■スポンサードリンク
日暮し
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
日暮しの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.45pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全95件 61~80 4/5ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本当にその通り。 やさしい言葉でわかりやすくシンプルに綴っているのに そのリズム感、描写力、構成力のうちにどんどん引き込まれ、 最初から最後まで心地よく、心暖まる。 根からの悪人はおらず、皆個性的で親しみを感じる人物達。 その人々の情や下町の風情にに誘われ、束の間、おおらかな善き時代に浸ることができる。 やはり著者の筆力には感動するのだ。 ミステリとしての謎解きや犯人設定には、急に折り畳んだような、無理に結んだような 何となく首を傾げたくなる感じは受けた。 登場人物を際立たせる事が、ミステリの隙間を狭くするのかもしれない。 だから、時代小説の味付けのひとつと捉えるのがいいと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
キャラクター小説との視点で読むと最高レベルの作品だ。 宮部氏はキャラの比喩表現が独特でおもしろい。 また、キャラの心情の落とし所も絶妙だ。 善意と悪意 明確さと曖昧さ バランス感覚が素晴らしい。 ただ、ミステリー小説としては少し構成力に書ける部分も。 複数の事件が収斂していくのかと思いきや、そうでは無かった。 また、メインの事件のトリックも単純で・・・ ストーリーは非常に面白く、時代小説好きにはオススメだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『ぼんくら』を読んだ後、すぐに『日暮らし』を読みました。私はやっぱり宮部みゆきさんの時代物は、読んだあと心がホカホカします。弓之助は相変わらず可愛いし。 でも『ぼんくら』のほうがもっと面白かったかな〜って思います。なんだか、『ぼんくら』を読んで登場人物に惚れ込んでしまったので、なじみの人たちがあまり多く登場しなかったのが少し残念でした。おでこちゃんとかもっと出てほしかったー! やっぱり湊屋は意味分かりません。佐吉に葵のことを最後まで隠し通せずにポロリとしゃべっちゃうし!佐吉が可哀相でしょうがないです。でもお恵さんと幸せになれて本当によかったです★ また続きがでてほしいなあと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最近の宮部みゆきさんの本は、なんだか気の抜けたような作品が多いのですが、この作品はひどかったです。 前作である「ぼんくら」を読んでないということもあるのですが、作品はひとつひとつ独立したものだと考えて、あえてレビューさせてもらいます。 なんでもお見通しのすごい美少年だとか、どんなことでも可能にできるほどの財力をもった豪商だとか、とても薄っぺらいです。ジュニア小説っぽい。 昔の宮部さんの作品だと、超能力を持った人物を描いても、記号的にならず、深みがあったのですが・・・。 この作品は、ミステリーとしてもダメで・・・ある人物を殺したのは、ほとんど通りすがりの人です。一応、その前には出てるのですが・・・昔の宮部さんなら、「ああ、この部分で、殺人につながってるのね!」っていうものが書けてるんですが、全然そういうものがないのです。 犯人が、被害者とたまたま話をして、突然昔のトラウマを思い出して、殺しちゃうんですが、犯人にそういうトラウマがあるみたいな情報がその前になにひとつなく(本当にその程度の、通りすがりっぽい人物なんです)、「なんでもお見通し美少年」が勝手に推測して見つけちゃうんですね・・・。がっかりです。 殺人までさせてしまう過去のトラウマ(宮部作品にありがちな家族問題)も、代表作の「模倣犯」の犯人の栗原浩美の生い立ちなら、胸に迫ってくるのですが、この作品ではただのヒステリーにしか思えない。 犯人に自白させた方法も、「こんなんで自白すっかよー」と思いました。 内容的には星ひとつです。 ただ、前作がなくてもひとつの独立した作品として読める(さすがプロ)のと、ところどころ非常に素晴らしい(自分が役立たずなのではないかと悩む少年、悪質な女たらしを逮捕するのに囮を買ってでた少女の心理など)ので、星ふたつ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ぼんくら」をとても楽しめたので、忙しい年末にも関わらず、この長編に手を付けてしまいました。 