台では出せないしみじみとした風情が漂っていて、この感じが好きなんだなと実感しました。 | ||||
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宮部みゆきの作品群の中でも、「ぼんくら」は愛読書の一つです。これって長編小説だよね?と首をかしげつつもぐいぐいと引き込まれてしまう構成の妙、登場人物群の多彩さと可笑しさ、そして全編を流れる笑いに隠された温もりといとおしさが何ともいえず好きです。その続編ということで、首を長くして本書の出版を待っておりました。期待にたがわず、一気に読ませるストーリーテリングのうまさ、表情豊かな例の人々。新たな登場人物たちもなかなかユニークで、いかにも人間くさい人たちの織り成すドラマを、作者の匠の技にどっぷり浸かって楽しむ事ができます。ただ、ここまで前作の影が色濃いとは思っていませんでした。更に、前作を読んでいない人には必要だとわかっていても、前作の復習部分がやはり冗長に感じられてしまいました。(霊験お岩のシリーズ第二作では、そういう雰囲気はあまり感じなかったのですが。)まあ十二分に楽しみましたが、「ぼんくら」を読んだ時のようなゾクゾク感が今一つ。親しみや懐かしさとサスペンスや緊迫感を両立できる宮部みゆきと信頼しておりますので、あえて辛く☆4つ。でもやはり面白かったです。 | ||||
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江戸庶民時代劇ミステリー。美少年「弓之助」のキャラクターが目を引く。異才の「おでこ」も、なかなか。八丁堀勤めの「平四郎」も、ひょうひょうとした人間味で魅力的だ。 江戸時代版「探偵少年コナン」という感じでしょうか。お菜屋「お徳」の成功物語が、隅の縦糸となって小説世界全体を少々明るくしているのがミソだ。そうでなければ、この湊屋騒動のドロドロには、「平四郎」同様、正直閉口した。上巻の短編部分は印象的で切れ味があったが、下巻の中盤あたりで、けっこうしんどかった。もう湊屋なんかほっとけよ、とチョッと思った。 | ||||
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ぼんくら同心井筒平四郎と甥の弓之助が活躍するシリーズの最新刊。 宮部先生のキャラクターはどのシリーズも個性的でよいのですが、 この二人はかなり異色の取り合わせで、おもしろいです。 前作の「ぼんくら」も一気に読んでしまいました。 時代小説はとっつきにくいという方も、ぜひ、お勧めしたいです。 途中は、はらはら、どきどき、どーなってしまうの?と思ってしまう のですが、殺伐としている世の中も、結構捨てたモンじゃないなんて、 やさしい気持ちになれる物語です。 他のシリーズの登場人物もちょこっと出てきたりで、楽しめます。 | ||||
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