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(短編集)
独創短編シリーズ 野崎まど劇場
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独創短編シリーズ 野崎まど劇場の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 21~23 2/2ページ
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多少、作品のネタバレになっているかもしれないので、未読の方はその点をご了承ください。 書評家の方が話題にしていたので手にとり、裏表紙に牽かれて買いました。 野崎まど先生の作品は初めてでしたが、面白かったです。 ただ、好きな人も多ければ、嫌いな人も多いだろうなというのが、率直な感想です。 殆どの作品が十ページ以内。 短編というよりも、ショートショートと言ったところでしょうか。 嫌みのないライトノベルらしさといった感じで、どれも読みやすく独創的で、最初から最後まで面白かったです。 作風としては、日常的な情景から、あり得ない状況を作り上げたり、反対に、ファンタジーやSF的な世界観に、日常的な会話劇や現世的な状況を放り込むなど、基本骨子は似たような作品が多かったと思います。 一つ一つが短く、内容も内容なので、気兼ねせずに肩の力を抜いて読めるのもポイントでしょうか。 好き嫌いが別れそうだと思ったのは、記号やイラストについてです。 イラストに突っ込みを入れていくことで話を進めたり、記号を使うことによって状況を説明するなど、良くも悪くも多用が目立ちます。 私は発想と、会話劇の面白さが良かったのですが、人によっては、イラストの多用が苦手な方もいらっしゃると思います。 勿論、特徴はそれだけじゃないです。 例えば「バスジャック」という短編は、描写から情景を想像するという小説媒体の基本を逆手に取った(?)物語で、イラストが無いながらも十分に面白い作品です。 文章の使い方で笑いを取るのもお上手で、小説家としての力量も相当のものだとお見受けしました。 とはいえこの短編集については、人を食ったような物語自体が苦手な方もいるかもしれません。 収録されている作品は、「電撃MAGAZINE」という雑誌に連載中のようですが、文庫化に際して、没になった短編も含まれています。 没ネタに対する編集者のコメントもあり、ファンの方には嬉しいのでは無いでしょうか。 また、没ネタだからといって出来が悪いワケではなく、むしろ私は没ネタの方にお気に入りが多いかも。 作品を彩るイラストは、森井しづき先生が担当。 中々多彩で魅力的な絵で、短編ごとに良いイラストを提供されています。 装丁も凝っているので、カバーを大切にしたい方は、読むときに外した方が良いかもしれません。 面白くてアッサリ読めるし、野崎先生自身も良い作画なので、ファンになりました。 まだ連載中であれば、続刊も期待したいですし、他の作品も読んでみたいと思います。 個人的には星五つですが、先に挙げた点も考慮して、一つ減らさせて頂きます。 | ||||
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【注意点!】 '1 「普通の小説」を期待して買ってはいけません。 '2 野崎まど作品が初めての方はご注意ください。 '3 一部小説ではないような部分もございます。 以上の3点を踏まえてご購入していただくと幸いです。 と、厳重に注意を促したのには理由があります。 私自身、野崎まど作品の大ファンですので 本作が野崎まど作品初!という方に 「なんだよこれ!こんなの小説じゃない!」 と誤解されたくなかったからです。 今回電撃文庫より発売されたこの本は野崎まど先生の短編集です。 短編は全部で24編です。(没ネタ含む) 私も初めて読む作品だらけでしたが、十分に楽しめました。 普通の小説やライトノベルとは一風変わった作品であることを理解し 「それでも読んでみたい!」という方は是非手にとってみてください。 そして野崎まど作品を読んだことがある方にはもちろんオススメです! | ||||
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『電撃文庫MAGAZINE』の連載作15篇+公式海賊本収録作1篇+書き下ろし3篇+没ネタ5篇+α+βが収録されている掌篇集です。 この本を一言で表すならば「おかしい」という言葉が相応しいのではないでしょうか。 作者の過去作を既読の方は覚えがあると思いますが、登場人物たちが変人ばっかりです。 そんな登場人物で繰り広げられる物語がマトモな筈はなく、その物語を表現する文字列や挿絵等までもがおかしなことになっています。 例を挙げると、とある演出のために印字濃度が薄くなっていたり、あるページではカタカナ3文字+記号10文字のみで構成されていたり、ある回では文字とイラストの割合が半々になっているといった具合です。 どちらがこの企画を持ち出したのかは分かりませんが、こんなネタの数々を作り出す作者は頭がおかしいですし(褒め言葉)、それを連載するどころか没ネタまで書籍化する編集部も相当だと思います。 彼らに悪ノリしたのか、森井しづきさんの多彩な扉絵の数々や、デザイナーの妙に凝った場転のマーク等が本作のおかしさに拍車をかけています。 もちろん、これらの「おかしい」には「変」の意味だけでなく「面白い」の意味も含んでいます。ただ、“抱腹絶倒の物語の数々”と商品の説明にありますが、笑いの閾値は個人差があるので個人的にはそれを保証しません。 連載作がほぼそのままの形で本書に収録されていますが、『デザインベイベ』は掲載時にあったコメント挿入(囲み線を使って「杏慈絵梨華<あんじぇりか>」が「DQN」とコメントされていたりした)が「終」にしか残っていなかったのが少々残念でした。 没ネタが担当編集のコメントと共に収録されていたのは望外の喜びでした。特に、担当編集の本音(?)が伺える機会は滅多に無いので、それぞれ数行のコメントでしたが興味深かったです。 さて、私は雑誌連載作をきっかけにして作者のファンになりましたが、『[映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1)』などの作者既刊を高評価された読者が本書にも同様の読後感を求めると失望されるかもしれません。少なくとも、あのようなどんでん返しはありませんのでご注意下さい。他、純文学至上主義者や読後に「買って損をした」と激怒されるような方にも本書はオススメ出来ません。 作者と編集部のノーロープバンジーに付き合うぜ!といったチャレンジ精神ある方、普通の作品に興味はないという方、海のような広い心をもった方は本書を手にとってみてはいかがでしょうか。 | ||||
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