TV時代劇を一度でも観たことのあるひとなら、なんとなく生活様式を思い浮かべながら、わりとすんなりと読み進むことができると思います。言葉も易しい。 人情、なんてもうとっくの昔に置いてけぼりにされた言葉だけど、やっぱりひとを思いやる温かさや、思いやれるひとが近くにいることはいいものだな、と思いました。 特に言いたいのは、甘党の方は、甘酒や和菓子を用意して読んだほうがいいということ。食べたくなりますから。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
鉄瓶長屋を舞台にした前作『ぼんくら』の事件から一年が経った頃、井筒平四郎と彼を取り巻く人たちの前に、再び新たな事件が持ち上がります。先の「鉄瓶長屋」事件の火種は消えておらず、今回は大火事が起きたとでもいった風に話が繋がっているので、ぜひぜひ、『ぼんくら』を読んだ後に本書に向かうことをおすすめします。 前作同様、この『日暮らし』でも、初めにいくつかエピソード的な話が置かれた後に本編に進むという構成になっています。最初の四つの話に登場する人物と事件が、本編に入って寄り合わされ、織り上げられて行く。登場人物と彼らのエピソード風の話が、一枚の美しい衣装の中に織り込まれて行くんですね。特に、本編の後半から終盤へと話が進むに従って、「ここにあの時の話が繋がってくるのか」「ここであの場面が生きてくるのか」と、何度も膝を叩きたくなりました。 井筒平四郎に弓之助、おでこ、お徳。彼らを始め、登場人物のキャラクターが実に生き生きと描き出されていて、自然、親しみを覚えました。彼らに注がれる作者の眼差しがあたたかく、そして厳しくもあったところ。そこにも共感させられました。とりわけ、登場人物それぞれの胸の奥に潜み、彼らを苦しめる“心のざわめき”を描写する件りでは、読んでいるこちらの胸の中もざわざわと騒いだり、ぐっと胸を衝かれたりしました。 話のラストでは、「ああ、あともうちょっとで終わっちまう」ともったいない気がして、ゆっくり、味わうように読んでいきましたねぇ。そして最後の頁を閉じて、「ああ、いいものを読んだなあ」と、胸の中がほこほこあたたかくなったのでした。 ※2004年12月30日付 単行本に寄せたレビューより転載 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
●登場人物の抱えている事情がそのままぼんくらから続いています。というかぼんくらの主要人物が時間軸を後ろにずらしただけですので。この本の情報量だけだと補足仕切れていません。この本の説明のみでも大筋は理解できますがやはり全体像を呑み込んでからのほうが面白いはずです。●これも一話完結の人情ものに一見勘違いしそうなんですが実は違うんです。一つ一つの話は支流でもっと大きな流れにそれらが注ぎ込みます。高度な連続ドラマの脚本であるパターンです。最近は見なくなりましたが。●前回から引きずった話や大方解決し詳しい事情もまあまあ分かりましたがまだもやもやが残ります。例えば葵の上方での暮らしぶり、商才はあったのでしょうか?前作で湊屋の尋常ではない葵への思い入れ、情夫としてではなく盟友のような感じでしたがやはりそこの事情は分かりませんでした。湊屋の末娘の近況もかなり大雑把でした。官苦労の災難もなんだか人災っぽかった含みがあるし。なんかもやもやまだしてますねえ、まだまだもやもや原因はありますが続編を期待します。●カラスはどうもストーリー上の制約を作るためにああいうことになった気がするのですが。ああならなくてもよかった気がします。●おでこ君が可愛いですね。弓之助はちょっとくせがあるかな。私はおでこ派です。最後もなんかおいしい役だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
傑作「ぼんくら」の続編。ぼんくらを読んでからの方が 数倍楽しめます。 短編4作の後に本編「日暮らし」が構成されてますが、 短編のお話が本編の事件にちゃんと結びついており、 ひとつの長編としても読むことができます。 あの弓之助が「ぼんくら」以上にさらに活躍します。 ところどころで弓之助が呟く言葉が人生の教訓めいていて、 色々と気づかされることも多いです。 登場人物ひとりひとりの個性がちゃんと描かれており 感情移入しやすいです。 おでこの登場がちょっと少ないのが残念。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
時代小説+ミステリー=日常生活の些事から生まれては消えてゆくけれど大事なモノを気づかせる小説です。 ミステリー仕立てではあるものの、謎解きを主眼に置いていません。それよりも江戸時代の下々の人々の暮らし(まさしく、タイトルの 日暮し です!)を現代の我々の生活にも通じるささやかなモノを汲み取ってくれる、あるいは、私達に思い出させてくれる、そんな小説です。 さらに、連作短編のようになっていて、小さな細かい話しが次第に大きなひとつの流れになり、綺麗に纏まる、そう、ココで思い出されるのは「堀江 敏幸」さんの様な小説です。 堀江さん好きな方で、「どうもベストセラー作家は敬遠しがち」な方、宮部みゆきの初心者(私もですけど)にオススメ致します。 各章に「日暮し」という単語が必ず入るのですが、その入りが絶妙です。さすがというべきか、宮部みゆき!些細な人々の細かい想いをそれぞれに、綺麗に、描写します。 様々な登場人物の中に、あなたのお気に入りの人物がきっといます。三谷幸喜のドラマの様な、スティーブン・キングの小説の様な、それぞれの登場人物に作者の愛情を感じます。 群像劇が好きな方にも、オススメ致します。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
宮部みゆき氏の江戸ものはすべて欠かさず読んでいますが、このシリーズは一番好きなものです。 本作は前作「ぼんくら」に比べてかなりミステリー仕立て。 とはいえ、宮部氏の得意とする、お徳さんや岡っ引きの政五郎をはじめとする「人情味溢れる市井の 人たち」の描写はバッチリです。 今回は弓之介とおでこが大活躍ですが、その分井筒の旦那と前作での主人公の一人・佐吉の影が ちょっと薄くなったのが残念かな。 そして葵奥様が出てきたと思ったら死んじゃったのがとても残念です。 この人のお話、もっと掘り下げて書いてほしかったなぁ。 それにしても宮部氏の江戸ものは読ませる読ませる。あかんべえ然り。 現在連載中の「おまえさん」も早く単行本化してほしいと心から気になる、秀作です。 宮部氏は本当に「江戸ものの担い手」だと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『ぼんくら』の続編。 だるい同心・平四郎と美形の甥っ子・弓之助事件簿。 短編4本と長編1本で更正されています。 《収録作品》 おまんま………記憶の達人・おでこが生きていくたづきのはなし。 嫌いの虫………所帯を持って幸せになった佐吉がまた湊屋に振り回されるはなし。 子盗り鬼………前作から話題の女性・葵の人間性がよくわかるストーカーのはなし。 なけなし三味…生々しい色恋のはなし。 日暮らし………これは長編。上巻の四分の一と下巻はこのお話。 前作『ぼんくら』で明らかになった 湊屋のどろどろした人間関係が出て来るので、 こっちを読む前に『ぼんくら』は必読。 どちらも時代物でありながら読みやすいのでさくっといけます。 私は『子盗り鬼』がいちばん気に入りました。 前作では捨てられた息子視点でしたので とにかく自分勝手で何を考えているのやら、と、 ちょっと薄気味悪い存在に感じられた『葵』が きっぷのいい、とても格好良い女性だったのが印象的です。 『日暮らし』では、 いままであまりにも泰然としすぎていて 怪物のように感じられた湊屋の主人が ひっそりと人知れず見せた人間性がとてもせつなかったです。 甘い話ばかりではありません。 むしろ突き放している部分もたくさんあるのですが、 それもひっくるめて人情味溢れる作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ぼんくらの後に日暮らしを読みました。 確かに、ぼんくらを読んだ後の方がいいですね。 ラストはいまいち期待はずれだったけれど、 そこまでのもって行き方はさすがです。 ほんとにハラハラして一気に読みました。 宮部さんの時代物って、初心者にも読みやすくって やっぱりいいですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ぼんくら」の続編であることは知っていました。 知っていたのに、こちらから読んだ私は、間違いなく失敗しました。 ここまで「ぼんくら」の内容が出てくるとは・・・ ここまで、「ぼんくら」の事件背景がからんでくるとは・・・ 知りませんでした。 ああ、大失敗です。 「ぼんくら」を読んでいなくても、読み進めるうえで 問題はありませんが、前作で起きた事件の内容と結果が うっすらと分かってしまいます。 登場人物の心の動きなども、前作を知っていれば、 もっと理解できるし、もっと面白かったはずです。 読み始めてすぐに、前作を読んだほうがいいかも と気が付いたのですが、今作の面白さと魅力を前にして 中断することができませんでした。 江戸を舞台にした時代物です。時代物にたまにあるとっつきにくさ などは全くありません。物語の随所に登場してくる、食文化や 江戸文化の記述が、さらりと自然と知識を補ってくれるからでしょうね。 自分も江戸の町で、魅力たっぷりの登場人物たちと一緒に行動している ような錯覚を覚える程でした。 面白くて、上下巻を一気に読みきってしまいました。 順番を間違えてもここまで面白いのですが、 「ぼんくら」を先に読んでから、「日暮らし」を読むことを ≪強く おすすめ ≫します。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人は誰でも後悔や怨念や悋気や贖罪の念の中で七転八倒しているものなのだから、自分だけが苦しんでいると思うこともないのだよ、と優しく諭されているような。あらためて業の深さを思い知るような。胸に沁みる言葉に立ち止まっては、行きつ戻りつ、ストーリーテラーのエンターティメント性もありのこれぞ宮部ワールド? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ぼんくら」の続編になります。上下巻まとめての購入をオススメします。 先を読みたくなること請け合いです。弓之助の推理が冴える!「 ぼんくら」を読んでからこちらを読むと、登場人物に感情移入できると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
僕は大変なミスを犯してしまいました、 「日暮らし」を読んでから「ぼんくら」を読んだのです…。 もしこの「ぼんくら」を読んでから「日暮らし」を読んでいたなら、 より大きな感動を得られた筈なのに…。 皆さんは僕のようにならないように気をつけて下さい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
井筒平四郎、弓之助、おでこ、お徳、小平次、政五郎・・・などなど、登場するのは個性豊かな人ばかり。人それぞれいろいろな悩みや事情を抱えている。だがそれらは無関係ではなく、微妙につながっている。複雑に絡み合った糸。その糸が生み出す事件。そしてその事件に隠された人々の思い。少しずつ真実に近づいていくさまを、作者は軽快に描いている。読みながら、笑ったりホロリとしたり・・・。最初から最後まで飽きることなく楽しめる作品だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
葵殺しの真犯人がわかるまではとても楽しく読めたのですが、犯人とその動機がどうもとってつけたようで、そこだけ本編から浮いてしまっているのが納得いきませんでした。 それで肩透かしを食ってしまい釈然としなかったので、それまでは★5つの面白さでしたが、読後感は★3つです。 この作品単独で読めないこともないですが、ところどころ、『ぼんくら』を知っていないと話に置いていかれるところがあります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「宮部ワールドの集大成」って言ったらおおげさですかね。 まずは「ぼんくら」を読んで下さい。おもしろさは格段に違います。 下巻の進行はちょっともたつきが見られますが、上巻は文句なく「星5つ」。 こちらもテレビドラマか映画で見てみたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一つ一つがすごく面白い小編を読んでいくうちに、それらがだんだんつながりを持ってきて、最後の謎解きに引き込まれていく…さすが!宮部さんです。 登場人物も飄々とした同心平四郎、美形の甥っ子弓之助、おでこと呼ばれる記憶力抜群の少年、お人好しの佐吉やお六、業の深い港屋…など、生き生きと描かれています。 いつもながら、まっとうに生きようとする人々への温かい作者の視線が感じられ、(私が宮部さんの作品を愛する所以です)久しぶりに宮部みゆきさんを堪能した…という感じで五つ星。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!